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パソコン業界(月刊ASCII 1990年9月号2) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

まずは学校教育とコンピュータの関係
学校教育用コンピュータの仕様が発表
 財団法人コンピュータ教育開発センター(CEC)は,学校教育向けに使われるコンピュータの仕様を「CEC仕様’90」としてまとめ、発表した。この仕様は、学校教育の現場で生徒や教員が使うパーソナルコンピュータのソフトウェアの互換性や,記号・漢字の表現能力を強化したもので、使用に対しての奨励はされるが,メーカーや各教育団体に対する強制力はいっさいない.
 現在教育現場では公立校に約14万台のコンピュータが導入され使われているが,メーカーの異なるコンピュータ間や各種教育用ソフトウェア間で,データや操作性に互換性がない.そのため,教える側/教えられる側の両者で混乱が生じている.近い将来,文部省の教育課程に沿って,学校に約150万台ものパーソナルコンピュータが導入されるとの予測もあるが,そうなればデータや操作の互換性の問題で,ますます混乱が大きくなる.
 今回発表されたCEC仕様'90は,このような混乱を解決すべく,異メーカー間のコンピュータでもデータや操作に互換性を持たせるために定められるべきであったのが,「コンピュータ界一般の技術発展を妨げないように」との理由から結果的に枠の緩い基準となった(仕様の詳細については表1,2を参照).
 CECでは1987年10月に教育用コンピュータの試作仕様原案を取りまとめ、この試作仕様に沿った試作機が1988年春にメーカー各社から発表されている。この試作機ではマイクロプロセッサの命令セットを80286用に限定したり,メインメモリ容量やLAN規格も定め,さらにはBTRONを採用した専用OSを作成するなどかなりきめ細かく突っ込んだものとなっていた.しかし,今回のCEC仕様'90では,OSに関する取り決めやユーザーインターフェイスなど各種操作の互換性,キーボードの形状/レイアウトに関する項目は仕様決定を断念したとのことで記述はなく,前回のものより後退した観がある.
 コンピュータメーカーにとっては,わずかな変更を加えるだけでCEC仕様'90に沿ったコンピュータが作れることになり都合が良いのだが,使う側にしてみれば,OSやキーボードなどの操作性が統一されておらず,社会に出た後,ビジネス向けの一般的なコンピュータソフトウェアが使いにくくなる可能性もある。これらの経緯について,教育関係者からは「どのメーカーからも文句の出ないような緩い仕様になってしまい、意味がない」などの批判的な意見が出たり,業界からも「一般向けのパーソナルコンピュータと区別がつかず,販売戦略を決めにくい」との声が上がっている.
 CECは,文部省と通産省の両者の外郭団体という立場にあるため,教育機関とコンピュータメーカーの両者の意見を尊重しなければならないということもある.同財団では,今回の仕様を全国の教育委員会に発送するなど教育界への浸透を奨励しているが,2年半かけて定めた仕様が非常に緩い枠であったことから,学校教育用コンピュータの仕様は本当に統一されるのか?との疑問が残る.


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このとき実質的にBTRONが消えたか。
言語はBASICとLogoだったのか。

人工知能の現状
Al'90(第6回人工知能総合展示会)開催
 AI,ファジィ,ニューラルネットワークに関する最新のアプリケーションからハードウェアを一堂に展示する「AI'90(第6回人工知能総合展示会)」(主催:日経新聞社)が7月2日から5日まで,東京・平和島の流通センターで開かれ,約60社が出展した。会期中の来場者数は,同時開催の「リスク&セキュリティ・マネジメント'90」と合わせて4万3609人.
 ビデオカメラ,オーブンレンジ,炊飯器から洗濯機,掃除機にいたるまで、家電メーカーが次々とファジィ制御システムを導入した製品を発表する今年.会場でも,ファジィシステムやニューラルネットを構築するためのエキスパートソフトから,実際に各システムを応用した処理/解析ソフトなど,ビジネス分野に人工知能をどのように生かすべきかを強調した実用性の高い展示が目立った.
 来場者に人気があった富士通のゴルフゲームは,人間とファジィシステムで,カップインまでの時間を競うもの.どの参加者もファジィの約2倍の時間がかかり,ファジィが制御系に有用である実証デモが行なわれていた.また,メイテックのニューラルネットを使った紙幣判別機は,既存のデジタルICだけを使ってパーセプロトン回路を構成したもので,数サイクルの学習で1万円,5000円、1000円の3種類の紙幣を100%判別できるという.
 このようなデモンストレーションは、会場のあちらこちらで見られ人を集めるのだが,各企業ともイメージ作りで精いっぱいという感じだ。次世代のAIシステムに向けた,最先端技術の紹介や学究的な展示がほとんどなかったことが残念でもある.


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今のAIとは全く別物だ。アスキーが廃刊されるまで現在のAIは登場していなかったと思う。AIの進化は遅々として進まなかったが、近年急激に進んだということだ。

Lotus1-2-3酷似のユーザインタフェースは著作権侵害
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判決の「メニューコマンド構造は,無限数とはいわないまでも多数の様式で表現できうるもので,Lotus1-2-3のコマンド構造は独創的であり決して単純ではなく,独自開発で類似の物ができる可能性は低い」だと。メニューコマンド構造はランダムでないので限定的になる。構造だって印刷の下に文字検索とか文字列移動とか置けないだろう。使い勝手が良いものとなれば限定的になるだろう。
一つ思い出した、1-2-3の縮小印刷。昔はドットインパクトプリンタで印刷していたが大きい表を1枚に収めるためキャラクタを24dotで印刷するところを16dotで印刷することができた。その設定がメニュー深いところにあり、どこをたどっていけばいいのかマニュアルを見ても分からず苦労した。記述箇所を見つけたときこの苦労に腹が立ちあのごついマニュアルでロータスの社員をぶん殴りたく思った。こういうへんてこりんなメニューまで真似をした場合にコピーだと判断すればよい。
昔FEPの辞書がコピーされたと訴えた会社は、目印となるへんてこりんな単語を辞書に入れておき、これが相手の辞書にもあるからコピーされたと主張した。

米シリコンバレーの売り上げトップはHewlett-Packard社
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日本電気と富士通,コンピュータウイルス対策を表明
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統合環境
今月のキーワード
統合環境
 Microsoft Worksの日本語版が発表されて,「統合(化)ソフト」という言葉もいよいよ日常的なものになった.また,Turbo CやQuickCなどのプログラミング言語関係でも「統合環境」という言葉をよく耳にする.そもそも,「統合環境」とはなにを指しているのだろうか.
データと操作性の統一
 コンピュータのソフトは,その取り扱うデータによって,いくつかの種類に分けることができる.文章ならワードプロセッサ,数値データなら表計算ソフト,図形ならグラフィックソフトやCADソフトといった具合だ。
 これらの種々のソフトは,それぞれ独立に開発され,操作のしかたや画面上での表現方法,データファイルの形式などはまちまちで、特に工夫をしなければ,文章の中に図形を貼り込むといったことは難しかった。
 これを改善するために,同一のソフトメーカーが作ったソフト間で,データのやり取りができるものが登場してきた.たとえば,「一太郎」の文書中に「花子」で作った画像データを貼り込むことができる,といったたぐいのものだ。
 しかし,この場合でも,まず「花子」を起動して絵を作成してファイルにセーブし「花子」を終了する.次に,「一太郎」を起動して,文章を入力し,「花子」のファイルから貼り付ける絵を読み出す,といった操作が必要になる。いったん貼り付けた絵の一部を修正したければ,また「花子」の操作からやり直さなければならず面倒だ.
 このような不便さを取り除いたのが,「統合ソフト」と呼ばれるもので,ワープ口,表計算,グラフなど複数の機能を,ひとつのソフトを起動するだけで全部使える便利なものだ。各機能の操作方法は統一され,データの切り貼りも自由にできるように設計されている。データの修正なども,ソフトを終了することなくウィンドウを切り替えるだけですぐに行なえる。
 このように,複数のソフトが持つ機能をひとつのソフト(実際は複数のソフトの「集合体」の形をとるものが多いが)で随時切り替えながら作業ができるものを,「統合ソフト」といい,そのようなソフト環境を「統合環境」と呼んでいるわけだ。
 「統合環境」はビジネスソフトに限ったわけではなく,テキストエディタ,コンパイラ,アセンブラ,リンカ,ライブラリアン,デバッガなどのプログラミングツールを統合したものもあり,「Turbo C」や「QuickC」などが代表的なものである.もっと高度なものでは,ソフトウェアの設計からコーディングまでの作業を統合化するCASE(Computer Aided Software Engineering)ツールのようなものもある。
ウィンドウ環境が不可欠/高機能OSと統合環境
 このような統合環境では,複数のデータを相互に見比べながら作業を進められるかどうかが,使い勝手に大きく影響する。アイコンなどを使うグラフィカルなインターフェイスは必ずしも必要ではないが,複数のファイルをひとつの画面上に表示できるウィンドウ環境は最低限必要になるだろう.
 逆に,きちんとしたウィンドウ環境を作ってしまえば,ソフトウェアの統合化は9割方終わったといってもいいだろう.MS-Windowsやジャストシステムの「ジャストウィンドウ」などはそのよい例である。これらのウィンドウ環境では,複数のソフトウェアを同時に起動して,ソフトを終了させることなく,ウィンドウ間でデータの転送を行なうことができる。ウィンドウシステム側からの要請があるので,操作方法もある程度は統一される.
 OS/2Macintosh System Ver.7などの高機能OSでは,ウィンドウ環境とは別に統合環境のための新機能を備えている。これらのOSでは,ウィンドウ間のDDE(Dynamic Data Exchange)サポートしており.オリジナルのデータに変更があった場合に,それをコピーした先のデータも自動的に修正される「ライブペースト」などと呼ばれる機能が可能だ。MS-Windowsでも,ExcelやMS-Wordなど一部のアプリケーションですでに実現されていたが,今後はLANなどで接続された他のコンピュータ上に転送されたデータの修正も考えられる。OSレベルでこのような機能が備えられれば,単一のアプリケーションやマシンにとどまらない広い範囲での統合環境を作ることができるだろう.
 ソフトウェアの機能は,処理できるデータの質、量の改善と,表現力の強化を軸に進化してきたが,これからはより緊密な統合環境を作り上げることに重点が置かれるだろう.
(竹田)


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ジャストウィンドウはどうだったのだろうか。このとき思っていたのはWindowsでなくても良い。ジャストウィンドウでもいいからワープロ、表計算、お絵かきが同時に起動できてコピペで他のソフトにデータを与えられる環境が欲しかった。Windowsでなければならないということではないはずだと思っていた。

米国ハイテク産業の動向
Apple,Clarisを再び傘下に
 Appleが同社のアプリケーションソフト部門を切り離して,Clarisを設立したのは1987年,当時,Apple社はClaris設立の決定について,「Apple自身がMacのアプリケーションを開発するのは,サードパーティの育成に好ましくない」としていた.AppleがMacWriteのような有力ソフトをバンドルする形で,事実上ただで領布するのは,サードパーティのアプリケーション開発意欲を阻害する,という考えに基づいた決定だった。
 Appleのこの方針は,他のアプリケーション開発社から高い評価を受けたし,こうして意識的に作られたフェアな競争関係はその後のアプリケーションの充実に少なからず寄与してきたはずだ.ClarisもApple本社のしがらみを断ち切り,自由にソフトを開発することで,昨年度の売り上げが9000万ドル(約135億円)にのぼるなど,Mac用アプリケーション分野ではMicrosoftに次ぐ企業となった。
 そのAppleが,6月になって,姿勢を180度ひるがえす発表を行ない,関係者に衝撃を与えている.AppleはClarisを自社の完全子会社にすることで,Clarisの企業決定に直接関与できるようにするというものだ。もちろん,Clarisは独立企業としての形態は維持し,以前のようにAppleのソフト開発部門に逆戻りすることはない.しかし,ほとんどの株を握るAppleが完全にコントロールすることが可能になるので,事実上,一部門になるといっても過言ではない.今後も現社長William Campbellが一応Clarisのトップにとどまるが,John SculleyはそのCampbellのボスになる.今回の決定について,Sculleyの言い分は,「今後'90年代を通して,ソフトウェアは他社との競争に打ち勝つ鍵になりつつある」としているが,考えてみれば当たり前のことで,まさにそのためにClaris社を独立させたはずではなかったのだろうか(今回の決定はJean-Louis Gaseeの退職以後のApple社の一連の組織改造と無縁ではないと見るむきも多い)。
 Macのアプリケーションを開発している会社は不安を隠せない。再び有力なソフトをバンドルするといったことが起これば,少なからぬ数の会社が被害を被ることは必至だからだ。そういう事態に至らなくても,ClarisがAppleの方針や技術内容をいち早く察知できる立場になると,今まで築いてきたフェアな競争関係などはなくなってしまうことは明らかだ.
 ちなみに,ClarisではFileMakerのWindowsへの移植を行なっているが,今回のApple社の決定はClaris社のマルチベンダー路線を制止するものではないようだ.Apple社にとってはすでにAppleShare/DOSもあるので.FileMaker/Windowsが初めてのDOS製品というわけではない.

