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ソフト、その他、ロータス企画部部長インタビュー(月刊ASCII 1991年3月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

ロータスの企画部部長の柳沼博幸氏のインタビュー記事があった。
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Lotus社のWindows Excelへの認識が分かるインタビュー記事だった。この頃は1-2-3が負けるとは思っていなかったのだろう。
連載インタビュー 第5回
ロータス(株) 企画部部長 柳沼博幸氏

 表計算ソフトのベストセラー「Lotus 1-2-3」の発売元,ロータス(株)が,ノートパソコン向けに「Lotus 1-2-3/Notebook」の発売を決定した。その価格が3万8000円と,デスクトップ用(9万8000円)の1/3強で提供される点が話題を呼んでいる。同社の価格戦略,ノートパソコン市場の認識,Windows3への対応などについてお話をうかがった。
――3万8000円とは安くなったなという印象を受けますが?
柳沼――ノートパソコン市場というのは,今後も急速に拡大が見込まれます,しかし,実売価格15万円程度のハードウェアに対し9万8000円のソフトというのでは,心理的になかなか手を出しにくい,たぶん本体価格の1/4とか,それくらいではないでしょうか.そういう意味では,かなりギリギリの価格設定をしています.ただ,極端な低価格路線に走ることはありません。ユーザーサポートはもちろん,バージョンアップなども行なう必要がありますし……
――この製品はデスクトップ機では動作しないのですか?あるいは,同じ仕様のものを,3万8000円でデスクトップ機用に出すという可能性はありませんか?
柳沼――おそらく動作するとは思いますが,メーカーとして保証はできません。また,デスクトップ版の発売も,今のところ考えておりません。今回のバージョンは,まず初心者の方にも触っていただこう,そのために,すこし安く提供しようというのと,2台目,3台目としてノートパソコンを使ってらっしゃる方が,出先で手軽にデータ処理をできるようにコンパクトにしよう,というのが目的だからです。
 具体的に削った機能を見ていただくとお分かりのように,まず,マクロ機能がない,アドインができない,プリンタドライバも必要最小限に絞り込んだ,また,画面はモノクロ,グラフの種類も減らした,など,とにかく少ないメモリと外部記憶でもそれなりに動作するようにしている反面,本格的なビジネスには不十分です.これにはやはり,従来のモデルを使っていただきたい.
――ノートパソコンも最近は高機能化が進んでいますが?
柳沼――私たちがこれを企画したときのノートパソコンの定義というのは,初心者の方が使う,というのと、携帯先での利用,ということです.携帯利用ということは,基本的にデータ入力が主な任務であって,そこで凝ったグラフを作ろうとか,レーザープリンタで印字しようというのではないはずです.そういうことは,会社に帰って,あるいは自宅に戻って,そこにあるデスクトップ機で行なうものでしょう.ですからデータの互換性は完全に持たせてありますが,機能は削った部分があるわけです。
 最近ではCPUが80386でHDDも付いているようなノート型というものが出てきていますが,私たちの企画の趣旨からいえば,これらは1-2-3/Notebookの本来のターゲットではないのです.こういうマシンは今後,むしろデスクトップマシンのリプレースとして導入されていくことになるでしょう.そういう環境では,ノートパソコンであっても,従来のフルセット版1-2-3を導入していただいたほうがいいでしょう.
――ノートパソコンは、今回対応された3社(98NOTE,FMNotebook,DynaBook)以外にもありますし、今後も出てくると思うのですが? 柳沼――今回の製品はあくまで第一弾ですし,今後もノート市場へは積極的に取り組んでいきたいと思います.メディアとしてはICカードに注目しているのですが……
FDDベースのものに関しては,今回やったように,基本部分は共通にして,新たにデバイスを追加するだけで対応できるようにしたいですね.今回,ディスク1枚で3機種対応とした点も注目されていますが,本当なら全部こういう形で供給できるほうが望ましいのです.パッケージが1つですめば,製造コスト,流通コスト,すべてにわたって安くできますからね。
――Windows 3への対応のご予定は?
柳沼――Windows 3版はもちろん考えておりまして、現在開発中です.これもできれば全機種共通,Windows 3版Lotusという形でリリースできるといいのですが,Windows間の互換性がどの程度保たれるかまだ分からないので,なんともいえません。
――米国ではMS-DOS版の1-2-3 Rel.3があるようですが.
柳沼――Rel.3は,日本でもOS/2対応版は発売していますMS-DOS版は考えていませんが,それに相当する機能はWindows 3版で実現できるでしょう.Windows 3版は,基本的にはOS/2版をベースに作っておりまして、機能的にはそれ相当に,グラフィックに関してはさらによくなるはずです.米国ではSpreadSheetPublishingということが言われていまして,どういうものかというと,表をベースに,文章やグラフも含めたドキュメントをWYSIWIGで編集するというものですが,そういう用途には最大の威力を発揮するでしょう.

