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宇宙の旅第7話グランドデザイン(月刊ASCII 1991年9月号7) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

「パソコンで体験する天文学 宇宙の旅」の第4回、第7話グランドデザインをスクラップする。
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第7話 グランドデザイン 京都市立芸術大学助教授 藤原隆男
ラプラスの悪魔
 19世紀初頭に活躍した数学者ラプラスは,天体力学や確率論で活躍したことで有名だ。彼は,天体の軌道計算法を発展させて,つぎのようなことを考えた.
 「宇宙のすべての粒子の現在の運動状態を知る能力と,それらの粒子の運動方程式を解く能力を持った“英知”がいたら,その英知は,宇宙の過去から未来まですべてが見通せるはずだ……。」
 力学が,天体から原子分子にいたるまで,すべての粒子に当てはまると考えるならば,たしかにこういう結論になる.ラプラスが考えた英知は,あなたがもうすぐアクビをすることさえも知っているという,予知能力が抜群の,まさに悪魔のような存在だ。
 ラプラスの悪魔は,ニュートン力学の成功の結果によって生まれた機械的決定論の考え方を反映していた.そして,ラプラスの死後20年ほどたった1846年.海王星の発見によって「英知=悪魔」の存在が証明されることになる.
 観測された天王星の実際の軌道と,計算から得られた軌道がズレていたことから,天王星の外側に第8番目の惑星が存在することが予想されたのだ。その後,第8惑星の位置が正確に計算され,綿密な観測で,その位置に海王星が確認されたのである。いよいよ自信を得た人類は,英知になる日も近づいた,と思ったに違いない.
 しかし,ラプラスの悪魔は,1920年代に誕生した「量子力学」により,あえなく死を迎えることになる.原子などのミクロの世界では,ニュートン力学が成り立たないことが明らかになったからだ。量子力学では,ミクロの世界の物質の動きは確率的にしか記述できないという.原子の世界では確定的な予言など,不可能だったのだ(注1)。


注1 ミクロの世界では粒子は波のようにふるまう.たとえば,電子は一定の質量と電荷を持つ粒子であるが,その位置は波のようにぼやけていて確定できないし、速度も確定できない(不確定性原理).電子の運動は,このような存在確率の波として記述される.


 ところで,少なくとも天体のように巨大で,質量の大きな物体の運動では,まだまだ「ニュートン力学」が有効である.天体の運動方程式を解く場合ならば,コンピュータこそは,ラプラスの悪魔の再来といえるかもしれない。もちろん,コンピュータの計算能力は,万能のラプラスの悪魔にかなうはずもないのだが…….
 アスキーのこういった科学雑誌並みの記事が好きだった。
円盤銀河のグランドデザイン
数値天文学
 実験は科学研究の重要な方法である.ところが天文学での実験は不可能に近い。
 星を作って進化させてみようとか,銀河をちょっとぶつけてみたりなど,実際の宇宙ではできないし、また,仮にできたとしても、相手が進化するのを何億年も待つわけにはいかない。従来,天文学は、観測という受動的な方法に頼るしかなかった.
 ところが,近年,コンピュータを使うことにより,天文学でも実験が可能になった。コンピュータの中では,計算によって星を作ったり,ぶつけたりする数値実験ができる.たとえば,多数の星の集まりである銀河を,星の代わりに多数の粒子で表現し,その粒子1個1個の運動方程式を解いて銀河の力学を調べる.また,星のガス(気体粒子)を多数の粒子で表わして超新星爆発のようすを詳しく調べたりできるようになったのだ。
 このような数値実験を用いる天文学は,「数値天文学」と呼ばれることがある.

グランドデザイン:渦状腕
 楕円状だったり,円盤状だったり,雲のように不定型だったりと,銀河(注2)の形にもいろいろある(図1).

注2 「銀河」は星雲(星のように1点が光るのではなく,もやもやと雲のように輝く天体の総称)の一種である.星雲は大別して、「ガス状星雲」と「銀河星雲」に分けられる。ガス状星雲は,私たちの銀河系の中にあるガスの塊が光っているもので,比較的太陽に近い(距離のオーダーで10~数1000光年).一方,銀河星雲は,私たちの銀河系の外にある銀河系のこと.その位置は太陽より遙かに遠く,100万~1000万光年以上の距離にある.本誌では,「銀河系」は私たちの銀河系を,「銀河」は外部の銀河星雲を示している.

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 「銀河系」,つまりわれわれの銀河は円盤銀河のひとつで、1千億個以上の星とガスの大集団である.銀河系をその中の地球から見ると,円盤状の星の集団は,空をめぐる光の帯として見える.これが天の川だ(注3).

注3 地球からでは,はくちょう座方向の天の川が銀河系の周縁部,いて座方向が中心部を見ていることになる.しかし,天の川の方向(銀河円盤に沿う方向)には宇宙空間に大量のガスがあり,それが視界をさえぎるため光学望遠鏡では,せいぜい1万光年ぐらいまでしか見通せない.これは銀河全体(直径約10万光年)ほんの一部である.

 私たちの銀河系や,写真でよく見る「アンドロメダ星雲」のように,円盤銀河の中には,台風の雲の渦のような渦巻き模様があるものがある。これを「渦巻き銀河」といい,渦巻きのスジの1本一本を「渦状腕」という.また,渦巻き銀河に分類されるものの中にも腕がはっきりしないものや、何本にも見えるものがある.この渦状腕の数には,宇宙の物理法則が生んだ不思議が潜んでいる.腕が太く,はっきり見える典型的な渦巻き銀河では,腕の数は2本と決まっているようなのだ。このような,きれいな2本腕のパターンをもつ銀河を「グランドデザイン銀河」と呼んでいる.おおぐま座のM81(写真1)などが代表例といえるだろう.

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最近の観測結果から4本だという説が有力みたいだ。
天の川銀河の腕は何本?

日経サイエンス  2020年12月号 特集:星の地図を作る 見えてきた天の川銀河の姿
どうして天の川銀河が「渦巻銀河」だとわかるの? (2/3) 「銀河の腕が発見されると、渦の数が2つか4つかを巡っての議論が長らくされていました。その解決を見たのはNASAのWISEによって、腕の数が4つであることが確認されたときです。じょうぎ・はくちょう腕、いて腕、たて・みなみじゅうじ腕、ペルセウス腕と呼ばれる4つです。さらに、天の川銀河はただの渦巻銀河ではありません。棒渦巻銀河です。腕が伸びている中心は円ではなく、銀河の中心に横たわる長方形の短い2端の辺です。」
最新では2本だという説もある。
天の川銀河の想像図が書き換わる新発見!銀河の腕は実は2本しかなかった!?
さてどうなんだろう。大事なのは「理論と合うからこうだ」ではなく「理論と合わなくても観測結果からこうだ」である。理論はどんどん修正して真理に近づけるべきものだ。
コーヒーカップの中の銀河
 渦状腕はなぜできるのだろうか?なぜ,2本なのだろうか?
 かき回したコーヒーの中にミルクを数滴たらすと,そこには,銀河にも似た美しい渦巻き模様が現われる.2種類の液体が混ざりながら回転すれば,そこに渦巻き模様が誕生するのである.これを見ていると,銀河も同じような原理で渦巻いていると思えてしまう。ところが,星々が作る銀河では,ことはそう簡単ではない。
 銀河の中の星々は,それぞれが,銀河の中心の重力とつりあう速度で回転しながら動いている(注4).その回転速度も,中心から周縁部にかけて異なり,銀河を1回転する時間は中心に近い星ほど短い(図2)。


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注4 太陽は銀河系の中心から約2.5万光年のところにいて,2億年あまりの周期(秒速250km)で公転している.太陽は生まれてから46億年たっているので,すでに銀河系を20周もしたことになる.

 このような回転を差動回転という.コーヒーカップの中では,コーヒーが差動回転をしており,そこにミルクが白い線を引くことで,渦状の形ができている.しかし,この考え方を、そのまま銀河の渦巻きに応用すると,銀河の渦状腕も、時間が経つにつれ中心にギリギリと巻き込まれることになってしまう。蚊取り線香やバウムクーヘンのように,いくつにも重なった渦(円盤)になってしまうはずである。
 しかし,そんな銀河は,いまだに観測されていない。どうやら,銀河の渦は,コーヒーの回転とは異なる原理が働いて形成されているらしい.


密度波
 銀河の巻き込み問題を解決したのが,渦巻き模様は円盤の中を伝わる一種の波であるという考えだ。水面を伝わる波の速度が,水自体の流れの速さと同じでないように,星の波(密集部分)が銀河の回転とは別の速度で伝わっているというのだ。
 この考えによる星々の波を「密度波」という.密度波は,前記のような問題を解決するため,まず理論的に研究され,その後の数値実験によって、確かに渦状腕のような模様(波)ができることが立証されたものだ。
 話をさらにややこしくすれば,本当は,渦状腕は密度波そのものではない。銀河の中では,ガスの集合(雲)から絶えず星が生まれては死んでいる.密度波の重力によってガス雲の運動が乱され,ちょうど,密度波のあるところでガス雲同士が衝突。その場所で多くの星が生まれることになる。こうして生まれた若い星々は、年老いた星よりも明るく輝く.明るい星のあるところが渦状腕として見えているのだ.
 あたかも,夜光虫が夜の海で波に揺られる刺激で輝き,その波を不気味に浮かび上がらせるように…….


プログラムの実行
 ここで紹介するプログラムは,数値実験により,銀河の渦状腕を再現しようというものだ。
 本格的な数値実験では,数千~数十万個の粒子を使って銀河を表現し,その粒子の分布から銀河全体の重力を計算している.しかし,このような大規模な計算はパソコンには荷が重すぎる。ここでは,もっと簡単に,「テスト粒子法」を用いて計算することにする.
 テスト粒子法とは,銀河全体の重力をあらかじめ与えておいて,その中に粒子をばらまき、その運動を追いかけるというものだ。粒子同士は十分軽いとして,粒子同士の重力の影響は無視する.自分自身の重力を計算に入れないという意味では、この数値実験は,星の密度波のシミュレーションというよりも,銀河の中でのガス雲の運動シミュレーションと考えたほうがよいかもしれない(注5).


注5 銀河系のガス雲の質量を全部合わせても、星の全質量の5~10%にしかならず,ガス雲が銀河全体におよぼす重力は小さい.

 もっとも、テスト粒子がガス雲を表わしているとするなら,粒子同士が衝突したり、くっついたりする効果も計算に入れるべきである.これまた,計算が遅くなるだけなので,考えないことにしよう.
 また,あらかじめ与える銀河の重力として、最初から渦巻き状になった密度波パターンを与えてもいいのだが,これでは、パターンに対応した腕ができるだけで面白くない。ここでは銀河の中心部の密度分布が,少し楕円状に歪んでいるような重力を与えることにする(図2)。たとえ,密度分布が渦巻き状でなくても,ちゃんと渦状腕は生まれてくれるのだ。



 プログラムを実行すると,まずメニュ一画面が現われる(画面1).項目はカーソルキーの上下で選び,その項目の数値はカーソルキーの左右で増減する.


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 最初の項目は、楕円状パターンのゆがみの強さを表わすパラメータで,これを大きくすると渦状腕が早く現われる.
 2番目の項目はパターンの回転の角速度だ。すでに述べたように,粒子は差動回転をする.それに対し,パターンは形を変えずに回転(剛体回転)するので回転速度は図2のような直線になる.
 粒子とパターンの回転速度が一致するところ(画面右のグラフで2本の線が重なる点)が,「共回転半径」になる.渦状腕はこの共回転半径あたりでいちばんハッキリと現われるので,パターンスピードを変えれば,渦状腕の形も変わり、さまざまな銀河ができるはずだ.
 3番目は粒子の分布の指定で,ランダムか規則的かの2者択一(画面2).


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 4番目は座標系の指定で、観測者の視点が静止しているのか,銀河の回転とともに移動するのかを決める。静止系で見ると渦状腕のパターンは銀河の回転と同じ方向に回転する.一方,銀河円盤に乗った回転系で見ると,粒子は共回転半径の内側と外側で反対に回るように見える.一見,奇妙な動きではあるが,渦状腕の形の変化はこちらのほうが分かりやすいだろう.
 最後の項目は計算する粒子の個数だ。数を増やせば,渦状腕のパターンがきれいに見えるが,計算は遅くなる.あなたのコンピュータの能力に応じて、粒子数を調整してほしい.
★★

 リターンキーを押すと計算が始まる(画面3a~c).中央の棒は,あらかじめ与えた重力パターンの向き(楕円の長軸方向)を表わしている。

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 すべての粒子の運動方程式を解いていると非常に時間がかかるので,半分だけを計算して,あとの半分は点対称に回転投影し、時間を稼ぐことにした。
 画面の左上には銀河中心部の回転数が出る。ここでの1回転は,実際の宇宙では1億年程度に相当すると考えよう.さて,数値天文学の一端を、あなたのコンピュータで,味わっていただけただろうか?(注6)


注6 重力計算用コンピュータの開発が東京大学のグループを中心に進んでいる.本格的な数値実験を行なうためにはすべての粒子のおよぼす重力を計算する必要があるが,その部分を重力計算専用のハードウェアで高速に行なおうというものだ。「GRAPE」と名付けられ、パソコン版はすでに実用化されて大型計算機なみの計算速度を実現している。チップ化して量産しようという計画があるので,アマチュアの人でも本格的な数値天文学ができるようになるかもしれない.