■OS/2はどこへいく
 Windows3.0が発表され,ショップにも対応アプリケーションが並びだした。先週ニューヨークで行なわれたPC Expoでも数多くの対応ソフトが発表されたと聞いている.Windows3.0の出荷は一応順調な滑り出しを示しているようだ。定価は194ドルとなっているが,ほとんどのショップでは100ドル以下で売っているし,Windows2からのアップグレードは,たとえそれがExcelやWordにおまけで付いていたものであっても50ドルでやってくれる.Windowsが順調に推移すればするほど気になるのがOS/2の存在.Microsoftでは「WindowsとOS/2は互いに補完するものであって,競合するものではない」といっているが,ユーザーサイドから見ればやはり競合製品にまちがいない。1台のマシンには通常どちらか1つのOSしか載せないからだ(DOSとUNIXという組み合わせは可能だが,WindowsとOS/2という組み合わせは意味があることとは思えない).
 しかも,今までDOSユーザーだった人間にとってはOS/2への移行は,そう簡単にできるものではない。メモリ4Mbytes,事実上386以上のマシンが必要とあれば,DOSとWindowsの環境で我慢しようかというユーザーがいても不思議ではないし,4Mbytes+386という環境があるならばいっそのことUNIXに移行するといったユーザーが圧倒的に多いのも理解できる。
 こうした矛盾点を解決する方法として,「OS/2をスケールダウンし,小さな環境でも動作可能とすべき」という点がたびたび指摘されてきた.昨年以来MicrosoftやIBMにはそうした方向を匂わせる発言があったが,実際にスモールバージョンの開発はかなり進んでいるようだ。IBMはOS/2 Ver.1.2のシェイプアップ版(プレリリース)をソフト開発会社を中心に配布。一部はすでに公開しており,2Mbytesでも動作するという.
 また,シェイプアップした分だけ処理の高速化も期待できる.AdobeのTypeManagerフォントも搭載しており,表示される文字も格段に良くなっているという。現時点では,そもそも製品版として出荷されるのかどうかさえはっきりしていないが,普及の妨げになっている最大の原因を克服したこのバージョンが出てくれば,OS/2の将来にも多少明るい兆しが見えてくるかもしれない。ただし,このシェイプアップバージョンが成功すればするほど,今度は逆にWindowsが影響を受けるという潜在的なジレンマも内包している.
(ザイロンコーポレーション代表 脇山弘敏)


やっとOS/2へのまともな評価記事が出てきた。「WindowsとOS/2は互いに補完するものであって,競合するものではない」何を言っているのかという感じだ。企業の言うことは信用してはいけないということだ。これも歴史となった過去の記事を掘り起こすことで分かることだ。今も企業の言うことは信用してはならない。自分で調べて考えることが大切だ。

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パソコン広告(月刊ASCII 1990年9月号1) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

もう一度読み返し、スクラップする。
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裏表紙は前号の使いまわし。

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前号の使いまわし。

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PC-9801Tは前号の使いまわし。

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川越美和のNECのモデムは前々号の使いまわし。

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左頁はPanasonicのPanacomMで前号の使いまわし。

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X68000は前号の使いまわし。

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X68000の周辺装置。

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DynaBookは前号の使いまわし。

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TOWNSは前号の使いまわし。

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TOWNSは前号の使いまわし。

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TOWNSは前号の使いまわし。

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左頁はFM77AV40SXで前々号の使いまわし。
右頁はFMRで前号の使いまわし。

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エプソンのPC-286BOOK

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左頁はエプソンのPC-386LSR

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LASER SHOT LBP-A404は前号の使いまわし。

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Apple と Cannon によるMacの広告。

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キヤノンのNAVIは前号の使いまわし。

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キヤノンのバブルジェットプリンタは前号の使いまわし。

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キヤノンのAXiは前号の使いまわし。

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キヤノンが販売しているNeXTの広告は毎月おしゃれだ。

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東芝のラップトップEWS SPARC LT。

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SONYのQuaterL。

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一太郎VAF

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一太郎dash

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花子

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花子部品ライブラリ

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花子VAF

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かたろう

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ジャストシステム

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右頁はATARIのST1040

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マイクロソフトのWorks

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マイクロデータの製品群の広告。
エコロジー、オーシャノグラフィ、ノストラダムス

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ツクモ。パソコンショップでカラーページに広告を載せているのはツクモだけだった

裏表紙裏はFUJI FILMのFDだった。
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9月号は賀来千香子が小さくなった。

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FD耐久テスト、Win3.0、32bitバス(月刊ASCII 1990年8月号5) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

5インチのフロッピーディスク耐久テストレポートがあった。

フロッピーディスク耐久テストレポート
 まず,7社の5インチ2HDディスクをそれぞれMS-DOSで1Mbytesにフォーマットし,テキストファイル53個(計115Kbytes)をコピーしたものを6枚ずつ,計42枚用意しました。これらにコーヒーや紅茶をかけて,1昼夜おいたあと別のディスクにdiskcopyが可能かどうか調べました.
 テスト内容の詳細は以下のとおりです.
(1) コーヒー
ホットコーヒー(クリーム,砂糖入り)をスプーン1杯かけた.
(2) 紅茶
 冷蔵庫で冷やした「午後の紅茶(プレーンティー,無糖)」をスプーン1杯かけた.
(3) たばこ
 マイルドセブンFKの煙を磁性体に10回ほどふきかけた後,灰も少々散らした.
(4) クリップ
 目玉クリップとダブルクリップで書類といっしょに3分間はさみ込んだ.
(5) PC-9801用ディスプレイの上にエンベロープをつけたまま3分間放置した.
(6) 磁石
 白板などに使う掲示用の磁石2個でジャケットの窓をはさんで3分間おいた.

 コーヒー,紅茶のテストでは汚れのひどいものは中のディスクを取り出してウェットテイッシュタイプのクリーナー(クレタケオフィスクリーナーW&T50)で汚れを拭き取り,別のジャケットに入れ替えてコピーしました。テスト結果の詳細は別表(表A)のとおりです.
 テストをしたあと感じたのは,フロッピーディスクって思ったより丈夫だってことです.コーヒーや紅茶をかけても,中身を掃除すればほとんどの場合復活します。ただし,一発でコピーできなくてもあきらめずに再試行,強行する根性が必要です。たばこ,クリップ,ディスプレイはほとんど問題はありませんでした。ただ,磁石だけは致命的でこれには気をつけなきゃと思いました。
 K社のテフロン加工したフロッピーは中身を掃除したときも,一番汚れがとれやすくて「こいつはただもんじゃねぇ」と思いました.製品によってはジャケット内のライナーが水気を含みやすい性質で,ちょっと水をこぼすと抵抗で中の円盤が回転しなくなることがありました。
 それから,コーヒーをこぼしたものを掃除中に,ちょっと傷をつけてしまったらクラッシュしてしまいました。傷にはほんとうに弱いんですねえ.  (中橋)


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 5インチフロッピーディスクをホワイトボードに磁石で止めた先輩が実際に職場にいた。同僚が気が付いて注意し、エラーチェックをしたら当然読めなくなっていた。磁石に弱いということは常識だと思っていたが、それは初期のころからパソコンを使っていたからでパソコンを知らない人にはフロッピーディスクが脆弱だとは分からなかった。恐る恐る使ってくれる先輩なら良かったのだが、何にも考えないタイプの先輩だから色々めちゃくちゃしてくれた。
 私は、床にフロッピーディスクを落とし拾おうとして椅子を動かしたら車輪で踏んだことがあった。体が固まった。恐る恐る椅子から体を離し、フロッピーディスクを回収しエラーチェックをしたところ無事だった。フロッピーディスクの窓に車輪が当たらなかったから良かったのだろう。

Windows 3.0が出た。OS/2との関係つまりMSとIBMの関係はどうなるのかに興味があった。
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MS-Windows Ver.3.0登場
 5月22日に発表されたMS-Windows Ver.3.0(以下,Windows 3.0と略す)を使用することができたので、この誌面を借りてその概要をレポートしておこう。
 先月号のASCII EXPRESSでもお伝えしたように,Windows 3.0は従来のWindows 2.11と比較して,そのイメージが一新されている.起動画面を一見しただけでは,まったく別のウィンドウシステムであるかのような錯覚を覚えてしまうほどだ。
 それは,立体感のある画面デザインやアイコンによるファイル操作など,多くの新たな試みが採用されているからでもある。
 起動方法は従来どおり,MS-DOSのプロンプトから,

win

と入力するだけだ。
 しかし,その起動画面はまったく違ったものになる.これまで見慣れた「MS-DOSウィンドウ」が表示される代わりに, 「Program Manager」と呼ばれる新たなウィンドウが現われる(写真1).

3つのCPUと3つのモード
 このWindows3.0は,8086/80286/80386の各CPUを自動的に判別して,最適なモードで起動する(表1)。各モードは,それぞれ「real mode」,「standard mode」,「386-enhanced mode」と呼ばれる.特に,standard modeと386-enhanced modeは,80286/80386CPUのネイティブモードで動作し,それぞれ最大16Mbytesおよび48Mbytesまでのメモリを利用することが可能だ.
 なお,従来のWindowsアプリケーションは,real modeでのみ動作可能である。80286/80386CPUでは,「win /r」として起動すれば,real modeを利用できる.

PMに近づいたユーザーインターフェイス
 今回のバージョンアップで,ユーザーインターフェイスはよりOS/2のPresentation Manager(PMと略す。特に断りがない限り,ウィンドウのタイトルなどは日電製の日本語MS OS/2 Ver.1.1のものを用いる)に近いものとなった。
 Windows 2.11でシステムの「顔」となっていたファイル名がずらっと並んだだけのウィンドウ(写真2)は,「File Manager」と呼ばれるシステム標準のユーティリティの1つに格下げされ,代わって前述のProgram Manager,Windowsの「顔」となった.また,起動されたアプリケーションを管理する「Task List」と呼ばれるウィンドウもサポートされた.

〈Program Manager>
 前述したように,Windows3.0を起動すると最初に現われるのが,このProgram Managerのウィンドウである.
 インストール直後には,写真1のように「Main」というウィンドウが開いており,前述の「File Manager」に加えて,「Control Panel」や「Clipboard」など,馴染みのあるユーティリティ群がアイコンの形で登録されている.これらのアイコンをマウスでダブルクリックすると,そのアプリケーションを起動することができる.つまり,これはPMの「プログラムの始動」に相当するアプリケーションの起動メニューなのである。各ウィンドウがグループを表わしており,この「Main」のほかにも「Accessories」と「Games」のグループが下のほうにアイコン表示されているのが見える.
 「Accessories」には,従来からWindowsに付属していたアクセサリ類が登録されている.paintは大幅に機能強化されて「Paintbrush」となり(写真3),電卓(Calculator)は2/8/10/16進対応の関数電卓となった.また,時計(Clock)は,アナログかデジタルかを選べるようになっている.そのほかの,WriteやNotepadなどは,ほぼ従来どおりである.
 また,「Games」には,従来からのReversiに加えて,カードゲームの「Solitaire」(写真4)が登録されている.

〈File Manager)
 従来の「MS-DOSウィンドウ」に代わってファイル操作を行なうためのユーティリティで,PMの「File Manager」と同等の操作性を実現している(写真5).したがって,ディレクトリツリーを使って素早くディレクトリを移動したり,ディレクトリのウィンドウを2つ開いておいて,一方から他方へアイコンをドラッグするだけでファイルがコピーできるなど,本連載の第1部で紹介したような操作はすべて有効である.

 「Task List」は,実行中のアプリケーションを制御するためのユーティリティで,PMの「タスクマネージャ」に相当するものである.
 この「TaskList」は,メニューやアイコンから起動するのではなく,desktop(ほかのウィンドウが何も表示されていない地の部分)をダブルクリックして起動する.もちろん,PMの「タスクマネージャ」と同様に,CTRLキーを押しながらESCキーを押すことでも起動することができる.
 「Task List」では,実行中のアプリケーションの一覧を表示し,その中から操作するウィンドウを選んだり,不要になったウィンドウを強制終了したりすることができる.また,画面上のウィンドウを整然と並べ替える機能もサポートされた。

Tool Book
 Asymetrix社からWindows 3.0上でHyperCardライクなハイパーテキスト環境を実現する「Tool Book」が発表された。
 この「ToolBook」では,ウィンドウ上にテキストやグラフィック,ボタンなどを配置していくことで,容易にアプリケーションが作成できる.各ボタンには,そのボタンが押されたときのアクションを記述するわけだが,自分でプログラミングする代わりに,別のアプリケーションから似たような動作のボタンをコピーしてくるといったことも可能だ。
 Windows3.0のパッケージには,そのサンプルとしてTourBook(Tool Bookの簡単なイントロダクション)とDayBook(スケジューラ.写真6)が付属している。

Window環境の今後
 Windowsは,Ver.3.0で非常にPMに近いユーザーインターフェイスとなった。今後もこの傾向はさらに強まり,ユーザーはWindowsかPMかといったことは意識せずに使えるようになるだろう.
 このような状況の中で,Microsoft社は,Windows用に開発されたアプリケーションをPM上で動作するように変更する「Software Migration Kit」(SMK)をリリースするという.また,OS/2 Ver.2.0以降では,Windows用のアプリケーションをPMから直接実行できるようにするようだ。
 今後,WindowsとPMがどのように使い分けられていくのか,興味深い。


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Windows 3.0によってOS/2が消えていった。私はWindows 3.1から使ったがWindowsを使いたいわけではなくWindows上で動くPageMakerなどを使いたかったからだった。ワープロは一太郎で不自由しないし、表計算は1-2-3だし、お絵かきソフトはZ's STAFFで良かった。MS-DOSで使うので一旦各ソフトを終了しなければならなかったが、Windowsで複数のアプリを同時に起動すると良く落ちたものだった。Windows 3.1 でもまだまだだった。

次世代のバスであるMCAとEISAとNESA。いずれも討ち死にした。このころは混迷の時代だった。
「PC-H98の全容」の最後をスクラップする。
MCAとEISAそしてNESA
 H98シリーズは従来のPC-9801シリーズとの互換性を実現するために「Eバス」と「Cバス」という二段がまえの拡張バスを採用した。PC-9801シリーズは日本での事実上の標準機であるが,アメリカにおいてもこの2,3年にバスアーキテクチャをめぐる大きな動きがあった。
32bit時代のバス
 1987年にIBM社がPC/ATの後継機種としてPS/2シリーズを発表した際には,当時の業界標準であったPC/ATバスとの互換性のない,まったく新たなバスアーキテクチャであるMCA(Micro Channel Architecture)の採用が注目を集めた。MCAの採用は、
 32bit機への完全な対応
 バスマスタ機能のサポート
 高速なデータ転送の実現
 ソフトウェアによる自動的設定の実現
という4つの目的で行なわれたと言われている.また,当時優勢であったPC/AT互換機メーカーをIBM社のライセンスで縛りつけるもの,という見方をされることもあった。
 MCAの拡張バスには80286CPU機用の16bitコネクタ(データ16bit,アドレス24bit)と386機用の32bitコネクタ(データ32bit,アドレス32bit)が用意されており,現在では64bitデータバスに対応したコネクタも用意されている.ただ,PS/2シリーズ用MCAの本命は32bitコネクタであり,16bitコネクタにはない高速なメモリアクセス・サイクルも用意されている.ただ,MCAが従来のバスに対してどれほど優れているのかについては従来バスの完全な32bit版,いわば386CPUに完全に対応したPC/ATバスが出現しなければ評価することはできない。従来バスとこの互換性を捨て、より複雑化したMCAバス用拡張ボードの供給は思うほど進まなかった,という.
 そこで,PC/AT互換機や拡張ボードのメーカー,そしてIntel社およびMicrosoft社が共同で開発した32bit仕様のバスアーキテクチャが,PC/ATバスとの互換性を持ったEISA(Enhanced Industry Standard Architecture)である(1988年発表)EISAの開発目的はMCAとほとんど同じと考えてよい。ただ,EISAの場合,「PC/AT用ボードの転用を可能にする」という大きな目的があった.また,後から発表された仕様の常として,EISAはMCAよりも転送速度,メモリ空間の面で高性能であった.
 いずれのバスも,386CPUとマルチタスクOSの普及を見越しているという.NESAバスは,メモリ空間(32Gbytes),最大転送速度(33Mbytes/秒)の点でEISAと同様である.拡張ボードの自動的な設定や割り込み,DMAのシェアリングを実現するNESA-FOは,MCAにおけるPOS(Programmable Option Select)能に近い(EISAにも同様な機能が用意されている).
 ただ,EISAやMCAにはバスマスタとなる拡張ボード(i860,68030CPUボード等)用のチップセットが発表されているがNESAの場合そのようなサポートはない.1860ボードは日本電気からすでに発表されているが,サードパーティならではの安価なバスマスタ・ボードの提供が望まれるところであり類似のチップセットの供給が望まれる.