 Lotus 1-2-3はWindowsではExcelに負けてしまった。Lotus社はExcelの威力を甘く見ていたようだ。初期のWindowsではExcelの魅力は発揮できなかったが、Windows95になってからはExcel一色だった。Lotus社は1-2-3の操作に慣れていた従業員にExcelを修得させるコストは払わないだろうと思っていたようだが、何も知らない新人は最初からExcelを使ってしまう。殿様商売に胡坐をかいているとだめだということだ。
 なお、マクロのない1-2-3なんて使う気にもならなかった。

ロータスがノート型コンピュータ用のLotus 1-2-3を発売
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MSが初のMS-Windows3.0(日本語版)対応ソフトを発表
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やっとExcelが日本語版のWinodwsで動くようになった。

ライフボート,RED 2をJ-3100シリーズに移植
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エディタですら機種依存のプログラムでなければ売りものにならなったということ。MS-DOSはタコではなくMS-DOSを動かすCPUが劣っていたということ。

ジャストシステム,一太郎Ver.4をFMRシリーズに移植
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エディタでさえ機種依存なのだからワープロは当たり前だった。

リョーサン,ノート型マシンユーザー向けのFDマガジンを創刊
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32年前の電子書籍だ。

アンテナハウス,HANDY98/PC-9800コンバータソフトを発売
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NECは98という番号を付けて互換性のないマシンを売っていた。買ったユーザは怒らなかったのだろうか。互換性のハンディ機なのになぜ98という番号の付いたものを選ぶ?

米国ハイテク産業の動向の一部をスクラップする。
MacWorldExpo
 さる1月10日からMacWorldExpoがサンフランシスコで開催された。会場は例によって駐車場難のモスコーニセンター.最近米国では不況がかなり深刻化しつつあり,'91年度のコンピュータ業界の売り上げは昨年度の20%減になるとの予測も出始めている.こうなると直接的に打撃を受けるのはやはりコンピュータメーカー.低価格Macを発表したばかりのAppleにとっても,コーポレートユーザーや個人ユーザーの買い控えが予想されるのでかなり深刻だ.Apple社のClassic/LC/IIsiの'91年度売り上げはそれぞれ70万台,60万台,35万台以上とかなり強気の予測がされており,Sculleyは早くもClassicの勝利宣言(?)を出すなど,とにかく景気付けに躍起になっている.
 MacWorldExpoが終了した直後,この記事を書いている最中にアメリカ軍を中心とする例のイラク攻撃が始まった。攻撃前日には,地震で落ちたベイブリッジが今度はデモ隊によって占拠され通行不能になったり,サンフランシスコのベイエリア各地で数百人から数千人規模のデモが行なわれるなど,戦争が近づくにつれ騒然とした雰囲気になってきた。攻撃当日,筆者は所用で偶然バークレイにいたのだが,ハイウェイ80からユニバーシティアベニューへ抜ける出口は数千人の反戦デモ隊がバリケードで封鎖,頭の上は警察や報道関係のヘリコプターがサーチライトをつけて旋回するなど,やはり一方の当事者である米国だけあってこの戦争に対する周りの雰囲気は日本のそれとはだいぶ違うようだ.
 とにかくあまりいい話題が揃っていない中で開催された今年のMacWorldExpoは,さすがにApple社のお膝元で開催されただけあって結構な賑わいを示していたが,内容的にはかなり低調,Apple社がMacWorldに対して特に目新しい新製品を出していない点や,サードパーティのほとんどがバージョンアップに留まった点が主な理由だ。一部で予想されていたバックライト付きのポータブル改良機も展示はなかったし(これはどちらにしてもあまり話題になるというものではないが),わずかにA/UX関係でXWindowのバージョンアップがあったり,イーサネット関連商品をApple社が正式にリリースしたことぐらいだ.