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既にGRAPE-1はできていた。

「1989年9月に最初の GRAPE-1 が完成した」

世界最高速のGRAPE-DRの完成記者会見はこの記事の15年後だった。
記者会見「世界最高速のスーパーコンピュータ用プロセッサ チップ開発に成功 - ペタフロップス実現へ大きな一歩 - 」 発表日時:2006年11月6日(月)15:30~16:30

世界一の電力効率をもつスーパーコンピュータを完成

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PC-386GS,PC-9801T,インタビュー(月刊ASCII 1991年10月号6) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

NEW MODEL IMPRESSIONをスクラップする。

PC-386GS
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以下写真をスクラップする。
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まとめ部分をスクラップする。
 ハイレゾ表示可能な機種の価格を見てみると,PC-9801RL(386CPU/20MHz)は70万円,PC-H98model60(386CPU/25MHz)83万5000円(いずれもFDDモデル)なのに対し,GSが39万8000円となっている.Windows3.0やCADアプリケーションなど,ハイレゾ表示を必要とする用途には最も導入が容易なマシンと言える.
 GSはPC-9801DA(386CPU/20MHz)と,GEはPC-9801DS(386SX/16MHz)とCPUスペックでは同じだ.GSはDAに比べて5万円安く,GEはDSに比べて4万円低い価格設定になっている。
 GEはエントリーマシンの色合いの強PC-9801DX(80286/12MHz)に比べても2万円安価で,後からハイレゾボードを追加してハイレゾ対応にできることを考えると将来的にも有利といえる.Windows3.0を導入してみようと考えている人には手頃なマシンといえるだろう.
(行正)

 妥当な評価だと思う。この記事には丸や線が引いてあり当時DAとGSの比較検討をしていたようだ。全く記憶に残っていない。買ったのはPC-486GR5だったから、このときは検討にとどまった。

PC-9801T F51/71
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「身近になったカラー液晶」とあるが、まだまだだった。
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CRTなみの発色と追従性
 TFの特徴はなんといっても4096色を表示できるTFT型カラー液晶である.TFTは「Thin Film Transistor(薄膜ランジスタ)」のことで,画面上の各ドットにトランジスタを配置する方式を指す。各ドットを独立して制御できる(アクティブドットマトリクス方式)ため、鮮明で高速な表示が得られるが,PC-9801の解像度で少なくとも約77万個(640×400×3(RGBの各ドット))ものトランジスタを集積する際の歩留まりの問題などで,これまでは高嶺の花だった.
 TFの前身にあたるPC-9801TF5もTFT液晶を採用していたが,40MbytesHDD内蔵モデルが115万円で,しかも表示はデジタル8色のみであった.
 TFでは,640×400ドットの解像度で4096色中16色の表示を実現し,PC-9801で実現可能なすべてのグラフィックスを表示可能にした(スキャン周波数を変更するような一部のフリーソフトウェアは例外)。ゲームやペイントソフト,Windows3.0などパレットをサポートするソフトウェアが,CRTと同じ環境で利用できるようになるわけだ(画面1).
 ノートパソコンなどのディスプレイを見たことがある方は,画面の表示速度,発色,視野角などについて懐疑的になるかもしれない。が,TFT液晶ではそのような液晶の悪い特徴はほとんど見られない。液晶という言葉が浮かんでこないほど,異なった表示装置に見える.
 まず発色は,CRTの「光る」感じはないものの,色表現はごく自然で,塗りつぶしても色ムラが出ない.CRTはともすれば目につきささる感じがあるが,TFT液晶はそれを感じないだけ,長時間見ていても疲れにくいような気がする。追従性もCRTと比べて劣るところはない。マウスを大きく動かしてもぴたりとついてくる.視野角もかなり改善されているが,まだCRTほどではないようだ。左右に振ると白黒に近い色に見えるし,光の具合によっては液晶パネルの表面が光る(画面2)さらに,上下方向から見ると色が変わって見える。TFの場合は,上から覗きこむと明るく,下から見ると暗くなる(日立のFLORAのカラー液晶と逆なのがおもしろい)。
 CRTとの最大の違いは、各ドットが非常に鮮明であるということだろう.CRTを近くで眺めると分かるが,コンピュータにとっての1ドットも,CRT上では複数の光の点の集合である.そのため,文字や線の輪郭はどうしてもにじんでしまう.ところが,カラー液晶では1つのドットは正確に1つの点で表わされるため,輪郭が非常にシャープで,ちょうど印刷物を見ているような感じになる。このあたりは好き嫌いの問題だが,CRTよりくっきりしているのは確かだ(画面3).CRTなみの表示ができるようになったにもかかわらず,文字フォントは相変わらず「ラップトップ/ノート用」の,斜めが強調されたものをそのまま採用しているのは残念だ。視認性の低い液晶ならともかく,TFに採用する必要は感じられない(画面4).
 なお,カラー液晶はデジタルモードにすれば8色表示が可能であるほか,この状態では白と黒を反転させることもできる.

カラー液晶は白黒液晶に取って代わるか
 TFは,40MbytesHDD内蔵モデルで85万円,100Mbytes内蔵でも95万円であり,TF5と比べて30万円(26%)も低価格になった。プラズマディスプレイのPC-9801LS5や,モノクロ液晶のPC-9801TW5よりも安い。カラー液晶の価格が,ひとむかし前の液晶と同じところにまで降りてきたのである。この調子で量産が進めば,98NOTEにカラー液晶が載る日も遠くないだろう.
 重量と厚みのほうは,PC-9801Tシリーズに限って言えばモノクロとカラーとで差はない。ノート化を考えた場合,W7より15W多い消費電力のほうが問題かもしれない.
 現時点のTFは,CRTに比べるとかなり割高ということもあり,カラー環境を比較的頻繁に移動させる必要のあるところでないと導入は難しいだろう.ほぼ同機能のPC-9801DA5にCRTをつけても65万円程度ですむのだ。しかしこれは,20万円の追加投資でCRTをTFT液晶にすることができるようになったということでもある.   (野口)

 残念ながらまだ趣味でパソコンを買っている一般ユーザの手に届く機械ではなかった。

エコロジーとノートン・コマンダーの発売元へのインタビュー記事をスクラップする。
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マイクロデータの代表取締役の丸田陽一郎氏へのインタビュー記事をスクラップする。
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インタビューアメリカで見たツリー構造をビジュアル化するプログラムがヒントです
 本誌のソフトウェアランキングでも,ユーティリティ部門で常に上位を占めているエコロジーII.そのメーカーであるマイクロデータの代表取締役の丸田陽一郎氏にお話をうかがった.
――エコロジーの最初のバージョンを発売されたのはいつですか。また,エコロジーを企画された動機あるいはきっかけについて聞かせてください。
丸田 1985年にアメリカへ行きまして,ディレクトリを簡単なツリーチャートにしてビジュアル化するプログラムを見たんです。そのとき,日本でもこういうものが必要だなと感じたというわけです。というのは、日本もいずれアメリカのようにハードディスクが普通に使われるようになると思ったからです.エコロジーを企画したのはその年で,最初のバージョンを発売したのは1年後の1986年ですから5年ほど前になりますね。
――ユーザーの方のプロフィールについて教えてください.
丸田 法人ユーザーが90パーセント以上です.年齢は,平均すると30歳台ということになるでしょうか。ただ法人の場合,担当者で登録されますから,あまり年齢は意味ないかもしれませんが。
――開発にあたって特に苦労された点,エピソードなどがありましたら、ぜひ聞かせください。
丸田 1985年当時は,MS-DOSのアンドキュメンテッド(未定義)ファンクション関係の資料がまったくなかったんです.それで直接MS-DOSを解析したりアメリカでMS-DOS関係の資料などをあちこち調べまくったりして作ったというのが実情です.
――苦労されたようですね。
丸田 最近は詳しい資料がいろいろあって、作りやすい環境だと思うんですが,当時は非常に苦労しました.
――ユーザーから寄せられる,エコロジーへの要望にはどんなものがありますか.
丸田 ユーザーの方からの具体的な要望は,ありとあらゆるものがあって、あまりにも多岐にわたってますが,エディタを付けてほしいという要望が一番多いようです。
――今後のバージョンアップの予定,あるいは新製品の企画がありましたら教えてください.
丸田 今おもしろいと思ってるのは,簡易LAN,小規模なLANですね。ただ,当社の場合,発表が先行しまして、開発から出荷までいろいろ紆余曲折がありがちですので(笑),出荷体制が整ってからまたお話しするということで勘弁してください。
――ありがとうございました。



次にノートン・コマンダー
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「ノートン・コマンダーは『舵取り』です」
 PC-9801版ノートン・コマンダーの発売元であるソフトウェアジャパンの営業推進部PN課の安田道雄氏,同課杉山博章氏,ユーザーサポート担当の花岡正倫氏にお話をうかがった.
――ノートン・コマンダーのユーザー層について教えてください.
花岡 DOSのユーティリティとしてノートン・ユーティリティがよく知られていて、関連書籍も出てますから,それでビジュアルシェルもノートン製品をということでお買い求めいただいている方が多いようです.意外とエコロジーなどをすでに使っているというユーザーさんが多いようですね。
――法人ユーザーと個人ユーザーの比率はどうですか.
安田 ユーザー登録はがきを見てますと,法人ユーザーのほうが多いですね。
――そうですか.ユーザーのノートン・コマンダーへの評価,あるいはこんな機能を追加してほしいという要望が寄せられると思いますが,そのへんはどうですか.
花岡 機能追加のご要望は少ないですね.エコロジーにはこういう機能があるんだがということで言ってこられるケースがたまにあります。そういう場合,ノートン・コマンダーがノートン・ユーティリティを併用することを想定して作られてますので,その点を説明してご納得いただいています。
安田 反響が大きかったのは,2台のコンピュータをクロスケーブルで接続してデータ転送するリンク機能ですね。これの最大転送速度などについてお問い合わせをかなりお受けしました。あと,ノートン・コマンダーの場合、ビュアー機能を重視してますので,その点も好評のようです.
――Lotus1-2-3やMS-Excelのデータにカーソルを合わせてビュアーを起動すると,画面に表がそのまま出て、カーソルをセル単位で動かして横スクロールさせたりできますね。
安田 Lotus1-2-3で,小さいデータをたくさん作ってハードディスクに置いてるという方がけっこう多いようで,そういう場合これは便利だと思うんです。ファイルのコピーや移動は,まぁできて当然ですが,それがデータの中身を見た後でできるかどうかというのは大きな違いだと思いますよ。
――今後のバージョンアップや,新製品の予定があれば聞かせてください。
安田 IBMPC版がすでにVer.6まで出てますので,いずれ98版もバージョンアップはすることになると思いますが,まだ企画段階で具体的なスケジュールは決まっていません.新しいものとしては,9月か10月にノートン・バックアップという製品を発売する予定です。これはバックアップ専用のユーティリティです。
――ところで,ノートンユーティリティのパッケージは浮き輪でしたが,あれはやはりレスキューということで…。
安田 そうです。「救済」の意味ですね。ノートン・コマンダーのパッケージは,「取り」なんです.ノートン・バックアップをどうするかですね(笑)これはノートンさんのアイデアなの?
杉山 はい。ノートン氏自身がファイルを誤って消してしまって,それが動機で作ったのがノートンシリーズなんです。すべての人をトラブルから救おうという意味がこめられているわけです.
 やはり開発者の発言は参考になる。

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Windows 3.0(月刊ASCII 1991年10月号5) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

特集の「Windows 3 本番」をスクラップする。
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図をいくつか抜粋スクラップする。

Win 3はメモリの壁を破る
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感想は、はいはい。そうですか。

図 Windows進化の系譜
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こう予想されていた。
Windows 3.0 → Windows3.1 → Windows 3.2 → Windows 4.0
Windows 4.0 はWindows95のことか?しかしWindows 3.2とはいったい何をしようと思っていたのだ。MME 2.0?

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DDEは使い物にならなかった。理想はいいがWin3.1でもこれは鬼門だった。人間が手作業で差し替えた方が確実だった。

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OLEはもっと酷い。理想の世界だった。

村瀬康治氏の記事が気に入っているのでスクラップする。
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要はWin3が動くではなく使えるマシンとメモリを選べということだ。古い機種を使ってWin3を使ってみようとしてはダメだということ。Win3がダメだという人はマシンがダメだということ。古い機械に新しいソフトを入れては使いにくいものになるのはWin3でなくても経験済みだった。ソフトは発売時のパソコン環境に合わせて作っていない。将来の環境に合わせて作っていた。
結論的にはWin3は機械面でもアプリでも時期尚早であったということだ。そういうものを買っても文句を言うだけだ。Win3は言うに及ばずWin3.1になっても良く落ちた。こまめにセーブをしていた。DOS窓を開くときは祈っていた。
メモリボードでスピードダウンはつまらない――メインメモリ(RAM)の準備
 ここではPC-9801シリーズを例に話を進めるが,その他の機種においても状況はほぼ同じなので参考にしていただきたい。
 前回にも述べたが,Windows 3.0(以下Win3と略す)の実用には、最低限「640Kbytes+5Mbytes」以上のメインメモリが必要である.むろんマシンは386,486マシン,そしてWin3の動作モードは「エンハンスドモード」が大前提である.そうでなければWin3を利用する意味はない。したがって,PC-9801RAやDAといった,640Kbytes以外に1Mbytesのメモリを内蔵しているマシンでは,4Mbytes以上のRAMを増設することになる.つまり98の場合,「4MbytesのRAMを増設する」これがメモリに関する最低限の条件である.さらに本格的な実用マシンとしての利用には、できれば8Mbytes程度は装備したい.
 なお増設メモリに関しては,CPUに直結した「内部バス」上に設けられた「メモリ専用スロット」(CPUのすぐそばにある)に装着するタイプのRAMボードをお勧めする(写真1)。マシン背面の「拡張スロット」に装着したRAMボードに比べ,動作がはるかに高速である(つまりプログラムの実行速度が上がる)。この違いは想像以上である。たとえば両者のRAMボードを混用して,下位2Mbytesをメモリ専用スロット,上位2Mbytesを汎用拡張スロットとしている場合など,マシン起動時のメモリチェックのカウントアップのスピードを観察すれば,そのスピードの差を簡単に確認することができる。その境目からガックリとスピードダウンすることが分かる.
 Win3には,とにかく速いマシンが望まれるのだから,メモリボードなどでせっかくの386/486のスピードにブレーキをかけるのは実につまらない。ぜひともメモリ専用スロット用のRAMボードを使いたいものである.いずれにしてもメモリを増設した場合には,マシン起動時のメモリチェックのカウントアップの値をよく観察し,増設したメモリがちゃんとコンピュータに認識されているかどうかを確認する必要がある.