 皆広く使われなかった。こういった新しいものに飛びつくとろくなことにはならない。






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特集,PRODUCTS SHOWCASE(月刊ASCII 1990年8月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号の特集は「ノート型パソコンの正しい使い方」だった。

東芝J-3100SS DynaBook
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日本電気 PC-9801N 98NOTE
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日本電気 PC-9801NS 98NOTESX
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エプソン PC-286 NOTE F
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DynaBookの記事をスクラップする。
最低限知っておきたい5項目
(1) レジューム機能は常にオン!
 J-3100SSの最大の魅力の1つでもあるのがレジューム機能だ。突然電源を切っても,スイッチを入れ直せば,切る直前の状態,カーソル位置まで同じ画面から動き出す.アプリケーション起動のたびに,フロッピーディスクを探す手間もなく,電源オンから,わずか2秒の待ち時間で作業が再開できる.
 出勤前に自宅でゲームに夢中になり,時計を見て遅刻しそうなことに気が付く.たとえ,ゲーム展開が気を抜けないところに差しかかっていても大丈夫あわてて電源を切り出社,帰宅した後,再度電源を入れれば,すぐに続きが始められる.レジューム機能がなければ,遅刻して上司に睨まれるか,慎重に行なったゲーム結果を白紙に戻すかだ.しかし,レジュームによる作業再現の便利さを過信していると,レジューム起動の失敗が起きたときにあわてる。アプリケーションのトラブルやバッテリ交換など,原因不明の何かの拍子に突然起こるからやっかいだ。こうなるとMS-DOSの起動の手間がかかるし,作業中のデータまで消失する.重要なファイルだけは,電源を切る前に必ずセーブ.この習慣だけは,レジュームオンとともに身に付けておきたい.レジューム失敗はバッテリ容量の不足でも起こる.バッテリ残量を頻繁にチェックするのはもちろんだが,マシンのバッテリチェック機能をあてにせず,持ち運ばないときは,電源アダプタをつなぎっぱなしにしておくのも手だ.

これがあるからDynaBookを買ったようなものだ。その後に発売された98NOTEはこれがないので眼中に無かった。98NOTEを買った知人はすごく嬉しそうにマシンを使っていたが98が好きな人は機能よりも98を使っているということが嬉しかったのだろう。

(2) ハードRAMにMS-DOSシステムを組み込む!
 標準搭載のメモリ容量1.5Mbytesのうち,メインメモリとして利用する640Kbytesを引いた残りをバッテリバックアップしたRAMディスクにし,ハードディスクと同じようにするのがハードRAM.
 ところが、マニュアル通りに使っていると,ハードRAMにMS-DOSシステムが転送されず,いったんリセットをかけると,またもシステムディスクからの起動手順を踏まなければならなず,面倒だ。出先でシステムディスクがなければ,マシンは2.7kgのお荷物になりはてる.このような情けない事態を避けるために,ハードRAMには,MS-DOSシステムを必ず組み込み,フロッピーディスクなしで起動できるようにしておく。
 ハードRAMにMS-DOSシステムを組み込むには,システムディスクから起動し,Aドライブから
format c: /s (リターン)
と入力するだけでいい.
「警告!ハードRAMのフォーマッティングをします大丈夫ですね?」と尋ねてくるので「Y」と入力する.相手はRAMだけあって,フォーマットはすぐに終了し,システムが転送される。
 フォーマット終了後にリセットすれば,RAMアクセスの高速性と,FDDのモータを回さない省電力を生かしたハードRAMからのMS-DOS起動ができる.ハードRAMからMS-DOSが起動できるようになったら,config.sysやautoexec.batを書き込み,必要なファイルを転送して,HDDライクに使おう.なお,config.sysやautoexec.batでどのファイルを組み込むかは各自の使用目的に応じればよいのだが,基本的な構成例として図1の設定をあげておく.
 ただし,増設RAMカードを差し込んでいない状態で,MS-DOSシステムをハードRAMに入れると,空き容量が不足し,アプリケーションが組み込めない場合もある。そのときは「/Sオプション」を付けずに再度フォーマットし,MS-DOSシステムなしの状態に戻すか、増設RAMカードを購入するかだ。増設RAMカードは,当初,2Mbytesで14万円もする東芝純正品しかなかったが,最近ではIOデータ機器から2Mbytesで4万6000円,メルコからも2Mbytesで4万9800円と,安価なサードパーティ製品が登場している(写真1).ハードRAMを使いこなすには,中途半端に1Mbytesの増設RAMカードを買うより,最初から2Mbytesのものを購入してしまおう.本体からRAMカードを抜いた時点でデータも消えるのだから,1Mbytesと2Mbytesのカードを両方持つのは無意味。この際思い切って4万円前後の出費を覚悟することだ。


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私はこれはしなかった。必要があればFDからMS-DOSを起動してハードRAMにはVz,jgawk,通信ソフトなどツール類を入れていた。
そういえば、98NOTEはMS-DOSが別売だった。その分もDynaBookの方が割安だった。まあ98はコピーソフトが豊富だったからMS-DOSを買わなくてもということがあったのだと思う。この頃私はコピーソフトから足を洗いまともなユーザになったのだが、コピーソフトで固めている98ユーザを沢山目にしていた。

(3) 日本語変換はROM辞書に頼れ!
 J-3100SSには,日本語入力FPとしてATOK7が標準で付き,辞書ファイルもROMで組み込まれている。辞書ファイルをディスク上から追い出し,高速変換,省電力を実現しているわけだ.
 ところが,残念なことにROM辞書はATOK7専用で、他の日本語入力FPで使えない。そもそもATOK7が標準で組み込まれているため,他の日本語入力FPに注目しにくく,新たに辞書スペースを確保するのにも無理がある.デスクトップでVJE-βや松茸を使っているならば、同じ日本語入力FPを使いたいところだが,割り切るしかないようだ。
 ATOK7しか使いものにならないのなら,とことんまでROM辞書を使おう.ワープロソフトなどを導入する際には,ATOK7に対応しているかどうかを確認し購入すること.ATOK6対応のソフト(J-3100シリーズ用の一太郎Ver.3など)は,一見いいようで,実は使えないので注意が必要だ。
 ROMの辞書ファイルで,学習機能やユーザー登録はどうしているのかといえば,atok7rpl.dicというファイルをディスク上に置き、これにユーザー情報を書き込んでいる.学習後の結果を無駄にしないために,このファイルだけは,頻繁にバックアップしよう.

ATOKが付属しているのもDynaBookの利点だった。98NOTEには付いていなかった。どうしていたかというと以下略。
 日本語ワープロについては知人は買っていたが私は買わずにDynaBookではテキストを入力してMAXLINKで98に繋げ外部ドライブとして利用して文書を作成、印字していた。

(4) IBMPCの世界を知ること!
 J-3100SSと,他のノート型コンピュータとの大きな違いは,IBM PC互換機であるということだ。日本語モードでは専用ソフトウェアが,英語モードではIBM PC互換機用のソフトが動作する.全世界で2000万台以上出荷され,パーソナルコンピュータの標準にもなっているIBM PC互換機は,利用できるソフトも6万種類以上あるという.
 日本では,情報が不足したり,ケーブルが入手しにくいなというデメリットもあるが,海外の斬新なゲームソフトを楽しむという,ホビー方面での魅力は大きい.たとえば,発売以来マニアの間で騒がれたゲーム「SimCity」は,最近やっとPC-9801移植版が今秋に発売されるとの話がある。しかし筆者は、昨夏にはIBM PC用を入手し,J-3100SSで楽しみ,人よりも早く話題性のあるゲームをするという優越感を味わった.
 英語モードにするには,後述のフリーウェアソフトを使うか,英語MS-DOSで立ち上げるかの2通りがある.英語モードで使う場合は,640×200ドットの画面解像度(CGAモード相当)になってしまい,一部のIBMPC用グラフィックスソフトやゲームなど,高解像モード専用に作られたものは動作しない.しかし,ソフトウェアが「Toshiba T3100 640×400monoモード」あるいは「AT&T6300モード」をサポートしていれば640×400ドットの解像度が得られる.また,Lotus1-2-3 R3.0やDesqVIEW386といった80286/386CPU専用のソフトウェアは使えないという制限もある.

私はIBM PCのソフトには全く興味がなかったのでこれは使わなかった。

(5) 低価格か,データ互換か,ソフトウェア選択時に注目する条件!
 IBM PC互換機用の英語ソフトは,とっつきにくい人もいるだろう。安心すべきことにJ-3100シリーズ用の日本語ソフトウェアも充実している。「ノート対応」をうたったアプリケーションが各社から出ているし,Lotus1-2-3のように,PC-9801シリーズ用,J-3100シリーズ用PS/55シリーズ用など国内の複数のマシンを対象に,同時に発売されるものもある。一太郎dashのように,J-3100SS用が,98NOTE用の発売よりも先行した例もある.
 アプリケーション導入をローコストにあげたいのであれば,「VZエディタ」とフリーウェアの通信ソフトを基本装備とし,用途に応じて「アシストワード」や「EGLight」などの低価格ワープロソフト,同じく低価格の表計算ソフト「アシストカルク」を購入すればいい。これだけで,たいていの仕事はこなせる.
 セカンドマシンとしてJ-3100SSを選んだ人は,デスクトップとのデータ互換性を前提にソフトを選択してほしいPC-9801で使えるソフトウェアはけっこうJ-3100にも移植されている。同じソフトを両者で使えば,住所録などの個人データを共有することができる.3.5インチFDDのデスクトップであれば,そのままディスク経由でデータ交換ができるし,FDDサイズが異なっても「MAXLINK」や「Laplink」を使ってデータを生かすようにしたい.
 なお,J-3100SSをとことん使いこなそうというのならば,パソコン通信での情報収集は欠かせない.筆者は,日経MIXのlaptop会議やj3100会議に参加している.

私はバッテリパックを買ったが、基本的に内部RMの増設とかはしなかった。初期装備で戦ってきた。実に良い機械だった。

移動しながらJ-3100SSを使う
 J-3100SSは,電車や飛行機の中でも使うことができる。普段は,眠るか本でも読んで過ごすしかない移動時間を,ワープロソフトや表計算ソフトの利用で,有益な時間に変えよう.
 電車の中では,バックライトで表示が見やすく,小型のため周囲に迷惑をかけることもほとんどないのだが,問題は飛行機の中である.海外便では,空港の手荷物検査や税関で不信がられ,しつこく聞かれることもある。たとえ飛行機の中へ持ち込めたとしても,航空会社や機長の判断によって,機内での利用が制限される場合がある.コンピュータの発する電波雑音が,通信機や管制装置に影響を与える可能性があるからだ。しかし,DynaBookのテレビCMのように,航空機の中で使うことも不可能ではない.
 昨年の11月にラスベガスで開催されたCOMDEX/Fall'89に参加したとき,筆者は往復のJAL国際便とアメリカ国内線の中、そして空港の待合室でと,J-3100SSを使っていたが,なにもいわれなかったという経験がある。安全のためにも、問い合わせをした後,かっこ良く使おうではないか.
 なお,標準で付いてくるACアダプタだが,東芝では正式にアナウンスしていないものの,AC電源の入力値が100~220ボルトまでに自動対応しているようだ。海外のほとんどの国で,そのまま利用できるわけだ.ただし,コンセントの形状が国によって異なるので,変換アダプタが必要な場合もある.