 湾岸戦争(1990年8月2日開始、1991年1月17日空爆開始、砂漠の嵐作戦)が懐かしくスクラップした。
 「地震で落ちたベイブリッジ」これは1989年10月17日カリフォルニアのサンフランシスコで起きた地震で橋が落ちたというもの。同年11月18日に復旧した。サンフランシスコの惨状を見て大地震の怖さを思い出せられた。その数年後(1995年)日本で阪神大震災が起き、高速道路が倒壊するとは夢にも思わなかった。
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Miscellaneousをスクラップする。
Miscellaneous :behind the news
ペルシャ湾でパソコン活躍
 湾岸戦争ではハイテクの武器が注目されているが,大量のパソコンを利用した初の作戦でもあるという。コンピュータは情報収集,交換,保存,表示など無数の仕事に使われており,その多くが市販のハードやソフトだという.サイズはさまざまで,ラップトップからデスクトップ,キャビネットサイズのミニコンまでが米国から輸送された.砂漠の環境は精密なコンピュータ機器にとって非常に厳しいものではあるが,市販の製品がきちんと動作しているという.
 戦略のために用いられているソフトは市販品ではなく,大部分がAdaで書かれており,国防総省は本国同様のネットワークを展開したようだ。
 「作戦で用いられている電話やメッセージシステムさえも,コンピュータでコントロールされている」と,当局側は自慢げに語っているが,開戦前,ペルシャ湾に展開している米軍のパソコン5000台がウイルスに感染したという.
 陸軍のコンピュータ専門家は,サウジアラビアにウイルス感染のチェックセンターを設置。感染経路を調べたところ,ゲームソフトが浮かんできた。砂漠での退屈をまぎらすため,兵士たちは軍のパソコンでゲームをしていたのだ(陸軍側は,非公式にではあるが,コンピュータになれ親しむための手段としてゲームを認めている)。いくつかのゲームは軍の承認を受けたものだったというが,いったいどんなゲームだったのだろう.
 ウイルスを持ち込んだのは,この「承認ゲーム」ではなく,サウジアラビアで安く手に入れられたものだという。そんなゲームのうちのひとつである「Solitaire」はウイルスに侵されていることが判明。作戦への支障はなかったというが,当局者はウイルスを「歩く時限爆弾」と呼び,「ウイルスはコンピュータの機能にとって脅威となり得るものの,ユーザーの教育やきちんとした手段を踏まえることで,その危険は減らすことができる」とも強調する。それはいいのだが,このほかにも,3種類のウイルスが発見されたという.化学兵器が取り沙汰されているが,コンピュータの中ではウイルスが活躍していたわけだ.
 コンピュータと離れるが,今回の開戦で、全米でピザの売り上げが急伸した。ピザハット社の発表によると,売り上げが3倍にもなったという。特に伸びたのがワシントンDCと周辺で、国防総省,国務省,CIAへのピザの配達が増えたのである(ホワイトハウスは入っていないがどうなのかな).カリフォルニアでの伸びも著しいというが,こちらはテレビの戦争生中継に釘付けの人が多いためだろう.

 湾岸戦争が懐かしい。砂漠の嵐作戦では多国籍軍は砂漠の中でもGPSを持っている兵士達が連携して戦えて成功を納めた。しかし、そのときコンピュータウイルスに感染していたとは笑ってしまう。ウイルスには恐れ入りましただ。戦争の生中継があったのも凄かった。まるで映画の中の戦争のようだった。現実味が乏しかった。