旧型の増設メモリボードに要注意
 拡張スロットに装着するメモリボードの中で,旧型のボードをWin3に流用する場合は要注意である.MS-DOS上で,RAMディスクやEMSメモリなどとして問題なく動作していても,Win3のエンハンスドモードでは利用できないボードがある.Win3においては,MS-DOSの各種プログラムでは用いられなかった,386/486CPU独自のメモリアクセス法を使用する。そのアクセス法に対応できないメモリボードが過去の製品にはある.つまり,386/486マシンに“完全対応"ではなかったわけである。
 このようなメモリボードをWin3マシンに流用して,やれWin3には大きなバグがあるだの,Win3の動作は不安定だのと“他人(スクラップ時補足。ルビで「ヒト」)のせい”にしてはいけない.旧型のメモリボードを使っているマシンで,Win3がうまく動作しない場合は,一度そのボードメーカーにWin3に完全対応するかどうかを確認したほうがよい.“他人のせい現象”はメモリボードだけではない.DOSアプリケーション(MS-DOS用のアプリケーションのこと)の実行や日本語入力システムについてもいろいろな噂が飛び交っている.しかしその多くは、Win3上での正しい実行のしかたを理解していないための問題や、DOSアプリケーション側のプログラムの問題であることが多い。このような責任のないことまでWin3のせいにされるのも、前回述べた「過渡現象」のひとつである.
 Win3はたいへん大きいシステムである。すべてのソフトウェアについて言えることであるが,初期バージョンにおけるバグのいくつかはあるだろう.しかし筆者がWin3を“本番”に使い始めて数カ月になるが,一般的な市販のビジネスソフト(通信ソフトやグラフィックソフトも含めて)を,エンハンスドモードで利用する限り,大きな問題は起こっていない(ただしいくつかのバグには気が付いている)、
 いちおうテクニカルライターなるものを仕事のひとつにしている人間にとって,ワープロを中心に各種のソフトによって構築された自分のパソコンシステムの環境は“仕事道具”そのものであり,そう簡単に変えられるものではない(「仕事」に使う場合は,誰もがそうであると思うが)。その面で筆者は,自分が使うソフトに関しては人一倍保守的であり慎重である。そういう人間が“本番”に使い,それが手放せなくなったという意味を理解していただきたい.
 特殊な作りのDOSアプリケーションやMS-DOSのプログラミング作法を逸脱した,いわゆる“行儀の悪い”アプリケーションなどの場合は,まともに動作するかどうかは保証の限りではない。今後のDOSアプリケーションは,従来のように,「ただMS-DOS上で走りさえすれば何をやってもいい(どのような作りでもいい)」というのでは通用しない.Win3上でも正しく動作することが要求される.現在,Win3上で実行することに問題がある製品は(そのようなアプリケーションは少ないが),各メーカーで早急に対策していただきたい。逆にいえば,Win3上でちゃんと実行できる製品が正しいMS-DOSアプリケーションなのである.つまり今後のDOSアプリケーションは,MS-DOS上でもWin3上でも動作する,いわば,
「Windows対応MS-DOSアプリケーション」でなければならない。念のために繰り返すが,現在市販のアプリケーションのほとんどは,そのままWin3上で完全に動作する.


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 Win3のときは、Win3でなければならないソフトがなかった。DOSのソフトでもいいではないか。無理してWin3を使う必要がない。私がWin3.1を使ったのはPageMakerで仕事をしたかったから。それまではWord?一太郎の方がいいではないか。Excel?1-2-3の方がいいではないか。マクロだって作っていたし。何もExcelに移行する必要はない。
だからいかに村瀬康治氏が勧めようともWin3に移行しようとは全く思っていなかった。
Win3で動かす必要があるDOSソフトとは一体何を考えているのか。Win3で動かす必要はないではないか。DOSで高速に動く使えるソフトを何が悲しくて速度を遅くしてWin3で動かさねばならないのか。

Win3環境とMS-DOS環境をパーティションで使い分ける――ハードディスクの準備
 PC-9801シリーズのWin3をインストールする場合,Win3のプログラムを収容するだけで約7Mbytes,さらにWin3が動作する際に数Mbytesが使用されるため(この容量は使用状況により増減する),Windowsを動作させるだけで10数Mbytesのディスク容量が必要である.Win3のセットアップディスクは4枚組のフロッピーディスクで提供されているが,4枚だからせいぜい5Mbytesまでだろうと思ってはならない。セットアップディスクには各種のファイルが圧縮して収められているため,インストール後には全体が7Mbytesほどに展開される.
 Win3をインストールするディスクは,最低限でも20Mbytesの空きがなければならない。ただし20Mbytesというのは,Win3のみが動作するだけのギリギリの容量であり,各種のアプリケーションを収容する余裕はほとんどない.したがって実用的なディスク全体の容量は,最低限40Mbytesは必要である.
 Win3は,20Mbytesの空きがあれば,現在使用中のディスクやパーティションにインストールすることができるが,Win3におけるMS-DOSシステムの環境と,従来のMS-DOSの環境とを同じ設定にすることはできないと思ったほうがよい。したがって,従来のMS-DOSの環境をそのまま残したい場合は,Win3環境と従来のMS-DOS環境とをパーティションで分けることをお勧めする。たとえば80Mbytesのディスクであれば「40M+40M」などに分割し,最初の40MbytesのパーティションをWin3の環境,後の40MbytesのパーティションをMS-DOSの環境にして、従来のMS-DOSの環境を後者のパーティションにそのまま移し替えておけばよい。そうすれば,従来のMS-DOSの環境を利用したい場合があれば,マシンの起動時にそちらのパーティションを選択すればよい(図1).ただし前回にも述べたが,Win3上でDOSアプリケーションを実行できるようになれば,従来のMS-DOSに戻ることはほとんどない.
 さて,ここではWin3をインストールする最初の40Mbytesのパーティションに注目しよう。ディスクのフォーマット形式は必然的に「拡張フォーマット」であるが,インターフェイス規格のSASI/SCSIの違いはWin3には関係しない。Win3用のパーティションの領域を確保する際に,MS-DOSのVer.3.3以上のシステムを転送しておく(もちろん後からコピーしてもよいが).Win3には,Ver.3.3以上のMS-DOSシステムが必要である.
「Ver.3.3以上のMS-DOSシステムがコピーされた空のパーティションを準備する」  これがWin3をインストールするためのハードディスクの基礎準備に当たる.次に「FILES=30」の1行を登録したCONFIG.SYSファイルを作成する.PC-9801シリーズのWin3のインストールには,「FILES=30」を設定しておかなければならない。この時点におけるディスクの状態は,MS-DOSシステムのほかに,COMMAND.COMとCONFIG.SYS2つのファイルが存在していることになる(写真2).
 この状態でリセットボタンを押し,このパーティションからMS-DOSを起動し直せば(「FILES=30」を有効にするために),Win3をインストールする準備は整ったことになる.

インストール作業の後半はすでにWin3の世界
 ここでは,Win3をインストールするために用意したハードディスクのパーティションをドライブA,フロッピーディスクをドライブC,Dとして話を進めよう(ドライブ名は、実際にはどのような割り当てでもかまわない).
 Win3のインストール作業は,セットアップディスクの#1に含まれている自動インストールプログラムの「SETUP.EXE」を実行することにより,画面との対話形式で進行していく。画面の指示に従ってセットアップディスクを交換したり,問い合わせに答えていけばよいのであるが,問題なのは,「後半の作業画面がWin3の世界になってしまう」ことである.Win3の操作に経験がある人にはよいが,その経験がまったくない人にはギブアップの可能性すらある.
 そこでマウスの基本操作だけを,ごく簡単に解説しておきたい。もちろんマウスはインストール作業の前に接続しておく.Windowsにおけるマウスの操作は,「クリック」,「ダブルクリック」,「ドラッグ」の3つが基本である.インストールには「クリック」と「ダブルクリック」を使う.「クリック」という操作は,マウスカーソルを目的の場所に移動し,マウスの左ボタンをカチッと押して離す。Windowsのすべての操作において,マウスボタンは左しか使わない.
 「ダブルクリック」という操作は,クリック操作を間隔を置かずに2度繰り返す。0.5秒ほどの間に,カチカチッと2度のクリックを行なうわけである。インストール作業の後半には,このクリックとダブルクリックの操作を行なう個所がある.
 ではさっそくWin3のインストールを開始しよう.PC-9801シリーズ用のWin3のセットアップディスクは4枚組だが,まずその#1のディスクをドライブCに,セットする(他のドライブでもよい)。次に,カレントドライブを,セットアップディスクをセットしたドライブCに,忘れずに切り替えておく.
 次はSETUPプログラムを実行する.SETUPプログラムは,「SETUP」とキ一入力することにより実行されるSETUPプログラムが起動したら,あとは表示される画面の指示どおりに,セットアップディスクを交換したり,問い合わせに答えたりして作業を進めていく.それらの画面の中には,意味が分からない個所もあると思う。特に日本語入力システムや、プリンタの設定などの個所は分かりにくい。しかしそれらは,インストールの作業が終了したあとからでも自由に変更や設定ができる。インストール時に分からなければ“適当にやっておけばよい”のである.

 Win3のインストールは,筆者も最初の頃,何度やり直したか分からない。おそらく読者の方々も,何度かやり直すことになると思う。結局Win3のインストールは,Win3を実際に使いだし,いろいろなことが分かってこなければ“分からない”のである。ニワトリと卵の話のようであるが,まあ納得できなくてもインストールはできる.“分からないまま”とにかく作業を進めよう.
 写真3に示したとおりに操作していけばインストール作業は完了する.ここに示した画面が,インストール時に表示されるすべての画面ではないが,つまずきやすい要所要所の画面が示されている.日本語入力システムやプリンタの設定も、とりあえずは写真のとおりにインストールしておけばよい.セットアップディスクに付属のもの以外を組み込む場合は,Win3が無事起動した後,その基本操作に慣れてから行なえばよい.
 なお,インストール作業をやり直す場合は,すでにインストールされているディスク上の各種のファイルを気にする必要はなく,再度同じインストール作業を繰り返せば、新しくWin3がインストールし直される.つまり,先にインストールされている各種のファイルを事前に削除しなくてもよいわけである(自動的に削除される).ただし,Win3がインストールされていたディレクトリ上のすべてのファイルが削除されてしまうため,ユーザーが独自にコピーしたその他のファイルが存在する場合には注意が必要である.立ち上がればいい


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 確かにHDDの分割は常套手段だった。基本的な作業だった。ダブルクリックの説明とかもう苦笑するしかない。如何に当時Win3のインストールのハードルが高かったのか記憶ははるか彼方消え去っている。Windowsの再インストール作業は何度もした。Win3.1,Win95,Win98,Win98(SE),WinXpと使っていてシステムがおかしくなるのでそういうときの解決策は再インストールだった。よく付き合ってきたものだ。
 それにつけてもCOPYコマンドでCONFIG.SYSを作成する説明とは何年前の話だ。エディタ位もってるだろう。エディタもない人間にWindowsを使わせようというのが変だ。

立ち上がればいいわけではないWindowsの起動と動作モードの確認
 Win3のインストール作業は無事終了しただろうか。ディレクトリ「WINDOWS」の中にはWin3の各種のファイルがコピーされ,ルートディレクトリにはWin3用のMS-DOS環境を設定するためのCONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATの2つのファイルが作成されている.Win3を立ち上げるには,まずリセットボタンを押し,Win3をインストールしたドライブ(パーティション)からシステムを再起動しなければならない(Win3用のMS-DOS環境を設定するため)。システムが起動したらさっそくWin3を立ち上げ,その動作モードが「エンハンスドモード」であることを確認してみよう.
 Win3を立ち上げるには,MS-DOSのプロンプトに対して「WIN」と入力するだけでよい。十分な容量のメインメモリが装備された386/486マシンであれば,Win3はエンハンスドモードで立ち上がる。286マシンや,メインメモリの容量の少ない386/486マシンでは,「スタンダードモード」で立ち上がる.「WIN」と入力した場合,Win3はマシンの状況を自動的に認識し,それぞれのマシンに適した動作モードで立ち上がるようになっている。ただしここではWin3の動作モードは「エンハンスドモード」以外は考えていない。その理由は前回述べた。
 Win3の最初の起動時の画面を写真4に示す.ただしこの画面は,次に立ち上げたときには変わっているかもしれない.Win3には,Win3の終了時の状態を記憶し,次に立ち上げるときにそっくり同じ状態を再現する機能がある(その機能をOFFにすることもできるが).
 起動したWin3の動作モードは,プログラムマネージャのメニューバーの「ヘルプ」で知ることができる(写真5).4Mbytes以上のRAMボードを増設したマシンで,そのメモリが正しく動作していれば,386エンハンスドモード」になっているはずである。2MbytesのRAMボードでは,内蔵の1Mbytesを加えて「3M+640K」bytesにはなるが,エンハンスドモードでは立ち上がらない.CONFIG.SYSファイルに登録されている,ディスクキャッシュのSMARTDRV.SYS用にメモリの一部が割り当てられるためである.先に述べたようにPC-9801シリーズの場合,Win3の実用には最低限4MbytesのRAMボードの増設が必須である(本体に1.6Mbytesしか標準装備されてないため)。ただし2MbytesのRAMボードでもSMARTDRVの容量さえ縮小すれば“実験的”にはエンハンスドモードで立ち上げることができる.CONFIG.SYSファイルに登録されている次の行, device=A:\WINDOWS\smartdrv.sys 2048 1024
(末尾の2つの数値は,装備されているメインメモリの容量によって異なる)

 この末尾の2つの数値を“申し訳程度”に縮小(キャッシュの効果はないが,「64 64」以下)にするか,あるいはいっそのこと,この行を削除してしまえばエンハンスドモードで起動できる(ちなみに,この右側の数値がエンハンスドモードにおけるディスクキャッシュの容量になる).さて次回は,写真6に示すような各ユーザーが日常使う各種アプリケーションを集めた「グループ」を作成し,そこに一太郎やMIFES,エコロジーといった常用のDOSアプリケーションを登録して実行するまでを解説する.また,日本語入力システムについても具体的に解説する.次回までに,できればWin3の基本操作を学んでおいていただきたい。拙著『入門MS-Windows』(3部作の入門編。アスキー出版局から8月末発売)では,特にWin3の基本操作について詳しく書かれているので参考にしていただければ幸いである.


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 おかしいだろう。なぜ「一太郎やMIFES,エコロジーといった常用のDOSアプリケーションを登録」をWin3で使うのか。それはアプリを使いたいのでなく。OSを使いたいだけではないか。

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JPEG(月刊ASCII 1991年10月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSの「今月のキーワード」をスクラップする。

当時のパソコン環境では画像1枚を処理するのも大変だった。

JPEG(ジェイペグ)
 画像・文字・音声を自由に扱うマルチメディアの到来が待ち遠しいが,パーソナルコンピュータではなかなか実現されそうもない.画像にしても、音声にしても,人間が満足できるレベルのものは,文字に比べて莫大な情報量を含んでいるからだ。情報量がありすぎては,データを手軽に扱うことができないし,通信などでの交換もたいへんである。
 音声に関して特に人間の会話などは,電話の場合でも分かるとおり情報量を減らしても意味が失われるということは少ない。しかし、画像では,情報量を減らすと品質も劣化し,重要な部分がボケてしまったり,カケてしまったりすることもある。
 画像の場合,品質を落とすことなく情報量だけを減らす(圧縮する)ことはできないのだろうか?この問題を解決するために,1986年にISOとCCITTが共同で委員会を組織した.それが「JPEG(Joint Photographic Experts Groupe)」である.そして,この組織が策定し,この夏にも正式な国際標準となる“静止画像の品質をほとんど落とさないで,データ量だけを減らす画像圧縮の方式”を「JPEG方式の圧縮」と呼ぶ.

ハフマン符号化によるJPEG圧縮
 JPEG方式の圧縮には、大きく分けて2つの方法がある.
 ひとつは、画像の品質をまったく劣化させないで圧縮する方法で,これは,画像の冗長性をなくす処理である。パソコン通信の際によく用いられるPKarcやLHarc,LHAの基本部分と同じ「ハフマン符号化」によって,同じデータの繰り返し部分を1つにまとめてしまうやり方だ。たとえば“1114222255"という10個の数字の配列を,"13412452"のように8個の数字に置き換える.
 10個から8個というように80%に圧縮されたこの例の場合,最初の1は数字,次の3は前の数字が3回繰り返されている,次の4は数字,その次の1は繰り返し回数と,データとその繰り返し回数を定義していくのである.この方式を画像に応用すると,複雑な自然画像は70~80%に,単純なCG画像などでは20~50%に,画像の品質を劣化させないで圧縮できる(画面1).