流石に移動中には使わなかった。機内に持ち込むときは保安検査場で電源を入れるように言われた。

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このうち、LZEXEとCHGBOLDを使っていた。

PRODUCTS SHOWCASEからPC-9801T model F5,PC-386LSC他をスクラップする。
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コラム記事をスクラップする。
カラー液晶の2つの方式アクティブマトリックス方式と単純マトリックス方式
 カラー液晶に限らず,液晶表示の方法にはアクティブマトリックス方式と単純マトリックス方式の2種類の方法がある.アクティブマトリックス方式は液晶表示板を構成する個々のセルに電流をかける方法をとっている。カラー液晶の場合もカラーフィルタを装着するだけなので,色ムラが少なく発色も良い。問題としては電極が表示版を構成する液晶セルの数あるので,高度な集積技術を必要とするところだ。個々の液晶セルの上にトランジスタを実装しているものをTFT(Thin Film Transistor)型,ダイオードを配置しているものをMIM(Metal Insulator Metal)と呼ぶ。
 これに対し,従来から一般に使用されているのが単純マトリックス方式だ。縦方向と横方向に並べた電極板によって液晶を挟み、その交点に時系列で電流を流すことによって表示を行なう。2層の液晶版を使ってカラー表示を行なう2層STN(Double Super Twinsted Nematic)が一般的だ。問題は2層の液晶板を使用するので輝度が低くなってしまうこと,視野角が狭いことなどがあげられる.
 アクティブマトリックス方式は高度な製造技術を必要とするのでコストが高いのが難点だ。試作レベルでは可能であっしても、量産機に搭載するには至らなかった。数年前からコンピュータ関連のショウにアクティブマトリックス方式の液晶ディスプレイ搭載の試作機が出品されていても,なかなか発売されなかったのは液晶の量産技術がネックになっていたためだ。

液晶技術の進歩を目の当たりにできたことは幸運だった。CPUやRAM等と違って進歩が目に見える点が良かった。

まとめ部分をスクラップする。
次世代デスクトップの可能性
 カラー液晶を搭載する2機種を使用してみた結果、いずれもCRTディスプレイに比べても遜色のない視認性,応答速度を持っている.最初に見ると,CRTに比べてドットの四角が強調され多少違和感を感じるが、慣れればほとんど気になるといったことはない.
 コントラストはPC-386LSCの表示は若干薄いものの,16色の区別ははっきりしている.一方,PC-9801TmodelF5は8色しか表示できないので,アナログRBG出力と同等の表示機能は欲しい.PC-386LSCが16色表示可能なことを考えると,今後の機種には同等の液晶表示が搭載されることが予想される.
 今後,アクティブマトリックス方式のカラー液晶が一般化するかどうかは価格の問題となるだろう.PC-9801TmodelF5は白黒液晶のW5よりも39万2000円割高となっている。PC-386LSCのほうでもLSに比べ45万円割高と,アクティブマトリックス方式のカラー液晶が高価なのが分かる.
 十数万でCRTが購入できることを考えると,単にカラー表示が欲しいだけならデスクトップのPC-9801ES5(63万8000円)やPC-386M(H40:46万8000円)を購入したほうがお得だ。PC-9801TmodelF5とPC-386LSCは,限られたスペースや移動しての使用でどうしても質の良いカラー表示が欲しいという用途,あるいはステータスを得るための高級品といった位置付けだ.
 しかし,アクティブマトリックス方式のカラー液晶が量産できる基盤が作られれば低価格化も実現するだろう.各社が力を入れるべき開発テーマとして,フラットディスプレイをあげていることからも,その背景は確実に整備されつつある.どの程度のレンジでフラットディスプレイに移行していくかが楽しみなところといえる.
(行正)

まだ高価で視認性も悪く液晶モニタを使ってみようとは思わなかった。

シャープのAll in Note AX286N-H2 の記事が良かったのでスクラップする。
Ver. 2.1ではあるが一応Windowsマシンだった。機体自体は売れていなかったと思うが、シャープのいつものことだ
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必要十分なマシンパワー
 All in NoteのCPUはクロック周波数12MHzの80C286で,J-3100GS/GLなどでも使われている.標準で20MbytesHDD(アクセスタイム23ms)を内蔵したことにより,ディスクアクセスによるスループットの低下も少ない。使用しているHDDドライブは2.5インチタイプのものだ。
 これらのスペックは,ノート型マシンとしては,PC-9801NS(12MHz386SX,20MbytesHDD内蔵可)に次ぐ高い性能になる.
 メモリは標準で1Mbytes内蔵しており,最大3Mbytesまで内部拡張が可能だ。12万5000語の辞書ROMを内蔵しているが,これは別売のワープロソフト「書院AX」専用である。
 表示部分はTST型の液晶ディスプレイを使用しており,JEGA対応の640×480ドット8階調の表示能力を持つ。
 内蔵HDDには,MS-DOSVer.3.2,MS-Windows2.1,VJE-βなどの基本ソフトのほかに,ハードディスク管理プログラムの“SPシステム”と統合化ソフト“BusinessMate"がインストールされている.

大きさ重さとも月刊アスキー×2-α
 All in Noteの特徴は何といっても小さい本体サイズだ。279×216mmという底面積は月刊アスキーより若干小さく,“レターサイズ”とほぼ同じだ.PC-9801N(316×253mm)と底面積を比較すると約75%になっている(写真1).厚さは34mmで月刊アスキー6月号の約2倍,PC-9801N(44mm)の77%にあたる(写真2).
 All in Noteのサイズは,標準的なアタッシュケースの半分程度しかないつまり,アタッシュケースにAll in Noteを入れても,まだ半分の空きがあるということになる.
 一方、本体の重量は従来のノート型マシン中最軽量の2.0kgで,肥大化した(?)アスキー2冊分だ。ほかのHDD内蔵ノート型マシンと比較すると,J-3100SS02E(2.8kg)の70%,PC-9801NS(2.95kg)の67%でしかない。

大きくて薄い液晶ディスプレイ
 All in Noteのディスプレイ部分は他のノート型パソコンとは異なり,ちょうつがいに相当する部分が本体背面にある.このため,小さい本体サイズにもかかわらず,大きめの液晶画面を持っている.ディスプレイのサイズは約203×170mmで,ラップトップマシンのディスプレイとほとんど変わらない大きさだ.AXのディスプレイシステム(JEGA:640×480ドット)は,98系のマシン(640×400ドット)に比べて縦方向のドット数が多い.AX系のラップトップ,ノート型マシンには大きめの液晶画面が必須条件になるわけだ.液晶モジュールはTST(トリプルスーパーツイスト)と呼ばれるシャープ独自のLCDを使用している.TST液晶はSTN(スーパーツイスティッドネマティック)液晶の一種で、単純マトリックスタイプだが,位相補正板を2枚使うことでコントラストと反応速度を改善したものだ。従来のSTN液晶に比べ,画面を反転させた状態(黒地に白い文字)でもムラが気にならない.
 バックライトは冷陰極管を使用したサイドライト型だが,非常に薄く仕上がっている(写真3)。写真ではELバックライトを使ったPC-9801Nと比較しているが,とてもバックライト付きの液晶ディスプレイとは思えないほど薄い。従来のサイドライト液晶ディスプレイの1/3程度の厚さしかない.
 ただ,薄くなった分剛性に欠ける感もあり,液晶画面を直接指で触れると,画面がたわんで表示が乱れる。液晶モジュールを保護するカバーが非常に薄いのだ。また、本体との接続部分もひよわな感じは否めない。ディスプレイを開いたまま本体を移動するなど,接続部分に過大な負荷をかけることは避けるべきだろう.なお,別売のCRTインターフェイスボードを使用することで,外部のEGA対応CRT(16色カラー)を使うことができる.

軽薄短小に似合わぬ拡張性の高さ
 All in Noteには,プリンタ,シリアル,テンキーなど基本的な外部インターフェイスがあらかじめ装備されている.これに加えて,拡張バス端子,メモリ拡張用スロット2つとI/O機器拡張用のスロット1つなど拡張性を重視した設計になっている.
 拡張バス端子には別売の拡張ユニットが接続できる.この拡張ユニットは,標準サイズの拡張スロット2つのほかに,3.5インチFDD1台とICカードスロットが2つ装備されている.
 I/O拡張用のスロットは,キーボードの上にある蓋の中にあり,増設RS-232Cインターフェイスボード,CRTインターフェイスボード,モデムボードのうち,いずれかひとつを挿入することができる.また,早くもサードパーティ製の,I/O拡張スロットに内蔵するファクスボード(写真4)がシャープから発売される予定だ。メモリ拡張スロットには,1Mbytes増設RAMボードが1枚ずつ,合計2Mbytesまで装着できる.これにより,本体内に最大3MbytesのメインRAMを持たせることが可能だ。

基本ソフトは内蔵HDDにインストール済み
 All in Noteは20MbytesHDD内蔵タイプ1機種のみのモデル設定になっている.MS-DOS Ver.3.2,MS-Windows Ver.2.1,日本語入力FP(VJE-β)などの基本ソフトは,出荷時に内蔵HDDにインストール済みだ.最近のAXマシンでは,三洋のデスクトップマシンなどでも基本ソフトをインストールした状態で販売している.
 日常的なデータの転送は別売のFDDユニットを使うか,シリアルポート経由で行なうことになる.シリアルポート経由で高速なファイル転送を行なうソフトとケーブルのセット“MAXLINK"がメガソフトから発売されており,PC-9801などの異機種とのデータ転送もできる。なお,All in Noteには,MAXLINKのソフト部分だけがあらかじめインストールされており,ケーブルの接続をすればソフトのインストール作業なしでMAXLINKが使えるようになっている.このほか、ハードディスクの管理ツールとして,SPS(シャーププログラムシステム)がインストールされている(画面1),これは,市販のハードディスク管理ソフトとほとんど同じもので,アプリケーションのメニュー起動や登録,環境設定ファイル(autoexec.batやconfig.sys)のメンテナンスなどを行なうことができるものだ.

スタンドアロンな統合化ソフト“BusinessMate"
 All in Noteは“情報ツール”というコンセプトのもとに,情報の収集,加工,活用,蓄積のすべてのステージをこれ1台で行なうような使い方を想定しているという.デスクトップなどの外部マシンとの連携よりスタンドアロンな使い方を重視しているわけだ。これを具現化したのが標準装備(HDDにインストール済み)のアプリケーション“Business Mate"だ.
 Business Mate2,MS-Windowsで動作する統合化ソフトで,ワープロ,表計算,データベース,作図,通信,メモスケジューラ,住所録の8つの機能を,アイコンを選択するだけで起動できる(画面2~4).
 基本画面の右上には,8つのアプリケーションのアイコンが並んでいる.これを“トレイ”と称している。画面中央にはこれらアプリケーションで作成したファイルがアイコンで表示されている.アプリケーションの起動は,トレイのアイコン,データファイルのアイコンいずれからも可能だ。
 起動されたアプリケーションはひとつのウィンドウとして表示され,同時に複数のアプリケーションを立ち上げることができる。アプリケーション間のカット&ペーストも可能だ。ウィンドウの移動、サイズ変更,アイコン化,などの操作はMS-Windowsに準ずる.
 今回はAll in Noteを実際に使用できる時間がほとんどなかったため,各アプリケーションの使い勝手についての詳細は残念ながら分からない.しかし,一般ユーザーにはまだ使いにくいといわれるMS-Windows Ver.2.1の環境下にあって,ファイル操作なども含めてアイコンで統一した操作環境を実現したことは評価できるだろう.ただ,アプリケーションを単体で見ると,やや貧弱な感じがするのは否めない.
 三洋のWavy Desktopのように,AX界ではWindowsに独自の色付けをしてユーザーに提供するという形が定着しつつあるようだ。ただ,つい先日発表されたMS-Windows Ver.3.0やAX版の発売が予定されているMicrosoft Worksなど,AXを取り巻く統合環境も確実に変化しつつあり,AXベンダー各社がどのような対応をするのか興味のあるところだ。
 All in Noteの価格は40万をわずかに切る39万8000円。同クラスのCPUとハード構成を持つJ-3100GS021(49万8000円)と比べると,外付けFDD(4万9800円)を加えたとしても,まだ5万200円の価格差がある.また,Business MateやMS-Windowsが標準で装備されて,あらためてソフトに投資しなくても,ひと通りの使い方ができる点も見逃せないだろう.
 Business Mateなどの内蔵ソフトにこだわらず,市販ソフトの組み合わせで自由な使い方をすることももちろん可能だ。この場合には,外付けFDDは必須のものとなるだろう.
 とかくパーソナルユースを軽視してきたAX路線の中にあって,All in Noteのコンセプトとスペックは非常に革新的だ.All in Noteの登場が,AX市場はもとより,ノート型マシン全体に大きな影響を与えることは間違いないだろう.
(竹田)

時期尚早マシンだったということか。シャープはいつも残念だ。

「最新光磁気ディスク事情」をスクラップする。私がMOを買ったのはあと何年後だったかな。
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ソフト、その他業界等(月刊ASCII 1990年8月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

技術評論社,一太郎専用の文書ファイル管理ソフトを発売
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以前に紹介した
一太郎文書ディスク管理プログラム
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がバージョンアップした。
フロッピーがたくさんあってもファイルの先頭の文字が表示されるのでフロッピーを抜き差ししなくとも必要な文書がどのフロッピーにあるのか分かり、探すのが楽だった。仕事では毎年似たような仕事が発生するので1年以上前の文書でも他の人が作った文書でも探すのに重宝した。

アスキー,学校向けのソフトウェアセットを発売
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これらが学校向けとは。超高速天文シミュレーションなら分かるが他は学校で使うとなると疑問が残る。
ディアィエス,IDOLWORDμをバージョンアップ
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ワープロ文書相互変換ソフトだが、この会社の製品は記憶にない。

米AppleComputer社がHyperCard 2.0を発表
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HyperCardはアップルが捨てたソフトだった。いつ捨てたのか記事を発見するのが楽しみ。

AdobeとKodakがPostScript技術で提携
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「GUI」と「CUI」の労働生産性への影響が公表
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素人にはGUIが圧倒的に便利で大体の規則を覚えてしまえばマニュアルいらずになるはずだ。だが、Excelを例にとれば自分のしたいことがメニューバーのどこにあるのかどうすればそれが表示されるのか分からず苦労することになる。ヘルプ機能のイルカは全く役に立たず。イルカに怒り狂ったものだった。
使い込むとCUIの方が仕事が捗る。Photoshopはその典型だった。ショートカットコマンドを覚えると作業効率が全然違った。何十枚もの画像を定型的に処理するときはショートカットを使わないと地獄だった。