パソコンによる地震検知
 地震専門家がサンフランシスコの住民に対して,地震ネットワークに加入するよう呼びかけている。方法は、まずパソコンを所有しているボランティアの裏庭に地震計を設置する.そして,室内のパソコンと接続して,データを取り,電話回線によって研究所のコンピュータに集めるというもの。提唱者のCranswick博士は「ベイエリアには少なくとも10万台のパソコンがあり,その1%でも集中的なネットで結べば,十分な情報が得られる」という.なんとか低予算で情報を得ようという作戦らしい.
 対して,エネルギー省では,カルフォルニアの海底で地震探知をするコンピュータ化された地震観測器を開発したという.なぜエネルギー省かというと,地震に強い石油採掘基地を建設する調査のため。地震予知にも利用されるといいのだが.
 この研究に使うのかどうかは知らないが,CrayComputer社は,NationalEnergyResearchSupercomputerCenterから,16プロセッサのCray-3を初めて受注した。同センターはすでに一昨年4月,8プロセッサのCray-2を導入している(約4200万ドルといわれている)。同社によれば,今年末にCray-3の2プロセッサシステムをインストールし,来年夏までには16プロセッサにするという.Cray-3の完成のためにCrayResearchから独立した成果がやっと実ったわけだ。
 さて,スパコンほどではないが,Intelの高速チップの噂がある。チップの大きさを約半分にし,なんと100MHzで走るようにした80486を開発したという。どうやら,2月にサンフランシスコで行なわれる国際半導体会議で配布予定の技術報告書に記述されている様子である。どうやって高速スピードを達成したかなど詳細は不明だが,興味のあるところだ。

 100MHzの80486?そんなのあったか?スクラップしていくと真偽が分かる。

ゲームとWS
 昨年は,米国経済の停滞や製品の移行,競争の高まりなどが影響して,デスクトップワークステーションの売り上げの伸びが落ち込んだ.Dataquestによると,WS市場は1989年に比べて21.5%増の74億ドルにまで成長したが,1989年には40.3%伸びたのと比較するとこの伸びはその半分でしかない。また,出荷も1989年に40.3%の伸びを見せたのに比べると1990年は33.8%と落ちている。アナリストによると「機種によっては今年に入ってから25%も価格を下げたものもあり,これらの価格低下がWS市場全体の収入を減少させた.しかし,アプリケーションソフトが用意され,製品の移行がおちつけば,WS市場は今後2年間でまた伸びるにちがいない」という(図1).
 ビデオゲームの売り上げは,明らかに伸びたものの,業界が先に出した予測をはるかに下回った。こちらは、不景気と中東危機のためといわれている。ラスベガスで行なわれたCESで,Nintendo of Americaの売り上げは予測の41億ドルを下回り,34億ドルに留まったと発表。NESの出荷台数も予測を30万台下回り,720万台だった.NECやSegaも同様に予測を下回ったという.


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 任天堂はこの時代から米国市場でも強かった。

Lotusが無料でワープロを提供
 1月号でLotus社がAmiの開発元であるSemna社を買収したと書いたが,なんと,1-2-3の購入者にワープロソフト「Ami Pro」を無料で配布すると発表した。このコピーをもらうためには,1月8日から4月30日の間に1-2-3R3.1を買うかアップグレードすればもらえるクーポンを送ればよい.
 日本のパソコン雑誌はディスクを付けるのに忙しいが,米国ではビデオ版のコンピュータ雑誌が創刊される。その名も「PCVision」で,テープはVHS.隔月刊で,CMP Publications社から発刊される.同社によると,長さは1時間で,2万5000部を予定.最先端のソフトとハードのデモや,ラボテスト,インタビュー,業界のホットな話題,特集,広告などを提供するのだという。残念ながら値段がまだ分からないが,いくらならみんな買うでしょうか.
 新手のソフトでは,カオスものが登場。Autodesk社がJames Gleickのベストセラーブック「Chaos-Making a New Science」に基づいたソフトウェア「Chaos: The Softwere」を発表した.磁石で動く振子のダンスやフラクタルによる山や惑星のイメージなどを楽しめる。画像はGIFファイルで出力するので,同社のAnimatorや3DStudioなどで利用することができる。価格は59.95ドルで,EGAまたはVGAを持つPCで動作するという.