色間引きとDCTによる圧縮
 もうひとつの方式は,人間の目が持つ,「画像の明るさ(輝度)の変化には敏感だが,色の変化には鈍感」という特質を利用する。具体的には,ある画像の小領域からデータを取るときに,輝度データ4点分に対し,色データを1~2点分にする,というものだ。これだけでは圧縮率が上がらないので,色が間引きされたデータに対して,「DCT(Discrete Cosaine Transformation)」と呼ばれる変換を行なう.
 DCT変換は,画像を横方向の細かさと縦方向の細かさに分解するものだ.DCT変換で得られる細かさの値は,ある画像の細かな模様(変化)では0に近くなり,大きな模様(変化)では大きな値になる.
 JPEG方式では,この[0に近い変化]を,最終的に[0]に置き換えてしまう.自然画像では細かな模様が多いため,DCT処理されて得られたデータには0に近い値が多く含まれることになる.これらを0にしてしまうことで画像の細かな変化はならされてしまうが、大きな変化は残る。画像の品質は低下するのだが,その画像の持つ意味までは失われないというわけだ.また,あらかじめ圧縮後のサイズを指定し,そこまで落すこともできる.さらに,DCT変換されて0が多く並ぶようになった画像データをハフマン符号化で圧縮する。これらの一連の処理によって、画像の品質をほとんど変化させることなく画像データを高圧縮するのである.
 これを使えば,複雑な自然画像でも,人間の目では見分けが付かない程度の変化で,オリジナルの10%(1/10)程度にまで画像のファイルサイズを低減できる(画面2,3).

難点は時間がかかること
 ここまで見てきたように,画像データのサイズを小さくするためには,いく通りもの処理を行なわなければならない.JPEG方式の画像圧縮には,かなりの時間がかかってしまい,動画には使えない。
 そこで,これらの処理に必要な命令をチップ化しようとする動きもある.米C-Cube社は,JPEG方式専用のチップ「CL550」を昨年発売し,MacintoshシリーズやNeXT向けには,このチップを採用したカラー圧縮ボードなども複数のメーカーから発表されている.また,動画に関しても,JPEGを拡張した「MPEG(Motion Picture Experts Groupe)」も組織され,現在,基準を定めようと開発段階に入っている.
 1/10の圧縮でも,人間の目ではオリジナル画像と判別できないJPEG.これからのマルチメディア時代,ネットワーク時代に欠かせないものとして注目される.
(池田)


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ASCIIのこういう記事が好きだった。

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VR、MMO、その他、業界(月刊ASCII 1991年10月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

SICGRAPH'91の記事からVR関連写真をスクラップする。
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VR用のヘルメット。ごついけど今でもこのサイズはありそう。

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なぜこんな中途半端なものを作ろうと思ったのか。

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ソニーのNews用ディスプレイはそんなに良かったのか。トリニトロンだったか。

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NASAのシステム。ステレオ画面で立体的に見えるということか。

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仮想サーフィン。なんでも仮想化すればいいというものでもない。

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当時3次元スキャナもあった。

アスキー,パソコン通信による多人数ゲームを開始
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もうMMO(Massively Multiplayer Online)があった。

日本コンピュータ囲碁大会開催
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コンピュータによる囲碁対戦は30年以上も前から行われていた。

ハードディスクのインストールサービス
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アプリ3~4本で1万5000円からだった。確かに私も職場の人のパソコンにインストールしてやった。一般ユーザにとって当時どれだけパソコンが難しいものだったかが分かる。

Adobe社,Apple社とフォント技術で協力
ASCII1991(10)b16AdobeApple_W520.jpg

Borland社がdBASEの存続についてコメント
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当時dBASEも終わりだなと感じた。

COMPAQ社が日本法人を設立
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この後DOS/Vで日本市場に食い込んだ。

「米国ハイテク産業の動向」をスクラップする。

いつ終わるのかコンピュータ不況
 日本の証券業界の話も米国に入ってきているが,なにかちょっとピントが外れているような気がする.非難の矛先が,そもそも不必要な規制はするがちゃんとした法律を作らないし運用しない政府に向かわずに,大手証券や大口顧客に拡散してきている点だ。これに乗じた米国の対応も,お家の事情を棚にあげ,それ見たことかと日本市場の問題にすり替える.最近ではOh-No-Wayさん(こちらの新聞にこう発音するとでていた)による天文学的不正融資事件,日本市場の閉鎖性をどうのこうのといちゃもんをつけていた米国政府も,これにはさすがに言葉もでないらしい。
 米国はというと,いつもどおりの不況の話。ここ数年間,不況不況となんとなく騒がれてきたが,いったいこれがもう終わったのかどうかがよく分からない.大手企業を中心にした1社あたり1000人単位の人員整理も一段落した感じがするし,不況を脱出したかのようなインデクスも毎日のように発表されている。確かにインデクスだけを見ているとそうした感じはないわけではない。ただし先週悪かった指標が今週は多少改善されただけの話も多く、逆に先週よかった指標が今週は悪化していたりして,一概にインデクスだけで判断できないところが苦しい。結局のところ,だらだらと不況が続いているという状態なのだ。
 また今回のそれは,そもそも始まりからしてはっきりしない(不況とはそんなものなのかもしれないが)。2年前の政府発表では「不況などない」ということだったが,これが1年前には「産業の一部には確かに不況が存在する」というニュアンスに変わった.もちろんコンピュータ産業もそのひとつというわけだ。さらに今回の不況には地域的な色彩も強いと言われている。つまりコンピュータ産業では西海岸と東海岸を中心に不況にみまわれているというのだ(ちょっとまてよ.アメリカの西と東が不況ならコンピュータ産業のほぼ全体ではないか?).
 しかし,こうした不況感の浸透は,企業を経営する役員たちにとって全面的に悪いというわけではない.株主に対しては「不況ですから」と業績の悪化をなんとか言い訳できるし、この際不況にかこつけて一挙に人員整理をやってしまったところも多かったに違いない。自らの責任で業績が悪化したり,マネージメントの不手際で余剰人員を抱えてしまったところにとっては,今回の不況(あるいは不況感の浸透)は絶好の言い訳材料になっているはずだ.ひところ,ベイエリアの企業の言い訳は「地震のために」というのがあったが,それが「不況のために」となっただけかもしれない.
 それでもメインフレームをやっている会社はかなり深刻。IBMを筆頭に軒並み減益,赤字計上という事態になっている。ところがこれにしても「不況」と一言で片づけられる問題ではないだろう.メインフレームの売り上げが伸び悩んできたのは,何も昨日今日始まった話ではない.
 ここ10年間「メインフレームは伸びない」は常に支配的な意見であり続けた。メインフレームの需要がワークステーションなどの,より小型で安い機種に食われているのは明白で,今日の事態は十分に予測できたはずである。現に,Sun Microsystems社は会社始まって以来の売り上げと純益を計上したし,HPにしてもこの四半期の利益は前期に比べて8%増、儲かっているところはちゃんと儲けているのだ。ソフトウェア業界にしても全般的には悪くない.Microsoft社はDOS5,Win3の出荷も依然順調。SIBの調べによると,ソフトウェア業界63社の上半期の雇用の伸び率は11.6%。年率に換算すると23.2%。そんなに悪い数字ではない。
 最近,Borland社によるAshton-Tateの吸収,Novell社のDRI吸収など大型合併があいついだが,これらはもともと不況とはなんら関係がない.経営に行きづまった会社が他の優良会社に買われただけのことで,むしろコンピュータ業界の再編成という面からとらえられるべき話だ。結局,不況不況と騒いでいるところほど,案外別なところに問題を抱えているのかもしれない。
 今度はSymantec社がZortech社を吸収すると発表した.Zortech社は,DOS,Mac,UNIXプラットフォーム向けにC++を開発販売する会社。昨年度の売り上げは約500万ドル程度とこぶりな会社だが,C++は最近はやりのオブジェクト指向プログラミングの中核をなしており、今後絶対的に必要な技術のひとつといえるもの.
 Symantec社は,これまでにMac用にThinkPASCAL,ThinkCなどいわゆる開発言語を中心に急成長を遂げてきたが,Nortonの吸収合併でDOSへの進出をはたした。そして今後は,将来的にC++が不可欠であるとの判断で今回の吸収に踏み切ったようだ。現時点でのPC版C++の分野はBorland社が圧倒的にリードしている.この吸収でSymantec社は,ZortecC++でBorlandに対抗していくつもりだ。ところでこのSymantec社は,Borland社によるAshton-Tate吸収のときにも,Ashton-Tateを買い取るのではないかとの噂が出るほど,他社吸収に熱心な会社。まだまだ現金はうなっていると見られており,今後第2,第3の吸収を計画していると言われている.

ソフトメーカーも第3世代へ
 先にNovellとの合併話が失敗したLotus社も,cc:Mail社吸収後,引き続き食欲は旺盛。吸収する相手としてはネットワーク関連,データベース関連などがターゲットと言われている(実はAshton-TateはこのLotus社にも品定めを受けたという噂もあった).
 Lotus社が現在物色中との噂のある会社としてはQuickenのIntuit社,ネットワークのBanyan社などがある.一方,Lotus社との合併に失敗したNovell社は,DRIを吸収したばかりだが,ここもこれだけで終わってしまうことはないはずだ.ひょっとするとBorlandと合併するかもしれないという噂もある。ソフトウェアの大御所Microsoft社は,他社との対等合併という線はないが,他社吸収は大いにあり得るところ。データベース関連,ネットワーク関連は同社が特に欲しがっている分野だ。
 このようにソフト業界の吸収合併劇は,今後もますます加速されていくものと思われる.よくもまあこんなに吸収合併が盛んだと思われるかもしれないが,これにはちゃんと理由があって,しかもある方向性を持った動きなのだ。
 理由の第1点目は,アプリケーションの高速化への対応,あるいは開発の効率化がある。今やパーソナルコンピュータのソフトウェア産業も第3世代に突入し,今後ますます高度なアプリケーションを開発していかないと戦争に生き残れないという事実だ。ご存じのとおり,パーソナルコンピュータの第1期には,ある程度プログラムができれば,すぐにでも製品化(とはいってもまともなマニュアルもなくフロッピーだけを渡すといった程度のものだったが)が可能であった。この時期には、開発に1名,マーケティングに1名といった,いわゆるガレージカンパニーがどんどんできたのだが,これが第2期になって,ビジネスなどの分野への普及とともに製品もより高度になってきた(高度なものでないと売れなくなってきた)。現在見られるソフトウェア企業のほとんどは,この第2期で急成長した会社だ。そして現在はこの第2期の最後にあたるといってよい。今後は今まで以上に,ソフトウェア自身の高機能化,マルチプラットフォームへの対応,ネットワークへの対応,マルチメディア対応などが期待されており,どうしても企業自身が大規模化していく必要があるのだ。
 次の点は,市場の拡大に伴う企業の拡大傾向があげられる。市場がより大規模になってきているのに,企業が小規模のままだと有効なマーケティング活動ができにくくなるのだ。製品のプロモーション,宣伝,流通,販売,サポート体制など,スケールメリットを発揮できるところでないと有効な販売が難しくなってきている点がそれだ。
 最後に企業の体質強化という点も見逃せない。1社1製品といったこれまでの虚弱体質を,複数の製品をラインに持つことで企業の体質を強化しなければならなくなってきている。1社で複数の分野の製品を持つとなると当然会社の規模は大きくなる必要があり,そのために最も手っとり早い方法が企業の吸収合併なのだ。
 米国のソフトウェア企業は,日本に比べて一般に小規模なところが多い。これは日本のほうが構造的に進んでいるわけでは全然なくて,単に流通その他の制約が少なく,小規模でも会社をスタートアップできる(できた)からだ。ただこうした業界の構造も,すでに述べたような理由で徐々になくなりつつある。ちょっと前まではガレージカンパニーもよく見かけたものだが、現在はスタートアップ時から,かなりの資金を調達してかからないとうまくいかなくなってきている。業界再編の動きはアプリケーションの高度化という恩恵を与えてくれるが,逆に昔ながらのアメリカンドリームが少なくなってきているといえるのかもしれない。

Mac新製品の全貌
 Apple社がこの秋に新製品を発表するという噂は,以前から少しずつリークされていたが,このほどその全貌がほぼ明らかにされた.正式な発表は、10月21日からラスベガスで行なわれるComdex/Fall'91.今までApple社はComdexなどの肥大化したショウでの新製品発表は控えていたが,今回はApple社がClassicの発表以来,より一般への普及に力を入れているのを背景に,異例の発表となる見込みだ。
 今回発表される予定の機種は6機種Classicの上位機種となるMacClassicII,タワータイプのMacQuadra700と900,ノートタイプは3モデルでMacPowerBook100/140/170.
 ClassicIIはビルトインモニタータイプ,16MHzの030を搭載。2MbytesRAM,40MbytesHDDモデルで1900ドル。SE/30は同時に生産中止の可能性大.
 Quadra700はIIciを縦においた格好で25MHz040を搭載,4MbytesRAM,80MbytesHDDモデルで6500ドル。現行のIIfxより40から50%程度高速で,しかも価格的にはIIfxよりも1500ドル程度安くなるのでIIfxは生産中止,あるいは大幅な値下げが行なわれる予定.Quadra900は最強のモデルで25MHzの040,4MbytesRAM,160MbytesHDD搭載で8700ドル.Quadra両モデルはいずれもイーサネット搭載,および旧タイプに比べて約2倍の速度を持つと言われている新SCSIコントローラが搭載されている.
 PowerBookは,話題の中心になるであろうノートタイプ,低価格のモデル100は16MHz68000を搭載。CPUはMacPortableと同じローパワーバージョン,2MbytesRAM,20MbytesHDDで2300ドルで,FDDは外付けオプションで200ドル。140は16MHzの030を搭載.2MbytesRAM,20MbytesHDDで2900ドル。ノートブック中最高のモデルである170は,25MHzの030+68882,4MbytesRAM,40MbytesHDD搭載で4600ドル。140および170はFDDが標準で付く。全モデルともバッテリでの動作時間は2時間以上 本号が発売されて1カ月後に発表されるわけで,正式な仕様,価格は改めて報告されると思うが,少なくともComdex/Fallの中心的な話題になることは必至だろう.
(ザイロンコーポレーション代表 脇山弘敏)