Miscellaneous:behind the newsにゴルバチョフの記事があった。
雪解けて,コンピュータ乱れ飛ぶ
 アメリカ大陸をぐるりと回ったゴルバチョフ大統領。いろいろなハイテク関連企業も視察した.
 まずはControlData社だが,すでに1970年台にはモスクワに事務所を開設していたという素早さ.ソ連は原子力発電のプラント制御用として同社のコンピュータを購入したい考えで,すでに昨年,6台の「Cyber960」を注文している.ブッシュ大統領は了承したいようだが,ココムの承認が必要.もし、承認されれば,米ソ共同の技術提携としては今までに例のない最大規模のものになる.ゴルバチョフ大統領はこの件に関して「今や,米ソどちらの科学者も原発の必要性は分かっている。ただし,大きな危険もはらんでいるので,可能な限り安全に動作させる努力が必要。このコンピュータが購入できれば,ヨーロッパの安全を大きく前進させるだろう」と語っている。ううむ.
 最後にサンフランシスコへ立ち寄り,アメリカのトップ企業のリーダーと会見した.そこでは,IBMとソ連の教育および情報省が,来秋から1万3000台のコンピュータが出荷されるだろうと発言.対する,Apple社会長のSculley氏もソ連とのビジネスにたいへんな興味を示している模様で,サンフランシスコ市長を通じて,HDDにタップリとソフトを詰め込んだMacIIcxとPortableをゴルバチョフ大統領にプレゼントした。今ごろモスクワでSimCityに熱中してるかもしれない(入っていたかどうかは不明).
 ちなみに,米国商務省は,7月にモスクワで開催されるPC World Forum,10月にハンガリーとポーランドで開催されるComExpo'90に米国企業が参加すると発表。共産圏でビジネスをするための経験を与え,今後の共産圏進出へのあしがかりとする模様だ。なお,これらのショウでは,アメリカの最先端技術の一部も刊行物の形で出品されるとのことだ。
 さて、米国のもう1つの悩みはイスラエル。スパコンを欲しがっているが,核兵器の開発に使いかねないとしてその輸出を避けてきた。サウジアラビアに対しては,平和利用に限るとしてCRAYやIBMを出してきた米国だが,売ってもらえないイスラエルは,これらがミサイル設計用に利用されていると批判。
 耐えかねたイスラエルは、国内の科学者たちに米国製以上の性能を持つスパコンの開発を始めさせたという。このコンピュータは並行処理能力を持ったもの。イスラエルのMITといわれるTechnion大学側は「われわれがその気になれば,数年で米国と同じ製品を作ることなど造作ない」と強気だが,どうやら西独の並行処理マシンを参考に開発に着手する模様だ。みんなミサイル作りをやめて,スパコンの速さででも勝負をつけてくれればいいのだが.ゴルビーがアメリカを回っていた同じ頃,春のCOMDEXがアトランタで行なわれていたが,IBM,Microsoftをはじめとする大手メーカーが不参加というさみしいものになった。2週間後に行なわれたPCExpoとの間隔があまりに狭かったためという.PCExpoのみに参加したCompaqは,この夏にも日本法人を設立するらしいが,その動向はなかなか派手だ。まずは,低価格マシン2機種を発表.Deskpro 386Nは16MHzの386SX搭載で、価格は2299~3199ドル,Deskpro 286Nは12MHzの286を搭載で1699~2599ドル。どちらも,LAN接続を容易にした設計という.
 さらに,PCExpo開幕前日に20MHzの386SX搭載マシンを発表した.まずはポータブル型の「Compaq SLT386s/20」。メインメモリ2Mbytes搭載で14Mbytesまで拡張可能.60/120MbytesのHDDを内蔵して6799/7499ドルだ。デザインは従来のSLTと同様で,キーボードの下にFDDとHDDが収まっており,キーボードは手前に取り外して利用できる。液晶は10インチ,VGA対応でバックライト付き。サイズは34×22×10cm,重さは約6.4kgというラップトップの最高機種である.ちなみにNECがほぼ同仕様の対抗マシンを準備中という.
 もう1台はデスクトップマシン「Deskpro 386s/20 PC」。やはり20MHzの386SXを搭載し,かつ,同シリーズ初の1.44Mbytesの3.5インチFDD採用モデルメモリは2Mbytes搭載で,価格はFDDモデル,60/120MbytesHDD搭載モデルが3299,4499,5299ドルである.ともに,4Kbytesのメモリキャッシュを搭載し,16MHzモデルに比べて1.5倍の速度を出すという.

デタントの時代西側はソ連にパソコンを販売し始めた。歴史が教える通り共産圏の国と仲良くしても裏切られてしまう。企業は金儲けに目がくらみ交流を始めるがしっぺ返しを食らうことになる。経営者の浅はかさはどうにもならない。

ココム規制が緩和,32bitCPUマシンの輸出が自由化
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デタントの影響が出ている。パソコンメーカーは金を稼ぎたくてしょうがないのだ。奴らは悪魔にだってパソコンを売るだろう。

IBMがブラジルにスーパーコンピュータを無償提供
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IBMは5年後ブラジルに買ってもらったのだろうか。それとも持ち帰るのも金がかかるので貸与したのだろうか。

ジョブスのプレゼンは格好良すぎる。
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Steven Jobsのインターパーソナルコンピューティング
 このコンファレンスの最終日には,NeXTコンピュータのSteven Jobs氏の特別講演が行なわれた.
 氏は,まず,デスクトップコンピューティングの世界を変革した2つのアプリケーションについて述べた。最初の変革は「スプレッドシート」で,2番目は「デスクトップパブリッシング」だという.そして,次に来るものに関して以下のように語った。
 「次は何だということですが,もちろん前の2つとは違ったものについて,我々もずっと考えてきました.
 今では絶対の自信を持って言えますが,最初の2つ(スプレッドシートとDTP)についてはゼロから見てきましたし,これらが私の働いていた会社をどう変化させてきたかを経験してきました。そして,これらと同様のことが3番目の出来事として起こっており,これはむしろ(前の2つより)大きな,巨大なものです」
 「まずそれらは,ネットワークでなければなりません。そしてコネクティビティ,Eメイル,ファイルサーバ,グループウェア,ペーパーレスオフィスです。
 これらはよく耳にする言葉ですが,まだやり方を変えてしまうというところまではきていません。スプレッドシートはそれまでのやり方を根本的に変えてしまったし,デスクトップパブリッシングもそうした変化を起こしてきました。しかし,これらのネットワーク用語は,言葉はよく耳にしますが,断片にすぎない,何も変化を起こしていないではないか,と言われています.そこで,これらをまとめたようなものは何かということになります」
 「我々は18カ月前から,社員全員の机にNeXTコンピュータを置いて使っています.そして,ハイスピードネットワークファイルサービスなどをやって,UNIXのEメイルの上に我々のEメイルシステムをマルチメディアとして使用しています。
 そうするととても信じられないようなことが始まったのです.会議の回数が約50%程度少なくなり,そして,これはもっと重要なことですが,今までよりも多くの人間が決定事項に関与できるようになったのです。そして,組織を再編成できるまでになりました。ビジネスは今まで以上に急速に変化してきています.ビジネスを取りまく状況は常に変化しています。そこでこうした変化に組織をどう対応してさせていけばいいのでしょうか?
 組織の編成には伝統的に2つの方法があります.組織を階層的に編成する方法や,地理的に組織する方法がそれです。(中略)我々はこうした管理組織を,今までと同じやり方で急速に変化させることはできません。そこで今日では,エレクトロニックオ-ガナイゼーションと呼ばれる,メイルボックスのグループを実現しました。1つのグループが20人かそこらで構成されているのですが,彼らはすぐに1日に20から30のPostScriptのマルチメディアメッセージをやり取りするようになりました(著者注:NeXTのメイル機能には単にテキストデータだけでなく,音声やグラフィックスイメージなどをやり取りできる).
 実際に,私もこのメイルボックスを利用しているのですが,そこには契約書や決定事項が毎日入っています。これはまったく変革といえるものです.
 これに何という名前をつけるか?我々もいろいろ考えてみました。
 たとえばデスクトップパブリッシングは,それまで使用されていた,あるいはまだ持っていなかったブレインデッドなワードプロセッサも含めた総称です.そうした統括した考えを表現した名前が必要だったのです.デスクトップパブリッシングはそうした意味で非常に的確な名称だと思います。
 それと同じ理由で,ネットワークやEメイルを,現時点ではほとんどの人が、非常にひどい,受信するのに何分もかかって、1日に何度も覗かなければならないような,キャラクタオリエンティッドなものを使用していても,あるいはしていなくても,何か1つの総称で呼ぶ必要があります.
 これに対して我々は,1980年代がパーソナルコンピューティングの時代だとすると,1990年代は今まで述べてきたことを総称してインターパーソナルコンピューティングの時代と呼ぶことにしました」
 このように,Jobs氏は「1990年代はインターパソナルコンピューティングだ」と言い切る.それはマルチメディア指向のネットワーク環境であり,もちろんNeXTマシンが他の競合機種に対して保持している優位点を強調したものでもある。
 現時点で今後10年間に展開されるであろう1990年代を見通すことは非常に難しいものだが,Steven Jobs氏は自身の展望をあえてインターパーソナルコンピューティングと言い切ることで業界に1つのテーマを投げかけたといえよう。
(ザイロンコーポレーション代表 脇山弘敏)

インターネットがまだ広まっていない段階でジョブスはこうプレゼンしていた。

米国で3万本以上のMS-DOS海賊版を一斉摘発
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営利目的の違法コピーを摘発したという記事だ。日本では非営利目的の個人間のコピーが横行していた。金をとろうとした人もいただろうが、そんなときはもっと探せば無料でコピーさせてくれる人が見つかった。

英ハッカーに懲役1年の実刑判決
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パソコン犯罪の記事は数少なかった。

ほくさん,太陽電池自動車で時速100kmを達成。
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太陽電池自動車流行した。TOKIOの「ザ!鉄腕!DASH!!」ではソーラーカーで日本一周していた。

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パソコン、ワープロ、その他のハード(月刊ASCII 1990年8月号2) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

米IBM社が低価格PC「PS/1」を発表 モノクロディスプレイ,512KbytesRAMで999ドル
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MS-DOS Ver.4.01がROMで内蔵しているということはスィッチオンDOSということか。

東芝が2台のFDDを搭載したDynaBookを発売
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最大5時間のバッテリ駆動可能なマシン。

東芝がカラー液晶を搭載したラップトップマシンを発売
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STNカラー液晶なのに価格は148万円。

YHPが,HP,アポロの両製品系列を統合する新シリーズを発表
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理経,E&S社の3次元高速グラフィックWSを販売
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東芝,ラップトップワープロ2機種を発売
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まだまだワープロの需要はあった。
Rupo JW95FGが19万8000円。同85Gが12万8000円。
当時パソコンはデスクトップ型だったので本体、ディスプレイ、プリンタを置くパソコンラックが必要だった。またワープロソフトも買わなければならなかった。それに比べワープロは事務机の上に置いて仕事ができる使い勝手の良い製品だった。

日本電気,ワープロ2機種を発売
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「7万語の辞書を備えたAI変換機能と搭載」とあるがどの辺がAIだというのか。記憶にない。

ミノルタ,マルチフォント搭載のワープロを発売
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明朝体、ゴシック体、毛筆体の3種類のフォントを搭載。昔はすごいことだった。

カシオ,3書体を内蔵したワープロを発売
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セールスポイントは上のワープロと同じ。

三洋電機,マルチフォント搭載のワープロを発売
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これも3書体が売り。

セイコー,腕時計型のポケットベルの輸出を開始
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ポケットベルにはお世話になっていた。休みでも連絡がとれる手段を確保しなければならず、ポケットベルを持ってからはいちいち職場に連絡する必要がなく(実際には縛り付けられているのに)自由になった気分だった。

東芝が指の特長を用いた個人照合技術を開発
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このころやっと指紋認証技術が実用化された。

緑電子が98NOTE用のHDDを4機種発表
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こういった製品が出てくるのは98NOTEがかなり売れていたからだ。

イ・アイ・イとメイビス,追記型光ディスク装置を発売
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これはMOとは違うのか?CD-Rとも違うようだし。

アイワ,SCMS規格に対応したポータブルDATを発売
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このころの記録装置には音楽データの複製防止機能が付いていることが必要だった。

日本電気,超々LSI実現のためのエッチング技術を開発
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このころの日本の半導体製造技術は世界のトップレベルだった。

日立が世界で初めて64MbitDRAMを開発
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日本が世界初の技術は珍しくもなかった。

富士通,ROM内蔵のECLゲートアレイを開発
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これは世界最高。

インテルが高速タイプの数値演算コプロセッサ2種類を発表
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パソコン広告(月刊ASCII 1990年8月号1) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

もう一度読み返し、スクラップする。

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裏表紙の宮沢りえが小さくなった。

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前号の使いまわし。

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PC-9801Tは前号の使いまわし。

ASCII1990(08)a02PC-98DO_W520.jpg
PC-98DOは前々号の使いまわし。

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NECのEWS4800はワークステーションではなくスーパーステーションと言っていた。記憶に残っていないマシンだ。

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左頁はPanasonicのPanacomMで前号の使いまわし。

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右頁はIBMのパーソナルシステム55のモデル5545。これは省スペース・ステーションだった。ステーションという命名がはやっていた。
アオリをスクラップする。
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売りはプラズマディスプレイ、80386(20MHz)、MCA、OS/2だった。

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X68000。

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東芝のラップトップEWS SPARC LTは前号の使いまわし。

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このTOWNSは前号の使いまわし。

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このTOWNSは素材のレイアウト変更したものだった。

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このTOWNSは同じ素材を使っているが別物といっていいほどかなり変更していた。

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左頁はFMRで前号の使いまわし。
右頁はMac。

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左頁はCommodoreのAMIGA A3000の広告。日本の発売元はミックジャパンだった。
右頁はエプソンのPC-286BOOKで前号の使いまわし。

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左頁はエプソンのPC-386V
右頁の上はエプソンのPC-386VR
右頁の下はエプソンのPC-386LS
前号の使いまわし。

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左頁はエプソンのPC-286LF
右頁の上はエプソンのPC-286NOTE F
右頁の下はエプソンのPC-386M
前号の使いまわし。

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左頁はエプソンのPC-286BOOK
右頁の上はエプソンのPC-286UX
右頁の下はエプソンのPC-286VG
前号の使いまわし。

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左頁はHPのプログラム電卓HP 48SX

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Apple と Cannon によるMacの広告。右頁はAldus PageMaker。Windows 3.1 でPageMakerを使った。良いソフトは皆MacからWindowsに流れてきた。つまりはMS-DOSパソコンは時代遅れのマシンだったということになる。Macを横目で見ながらいつかはMacで仕事をしたいと思っていた。Windows 95が出たときMacのものまねだと言われたがまさにその通りだった。私たちはMacのものまねマシンを使いたかった。

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キヤノンのNAVIは前号の使いまわし。

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キヤノンのバブルジェットプリンタ

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キヤノンのAXiは前号の使いまわし

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LASER SHOT LBP-A404は前号の使いまわし。

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キヤノンが販売しているNeXTの広告は毎月おしゃれだ。

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左頁はATARI ST 1040。株式会社アタリジャパンが販売。
右頁はSONYのNEWS。

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左頁はSONYのLaptop NEWS
右頁はSONYのRISC NEWS

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左頁はSONYのNEWS

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DynaBook

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右頁は日立のB32DX。
後藤久美子が小さく載っている。日立はゴクミのパソコン。

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一太郎と花子

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一太郎

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花子

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かたろう

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ジャストシステム

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Microsoftはなんの広告か分からない。アオリをスクラップする。

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マイクロデータの製品群の広告。
エコロジー、オーシャノグラフィ、ノストラダムス

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ツクモ。パソコンショップでカラーページに広告を載せているのはツクモだけだった。

裏表紙裏はFUJI FILMのFDだった。
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8月号は賀来千香子の別のショットになった。

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マーフィの法則,AtariST(月刊ASCII 1990年7月号7) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

「近代プログラマの夕」が「マーフィの法則の起源をめぐった」だった。
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当時マーフィの法則がマイブームだった。
一番のお気に入りが"If something can go wrong, it will"「失敗する可能性のあるものは,必ず失敗する」だった。
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スクラップする。
数理運命論的結末
 だいぶ前のことになるが,アスキーネット(PCS)で“Murphy”というプログラムを見つけた。このプログラム,autoexec.batの一番後ろあたりに入れておくと,マシンを起動するごとに,

Program complexity grows until it exceeds the capabilities of the programmer who must maintain it.