 ロータスがユーザを囲い込むのに必死だったようだ。

コンピュータ過多と不足
 サンフランシスコのVDT安全法案が可決し,企業に対して,今後2年間で7600万ドルの出費を強いるのではないかと懸念されている。市長はこの法案を支持はしているものの,経費のことを心配してサインはしていない.
 法案は,調整式の椅子や照明,休憩の方法などを指示しているほか,15名以上の企業では指定に合うシールド,キーボード,机なども用意する必要がある(罰金は500ドル)商工会議所は,企業が他の町に出ていってしまうのではないかと懸念している支持者は,健康障害に対して支払われる額が減り,生産性も向上するだろうという.
 これをバックアップするような発表が,ニュージャージーの労働組合によって行なわれた.それによると,同州内でコンピュータを使用している労働者のうち,半数近くが手や腕の関節になんらかの症状をきたしているという.また,障害を治療するために仕事を休んだ財務省職員が訴訟を起こしているが,州政府は,数百人が殺到することを恐れ,休暇を認めていない.
 この関節障害は,緊張を繰り返すことによって起こるもので米 国の労働者にとっては一般的なものになってきている。連続して同じ筋肉と神経を使うことによって,「つなぎ目から潤滑油を奪い」,しまいには治らないものになってしまうのだ。州側はコンピュータを使う職種に携わっている人に,短時間の休憩を数多くとることを勧めているが,実際それほど多く休憩のとれない職場もまだまだある.
 米国ならどこにでもコンピュータが溢れていそうだが,小学校や幼稚園で教育用コンピュータが不足している.公立学校の95%あまりがコンピュータを導入しているにもかかわらず,生徒たちが実際コンピュータを十分に利用できていないという.
 原因のひとつは、学校がコンピュータを管理業務に使い、生徒たちにまで使用する機会が回らないという点。また,教師がコンピュータについて勉強するには,書籍代などの予算が低すぎるというのも原因に挙げられている.そのうえ,実際コンピュータを教育の現場に取り入れることは,はっきりした目的なしには難しいとしている.先進の米国でさえこうなのだから,日本ではどうなることか.
 学校の話題では,ちょっと古くなるが,年末の話がもうひとつ。テキサス州エルパソで,クリスマスにハイテクサンタが出現し,子供たちとチャットを楽しんだ.これは,エルパソの教師が草案を作ったOnlineSantaProjectという企画で,まず,小学生たちにBBSを開放.「サンタのプレゼント袋」というボードに,サンタへの手紙を入力させた。
 これに返事を書いたのは,地元オースチン高校の生徒たちで,子供たちから来たメッセージにすぐ答えられるよう,いくつかのグループに分かれて常駐していたという.高校生も,メッセージにハイテクっぽい妖精のような名前,Frost-byte,SkippyChips,ClinkeyMouse,NanosecondNicなどと付けて楽しんでいたという。「子供たちとおしゃべりするのはとっても楽しいこと.何でも知りたがるから,わたしたちは夢を創るのを手伝ってあげるの」と,ある女子高生は語ったという。

 「コンピュータを使用している労働者のうち,半数近くが手や腕の関節になんらかの症状をきたしているという」サバを読んでるんじゃないかと思うが、同じ姿勢で仕事をしていると疲れるのは当たり前、パソコンが悪いのではなく長時間作業するのが問題。1時間位したら椅子から離れ体操した方がいいのは当たり前。

ダイナブックのことが書いてあるのでスクラップする。
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フデヨシ&カワラのどこでもいくぞ
日本パソコン百景

(株)東芝 テクノセンタ秋葉原の巻
 先々月号では台湾のショップまで足を延ばした「どこでも行く取材班」だが,意外なことに秋葉原は初めてなのだ。この電気製品のメッカに,東芝が一風変わったショウルームを開設していると聞き、早速たずねてみた.
触られるの大好き
 「テクノセンタ秋葉原」は,ロケットや石丸のパソコン館が入るJR高架下のすぐ近くにある.RupoとDynaBookの2部屋構成になっており,外からもよく見え、明るくゆったりとしたスペースなのでふらっと立ち寄るのにも違和感はないだろう.
 「ここはショウルームではないんですよ」。テクノセンタ長の山田さんが「触る人,大好きです」と書かれたパンフを片手に説明してくれた.おっ,言ってくれますね。「それでもやっぱりショウルームなんでしょう?」などと揚げ足をとってはいけません。東芝では,このテクノセンタを体感ゾーンと位置づけているそうだ。
 実際,DynaBookをはじめとする十数台のマシンが自由に触れるようになっており,ソフトの試用も可能だ。「それだけではありません。優秀なカウンセラーにより、購入,ソフトの疑問。それにプログラミングといった高度な内容まで,即座にお答えできるようになっています」ときた.
 このセンタの特徴は,すべてのデスクに椅子が2脚用意されていること.言わずもがな,カウンセラーと話しながら操作ができるようにだ。この日も,手帳を開き,熱心に質問をする50代と拝察する方がいた。「バックライトはサイドライトと交換できないのか」「copyコマンドで,一度ハードRAMを経由せず。他のディスクにコピーできないか」など,手帳にしたためてきた質問に,カウンセラーの方が親切に対応している.
 昨年の10月にオープンしたセンタには1日約200人の来客がある。最も多いのは,40代の熟年と言われる人たちだそうだ。「20万を切って話題になったDynaBookですが,やはりポンと出せるのは,それなりの方なんでしょうね」と,山田さんは分析する.
 開設以来,試用で人気のあったソフトは「Works」「Windows」,それに年末は「筆まめ」だそう.
 一応,1人2時間の試用という制約があるものの、「実際は,厚いですからねえ,マニュアルが.読んでいるだけで2時間経ってしまいます(笑)」。