 この時代米国の不況とかは記憶にない。日本のバブル崩壊が強烈に残っている。

「Miscellaneous :bihind the news」をスクラップする。

IBM PCから10年
 1991年8月12日,IBM PCは満10歳の誕生日を迎えた。発表直前には「IBMがパソコン市場に正統派として殴り込みをかける」という大きな報道が行なわれた.スペックを見た人たちは,そのころ市場を支配していたApple,Tandy,Commodore,Atariなどのマシンと比べて「特に目新しいものはない」などとと陰口をたたいたものだ.
 しかし,ユーザーはIBMのブランドを信頼し,IBMは何百万というPCを投入して業界スタンダードの地位を築いた。執拗なクローンメーカーのゲリラ的侵略にも関わらず,IBMはその地位をなんとか維持。過去10年で7000万台のPCが販売され1000億ドル市場にまで成長した。1990年のIBMアーキテクチャマシンは,米国内のパソコン売り上げの84%を占めている(Macは10.8%).
 最初のIBM PCのメモリはたった64Kbytesだったが,現在のIBM PS/2 Model95は8Mbytesのメモリを搭載。米国のビジネス誌「FORTUNE」も特集記事を組み「当時,IBM PCは2665ドルだったが,現在ならば同じ金額で(インフレを考慮に入れたとしても),35倍の処理能力と1200倍のディスク容量,それにカラーCRTまで買えるようになった」と解説している。同記事では,SteveJobsとBillGatesが対談しており,ともに「IBMがPCに参入したとき,あまり真剣に競争相手とは考えていなかった」と告白.2人の意見はけっこう合っていて、先のIBMとAppleの提携に関しても「IBMにはいい話だが,Apple側がなぜ同意したのか分からない」と口を揃えている.
 さて,IBMは,10周年に合わせてPS/2 Model90や95XP486を50MHzにするアップグレードキット「PS/2 Processor Upgrade Option」を発売した。33MHzシステムからは3695ドル,25MHzからは5345ドル,20MHzの486SXからは7245ドルである.さらに新製品も出てきた。携帯電話のネットワークを使って通信できる「PCradio」である.サービス業,販売業,警察業務など,移動中にホストコンピュータからの情報を必要とする業務に携わっている人たちをターゲットにしたもの。同社は,連邦通信委員会(Federal Communications Commision)に承認を交渉中だ。
 モデルは3種類で,通常の電話に接続するもの,IBMとMotorolaが持っている「ARDIS」というラジオネットを介するもの,セルラー回線を利用するものである.3モデルともに有線・無線兼用の2400/4800bpsモデムと,ファクス機能を内蔵している.
 共通の仕様は,CPUが5/10MHzの80C186で,メモリは640Kbytes.JEIDA(PCMCIA)仕様のICカードスロットを持ち,サイズは267(W)×213(D)×66(H)mmと,床面積はA4ジャストサイズより小さいが,厚みがやや気になる.重さはモデルにより異なり,2.3~3kgオプションとして通常の会話用のハンドセットと、合体型の熱転写プリンタ(紙幅は8cm)がある。さらにスペックには,防塵,防水と書いてあるが,どの程度なのかは不明.温度に関しても強化していて,0~50℃で動作を保証している(98のノート型は10~35℃).日本でも98のRCに続く製品が早く出てほしいものだ.
 小型のものでは,HPの95LXが売れているという.同社では,需要が供給を大きく上回っており,新しい生産ラインを作るとまでいう.現在までの需要は同社の供給能力を完全に超えているようだ。699ドルの95LXは,Lotus1-2-3のほか,計算機,ワープロ,電話帳やスケジュール帳などといった機能を搭載するが,売れ行きを聞いて,200近いソフト会社が,対応のソフト開発に興味を示しているという.HPはさらに2匹目を狙っているが,今はやりの手書き入力には否定的で,キーボード搭載の小型マシンを開発中という.
 ちなみに編集部でも,ET,OASYS POCKETに続き,95LXを衝動買いした者がおり,すでにVZとJGAWKを入れて愛用している(1ヵ月入荷を待った)。先行商品としては,Poqet社のPCとAtariのPortfolioがあったが,機能・価格ともにそのちょうど中間でニーズにピッタリと合ったということか.

宇宙飛行士もスパイもパソコン通信
 スペースシャトルのAtlantis号で,電子メールでのコミュニケーションがテストされた.つまり,地上管制局や宇宙船間のコミュニケートが電子メールで可能かどうかを調べるもの。満足のいく結果が出た場合、今まで使用していたファクスに代わって電子メールを導入,宇宙ステーション「Freedom」における初のコミュニケーション手段になるだろうという.SF映画を見なれた者には,今までファクスを使っていたというのも意外だが、そのうち公衆BBSと繋いで,「宇宙飛行士とチャットできます」という有料サービスでもやれば儲かるのではないだろうか.ちなみにシャトル側の使用機種はMacである.
 ドイツ当局は,スイス銀行のコンピュータに侵入しようとしていたフィリピンの情報エージェントを逮捕した。犯人はチューリッヒで3名の共犯者とともに「経済的スパイ活動」を行なったという。目的は,フィリピンのマルコス前大統領の秘密資産の探索ということだ。検察側によると,スイスのコンピュータに侵入しようとした一味のリーダーはReiner Jacobiというオーストラリア人で,フィリピン政府のヨーロッパ代表や保安知的活動のコンサルタント.マルコス預金の存在とその残高を確認するよう命じられていた.犯人たちは,「銀行のコンピュータ侵入のスペシャリスト」と名乗る者から得たデータをもとにハッキングを目論んだようだが,どうやらデータは偽物だったという.
 コンピュータ犯罪といえるのかどうか分からないが,部品の窃盗団11人が逮捕された。彼らは1989年4月~90年2月にマサチューセッツのDEC倉庫から盗み出した部品を売って640万ドルあまりを稼いだという.犯人の中にはDEC社員の名前もあるというが,百万ドル単位の部品を盗まれて,気づかないものなのだろうか.
 SPA(Software Publishers Association)は,海賊版や違法コピーなどの著作権侵害によって,1990年だけでに24億ドルの損失を被ったと推測している。コンピュータ利用者のプログラムの平均使用数調査と,ソフトおよびハードウェアの売上高とを比較したデータに基づいて,SPAとDataquestがこのような結果を出した。ただし,過去4年間(1987年~1990年)に購入されたビジネスソフトは,DOSマシン1台あたり1.31から1.78本に,2台のMacあたりでは2.03が2.55本にそれぞれ増加している。とはいっても,この数字は新規に購入されたパソコンの数で計算しており,稼動台数ではないので,あまり信じることはできまい.それにしても,この数字,Macユーザーのほうがモラルが上なのか,購入すべきソフトが多いのか、周りにコピーさせてくれる人が少ないのか,なぜなんだろうか.

シリコンバレー観光ポイント
 歴史を作るのが好きなアメリカ人だが,PaloAltoにあるIC発明の地が,カリフォルニアのOffice of Historical Preservationによって「史跡」として登録された.これは,1959年,故Robert N.Noyce博士がFairchild社で開発したICに対するもの。彼はトランジスタやダイオードといった部品の接続に,酸化シリコンの窓からアルミニウムを蒸着する方法を開発した.「ICは私の怠慢な性格から生まれたものだ。トランジスタはシリコンの上に作られ,切り出され,また回路として組まれる。ならば,途中を省いてシリコンの上に組んでしまえ、というわけでICができた」と,生前Noyceは語った。
 史跡を記念する銘板はPaloAltoのEastCharleston街844番地に建てられる.シリコンバレーでのこのような記念碑はこれが2つ目で,最初のものはBill HewlettとDavid Packardが会社を起こしたガレージに建てられている.旅行する人はぜひ行って写真を撮ってこよう.
 ちなみに,Appleは,Motorolaの広い敷地を買いとって,一気に本社建設を始めている。まだ造成の途中だが,新社屋も観光ポイントのひとつになるだろう。対してSunはシリコンバレーから他の場所に従業員を異動すると発表.自主異動契約条項を提示し,Milpitasの製造工場で働く従業員らに提供している。その数は750~1000名程度とみられ,異動希望者には2ヵ月分の給料・手当に加え,雇用期間に応じて給料の最高6ヵ月分までの特別手当が与えられる。他のWSメーカーが効率を上げ価格を下げている時期ではあるが,Sunはこの異動が必ずしも金の節約になるわけではないし,経営状況を反映したものでもないと語る.HPは2000名を解雇する予定といい,Appleは1200名を,DECは9000名を解雇している状態だが,Sunでは来年も従業員を追加する予定と強気だ。

ロシアはどうなるんだっ
 ゴルバチョフが行方不明になっていたが,その前に出た話.AppleはRussianLanguageSoftwareを搭載したMacを,ソ連国内で販売開始した.Apple社はモスクワを本拠にしたIntermicro社(ソ連各都市にオフィスを持つソ連/オーストリアの合弁会社)を通じて販売していく。1988年に創立されたIntermicro社は,IBMマシンや他のパソコンを販売する大企業。同社はアップル総代理店になり,販売やアフターサービスをする販売店ネットワークを広げるつもりのようで,日本におけるキヤノン販売のような感覚だ。価格はMacClassicが951ドル,ロシア語のキーボードが92ドルである。ブッシュ大統領もゴルビーとの会談の後、西側諸国ハイテク商品のソ連への輸出規制に関するCocomの方針を見直すと発表したが,これからどうなるのだろうか.

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 IBMがパソコン市場に参入してわずか10年で大変化した。私は1979年からMZ-80C,X1,PC9801VX2,Dynabookと4台もパソコン(マイコン)を買った。周辺装置を含めるとどれだけお金を使ったことやら。当時、私たちパソコンマニアが市場を支えていたんだと同好の士と語り合っていた。

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パソコン、ソフト、その他ハード(月刊ASCII 1991年10月号2) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

まだ生きていたトロン
ASCII EXPRESSの扉はBTRONのノートパソコンだった。
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BTRON仕様のノートマシン発売
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パーソナルメディア(株)が1B/noteを発売すると発表した。価格は48万5000円。

トロン協会,米国でのリエゾンオフィスを設置
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残念だったトロン。ガラパゴス化すらできなかった。実験的なマシンに終わってしまった。
「リエゾンオフィス」という言葉は今初めて知った。

エプソンが低価格の16bitデスクトップマシン「PC-286VJ」を発売
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価格はPC-286VJ-5で22万8000円

松下,ノート型パソコンを発売
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Panacom PRO NOTE M10N。これも富士通のと同じく単三乾電池2本で動く。価格は23万8000円

日本サンがSPARCstationのラインナップを強化
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価格は89万1000円とパーソナルコンピュータ並み。

IRISの低価格新モデル「Indigo」が発売
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ジャストシステム,DOS/V版一太郎 Ver.4を発売
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ジャストシステム,AX版花子 Ver.2を発売
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ロータスがSPARCstarion対応の日本語版Lotus1-2-3を発表
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ティアック,HDD,MOディスクを発売
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100MのHDDが12万8000円

ロジテック,HDD,小型プリンタバッファを発売
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50MのHDDが11万5000円

緑電子,HDDの新シリーズを発売
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40Mで8万8000円

オリンパス,MOディスクドライブを発売
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三菱,3.5インチMOディスクドライブを発売
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日本パーソナルコンピューターが相変化方式採用の5インチ光ディスクサブシステムを発売
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内蔵5インチFDDを3.5インチに交換するキットを発売
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6万8000円。需要はどれだけあったのだろうか。

コーラル,PC-386NOTE用のカーバッテリアダプタを発売
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価格は2万9800円

LSIロジックがACE対応の「MipSET」を販売
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ACE(Advanced Computing Environment)。なんでも規格を作ればいいというものでもないことはACEが消えたことが示している。

アスキーがICメモリカード用インタフェースLSIを開発
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システム・マーケティングがUS83C87/S87の販売を開始
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松下電器産業が3次元モデルベース画像合成技術を開発
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当時からこういった技術は開発されていた。

日立が磁性流体を軸受に採用した情報機器用モーターを開発
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パソコン広告(月刊ASCII 1991年10月号1) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号の後ろの方の広告には日立のとんでもないボリュームの広告があった。14ページにもわたる広告で一瞬普通の記事なのかと思ってしまった。
最初から順番にスクラップする。

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裏表紙が新しくなった。

表紙見返し
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この号もWindowsだった。

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PC-H98Smodel8/U8他

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左頁はPC-9801T
右頁はMacintosh Classic

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TOWNS

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左頁はIBMのDOS/Vノート。PS/55モデル5523S
右頁はPS/55モデル5510Z

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X68000

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PancomMサーバーシステムは前号の使いまわし。

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左頁はRupoで前号の使いまわし。
右頁は関西電機のDOS/Vマシンで前々の使いまわし。

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エプソンのPC-386GSとPC-386GE。PC-386GSはハイレゾが売り。

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右頁はPC-286VJ

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アップルコンピュータとキヤノンによるMacintoshとAldus PageMakerの広告

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キヤノンのレーザーショットは前号の使いまわし。

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左頁はキヤノンのAXiとBJ-プリンタは前号の使いまわし。

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左頁は横河・ヒューレットパッカードのHP 48SとHP 95LX

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三洋電機のAXAGE(エクサージュ) NOTE 386SX。AX-VGA/SであってDOS/Vではない。往生際の悪いことだ。

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NeXT

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従量制の長距離電話が高かった。やっとパケットというものが出てきた。

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沖電気のifNOTEは前々号の使いまわし。

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SONYのNEWS

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SONYのQuterL

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スター精密のプリンタのイメージキャラクターは松本典子。

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マイクロデータのエコロジー、オーシャノグラフィ、ノストラダムス、コロボックルの広告。

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コロボックルの広告だが、いつまでたっても出てこないアストロノミー。お前の近日とは近月どころか遠月ではないか。いい加減にしろと思う。

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一太郎の広告が出なくなったと思ったらロータス1-2-3と組んだHARMONYが出た。一太郎と1-2-3をバンドルしたWin3.1機も出たのにそのうちExcelとWordのバンドル製品に駆逐された。

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dBASEも結局はDOSのソフトでWindowsでは生き残れなかった。

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ExcelとWord。このころはいつになったら使えるようになるのかと思ってた。結局Win95になってからだった。

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右頁はVZ EDITORの広告で前号の使いまわし。

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パソコンショップでカラーページに広告をだしているのはツクモだけだった。