などと表示される.「プログラムの複雑さは,それをメンテしなければならないプログラマの能力を超えるまで拡大する」とでも訳そうか……

Complex problems have simple, easy to understand wrong answers.

などというのもある。「複雑な問題は,誤った答を出すには易しい」といったところだ。なかなか示唆的なものを含んでいる.

Any given program, when running, is obsolete.

「走っているプログラムは,すでに時代遅れで「ある」というような意味になるだろうか。そりゃ,そうだよ。

Any non-trivial program contains atleast one bug.

「どんなプログラムにも,1つ以上のバグがある」と訳してみよう。トリビアルなプログラムなどないと言ってしまえばの話だが,日本でも誰かが口にしていただろう.かと思うと次のようなものもある。

If you have watched a TV series only once,and you watch it again, it will bea rerun ofthe same episode.

「1回見た番組をまた見たら,それは再放送である」こう訳してみると何でもないように見えるが,この謙虚さがプログラムを書く上では重要なのである.

If a program is useful, it will have to be changed.

「プログラムが便利なものなら,それはやがては変更されなければならない」。これは,なかなか深い。

これに似たプログラムに(というよりもこちらが似ているのだと思うが)“Fortune Cookie”というプログラムがあるそうだ。それは,文字通りその日の吉凶(マシンの吉凶)を占うメッセージを表示するものらしいが,“Murphy”のほうは,何やら格言めいたメッセージを表示するようになっている。
 さて,すでにお気づきの方もおられると思うが,この“Murphy”は「マーフィの法則」の“Murphy”だったのである.
 「マーフィの法則」を初めて聞いたのは,今を去ること10年も前のことだったと思う。私は、本ページのタイトル通りプログラマをやっていて,同じプログラマの1人から,訳知り風に例の一番有名なフレーズを聞かされた.

The chance of the bread falling with the butter side down is directly proportional to the value of the carpet.

「パンがバターを塗った面を下にして落ちる確率は,カーペットの価格に比例する」。今でも,何かことがあると,年に数十回はパソコン通信のどこかのボードなどで,このフレーズが書き込まれているのではないかと思う.なんとも皮肉っぽくて,シニカルな雰囲気だが,「比例」するというあたりが,追い打ち的なしつこさと,数理運命論的(そんなものがあればの話だが)でプログラマ好みであるのは十分に理解できる.別にコンピュータ関係の話ばかりではないのだが,プログラミングの話もかなりあるので,この業界で見聞きしたりどこかで読んだという人も少なくない はずだ.

Murphyさんに会いたい
 “Murphy's Law"という単語,英和辞典などにはほとんど載っていない(唯一『最新英語情報辞典』<小学館刊>にはあったが,語源不明とある).ところが,PCSの"lab.words"(ことばの研究)ボードを見たら,「よいこのマーフィ」というノートが開かれていて20数個の書き込みがなされていた.
 “Murphy's Law”という本があるというのだ.そこで,洋販直営の高田馬場はビブロスで調べてもらうと,あるある“Murphy's Law and other reasons why things go wrong!"(Price Stern Salon刊, Arthur Block編著, '77年)という本だ.続編も2冊,カレンダーや飛び出す絵本なども出ている.しかし,日本には入れていない出版社なので,取り寄せるには3週間ほどかかるという.
 実は、これと前後して,編集部のBum宮野が,オンラインデータベースで“Murphy's Law”を調べてくれていた.これは,アスキーネットからDelphiをゲートウェイして,アメリカのDialogにアクセスしたものだった。そこで関係のありそうな10数個のデータベースから,“Murphy”と“Law"という2つのキーワードでゴリゴリと探しまくった結果を,プリントアウトの束でくれたのだった。
 これによると,マーフィの法則なんてものはいくらでもある。カリフォルニア州立大FullertonフットボールチームのコーチGene Murphyさんのマーフィの法則もあれば,ファッションデザイナーとおぼしきJack Murphyさんのマーフィの法則もある.Cities Communications Inc.Tom Murphyhのマーフィの法則は,“Forbes"誌の'81年3月16日号に載っているという.“Field and Stream"誌の'84年2月号には,“Murphy's Law and fishing”という1文が載っているという.Model Railroader”の'83年11月号には“More laws from Murphy.”という記事がある。ビジネスからスポーツ,釣りの世界,鉄道の世界,映画の世界のEddie Murphyまで,およそ,ありとあらゆる分野にMurphyさんがいて,数え切れない「マーフィの法則」が存在するというわけだ.Joseph Murphyのものは,これはビジネスとも心理学ともつかない法則とか格言とかあって,日本でも何冊も翻訳されているのだが,まったくの別物なので注意が必要である.
 そんな中で,今回の「マーフィの法則」に関する記述もかなり見つかった。そのうちの1つが,例の“Murphy's Law and ……"たわけだ。
 さてさて,こんなことをしているうちに、某メーカーの企画広告担当者と会ったおり,「マーフィの法則ならCFで使おうとして大手広告代理店にアメリカまでやって調べてもらったよ」という話を聞いた。調べものもこうなると大名気分である.そうして分かったことはというと,まず,例の本がベストセラーになって有名になったこと,そして,その本は“Murphy's Law”とは謳っているものの,さまざまな出版物やひとつ話,民間伝承などからマーフィの法則と並べられるようなアフォリズムを集めたものであること,さらには,オリジナルのマーフィの法則は,アメリカ空軍で使われ始めたものであることなどが報告されたのだという。そうして,報告とともに 届けられた“Murphy's Law and ……”も貸してもらうことができた.
 プログラムの“Murphy”とこの本の内容は,重なる部分がかなりあって,プログラムのほうがサブセットといった感じになっている.出典についてのAcknowledgementによると,コンピュータに関するものの多くは,'68年の"Datamation"(Technical Publising Co.刊)に掲載されたものらしい。

If builders built buildings the way programmers wrote programs, the first woodpecker to come along would destroy civilization.

「プログラマがプログラムを書くように建築屋がビルを建てたら,最初のキツツキが来たときに壊れてしまうだろう」などというのは,「ソフトウェア危機」と言われた当時の状況を如実に表わしていると言えないだろうか.
 ところで,大手広告代理店による調査でも分からなかったことが,Bum宮野によるアスキー編集部に居ながらのデータベースの検索で分かった。
 写真週刊誌『フォーカス』が手本にしたといわれる“People Weekly"誌の'83年1月31日号に掲載された“Murphy's Law really works,and nobody knows it better than Murphy, the unsung sage of the screw-up.”とタイトルされた記事である。その全文がそのまま“MagazineASAP”というデータベースに登録されていたのだ。
 Dianna Waggonerという記者が,“Murphy's Law and ……”の編著者であるArthur Broch氏と,マーフィの法則のマーフィことEdward Aloysius Murphy Jr.氏を訪ねてまとめたものである.
 記事によると事の起こりは'49年,カリフォルニアはエドワード空軍基地(ここが発祥の地であることは“Murphy's Law and ……”でも触れられてはいる)。ここでMurphyは,信頼の厚いエンジニアとして働いていた.John Paul Stappという少佐が,人間はどれだけのG(重力)に耐えられるかというテストを遂行中,重力測定装置の異常を認めて戻ってきた。原因は,誰かが間違ったセッティングをしていたためであることが分かった。それを発見したMurphyが言ったのが,

If there's more than one way to do a job and one of those ways will end indisaster, then somebody will do it that way.

「いくつかの方法があって,1つが悲惨な結果に終わる方法であるとき,人はそれを選ぶ」という台詞だという。これが,マーフィの法則が生まれた瞬間だった。数週間後,Stapp少佐は,空軍の記者懇談会で,Murphyの話を紹介した。これが,業界関係雑誌に掲載されて空軍関係者の間で使われるようになり,数十年のうちに一般化したのだ.“Murphy's Law and ……”には,Murphy自身によるとされるマーフィの法則が10個ほど挙げられている."Every solution breeds new problems"「すべての解答は,新しい問題を産む」なども有名だ。“Nature always sides with the hidden flaw"「自然はいつも見えない欠陥に味方する」とか,“Everything takes longer than yout hink”「すべてのものは,思っているよりも時間がかかる」なんてのもある。どれもシンプルなものだが,一緒におさめられているほかの人たちの言葉のだいたいのバリエーションがすでにここにあるといえる。Murphyによれば,これらマーフィの法則の根底に流れるのは,ひたすら悲観的なものではなく,どんなときも決して致命的ではないというニュアンスのものだという.
Murphyは,'53年に退役して,Hughes Helicopters, Inc.で働いていた。髪は白くなったものの、奥さんのEffieとチャウチャウのBowserとともに,カリフォルニアはマンハッタンビーチで現在も元気に暮らしているという.
(HortenseEndoh)


自分の身に起こったマーフィの法則は5インチフロッピーディスケットを床に落としたとき拾おうとして椅子を後ろに下げたとき椅子の足の車輪でディスケットを踏んだときだった。瞬時に体が固まりそれ以上ディスケットに衝撃を与えないようにして注意して拾った。すかさずディスケットのエラーチェックをしたがエラーは無く事なきを得た。そのときマーフィの法則が頭に浮かんだ。「起こる可能性がある悪いことは、必ず起こる」だった。


特別企画でAtariSTが紹介されていた。
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 AtariST(以下STと略す)は,この極東の地・日本ではずいぶんと奇妙なコンピュータである。なんせパソコンショップではなく楽器店で売られているパソコンなのだ。楽器メーカーが作ったパソコンなら楽器店で売られるのも分かる.しかし,レッキとしたパソコンメーカーの製品が楽器店でしか手に入らない,というのは他に類を見ない.そしてソフトも音楽ソフト以外はほとんど見ることがない.
 確かにSTは音楽用のパソコンとして有名である。イギリスでは,音楽用パソコンと言えばSTがトップシェアを誇り、次がMacintosh,そしてIBM PCコンパチ機という順位になっている.ヨーロッパ各国も似たような状況にあるようだ。だがSTは決して音楽専用パソコンではない.欧米では多くのユーザーと豊富なアプリケーションに支えられた,普通のパソコンなのである.もちろん,IBM PCやMacintoshに比べればマイナーな機種ではある。しかしながら,わが国でトップシェアを誇るPC-9801にしたところで,世界規模で見ればマイナーなローカルマシンでしかない。おそらく欧米の一般的なパソコンユーザーはPC-9801なるマシンの存在も知らず,せいぜいAPCIV(98の輸出モデル)を知っている少数のマニアがいるくらいのものだろう。そのような意味では,STは決してマイナーなマシンではないのだが,日本ではSTそのものについてマニュアル以上のことが書かれた解説書が一冊もない現状はどうにも寂しい。したがって,この短期集中連載を始めるにあたって,まずパソコンとしてのSTの姿を概観しておきたい。

PC-98がガラパゴスマシンなのは当然のこととして、日本では「パソコンショップではなく楽器店で売られているパソコン」 AtariSTがガラパゴスマシンではなく欧米では普通のパソコンであるのは知らなかった。Atariはゲーム機を売ってた会社だと思っていた。

以下写真、図とコラム記事をスクラップする。
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STシリーズ登場の背景■
 1984年6月、ビデオゲーム業界の不振によって最悪の状態にあったAtari社を買収したのは,なんと,Commodore社の元社長Jack Tramielだった。彼は3人の息子(元Commodore社幹部)と、同じく元Commodore社従業員とで経営の立て直しを始めたのである.ちなみにCommodore社とは家庭用ゲーム機でシェアを競い合っていたため,この出来事はアメリカはもとより世界中のコンピュータ業界をも驚かせた.
 1985年1月,ラスベガスのCES(Consumer Electronics Show)会場にてAtariの再建を賭けた最初のSTシリーズは登場した.かねてからAtari社はJack社長のもと,Macintoshライクなマシンを開発中との噂が流れていたため,それはジャッキントッシュと呼ばれてはいたのだが,それがまさか半年で発表になるとは誰もが想像していなかった。STはデビューから相当にセンセーショナルなマシンだったのである.
 それから3年足らずでAtari社は収益増に転じて,現在はSTシリーズはもちろん、ラップトップ機や32bit機のほか,ポータブルゲーム機「LINKS」,果てはIBMコンパチ機の開発販売など広範囲でユニークな営業展開を繰り広げている.


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Atariのシステム環境は
 現在,AtariのシステムはTOSと呼ばれる基本システムと,GEM(Graphics Environment Manager)というシステムとアプリケーションの中間に位置するプログラムで構成されている.Macintoshでいえばシステムとファインダーの関係である.Macintoshがシステムのバージョンをどんどん上げながらマルチタスクへと傾斜していく中,Atari陣営は5年間,大きな変化がない.「それではAtariにはマルチタスク環境がないのか?」というとそうではない.なんと,音楽ソフトのメーカ2社が独自の方法によって,それらしき環境作りを行なっている.
 Steinberg社はM-ROS(エム・ロス)という独自のOS上で,自社のシーケンサと音色エディタが並行に処理できるようなシステムを作り上げようとしている.一方,C-lab社はSL(ソフトリンク)という,メモリをパーティション管理するプログラムによって,自社のソフトはおろかTOSやGEMを含めた環境までをサポートしようとしている。これらの環境によって,シーケンサをスタートさせながら音色をエディットするというような基本的な欲求は満たされるわけである.
(池田賢司)


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ジョイスティックが懐かしい。DOS/V機のWindows3.1やWindows95でパラレルポートにジョイスティックを繋いでゲームをした。
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AV STRASSEではAtariSTEが紹介されていた。
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PC-H98の全容(月刊ASCII 1990年7月号6) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号から「次世代98マシン PC-H98の全容」の記事が連載された。
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この機体は使ったこともなく、使っているところを見たこともない幻の機体だった。そもそも98に次世代は無かった。
PC-98についてはこの資料でしか知ることができない。以下スクラップしていく。

Part1:オーバービュー&ハードウェア
 PC-H98シリーズは,NESAの採用や強化されたグラフィックスなど、従来のPC-9801で弱点とされてきた部分が重点的に補われている(概要は4月号のProducts Showcaseを参照)。つまり,'90年代の主流を担うと予測されているGUI(グラフィックス・ユーザー・インターフェイス)を,ハードウェア面から支援するための機能が重点的に強化されているのである.
 しかしながら,MS-WindowsやOS/2のアプリケーション・ソフトウェアの充実には,今後数年を必要とすると思われ,現在におけるH98には従来のPC-9801シリーズの高速版的な用途が最も期待される.いわば,将来の標準を確保するための日本電気の布石として捉えるべきマシンであろう.
 当連載では,3回にわたって,H98という,PC-9801シリーズの将来型マシンを理解するために,従来マシンとの相違やNESA,グラフィックス機能などの解説を行なっていく.
(株)エー・ピー・ラボ 日笠健

将来現れるだろうソフトを考えて機械を買ってもだめだ。そのソフトがあらわれときはもう使えない機械になっている。登場するソフトは現行機種でやっとこさ使えるものばかりだった。

何が変わったのか
 PC-H98model70(以降H98)は,NESA(New Extended Standard Architecture)を採用した最初のマシンである.新しいアーキテクチャを持つマシンを調査する際は,いろいろな意味で従来からのアーキテクチャの継承性が気にかかるところである。
 たとえば,今まで使ってきたアプリケーションが流用できるのか、周辺装置用のI/Oボードは使えるのかなどの「98ユーザー」としての不安や,I/Oポート,メモリマップ,拡張バスタイミングの変更などのハードウェア面での興味や心配である.