マニュアルのいいマシンは売れる?
 センタの目的は,DynaBookをより身近に感じてもらうことだが,実はほかにも目的がある.それは,サポート体勢の強化だ。従来,東芝のパソコンの主な販売先は、企業が中心であった。それがDynaBookの登場で,爆発的に個人ユーザーが増え、いよいよサポートの充実が求められることとなった。
 DynaBookを購入した,あるいはこれから購入するお客さんからの質問は,多くの場合、販売店に持ちかけられることが多いが,販売店で答えられることには限界がある.個人のお客さんの疑問に応えること,販売店がDynaBookを売りやすくすること,この2点がDynaBook普及のこれからのキーポイントになる.
 もともと東芝では,電話によるサポートを行なっている(いわゆるダイヤル3100).電話の会話だけではユーザーとの意志の疎通がうまくいかないこともあったという。「このセンタに来てから,カウンセラーも生き生きしてる感じですね。伝えたいことが伝わらなくてイライラするのは,やはりストレスになるんです」
 持ち込まれる相談には,基本的には全部答えられるようにしている.IBMがオープンにしているシステムの情報にはほとんど答えられるそうだ。ただ,ときには,企業秘密に属する質問まである。たとえば,将来の仕様変更を見越して,公開していない部分などに関してまた「CPUを差し替えたいのだが」などという質問もある。さすがにこれには答えられず,保証を受けられなくなることを説明してお引き取りいただいているそうだ。
 一番多い質問は,プリンタに関して.どこそこのソフトでどのプリンタは使えるか,といったことだ。それに,他社機とのデータ互換性,海外ソフトに関するものとのことだった.
 センタのメリットはそれだけではない.ここで受けた相談は,製品の設計,生産,営業の過程へフィードバックされ,検討されるという.つまり,ユーザーに対してのアンテナの役割もするわけだ。
 「それに、販売店さんから言われるのですが,マニュアルがいい製品は,売りやすいんですよ」と,山田さん.Rupoのマニュアルは,ワープロの中でも1,2を争う出来だとかで,結果として販売が楽なのだそうだ。DynaBookのマニュアルの出来はどうか知らないけれど,山田さんによれば「まだまだ」。センタでのユーザーの声は,当然マニュアル制作にもフィードバックされている.

これがシェアを拡げてきた
 印象的だったのは,みんなきびきび働いていること,そして,かなり専門的なことにまで答えられるようにしている点だ。そういえば,初代DynaBookの街頭イベントで,担当の女性が「でも,いまどき8086ですからねえ」と言うのを聞いて,ぶっとんだことがある.パソコンが好きな,本当に詳しい人を,こういう場所に配置しているのであろう。
 ところで,「ここに来ればどんなものでもある」というふうに,周辺/サプライ用品などもそろっていたらいいな、と思ったら,それはできないとのこと.「私どもはメーカーです.そんなことをしたら,販売店さんから怒られてしまいます」だそうです.

 記事の中のお客さんと私と私の周辺のパソコンマニアとは全然違うものだと分かった。ここに書かれていることは皆雑誌の記事と知人たちとの情報交換で間に合っていた。パソコンに詳しいマニアックな知人が居ないと苦労したもんだ。

フロッピーが懐かしい。今はほんの数枚記念品として保存しているだけだ。自分のデータが入ったディスクは最早ない。
FLUSH REPORT
3.5インチFDのプラスチックシャッター