ここから日立の14ページにもわたり一瞬普通の記事なのかと思うような広告でが続く。
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扉の後はSpecial Report
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インタビュー部分をスクラップする。
従来のラインナップに新たにAXマシンFLORAを投入した意義や戦略などについて、日立製作所情報事業本部OA事業部パーソナルコンピュータ部部長の木村政孝氏に聞いた。
――FLORAシリーズの新規発売の目的はどのあたりにあるのでしょうか。
木村――大きく分けて3つあります。まず、流通プロダクトの世界を、お客様に提供したかったことです。プロダクトというのは、アプリケーションソフトもありますが、周辺機器各種のボードのことですね。B16シリーズも、ソフトウェアに関しては、主だったものは揃っています。けれど、パソコンというのは単体で使うものじゃない、いろいろな入出力機器やハードディスクをつなげたり、いろいろなボードを差して拡張して使うものです。そういう点では、率直に申し上げて独自アーキテクチャのB16用のものはバリエーションに限界がありました。
 FLORAでは世界標準機のアーキテクチャを採用することで、お客様が利用できる周辺機器のラインナップがぐっと増えることになります。これが第1の狙いです。
 次に、海外の優れたソフトウェアを容易に取り込めるようになったこと。FLORAシリーズは世界的な標準機と言われているPC/ATと互換ですから、英語モードでならAT用ソフトが走りますしね。
 3点目は、これは2点目と多少重なるのですが、新しい「インフラウェア」を、非常に容易に利用できることです。インフラウェアというのは、たとえばNetwareみたいな、システム環境のベースになるようなソフトのことですが、そういうソフトをオリジナルと別のアーキテクチャのマシンに移植するのはずいぶん大変みたいですよね?その点でも、世界標準のアーキテクチャを採用するメリットは非常に大きいわけです。つまり、こういう先進のインフラウェアを 先取りしてゆくことが、お客様にとっても大事だと考えます。
――AXマシンなど、PCアーキテクチャのマシンは普通のお店ではなかなか売っていないのですが、FLORAについてはどうでしょうか。
木村――現時点ではやはり、システム販売やVARを中心に展開しています。ただうちは家電メーカーでもあって、販売ルートは持っているわけですね。パーソナルワープロの「with me」は、このルートを利用してシェアアップに成功しましたので、FLORAについても同じことができれば、とは思っています。まあ、ワープロとパソコンは違いますけど、ターゲットとしては似たようなところがありますからね。
――FLORAはVGAのハードウェアを持っていますから、DOS/Vが動作することになるわけですが、DOS/Vへの対応の御予定などは?
木村――FLORAは、AXのMS-DOSをメインのOSとして採用していますが、DOS/Vについては、いわばゲストOSとして、サポートする方向で検討しています。ただ、今ちょうどMS-DOS V5.0が出ようとしていますから、対応するならDOSV 5.0をサポートする形で行ないたいのです。DOS/Vをサポートすることで、ユーザーの利用できるアプリケーションのラインナップが増えること自体はいいことですから。
――今後の販売戦略についてお聞かせください。
木村――私の所属するパーソナルコンピュータ部には、今回新たに流通プロダクト推進グループというのを設けました。これまでハードウェアメーカーというのは、ソフトの数を増やすことには熱心ですが、残念ながら、それをどうユーザーの手に届けるかということについては、あまり情熱を注いでいなかった、というのが実態だと思います。日立は、そういう中でパソコンメーカーとして唯一アプリケーションソフトを専門に流通させる日立ハイソフトという関連会社をもっておりますが…。たとえば、AT用にいいソフトがあるいいカードがあるといっても、じゃあそれをどうやって入手するかというと、仲々そのサポートが難しいわけですよね。
 そこで、ユーザーにどういう形で流通プロダクツの豊富さがご理解頂くか、あるいはユーザーが欲しいといったソフトや周辺機器を、1週間なり2週間で届けられるというためには、どうするかなど体系的に行なうグループを設けたのです。これは、ハードメーカーとしてはたぶん初めてではないでしょうか。
 これ以外にも、お客様に安心して日立のパソコンを使って頂けるための仕掛けづくりに注力していきたいと考えております。

 何を考えていたのかがインタビュー形式をとってメーカーが語ったという記事は好感を持てる。しかし、旧機種のユーザに配慮するというのはかなり大変なことだったようだ。新シリーズのパソコンとしてDOS/Vにシフトすればよかったのにと思う。AXのグループだからこうなったのだろうが、AXがかえって足を引っ張っていた。
 日立のDOS/V機思い出せない。残念マシンだったのだろう。

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裏表紙裏はFUJI FILMのFD。
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キャラクタが森口博子になった。

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ハビタット、FMR-CARD(月刊ASCII 1991年9月号11) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

私がメタバースなんて新しいものではない。セカンドライフの焼き直しどころか、その起源は30年も前のハビタットにある。全然進歩していないと言っているがそのハビタットの記事が長期ロードテストにあった。以下スクラップする。

前回までのあらすじ
 「富士通Habitat」は,NIFTY-Serveの通信網を利用して行なうビジュアルパソコン通信。ポピュロポリスという街の住人になって,街を探索したり、出会った人とおしゃべりをしたり、イベントに参加したりして「もう1人の自分の人生を楽しむ」というものだ。アクセスできるコンピュータは,FMTOWNS(以下TOWNSと略)だけそこで私もHabitat国の住人になってポピュロポリスをのぞいてみることにした.
 必要なものはパソコン通信のできる環境とNIFTY-ServeのID,専用ソフトの「富士通Habitat(V2.1L11)」(写真1)だ。ソフトのパッケージの中には,チュートリアルディスクが入っているので,まずこれで概要を把握。次に各種の設定を行なって(画面1),あとはアクセスあるのみ。ちなみにハンドルネームは“しおりあん”です.よろしく.


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6月10日 あっという間の30分
 ソフトを起動して「富士通Habitatへ」をクリックすると,設定したアクセスポイントへ自動的に電話をかけてくれる.接続に成功すると最初のリージョン(=移動できる範囲の画面)が表示された(画面2)ここは私のターフ(=部屋).外へ出るまでにちょっとコマンドなどの復習をしてみよう.
 入ったばかりのときはいつもゴーストという状態になっているので,まず“デゴースト”してアバタに戻る。アバタとはHabitatの中の人物のこと.いろいろな操作はすべてマウスを使って,画面右側に並んだファンクションコマンドやリージョン内に表示されるマウスコマンドで行なう.移動するときは,移動したい場所にマウスを持ってきて左ボタンを押しながら"GO",椅子に座りたいときは,椅子を指して“DO”.マウスコマンドで,GET,DO,HLP(help),WSP(whisper),GO,PUTの6つのコマンドが使えるのだが,これですべての動作ができてしまうのだから不思議だ(画面3).残念ながら,左上にある窓を“DO"しても窓を開けることはできなかった.

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 ドアをDOして外へ出た。画面を移ることをリージョンチェンジといい,そのときだけ音楽が入る(5秒ほど).実際,音が出るのはリージョンチェンジのときだけのようで少々淋しい.Habitatの世界は,360個のリージョンで構成されているそうだ。行けない方向もあるが,上下左右のリージョンにどんどん移動できる.
 とりあえず,自分の住所だけは覚えて,手当たり次第に歩いていった.少し行ったところに町内の掲示板があったので,自己紹介を一言書き込む.……ところで歩けど歩けど全然人に会わない.いろいろな店が点在しているのだが、入っても誰もいない。どうやら物を売る店は,みんな自動販売機のようだ。喫茶店に入っても人はなし。何か不気味だなあ。つまらない。そのうえ,さまよい歩いたすえに入ったヘッドショップ(頭を売る店)で,操作を間違えて不要なヘッドを買ってしまった。取り消しはできず,何とこれが140トークン(トークンは通貨単位).あと手持ちは80トークンしかない.ああ、いきなり貧乏だ.
 この国の住人には、最初に200トークン,1日アクセスするごとに20トークンが支給されることになっている.もっとお金持ちになるために商売をしているアバタもいるとか.おーい,そんな人はどこにいるんだ?
 ここはどこ?何か楽しいことはないの?とうろうろしているうちに30分が過ぎて,今日は面白くも何ともなかった.無駄遣いしてしまったし。テレポートブレースを探し回ってようやく見つけ,唯一の公共交通機関であるテレポート(運賃は2トークン)で私の住む第一居住区,パールマンションへ戻ってきた.

6月13日 マップをウンロードする
 チュートリアルの練習だけでは心もとないし,情報不足であることが前回のアクセスで分かった.たとえば,掲示板などで利用するエディタの操作方法は,通信上で練習するしかないのだ.遊びつつ慣れるしかないのか.ソフトに付属する地図(鳥瞰図)は大まかすぎてあまり参考にならないし,ガイドブックにも必要最低限のことしか書いていないので,最初はいろいろと人に教えてもらうのが得策のようだ。
 今日はNIFTY-ServeのTOWNSフォーラムに何か情報がないか見てみた.TOWNSフォーラムは2つのフォーラムから構成されていて,その1つはビジュアル通信(Habitatの話題が大半)専用のフォーラムになっている.
 電子会議室の「FreeTalk・ポピュロポリス」では,会員同士の連絡や会員企画のイベントのお知らせ,Habitatの世界のできごとや情報を書いた新聞などがポストされていた。ただ同じような掲示板機能がHabitatの中にもあるせいか,それほどメッセージがいっぱい書かれているわけではない.「データライブラリ」も量的には多くなかった(結局,TOWNSユーザーでしかもHabitatをしている人しか関係ないもんね)。
 さて,ライブラリでお目当てのマップをダウンロードした.Habitatの中を探索してマップを自分で作っていくのも楽しいだろうが,今はその余裕はない。これで少しは行動範囲が広がるかな.

7月1日 久しぶりにアクセス
 一度やって気落ちしてから,しばらく休んでしまっていたのだが,今日はマップ(千里氏作)を持って再度アクセス.リージョンを1つずつ確認するように歩いて,アバタが最も集まるという「オラクルの泉」まで行った。そうしたら4人ものアバタがいて,初めて人に出会って少々緊張した.
 キーボードから打ち込んだメッセージは,自分のいる位置の上に吹き出しのようにして表示される(画面4)そこにいたアバタに質問ぜめをしてしまったが,親切に答えてくれた.初心者が主にやることは,スプレーを買って服の色を変えるとか,ヘッドを変えるとかだそうだ。私はまったくノーマルなヘッドをつけているが,みんなそれぞれにいろんなヘッドをつけていて面白い。毎日取り替えたりするんだろうか.


ASCII1991(09)k18ハビタット画面4_W400.jpg
 「株を買いません?」とのお誘いに,お金がないので丁重にお断わりした.このオラクルの泉がやはり一番人気の場所のようで,ひっきりなしにアバタがやってくる。1つのリージョンに同時に表示されるアバタは6人まで,入りきれないとゴースト状態になって見ているだけになる。ゴーストさんもけっこういて、にぎやかなひとときだった.
 30分は短すぎる.

7月3日 もうかっちゃった
 どうも最近は,建国当時ほどさかんにイベントが行なわれていない模様。どこへ行けば盛り上がっているんだろう?今日は何か面白いものでも買ってみようと、マジックショップへ入っていった。すると,今私がつけてるのと同じヘッドがショップの中に落ちているではないか。これは交番に届けるべきか……と思いつつもポケットにしまって、誰かに話してみようとオラクルの泉へ行った.
 「拾ったんですけど,どうしましょ?」「私にちょうだい!」「1トークンで売って!」「金をくれー」という皆さんの反応に,これは我がものにしてもいいんだと納得(つまりねこばばだ)。そこで,関西人らしくその場で商売することにした。基本のヘッド価格(50トークン)よりも高く55トークンで売却。買ってくれたぶるるさん,ありがとう.
 というわけでラッキーな今日は,サービス終了時間(午前3時)まで1時間45分もアクセスしてしまった。1回30分という方針を前回決めたが,それを遂行するのはちょっと難しい。また,公園や迷いの森,迷宮のような神殿などがあって,1人で散策するのも面白いと思うようになった。「昔はばんばんシステムがダウンした」という話から察すれば,今はいたって安定したサービスが行なわれているといえる。あとはもっと住人が増えれば…….少々おたくノリ日記は来月号に続<.   (増田)


 メタバースの基本形は30年以上も前のハビタットにある。

長期ロードテストにFMR-CARD(FMR-NBC1B)が登場した。
ASCII1991(09)k13FMR-CARD写真1_W452.jpg
FMR-CARDは単三乾電池2本で動くというとんでもない機体だった。残念ながら動いているところは見たことがなかったが、こうしてスクラップして楽しむ。
ノートとは根本的に違う
 本誌の大きさはA4判の変型(俗に「アスキーサイズ」という!),厚さは'91年7月号で13mm重さは約1kgである.FMR-CARDは,ほぼ同じA4サイズ,重さは本誌よりも軽い990gである。持った感触では,FMR-CARDのほうが剛性が高いためか、実際の重量差よりもかなり軽いように感じてしまう.
 読者の方々から「FMR-CARDをぜひ長期ロードテストに」というお便りを何通もいただいていた。パーソナルコンピュータのひとつの目標点は,
個人といつも一緒にあって,その人の能力を増幅する
ということである.つまり,小さく,携帯して歩けることが,条件になるはずだ.その意味で,FMR-CARDは,文字どおり「個人のコンピュータ」を求めるユーザーには,気になる存在だったのだろう.
 486や68040などのパワフルなCPU,MacintoshやMS-Windowsの優れたユーザーインターフェイス,より表現力の高いサウンドやビジュアルの環境いずれも目をみはるものがあるが,小さいマシンが提供する「いつでも開いて使える」というファンクションに比べれば,取るに足らないものという見方だってできる.より優れた環境を求めていくことももちろん重要だが,安定したMS-DOSの世界で,パーソナルコンピュータの目標点をめざすのもひとつの方向だろう.