巨大な基板面積
 H98は従来のハイレゾ機と同様に幅広でありRA21と比較すると横幅が約1.2倍になっている.
 H98の内部に収められている基板類を一面に並べてみたが,筐体の大型化がうなずけるほどの基板面積である.各I/O機能ごとにバス調停機能の追加が必要となるであろうNESAの採用が,大型化の理由なのだろうか.
 基板を見ると,面積のわりにはデバイス数が少なく感じられる.しかし,これはアドレス/データバスがともに32bit化したことにより,デバイス間を引き回す信号線数が増加しているためである。写真では分かりにくいが,2.54mmピッチのピン間に3本の信号線パターンを通すほどの高密度実装である.NESAを採用した小型機の登場も待たれるが,小型化のためには,DRAMがSIMM化されている以上、より大規模なゲートアレイの採用以外考えられない.
 ハードウェア面から見た,従来のシリーズとの主な相違点をまとめると以下のようになる.

4Gbytesのアドレス空間
 従来のシリーズは,アドレスバス幅が24bitであったためCPUからアドレス可能な空間は「16Mbytes」であった.これが,NESAでは幅が32bitとなり,理論的には「4Gbytes」の空間にアクセス可能となっている.
 ただし,現実にはユーザー用RAMを拡張できる空間は,本体内専用メモリスロット(10Mbytes)に限られ,16Mbytes以上の空間にメモリを実装するためには外部拡張スロット用のNESA対応メモリボードを用意しなければならない.したがって,現実的な利用可能RAM容量は,標準実装RAMと合わせて約12Mbytesとなり,PC-98RLと同じである.UNIX系のオペレーティングシステムを利用したEWS的な用途では少々不安な数字である.
 もっとも,これはH98model70に限った話であり,今後登場するかもしれない新機種では専用メモリスロットに実装可能なメモリ容量が増加することもあり得るだろう.

2種類の拡張バス
 NESAでは,2種類の拡張バスをサポートする。従来のPC-9801シリーズと同じタイミングを有する「Cバス(100ピン)」と,32bitのアドレス/データバスを持つ「Eバス(180ピン)」である。2つのバスのうち数本の信号は共通であり,同一のスロットでEバスとCバスを共用することはできないが,異なるスロットであれば混在させることができる。2種類のバス用の拡張ボードは同じスロットにセットするようになっており,Eバス用のコネクタは従来と同様のCバスの上に位置している.
 Cバスのメモリタイミングは,8086やV30マシンと同様の「CAタイミング」と,80286マシン以降と同じ「CBタイミング」が用意されており、特に拡張ROM空間を利用した従来の拡張ボードも使用することができる.NESAのバスコントローラはいわば3種類のバスタイミングの混在を許しているわけであり非常に複雑な制御ロジックであることが予想される.

全く新しいマシンを作るのではなく従来機との互換性を保つのは困難な作業だったろう。なぜこんな仕様にと疑問に思うところはたいていは互換性のためだった。別の話になるけど8086を腐れCPUだと散々呪っていたけど8080の40ピンというピン数は従来の周辺チップを利用するため維持しなければならなかったという話を聞いたとき8086を作るのにそんなところに苦労したのかと技術者に詫びたくなった。そりゃ全く新しく作れるのなら良いものを作れるけど営業的にこういうのを作れと言われたら技術者は要望をかなえるしかない。不可能なら別だけど可能ならしょうがない。
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最大32bitのデータ転送幅
 NESAのデータバス幅は32bitである.本体内CPU,DMAともに8/16/32bitのデータ転送が可能になっており,特にメモリーCPU(キャッシュメモリ)間の高速なデータ転送が期待される.
 今後,H98の低価格版としてデータバスが16bitの386SXを本体内に持つ機種の登場も予測されるが,NESAに接続されるバスマスタ(CPU,DMAなど)やメモリスレーブ(拡張用メモリボードやフレームバッファなど)のバス幅は,8/16/32bitのどれかから自由に決定することが可能で、すべてEバスに接続可能である.

強化されたDMA
 DMA(Direct Memory Access)は,高速なデータ転送を実現するために用いられるテクニックであり,主にメモリーI/O間のデータ転送に用いられる。DMAは,CPUで実行されるソフトウェアによるデータの転送ではなく,専用のハードウェアによってデータの読み出しと書き込みを実行するために高速なのであるが,従来のPC-9801シリーズではCPUの高速化によって,あえてDMAを用いるよりもソフトウェアによる転送のほうが高速な場合もあった。また、従来のDMAチャネルは4本しかなく、いわば,フロッピーディスクおよびハードディスク専用であった.H98シリーズでは8本のDMAチャネルが用意されており,高速の通信回線やフレームバッファなどでも,DMAが利用できることになる.
 さらに,従来のPC-9801シリーズのDMA機能は,8bitバス用のDMAコントローラを外部拡張することによって実現されていたため,転送するデータ幅に応じたプログラミングを行なう必要があったが,NESAでは32bitのアドレス幅およびデータ幅に対応した新しいコントローラが採用され,奇数アドレスからの16bit転送についてもDMAコントローラが自動的に補正動作を行なうなどオーバーへッドの低減が図られている.
 また、従来のPC-9801シリーズは、基本的に1回のDMA転送ごとにバスの制御権を放棄する「シングル転送モード」を用いる必要があったが,NESAではDMA要求を行なうI/Oモジュール側が必要なだけバスを占有することができる(デマンド転送モード)ため,I/Oモジュール側のハードウェアを強化することにより,より高速なデータ転送が期待できる.ただし,他のモジュールからのバス要求が発生した場合には,NESAの中核である「NESAバス・アービタ」によるバス使用権の「調停(アービトレーション)」が行なわれることになる。さらに,DMAを利用するためのDMABIOSが備えられているため,DMA利用時の手間も少なくなった。


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キャッシュメモリ付きのCPU
 H98model70には,動作クロック33MHzの80386CPUが用いられており,このCPU本来の高速な動作を実現するためには,やはりメモリおよびバス転送速度も高速でなければならない。80386,キャッシュコントローラ(82385)および64Kbytesのキャッシュメモリ(アクセスタイム20nsの64KbitSRAM×8)を実装したCPUモジュールを内蔵しており,キャッシュメモリーCPU間のデータ転送に対してはウェイトサイクルは挿入されない.なお,浮動小数点アクセラレータの80387を実装するためのソケットもこの基板上に用意されている.
 NESAに接続されているメインメモリおよび本体内専用メモリスロット用RAMには,アクセスタイム80nsの1MbitDRAMが用いられている.CPUがアクセスしようとするメモリアドレスの内容がキャッシュ内に用意されていない場合,CPUモジュールからメインメモリモジュールへのアクセスには2つのウェイトサイクルが挿入される.
 キャッシュメモリは,メインメモリのような固有のアドレスを持っておらず,多くの場合、最も最近に読み出されたメモリアドレスから始まる一連の数バイトのデータ(「ライン」と称する)に関するメインメモリのコピーを保持している.CPUが読み出そうとするメモリアドレスの内容がキャッシュメモリ内に存在する場合はCPUは高速なキャッシュメモリからデータを得ることができるが,キャッシュメモリ内に存在しない場合には(比較的)低速なメインメモリにアクセスしなければならない.
 CPUが発生するメモリアドレスについて,キャッシュメモリ内にコピーが用意されているかどうかを高速に判断するためのデバイスがキャッシュコントローラである.82385は,80386のファミリデバイスであり,80386と組み合わせた場合,最適なキャッシュ効果が期待できる.NESAのように,同一バス上にDMAコントローラなどのメインCPU以外のバスマスタが存在し,同一のメモリ空間(共有メモリ:H98の場合はメインメモリである)を介してデータのやり取りを行なうシステムでは,キャッシュメモリ内と共有メモリ内のデータが異なる場合があり得る。たとえば,CPUが共有メモリ内からあるアドレスを読み出した場合には,キャッシュの構成に応じて数バイトのデータが連続的に共有メモリからキャッシュに転送される。そのとき,他のバスマスタがバスの制御権を取得し,直前にキャッシュに転送された共有メモリにデータを書き込んだ場合,バス制御権がCPUに戻った時点で,そのメモリアドレス内のデータはキャッシュメモリ内と共有メモリ内とで異なっていることになる.
 なお,H98における実現方法については,次回以降で解説する予定である.

80386は使わなかったので分からないが80486のときは従来のソフトウェアが快適に使えたことでキャッシュの威力というものを感じた。
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拡張されたグラフィックス・システム
 CRTインターフェイスはアナログRGBのみが用意されており,コネクタにパワーON用の信号や,キーボードおよびオーディオ出力信号が内蔵されている。従来のディスプレイを接続する場合にはこれらの拡張された信号を扱わない専用ケーブルを使用する必要があるため,拡張機能を利用することはできない。
 グラフィックス関係の基板はバスコントロール関係の基板の上に重ねられており,512KbytesのグラフィックスVRAM,2つのGDC(μPD72020),AGDC(μPD72120),E2GC(Enhanced Enhanced Graphics Charger:ゲートアレイ)および,キャラクタ・ジェネレータROM用コネクタなどが実装されている.
 3種類のグラフィックスコントローラが実装されたことによって,GDCのみによる描画,EGCレベルでの描画,AGDCとE2GCを組み合わせた描画など,いくつもの描画モードを持つことになった.おそらく新しく用意された描画モードほど高速と思われ,AGDCとEGCの組み合わせモードに対応した,H98専用のMS-Windowsは高速のようだ。
 その他パレットやテキストVRAM用アトリビュートも拡張されている.

NESA-FO
 H98に従来の拡張インターフェイスボードをセットする場合,割り込みやDMANESA対応,ノーマルモードとハイレゾモードでメモリアドレスの異なる拡張ROMの有無などを設定する必要がある.従来は本体やボード上のDIPSWで設定していたそれらの情報を,ソフトウェアによって設定し,管理するために用意されている体系がNESA-FO(Flexible Option)である.  NESA-FOは,実装されている拡張ボードのチェックや初期化を行なうための本体内ASP(Auto Setup Program),設定情報を記憶するためのBUM(Back Up Memory),NESA対応ボード(Eバス専用)に用意されるNESA-FOレジスタから構成される(図1)。
 NESA-FOレジスタを備えているボードについてはASPによって自動的に設定が行なわれるが,従来のCバス用ボードの場合には付属のリファレンスディスク内の「リファレンスディスクASP」を用いて設定を行なう必要がある.
 NESA-FOに対応するボードを作成する場合,ボードメーカーは日本電気に「ボード識別用ID」の申請を行ない,あらかじめボード識別用IDが記録されている「NESA-FOゲートアレイ」を購入する必要がある.このゲートアレイには,NESA-FOレジスタのほか,EバスとCバスの信号タイミングの変更機能,DMAや割り込みの制御機能などNESAバスに対応する上で非常に重要な機能が盛り込まれている.たとえばアマチュアがNESA対応の拡張ボードの設計を試みる場合,このゲートアレイの支援を受けることはできないため、従来のように安易にはいかない。


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最初の印象
 今回は「NESA」という言葉をちらつかせながら変更されたハードウェアを中心に見てきたわけであるが,まとめとして,1カ月余り利用してみた印象を書いておく.
PC-98RLの後継機として
 さて,H98を購入しよう,という場面でのユーザーから見た最大の不安に対しては,H98に関する日本電気の位置付けがひとつの答えになっている。つまり,「PC-98RLの上位機」なのだから,従来のユーザー資産が継承できて当たり前なのだ。H98もまた,従来のPC-98シリーズと同様に「ノーマルモード」と「ハイレゾモード」という2つの動作モードを用意しているため,これまで,PC-9801RAやPC-98XLなどで利用してきたアプリケーション・ソフトウェアはほとんどそのまま利用することができる.したがって,従来の98シリーズからH98への移行はスムーズに行なうことが可能である。
 筆者はPC-9801RA2を発売以来利用してきたが,ソフトウェアを移すだけでよく,しかも実行速度が2倍以上のH98を使い始めてしまうともうRA2を使う気がしなくなってしまった。ただ価格もまた2倍以上ではあるが.
 従来の98シリーズの良いところだったケーブル類の継承性が途切れてしまったのは残念である。以前と同じケーブルが使えるのはキーボードとAC電源のみである。モデムやプリンタに接続するためのケーブルは,本体側のコネクタがハーフピッチに変更になってしまったために新たに購入する必要がある.また,マウスコネクタの形状も変更になっているため,マウスごと新規に購入するか,変換用のアダプタを用意しなければならない.