 最近3.5インチフロッピーディスク(FD)のメディアに,金属ではなくプラスチック製のシャッターを使ったものが増えているのにお気づきだろうか.工業製品一般において,金属部品をプラスチック部品に代えるのは,軽量化やコストダウンなどを主目的とする場合が多いが、3.5インチFDの場合,プラスチックシャッターのメリットはどこにあるのだろうか.
データエラーを防ぐ目的でプラスチック化
 フロッピーディスクは磁性体を塗った軟らかい円盤を回転させ。その表面に磁気ヘッドを接触させることでデータの読み書きを行なっている.磁性体とヘッドの間にほこりなどの異物が入ると,データの読み書きに支障をきたし,いわゆる「データエラー」の原因になる。3.5インチFDのシャッターは,必要時以外には磁気ディスクを外部にさらさないことで,塵によるエラーの発生を防ぐ役割を持っている.
 ところが,このシャッターが左右にスライドするときにプラスチック製のシェルを削り,その削れ屑がディスク内部に侵入することがあるという.フロッピーをどの程度頻繁に出し入れするかにもよるが,本来は塵を防ぐはずのシャッターが,逆に発生の原因になってしまう場合もあるということだ。
 削れ粉が発生する主な原因は,プラスチックと金属の硬度の差が大きいことだ.硬度のほぼ同じプラスチックならば,たとえ摩擦が生じてもお互いを削ることはないというのが,プラスチックシャッターを採用するメーカーの主張だ.
 このほかに,プラスチックは着色や印刷が容易で、美観上有利であることを理由に挙げるメーカーもあるが,この点については,「プラスチック=安物」というイメージを心配するメーカーもあり,意見の分かれるところだ。
 プラスチックは熱や物理的な力に対する特性では金属に劣るという点は確かに否めない。高温下では,一般のプラスチック製品は変形したり,燃えてしまったりする。また、同じ厚みのプラスチックと金属では,力を加えたときの変形の大きさも違う.
 しかし,プラスチックと一口にいっても、硬度,耐摩耗性、耐衝撃性、耐熱性など,目的別にさまざまな特性を持った素材があり、現在でも盛んに新素材の研究開発が行なわれている.業界で最初にプラスチックシャッターを採用した日立マクセルでは,耐摩耗性,加工性,薄くしたときの強度などの点が優れた独自の素材を開発することが,プラスチック化成功の大きなポイントになったという.

成形の難しさなど問題もある
 FDはドライブとは別個の存在ではあるが,使用時にはドライブと一体化する一種の機械部品と見ることができる.このため,一定以上の精度を持っていなければ正常に動作しないばかりか,ドライブに悪影響を及ぼすこともありえる。
 従来,シャッター部分に金属が用いられてきた最大の理由は,加工の容易さにあった。シャッターの部品は,横から見ると高さ3mm足らずの“コ”の字形になっている。これを金属板で作る場合には,平らな板から部品を打ち抜いた後,プレス機で折り曲げればよい.
 プラスチックの場合,金属のようなプレス成形はできない。代わりに,溶かした素材を型に流し込む「キャスティング(鋳造)」という方法で成形をすることになる.しかし,FDのシャッターのように薄くかつ入り組んだものを,精度を保ったまま一体成形するのはかなり難しい.部品を2つ以上の部分に分けて成形し後で貼り合わせる方法もあるが,精密な位置決め,接着後のつなぎ目の処理が必要など,工程が複雑になるきらいがある.
 3.5インチFDの規格自体が,金属シャッターを前提に作られている点も問題だ。強度を保つためにある程度の厚みが必要になるプラスチックシャッターでは,規格ぎりぎりか,見方によっては規格からはみ出してしまう場合もある。
 また,金属シャッターで問題の削れ粉の発生については,切断面の仕上げなどをきちんとやれば、削れ粉の発生は現状のプラスチックシャッターよりも少ないとするメーカーもある。このメーカーでは、プラスチックの帯電で吸着される塵のほうが影響が大きいと考え,あえてプラスチック化を避けているという。
 金属、プラスチックともそれぞれ長所と短所があり,ユーザーとしてはどちらとも決めかねるが,いずれの場合も価格と品質の両立に腐心するメーカーの姿勢は評価に値するだろう.
取材協力 日立マクセル(株)ほか


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メモレックス,磁気テープの不正持ち出し防止システムを発表
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インターネットが無い時代に2100万円もするシステムがあったとはそんなに情報が漏れやすいのか。持ち出しが大変だろうに。コピーして持ち出すのだろうか。

IBMが「DOS J4.0/V」などの製品・技術情報を公開
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やっとでてきたDOS/V











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