「個人といつも一緒にあって,その人の能力を増幅する」

同意する。昔FMR-CARDよりはるかに重いダイナブックを「私の外部記憶だ!」と知人に言ってネットワーカーと会うときは必ず持っていった。パソコンが一人一台ではなかった時代私の職場の机にはダイナブックが常に置いてあり、家に持ち帰るのは土日等の休日だけだった。家に帰ればPC-9801VX2があったのでこの当時流石に2台同時には使えなかった。今でこそ複数台を同時に使っているが当時は無理だった。
スマホとか無い時代軽いパソコンは私にとって重要度が高かった。
1kgは臨界点ではないか
 テスト担当者は,'89年7月に東芝がJ-3100SS,いわゆる初代DynaBookを発売してから1年余りの間これを使ってきた。この間,PC-286NOT Eexecutive(発表はこちらのほうが早かったのだが発売はDynaBookのほうが先である),その後,PC-286NOTE F,MAXYNOTE286,J-3100SX021,PC-386NOTE Aをそれぞれ数週間から数カ月ずつ試用してきた.現在は,IBMのPS/55noteの環境をいじっている。いわばノートパソコンのマニアである.
 FMR-CARDは,まだ使い始めてちょうど1週間というところではあるが,明確に,これら「ノートマシンとは違うものである」と感じている.
 その秘密はなんといっても,コンパクトさと軽さだろう。担当が試用させてもらってきたノートパソコンでは,最も軽いMAXYNOTE286でもA4レターサイズで2kg,他のマシンはA4ファイルサイズで重いものは3kgにもなる。特に重量ではFMR-CARDとMAXYNOTE286とPC-386NOTE Aの比率が,実に明快に1:2:3になる!
 正直なところ三菱のMAXYNOTE286(シャープのAll in Noteと同じ内容のマシン)は,携帯して歩けるマシンとしては,かなり高い完成度だった.このマシンは,米国ではシャープがPC-6220,TIがTravelMate2000というほぼ同等のスペックのマシンを出荷しており,人気モデルになっている。バックライト付きで大きな640×480ドットの液晶ディスプレイ,ハードディスク内蔵,メモリカードやモデムを本体内に増設可能など,おまけにAXながらDOS/Vもなんとか起動できるという噂もあり、いまでもテストマシンとしてそちらを選んでもよかったかなと思ったりするほどである.
 FMR-CARDをテストマシンに選んだ理由を整理してみると次のようになる。
1.重量1kgという軽さ,本体のコンパクトさは,携帯して歩ける範囲のものだ.これは,体で判断するしかないのだが,フル装備の一眼レフカメラや教科書2~3冊とノートくらいの重さである.
2.編集部では,PC-9801DA/U7を仕事に使用しているので,これとFMRのアーキテクチャは異なる.セカンドマシンとしては,当然のことながら同じアーキテクチャが望ましいが,データレベルでの互換性は確保される.
3.バッテリ駆動時間が8時間(カタログスペック)と,一連のノートパソコンに比べると格段に長い.ACアダプタと入手しやすい単三乾電池2本で使える.
4.ブラインドタッチ可能なキーボードである.ストロークはかなり浅いが,高効率な日本語入力が可能な親指シフトキーボードモデルがある.
 軽さと大きさについては,参考までに図1に,主なノートパソコンとFMR-CARDについてグラフにしてみた。電池駆動時間は,富士通が70%の株を所有する米PogetComputer社のPoqetPCにはおよばないが,1時間2時間の範囲で気を使っていた従来のノートパソコンとはまったく別次元だ.
 フロッピーディスクドライブがないことが気になるという向きもあるかもしれないが,外付けや後述のNB-LINKで対処できると考えた.


ASCII1991(09)k14FMR-CARD図1_W520.jpg
1分間に150字は入力したい
 携帯できるマシンとして問題になりやすいのが,キーボードである.コンピュータのほとんどの部分は、おおむね小さくなればそれだけ好ましいのだが,人間が見る部分や直接触る部分は,そう簡単ではない.マシンが小さくなればその分,ディスプレイやキーボードに割り当てられる面積や厚さは小さくなってしまう.
 FMR-CARDの液晶は、いまでは少数派になった反射型のSTN液晶であるうえに画面の対角線が7.5インチと,かなり小さめなのだが,思ったよりコントラストが確保されていると感じた.キーボードは,この重さのマシンとしては,ちゃんとしている部類と評価できる。PC-98HAなどのキーボードは,キートップが異常に小さく,使うのにコツが必要だ。ソニーのPalmTopや京セラのRefaloなどのタッチペンによる操作環境もスマートではあるが,データのビュアとしてやあらかじめ決めたアプリケーションの実行だけを考えた環境と考えたほうがよいだろう.
 個人といつも一緒にあって,その人の能力を増幅するマシンとしては,コンピュータとの活発な対話が必要になる.現在のところ最も確実で、柔軟性があり、かなり高速なコンピュータへの意志の伝達手段は「キーボード」にほかならないのだ。簡単な計測を行なったところ,担当が連続して入力すると1分間に150字程度のペースでかな漢字交じり文の入力をすることが分かった.FMR-CARDのキーボードは,ストロークがかなり浅く,ガサガサした印象だが,サイズや親指シフト配列のおかげで,これに近いペースで入力できるのではないかと思われる.

2ndマシンは少ない投資で
 さて,FMR-CARDをセカンドマシン(サードマシン?)として使うことに決めたはいいが,具体的なシステム構成を考えなければならない。少し触れたように,FMR-CARDは,フロッピードライブを内蔵していなかったり,そのくせ内蔵RAMドライブ(不揮発)が,28Kbytesと極端に小さい。一応128KbytesのICカードが1枚付属するのだが,エディタ1本入れて使うにも心もとないサイズである.
 パンフレットには,「ICカードのバックアップ用に外付けフロッピードライブをぜひご使用ください」と,わざわざ書いてある。やはり,外付けフロッピードライブがないと、かなり厳しい環境になるのか?というわけだが,ここは天野邪鬼に外付けフロッピードライブは(少なくとも最初からは)買わないことにして,デスクトップマシンがすでにある担当としては,NB-LINKに頼ってみることにした.NB-LINKは,デスクトップマシンなどとケーブルで接続して相手のドライブを容易にアクセスできるようにするソフトウェアであり,FMR用のほかPC-9801用も発売されている.
 6月26日の金曜日,別冊アスキー編集部の根岸,三尾,ネットワーカー編集部の矢作と一緒という賑やかな顔ぶれで,秋葉原に向かった.
 最初に入ったのが大型専門店.出かける前には知らなかったのだが「'91富士通電脳夏祭り」というキャンペーン期間中で,例のNB-LINK98というソフトとケーブルがもれなくプレゼントされることが分かった.ソフトだけで,1万5000円の品物である.ここでの売り値は,21万円とのことだった。次に入ったのが安売りで有名な某店である。ここではなんと先のショップより数万円も安く売ってくれるという!ところが,どうしたことか例のキャンペーンのプレゼントはできないとのこと.それから何軒かのショップをたずね,結局,秋葉原駅前のラジオ会館にあるFMTOWNSとMacintoshを中心にディスプレイしたお店で,本体18万円,アイ・オー・データ機器の512KbytesのICカードを2万4000円で購入したのだった.
 購入したのは,この2つだけである.キャンペーンのプレゼントであるケーブルとNB-LINK98は登録葉書にシールを貼って出したので,間もなく届くことになるらしい。実は,できるだけお金をかけたくないというのもセカンドマシンの条件ではないかと思う.参考までに,FMR-CARDの周辺環境,オプションを表1に示す.

ソフトはどうする?
 ICカードを512Kbytesのものにしたのは,やはり純正の1Mbytesのものが8万円もするためだ。少し使ってみてもう1枚512Kbytesか,もっと安い1Mbytesのカードが出たら買い足せばいいと思った.FMR-CARDは,JEIDA Ver.4.0対応のカードスロットであり,この規格のカードは,今回購入したアイ・オー・データ機器以外からも,アスキー,エプソン,日立マクセル,三菱,パナソニック,日本ワークシステム,東芝,住友ベークライトなどから発売,または発売が予定されている.これには,1.5Mbytesや2Mbytesのカードも含まれている.
 実は,FMR-CARDでは,読み出し専用のICカードによるソフトの提供も特徴であり,Lotus1-2-3やアシストパックTypeA,All in ONE note,The CARD3,Microsoft Works,FM-OASYS,FM秘書,Multiplan+MS Chart(1枚に収録)などが用意されるという.追って,表計算ソフトなどをこのICカードソフトで揃えたいとは思うが,まずはワープロとしての使用を考え,付属の128Kbytesと購入した512KbytesのICカードにVZエディターをインストールして使おうと考えた.
 VZエディターは,ご存じのように高機能,低価格で人気の高いスクリーンエディタであり,これを日本語の入力編集に使用している人も多い。ちゃんとした日本語ワープロのような印刷イメージを意識した編集や美しい文書を作成、印刷するための機能はないが,単純にテキストを入力・編集するにはプログラムサイズも小さく便利である.テスト担当は,J-3100シリーズでずっとこのエディタを使用していた.知的な編集作業には正規表現が使えるMIFESが向いているという人もいるだろうが,一般的な使用ではこれで十分過ぎるほどの内容である。
 とはいうものの実は、このVZエディターには,FMR用というものがない.それではどうするのかというと,パソコン通信にVZエディターをFMRシリーズで使用できるようにするパッチというものがあるのだ。長期ロードテストとしては反則技くさいが,VZエディターは,以前購入してJ-3100SSで使用していたものがある.これにパッチを当てて,FMR用のVZエディターにしてしまおうというわけだ。
 ところで,FMR-CARDには,ROMにNB-TOOLというソフトウェアが搭載されており,これの通信ターミナルソフトを使って,VZの本体や各種ユーティリティを移したり,パソコン通信からVZをFMRで使えるようにするパッチをダウンロードしたりしたのだった。

VZのインストール
 一般のソフトウェアパッケージでは,ソフトウェアが改善されてバージョンが変わると,バージョンアップサービスなどの形で、新しいソフトを入手するようになっている.ところが,VZエディターでは,少なくとも小さな単位のバージョンアップについては,以前のバージョンとの違いが特別なファイルの形(パッチデータ)でパソコン通信などで提供されている.
 ユーザーが自分でパソコン通信からその情報をダウンロードして,いわゆるパッチを当ててやれば,最新のプログラムにできるのだ。たとえば,私の購入したときのバージョンは1.5であったが,現在市販されているバージョンは1.56である.この間のバージョンアップは、日経MIXやNIFTY-Serveからパッチデータをダウンロードして行なったものなのだ。実は,VZエディターをFMR-CARDで使えるようにするための作業も、これとほぼ同じ要領で行なえばよいのである.このパッチデータも現在のところ、パソコン通信で入手することができる(入手先をリストページに示す)。
 テスト担当は,NIFTY-ServeのFFMフォーラムから,パッチデータをダウンロードした。具体的なパッチの当て方は,図2のような手順で行なう.
 こうして,VZエディターがFMR-CARDで使えるようになった。その軽快なカーソルの動きやスクロールもそのままである.20行モードも使えるし独特の常駐モードも支障なく使用できるようだ.気になるのは1点だけ「カーソル行アンダーライン」(Du+)の機能だけが,どうしても働かないのだ。これは,FMRシリーズでもFMR-CARDだけの症状なのかどうか確認中である.
 ちなみに日本語入力環境だが,ROMで搭載しているOAKを使用している。パソコン通信の書き込みなどを見るとVJE-βを使用している人もいるようだが,なにぶん128+512KbytesのICカードしかない身としては,選択の余地がない.もっとも,このOAKは,かなりクセはあるものの素性がよいというか、慣れてくるとけっこう快適な入力ができるようになりそうだ.
 次号では,より具体的な利用レポートがお届けできるはずだ。まだ使い始めて間もないため大きな問題が生じていないだけかもしれないが,ほぼデスクトップに近い日本語の入力環境ができて快適である.    (遠藤)


ASCII1991(09)k14FMR-CARD写真2-4_W363.jpg
ASCII1991(09)k16FMR-CARD図2_W509.jpg



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パソコン通信、単語出現頻度、ASCII人事異動(月刊ASCII 1991年9月号10) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

パソコン通信情報ボックスにPC-VANとNIFTY-Serveの会員数があったのでスクラップする。
ASCII1991(09)h12NETWOEKER_W520.jpg
ASCII1991(09)h12NETWOEKERグラフ_W520.jpg
 今月号よりデータで見るパソコン通信の現状をお届けすることにした.第1回は2大サービスに成長したPC-VANとNIFTY-Serveの会員数の推移を紹介する.
 現在、国内第1位の会員数を誇るPC-VANは'86年4月から1年間の実験サービスを経て,'87年4月に有料サービスをスタート.その後,GEnieとのゲートウェイ接続などを実現、さらに24時間サービスの提供などを中心にサービスを拡大し、特定サービスにおける固定料金制の設定などで個人ユーザー層を中心に発展を遂げている.
 対するNIFTY-Serveは'87年4月のスタート当初から有料サービスを実施し,各種データベースとのゲートウェイ接続や米国最大のCompuServeとの提携など,一貫したビジネス路線でサービスを提供してきた.全会員の35%を占めるといわれる法人会員の数からもその実態がうかがえる。
 NIFTY-Serveでは,同ネットは'92年3月に会員数が33万人に到達するとの見通しを立てている.また,PC-VAN,NIFTY-Serveは共に、'93年3月には会員数がそれぞれ50万人に達するとしている.両ネットが他のBBSに比べて大きく発展を遂げているのは、サービスもさることながら日本各地に設置している100を超えるアクセスポイントの便の良さもあるだろう.今後も、国内のパソコン通信サービスの拡大において,この2大ネットが担う役割は大きいようだ.

 私は両方加入していた。PC-VANはグラフィック作品鑑賞で作者とコメントをやり取りしたりしていた。NIFTYは専門的な発言のやり取りやプログラムをダウンしたりしていた。結局PC-VANは物足りなくなり止めた。NIFTYは最後まで付き合った。プログラムやハードウエアの改造や専門的な知識を得たりと役だった。NIFTYではオフラインミーティングで実際に知り合い交流を深めることができた。距離を超えて同好の士と交流できるのがパソコン通信の良さだった。

単語の出現頻度を調べた記事があった。
ASCII1991(09)h01ことば遊び_W520.jpg
しかし、いまいちであった。もう少し突っ込んでほしいというか緻密に調べて欲しかった。

順位:出現回数(出現頻度※).
1:12399(0.932)使
2:7772(0.584)
3:7007(0.527)場合
4:6094(0.458)表示
5:5975(0.449)機能
6:5880(0.442)
7:5742(0.432)可能
8:5653(0.425)
9:5189(0.390)
10:5135(0.386)プログラム
11:4949(0.372)ファイル
12:4816(0.362)利用
13:4729(0.356)必要
14:4668(0.351)発売
15:4550(0.342)使用
16:4484(0.337)データ
17:4380(0.329)
18:4352(0.327)
19:4327(0.325)
20:4194(0.315)指定
21:3760(0.283)
22:3709(0.279)
23:3643(0.274)VER
24:3630(0.273)
25:3575(0.269)入力
26:3572(0.269)
27:3535(0.266)
28:3453(0.260)
29:3406(0.256)
30:3401(0.256)
31:3393(0.255)
32:3309(0.249)
33:3296(0.248)MS-DOS
34:3212(0.242)価格
35:3186(0.240)
36:3014(0.227)
37:3009(0.226)
38:2955(0.222)
39:2904(0.218)設定
40:2882(0.217)ソフト
41:2846(0.214)
42:2634(0.198)作成
43:2605(0.196)画面
44:2526(0.190)アプリケーション
45:2500(0.188)文字
46:2485(0.187)コンピュータ
47:2390(0.180)対応
48:2325(0.175)実行
49:2230(0.168)
50:2214(0.166)
51:2211(0.166)選択
52:2208(0.166)
53:2171(0.163)
54:2155(0.162)
55:2142(0.161)実現
56:2129(0.160)
57:2107(0.158)
58:2103(0.158)
59:2086(0.157)内容
60:2073(0.156)起動
61:1992(0.150)搭載
62:1982(0.149)変更
63:1972(0.148)特徴
64:1954(0.147)ユーザー
65:1927(0.145)処理
66:1924(0.145)実際
67:1923(0.145)紹介
68:1922(0.145)今回
69:1890(0.142)
70:1872(0.141)簡単
71:1850(0.139)パソコン
72:1846(0.139)マウス
73:1818(0.137)ソフトウェア
74:1815(0.136)
75:1812(0.136)
76:1803(0.136)
77:1785(0.134)操作
78:1782(0.134)
79:1781(0.134)
80:1779(0.134)開発
81:1740(0.131)
82:1730(0.130)動作
83:1725(0.130)EXE
84:1691(0.127)
85:1663(0.125)自分
86:1660(0.125)
87:1657(0.125)
88:1657(0.125)コマンド
89:1651(0.124)システム
90:1643(0.124)問題
91:1641(0.123)情報
92:1629(0.123)部分
93:1613(0.121)マシン
94:1612(0.121)ゲーム
95:1606(0.121)ウィンドウ
96:1604(0.121)ウィンドウ
97:1600(0.120)発表
98:1589(0.119)移動
99:1587(0.119)方法
100:1587(0.119)
101:1577(0.119)HDD
102:1561(0.117)装備
103:1558(0.117)ディスク
104:1544(0.116)現在
105:1544(0.116)
106:1520(0.114)
107:1519(0.114)
108:1515(0.114)OS
109:1501(0.113)接続
110:1489(0.112)採用
111:1467(0.110)
112:1455(0.109)CPU
113:1439(0.108)
114:1436(0.108)
115:1403(0.106)
116:1391(0.105)メモリ
117:1389(0.104)メニュー
118:1369(0.103)時間
119:1355(0.102)ディレクトリ
120:1355(0.102)サポート
121:1350(0.102)ハードディスク
122:1338(0.101)
123:1334(0.000)出力
124:1327(0.000)状態
125:1325(0.100)
126:1315(0.099)
127:1310(0.099)
128:1308(0.098)MAC
129:1302(0.098)サイズ
130:1300(0.098)
131:1297(0.098)日本
132:1284(0.097)
133:1283(0.096)同樣
134:1277(0.096)
135:1272(0.096)付属
136:1265(0.095)内蔵
137:1257(0.095)
138:1255(0.094)最初
139:1253(0.094)登録
140:1252(0.094)
141:1242(0.093)従来
142:1241(0.093)キーボード
143:1235(0.093)
144:1234(0.093)
145:1230(0.092)MACINTOSH
146:1229(0.092)
147:1227(0.092)IBM
148:1226(0.092)意味
149:1204(0.091)オプション
150:1200(0.090)同時
151:1199(0.090)文字列
152:1186(0.089)
153:1178(0.089)
154:1157(0.087)
155:1154(0.087)SYS
156:1148(0.086)
157:1143(0.086)
158:1119(0.084)編集
159:1119(0.084)
160:1109(0.083)ワープロ
161:1104(0.083)
162:1100(0.083)予定
163:1097(0.082)
164:1086(0.082)関数
165:1084(0.082)
166:1079(0.081)
167:1075(0.081)マニュアル
168:1073(0.081)作業
169:1072(0.081)登場
170:1071(0.081)プログラミング
171:1068(0.080)
171:1068(0.080)名前
173:1067(0.080)
174:1066(0.008)複数
175:1062(0.080)
176:1058(0.080)検索
177:1054(0.079)プリンタ
178:1042(0.078)
179:1042(0.078)販売
180:1035(0.078)定義
181:1034(0.078)
181:1034(0.078)COM
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結果はどうなったか?
 うまく出現頻度順一覧をもとめることができただろうか?今回のテーマである本誌の記事テキストファイルにおける出現頻度順一覧もなんとかもとめることができた。
 また、本誌でも「ハッキーズ・ディッシュ」でお馴染のシェフネットジャパン(料理専門ネット)のジャンクフードボードの'91年6月までの書き込み,聖書刊行会による「改訂新訳聖書」のテキスト,小倉百人一首,筆者が'91年3月号まで本誌で連載した「近代プログラマの夕」の原稿の現存分についても集計してみた.表1では,本誌'89年2月号~'91年5月号のテキストファイルでの単語の出現順位と出現回数,出現比率をまとめてある.
 本誌の記事で注目すべきは,「使」が,出現した1329735単語,156328種類の中で,ダントツの出現頻度第1位に輝いている点だろう.今回の手順では「漢字やカタカナや英数字の連続」を単語とみなしているために1文字だけ出てきてしまったが,実際には「使う」や「使える」などだろう.上位に食い込んでいる単語は,いずれもパソコンのハード・ソフトの説明に頻繁に使われる単語だけが独占している.
 ソフト名のトップは,33位のMS-DOSの3296回ということになるが,実際には,前後に漢字やカタカナ,後ろにバージョン番号がついているケースもあるだろう。実際にMS-DOSという文字列が登場した回数は,はるかに多いと思われる.なお,ハードウェアの名前では,Macとなった.
 ところで,上位よりも泡沫の1回か2回しか登場しなかった単語も,見ているとなかなか面白い.「電動歯ブラシ」の1回は,いまはUNIXマガジンの竹田が'90年11月号のお掃除企画記事で,「踊子」という単語が2回使われていると思ったら2回とも国友正彦氏の原稿(正確には図)中だった.
 シェフネットジャパンの集計では,「食」がトップというのはさすがだが,「飯」,「納豆」,「牛乳」,「マヨネーズ」,「チーズ」あたりも結構上位に入っている.ジャンクフードボードならではというところだろう.
 「新訳聖書」では,「私」,「人」,「言」,「彼」,「イエス」,「者」,「神」までが,それ以外の単語に比べて格段に多い。ちなみに4位で1885回登場している「イエス」は,本誌では2年3カ月の間にもわずか4回しか登場していない。もっとも,それらすべてが「イエス」の「イエス」かどうか分からない.百人一首では,上位の「思」,「人」,「出」,「月」,「恋」,「夜」,「秋」,「山」,「見」……と並べただけで、雰囲気である.
 「近代プログラマの夕」では、数百年前の「百人一首」と同じように「思」がトップとなった。実は,一般的な日本語ではこのような結果になるのだという話を聞いた.
 今回は,MIFESとSORT,およびUNIQを使って,単語の出現頻度を中心にもとめてみた。もっとも、今回のような作業は,どちらかといえば本誌「AWKビレッジ」でお馴染みのjgawkなどで,スクリプト(プログラム)を書いて実行するほうが一般的かもしれない(単語の切り出しを行なうjgawkのスクリプトについてはリストページに掲載した)。
 MIFESは,日本語が使えるものでは数少ない検索・置換で正規表現が使えるエディタである.たとえば,
'麹町アジャ|AJANTA|ajanta
で検索すれば,表現の揺れを吸収して目的の単語の検索ができる.テキストファイル上でさまざまな試行錯誤的な作業を行なうのに威力を発揮するのだ。
さて、次回は,今回もとめたいくつかの出現頻度順の分析を試みることにしよう.           (Hortense Endoh)


 気にらないのはASCII記事の集計で1文字の単語がリストアップされているところだ。私なら1文字単語を除外して集計する。
 「百人一首では,上位の「思」,「人」,「出」,「月」,「恋」,「夜」,「秋」,「山」,「見」……と並べただけで、雰囲気である」は良いと思う。

編集室からをスクラップする。
盛夏,ニュースが飛んでくる
▲この十数日の間にいくつかのニュースが入ってきた。1つは,弊社アスキーの会長、副社長の辞任。アスキーの発足メンバー3人のうち西和彦社長を残す,他の2人,郡司明朗会長と塚本慶一郎副社長が7月中旬で退社となった。この件の経緯は,これを書いている時点(7月20日)までに新聞などに書かれたものと大きくは変わらない.
 長年にわたって出版局を担当してこられ,本誌の発行人でもあった塚本慶一郎氏には,この場を借りて,深くお礼を申し上げたいと思う.また,本誌とおつき合いのある方々から,いろいろご心配をいただいていたが,今後ともいっそうの誌面の充実,発展を目指していくつもりである.
▲同じ日に飛び込んできたのがIBMとAppleの技術提携についてのニュースである。その日の深夜、通常の配信時間外に時事ファクスビープ音とともにニュースを送ってきた.コンピュータ界の巨人,パーソナルコンピュータの分野でも世界的な標準であるIBM PCを作り上げたIBM.それと真っ向から対立する図式にあったパーソナルコンピュータそのものともいえるメーカーApple.彼らが,なかよく握手することになろうとは,1年前に誰が想像しただろうか?「ASCI EXPRESS」の“Miscellaneous :behind the news"のページでも報じているが,まだ,これからどのように話が進むのか見えていないのだが.
▲IBMとAppleのニュースの数日後,『Wall Street Journal』が,日本市場での米コンピュータメーカーについてレポートしている.
 PS/55Zシリーズによるコンシューマ市場での展開をねらう日本IBM.ローエンドモデルが好調で,'95年までに10%の市場シェアをめざすアップルコンピュータジャパン,そして,IBM PC互換マシンのトップメーカーCompaqの日本法人設立へと話が続く.今後のハードウェア,とくにノートパソコンでは,完全に先行する形となった日本メーカーの本拠地としての意味や重要性,難しさも指摘する.さまざまな動きの向こうにあるのは,ワークステーション分野との接点とマルチメディアと小型化技術だが…….     (遠藤諭)

 1991年はマイコンからBasic,MS-DOSパソコンの時代に関わってきた人たちが動き出した年だった。これからはWindowsの時代になってコンピュータ環境は全く変わってしまう。一般ユーザはプリインストールマシンを買ってマウスを使ってパソコンを操作する時代になった。MS-DOSからコマンドを打ち込む必要はなくなり、ファイル名を入力する必要もなくなりパソコンの基本的知識がなくてもソフトウエアを使うことができるようになった。時代は変わる。

この漫画が面白かったのでスクラップする。
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プラズマディスプレイ(月刊ASCII 1991年9月号9) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

今月のキーワード「プラズマディスプレイ」をスクラップする。
プラズマディスプレイ
 プラズマディスプレイといえば,J-3100シリーズのラップトップタイプを思い浮かべる人は多いだろう.今年6月には,プラズマディスプレイを搭載したDynaBook386/20も発表されている。一時期は液晶ディスプレイの急発展に押され低迷気味だったプラズマディスプレイだが,ノートパソコンに搭載できるほどの小型軽量化,バッテリ駆動を可能にする低消費電力化を実現し,再び注目され始めた。
■開発の歴史「誕生から現在まで」
 「プラズマディスプレイ」という言葉を最初に使ったのは,米国の研究者Slottow Bitzerらである.
 彼らは,「絶縁体である気体中に,高い電圧をかけると,気体分子が電離(プラズマ化)して気体の絶縁性が破れ,電気が流れて光を出す」という放電発光の原理を利用し,文字を表示することに成功した。1964年のことだ。これは,広告などに多用されているネオン管の表示とたいして違いはなく,ただ,ネオン(Ne)などの気体を封入したガラス管を小さく作り,それを面状に並べただけであった。
 その後'70年代に入り,日本の松下電子,沖電気,富士通,NHKなどが開発に参入。2枚のガラス板の間に気体を入れ,電極をマトリクス状に配置するなどして現在のプラズマディスプレイの原型が誕生する.本格的に商品として市場に出始めるのは'80年代に入ってからで,パソコンなどの表示デバイスとして採用され始めたのは,わずか8年ほど前である.もちろん、商品化に先立つ研究開発の場面では,高解像度のもの,階調表示ができるもの,カラー表示ができるものなど,次々と新しいプラズマディスプレイが作られてはいる.しかし,それらが安定した表示デバイスとして商品化されるには,あと数年はかかるという.

■発光原理
 プラズマディスプレイの「プラズマ」という言葉だけで考えると,なにやら,たいへん電気を食いそうな高エネルギーの発光現象のように思えてしまう。
 プラズマディスプレイの発光方式には大きく分けて2つの種類がある。ひとつは,気体に200~300V程度(電流はミリA程度)の電圧をかけ,気体中に露出している陰極から,気体外部の陽極に放電を起こす「直流型」。もうひとつは,10~100kHz程度の交流電流(低電圧)を気体に与え,電極にサンドイッチ状にはさまれた領域だけを発光させる「交流型」である(図).


ASCII1991(09)b16プラズマディスプレイ図_W520.jpg
 直流型は,電圧制御の違いで数種類に分けられるが、基本的には「カラー表示,多階調表示,高コントラスト(150:1程度)」が可能で,一方の交流型には「高輝度表示,低消費電力」という利点がある.
 カラー表示の場合は,オレンジ色の発光をするネオンガスの代わりに,放電の際に目には見えない紫外線を発するキセノン(Xe)などの気体を使う青/白/赤色などの可視光を発する蛍光物質をガラスの内側に塗っておけば,紫外線を受けることでそれらが発光するわけだ。最近では,テレビ画像表示用の20インチ程度のカラー表示プラズマディスプレイも試作され,さらなる高輝度化,長寿命化のための改良が進められているという.

■液晶ディスプレイと比べると……
 プラズマディスプレイは,小型化や消費電力などで液晶ディスプレイと肩を並ベ,ノートパソコンに搭載されるようになった。プラズマディスプレイは,今後の改良しだいで,バックライトが不可欠な液晶ディスプレイよりも,消費電力を抑えられるという.また,液晶よりもプラズマのほうが製造過程が単純で,コストを下げられるという利点もある.DynaBook386/20に搭載されたプラズマディスプレイは,直流型を採用し,消費電力を数W程度にまで低下させている。また,表示部の明暗のコントラスト比も100:1と,高価なアクティブマトリクス液晶の40:1程度を上回っている。さらに,明(液暗を切り替える反応速度も2μ秒(液晶では200~250ミリ秒)と高速で,マウスカーソルを見失うようなことはない.
 DynaBookに,今,プラズマディスプレイが搭載されたのは,グラフィックユーザーインターフェイスの普及が影響しているのだろう.MS-Windows3.0など,マウスを多用するソフトウェアが注目されているからこそ,反応の速いプラズマディスプレイが搭載されたのだ。
 しかし,プラズマディスプレイはカラー対応の開発面で,液晶ディスプレイに遅れを取っている。また,最近の液晶ディスプレイは20~50年の長寿命だが(バックライトの明度低下は除く),プラズマディスプレイの寿命は比較的短く、通電時間に左右されるという弱点もある(オレンジ発光のものは1~5万時間程度,白色/カラー表示の場合は1000~2000時間ほどの通電で暗くなる)。このあたりの問題は,今後の研究開発に期待しなければならない.    (池田)

プラズマディスプレイ知人がJ-3100を持っていて見せてもらったけど格好良かった。客先で使うときプラズマディスプレイだとこちらがプロだという目で見て貰えると言っていた。やはりプロは素人が使うような機材じゃいまいち信用してもらえないのだ。




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