N5200シリーズとの関係
 日本電気は,オフィス用ワークステーションとしてN5200シリーズを用意しており,先頃発表された486CPU機を含むN5200シリーズのラインナップを見ると,今後発売されるであろうH98シリーズのスペックをうかがい知ることができる.H98シリーズのハードウェア・スペックや価格設定はN5200シリーズとほぼ同様であり,どちらのシリーズも,主なターゲットはオフィス用ワークステーションであると思われる.
 となると,両シリーズの違いは従来からのソフトウェアの互換性のみということになり,H98model70の「売り」は,PC-9801シリーズにおいて蓄えられたユーザー資産の継承性の維持および高速性能以外に考えられない。つまりH98model70に限って見れば,新たに冠された「H」は「High Speed」の頭文字に過ぎない。

NESAの将来は?
 今回,掲載した基板写真から分かるように,NESAの採用によって実装部品や必要な基板面積は増加してしまった。ということは,製造コストも上がり価格も上がる.本文中にも述べた通り,小型化のためにはより大規模なゲートアレイ化以外考えられず,低価格化は量産によってしか実現できないであろう.
 ユーザーにとって、従来のPC-9801RA21との2倍近い価格差によって得られるものが,従来のソフトウェアを利用する際の2倍に満たない実行速度では少々いただけない。やはり,H98独自のハードウェア機構を生かし,ハイレゾモードの高品位な描画を高速に実現したオペレーティングシステムやアプリケーションが標準となるように市場を誘導しなければ,このシリーズもまた従来のハイレゾ機と同様の運命をたどるのではないだろうか.
 ただ、初めに述べたように,快適なGUIの実現には高速で柔軟なバスが必須である。数年後にはNESAとハイレゾ・ディスプレイを持ち,ぜい肉をそぎ落とした安価なH98シリーズが提供されるようになってほしい。


次回は,他のバスに関する紹介も含めて、NESAのバス制御方法やローカルCPUキャッシュの実現方法などNESAの中身に触れる予定である。
「筆者はPC-9801RA2を発売以来利用してきたが,ソフトウェアを移すだけでよく,しかも実行速度が2倍以上のH98を使い始めてしまうともうRA2を使う気がしなくなってしまった。」同感だ。この頃は速さは正義だった。体感速度が全然違うともう古い環境に戻れなかった。
H98はオフィス用ワークステーションだったのか。どうりで身近で見ることができなかったはずだ。この頃は最早別の所属へ行き5200を見ることもできなかった。


表1 PC-H98model70の主な仕様(抜粋スクラップ)

モデル:価格 model70-00299万5000円,model70-100168万円
ハイレゾモード ノーマルモード
CPU i386 クロック周波数33MHz
33/20MHz 33/20/8MHz
RAM 1.5Mbytes(002)
5.5Mbytes(100)
最大27.5Mbytes
1.6Mbytes(002)
5.6Mbytes(100)
最大27.6Mbytes
キャッシュメモリ 64Kbytes
表示 テキスト
漢字
80文字×25/20行
漢字24×24ドット40字×25行
80/40文字×25/20行
16×16ドット40字×25/20行
グラフィック 1120×750ドット
モノクロ1画面
カラー1画面
640×200/400ドット
モノクロ16/8画面
カラー4/2画面
8色中8色
4096色中16色,1600万色中16色
オプションで1600万色中256色
重量
サイズ(W/D/H)
消費電力
本体:13.5kg(100は15kg)
本体:470×345×150mm
消費電力100W(100は130W)最大210W

キャッシュは64Kだった。メインメモリが少ないのでこれでも良かったのだ。それほど昔のプログラムは局所的に動いていた。

























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PC-286BOOK,PC-386VR,PC-386LSC他(月刊ASCII 1990年7月号5) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

特集「この夏の最新機種レポート」からエプソンのマシン他をスクラップする。

PC-286BOOK
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紹介記事が微妙だった。
 エプソンから新しいラップトップマシンが発売された.ノート型,ブック型が話題であることを考えると,PC-286BOOKというネーミングは微妙だが,なかなか面白いマシンに仕上がっているようだ.
 PC-286BOOKの本体重量は4.3kgノート型であるPC-286NOTEFが2.5kg,ラップトップのPC-286LFが6.3kgであるから,ちょうど中間の重さということになる。大きさもほぼ中間で,ちょっと大きめの写真のアルバムといった雰囲気だ.PC-286BOOKは,80C286(動作クロック12MHz)を搭載しており,多少複雑な処理をするアプリケーションでも無理なく使えるエンジンとなっている。
 発売されたモデルは,3.5インチFDDを2台搭載したSTDモデルと,20MbytesHDDと1FDDのH20モデルの2つである。このディスクの設定は,1FDD+RAMドライブのノート型に比べ,初心者でも比較的容易に使いこなすことができるだろう.
 後で触れるように,PC-286BOOKは,拡張性の点ではノート型なみ(もしくはそれ以下)となっているが,CPUパワーや作業のしやすさなどから割り切って使うには最適のマシンといえるかもしれない。

他にも「持ち歩くには少々重いが、ディスクの使い勝手がデスクトップマシンと同様である点と引き換えといったところか」とあるように机に置いておき利用するという省スペースマシンだった。少なくとも持ち歩きで使うマシンではなかった。
まとめ部分は
拡張性を考えないなら、入門機としてお勧め
 286BOOKは,NOTE Fなどのノート型マシンと比べると持ち歩くにはちょっと重い。キャリングハンドルも厚みがなく、ぐらつきがあるので長い間持つには向かない.HDDを内蔵するJ-3100GS(3.6kg)PC-9801NS(2.95kg)のこともあるので,重いという感じは否めない。
 コストパフォーマンスでは,286LFに対し処理速度が向上し,かつ安価になっている.H20モデルでは286LFの51万3000円より13万5000円も安価になっている.NOTE Fと比べると,処理速度,内蔵HDDは魅力だが,NOTE Fの低価格,軽快さには及ばない.
 日本電気の80286搭載ラップトップマシンにはPC-9801LXがある。286BOOKはLXに比べコンパクトで、価格は19万円も安価になっている。
 386SX搭載のPC-9801NSは,286BOOKに比べてHDDなしのモデルで4万円,20MbytesHDD付きのモデルで7万円高い。386SXの処理速度を考えるとこの価格差も高いものではないだろう.286BOOKにとって強力な対抗機種だ.
 ノート型マシンほど携帯性は高くなく,拡張性もほとんどない286BOOKは中途半端な機種にも思えるが,それほど高速の処理速度を求めないならば手頃である.98NOTEやNOTE Fでは,RAMドライブの扱いが少々面倒なので,2台のFDDやHDDにアプリケーションをインストールして使用できる286BOOKは初心者向きともいえる.
 エントリーマシンとしてラップトップマシンを購入する場合にはちょうどよい機種だろう.用途にもよるが,後からHDDを増設できないことを考えると,H2Oモデルをお勧めしたい。
(行正)

遠慮した表現だが残念マシンだということが分かる評価だ。こういう残念マシンはどうして販売されるのだろうか。内部での議論はどうなっているのかを考えると面白い。
コラム記事をスクラップする。
16bitで十分か?32bitが必要か?
 PC-9801やPC-286やAX,J-3100に採用されているCPUには,16bitと32bitのものがある.この16bit,32bitというのは一体何かというと,コンピュータの心臓ともいうべきCPUのことを指している.具体的には,8086やV30や80286は16bitであり,80386や386SXや80486は32bitである.そして,16や32の数字が何を意味しているかというと,演算作業を行なったり、演算の途中経過を蓄えるレジスタが,それぞれ16bit,32bitということなのだ.
 厳密には,もっといろんな見方があるのだが,おおまかに言ってコンピュータが仕事をするときの「手」の大きさといってしまって差し支えない.したがって,このビット数が大きいほど処理速度も速くなるのだ.ちなみに,ファミコンやMSXは,8bitである.
 では,ビット数が同じなら処理速度も同じかというとそうともいえない.CPU自身の機能とクロック周波数という2つの要素がからんでくるからだ.
 クロック周波数を先に説明すると,これはエンジンの回転数のようなものである。同じCPUなら,クロック周波数の高いほうが処理速度も速い。ところが,CPUの機能となると微妙だ。しばしば話題になるのは,80286と80386では,一般のアプリケーションを走らせる場合には、同一クロック数なら、ほぼ同じ処理速度になるという点だ。というのは,現在のMS-DOS上のアプリケーションの99%は,16bitCPUを前提として書かれているために,せっかく32bitCPUを搭載していても,そのパワーを十分発揮できないからなのだ。
 具体的な32bitCPUを使うメリットは,現状では,MS-Windows386やTurbo Debuggerなどの386専用ソフトを利用できる点や,MEMORYPRO386のように高速なEMSが使える点に限られている。この状態は,まだ2~3年は続くだろう。だったら,286で十分ということになりそうなのだが,386の廉価版ともいうべき386SXでは,搭載されるマシンの価格も286に接近している.その差額が払えるなら先進性のある32bitCPUをとるべきだろう.
 80486は80386のすべての機能に加えて,メモリ管理,数値演算などの機能を補助するための“コプロセッサ”の機能までも1つのCPUに収めたものだ。また,命令を実行する速度も改善されていて、現在の8086系CPUでは最も処理能力が高い。時代の最先端にあるCPUだが,とても高くて個人にはちょっと手が出ない。
 いずれにしろ,ワープロや簡単な計算だけに使うなら16bitで十分というユーザーも多いはずだ.マシンの選択は同時に,マシンと周辺機器やソフトウェアのどこにお金をかけるかという選択でもある。自分のニーズに合ったバランスのとれたシステムを作りたいものだ.

当たり前で大して面白くないが、それでも「16bitで十分というユーザーも多いはずだ.」にはそうなんだろうけど残念だった。皆、パソコンが重いを処理して人間がパソコンの前で待たされることを不満に思わなかったのだろうか。ハードが貧弱で、プログラムが手抜きというか、もっと良くなるのに金の問題で努力をしていないと感じるソフトを使うとイライラする。なんで金を払ってストレスを溜める作業をしなければならないのか。そうは思っても会計的には安ければそれを使えという。困ったものだ。
 80486が「とても高くて個人にはちょっと手が出ない。」だった。私が80486マシンを買ったのはPC-486GR5PC-486GR3だからこの2年後の話だ。

PC-386VR
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286と386の間を埋めるエプソンの標準デスクトップマシン
 PC-386VRはエプソンの5インチFDDモデルとしては初めて386SX(16MHz)をCPUに採用したマシンだ。昨年から今年にかけて各社から発表されたマシンの中で,価格,性能の面において注目を集めたのは、なんといっても386SXマシンである.
 VRと競合する98シリーズはPC-9801RSで,こちらも16MHzの386SXを搭載している。価格はPC-9801RSの39万8000円に比較して,386VRは34万8000円と5万円安くなっている。
 271ページ図3-bのように,エプソンのデスクトップマシンには3つの大きな流れがある.VRは,この3つの流れの中間にあるコンパクト5インチモデルの中にあって,さらに80286を使用した286VFと80386を使用した386Vの中間機種に当たる.

基本機能に徹した実用的なマシンだが386Mとの関係は微妙
 同社が1月に発表した386SXマシンであるPC-386Mは,多色表示機能やFM音源搭載など,ホビーマシンとしての性格が強かった。特に,1670万色中256色同時表示のグラフィック機能は,PC-9801シリーズにはない特色を出している.これに対して386VRは,悪く言えば個性のない平凡なマシンである。ベンチマークテストの結果(グラフ1)でも分かる通り,マシンパワー自体は386Mとほぼ同じな上,内蔵可能メモリもともに14.6Mbytesで変わりないのに,価格の面では386Mの32万8000円よりも2万円高く決して買い得感はない.
 しかし,386Mの拡張スロットは3つしかないがVRには4つある.また,FM音源ボードを内蔵している関係上,EMSメモリやSCSIインターフェイスなど各種拡張ボードとI/Oアドレス,割り込みレベル,BIOSのROM領域などが重なって,ボードの設定を変更するか,FM音源を切り離すなどの作業が必要になることもある。実務ではあまり使用しないFM音源などの装備は,拡張性の障害にもなり得るわけだ。2万円の価格差は拡張性の差と考えることができるが,これを妥当と見るかどうかは、使用目的に左右されるだろう.

エプソンデスクトップの次なる一手は?
 386VRと20MHz80386マシンである386V(49万8000円)の価格差は1.4倍だ。386Vとは標準内蔵のメモリに1Mbytesの差があるものの,ベンチマークテストの結果では1.2倍程度とクロック周波数の差ほどの性能差(1.25倍)はない。ままた、サードパーティ製の1Mbytes増設メモリを4万円としても,価格差は1.3倍程度までにしか縮まらない.VR=386SXマシンのコストパフォーマンスの良さは歴然としているだろう.
 一方,286コンパクト5インチ中で最高速を誇る286VX(8028620MHz)と386VRは同じ価格だ。ベンチマークテストの結果でも,286VXと386VRの性能差はほとんどない.
 同じ値段で速度が変わらないのであれば,仮想8086モードなど,より高度な機能を持つ386SXを選ぶのが人情というものだ。MEMORY PROやWindows/386など,386CPUならではのソフトも利用できる.
 とはいえ286マシンでも通常のアプリケーションが同様に使える上,さらなる低価格化で386SXマシンとの価格差が広がっていく可能性は大きい.V30を使ったデスクトップマシンがラインナップから事実上なくなったこともあって,これからは286=低価格機,386SX=標準機,386=高性能機というような図式が成り立つ。
 また,3.5インチマシンの動向も興味のあるところだ。PC-9801互換機としてのPC-286シリーズに欠けているラインナップは,ホビー性を持たない3.5インチマシンだろう.PC-9801シリーズにはRSとほぼ構成が同じでFDDだけ違うESがある.5インチから3.5インチへの移行が進んでいる現状にあって,286VRに相当する3.5インチデスクトップマシンがぜひとも欲しいところだ。

エプソンの新機種ラインナップが微妙というか迷走という分かりにくいものになっている。386CPUが安くなったことによるものだったのか?この当時既に将来を考えて買いであるという記事には騙されなくなった。将来出るソフトはその当時の現行機種でさえ使えるが不満が残るものであり、過去の機械なんかで動かそうものならストレスが溜まる一方で新ソフトの評価すら誤ってしまうものであった。

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カラーラップトップの真打ち登場
 PC-386LSCはエプソン初のカラー液晶を搭載したラップトップマシンである.同社では1989年5月にティントモード疑似カラー表示液晶ディスプレイを搭載したPC-286LSTを発表しているが,LSCの液晶ディスプレイは,アナログRGB対応のCRT(4096色中16色同時表示可能)相当のものだ。
 カラー液晶ディスプレイは,単純マトリクス型とアクティブマトリクス型の2つに大別される(これらの違いについては264ページを参照のこと)。単純マトリクス型は比較的安価だが,大きな画面になるとコントラストが悪く反応速度も遅い.逆に,アクティブマトリクス型は,CRTと同等以上の画質と反応速度を持つが,製造が難しく高価になる.
 LSTに装備されている液晶モジュールは,MIM(Metal Insulator Metal)方式という,エプソンが独自に開発したアクティブ型のものだ。日本電気のPC-9801TmodelF5に使われているTFT液晶とは,スイッチに相当する素子としてトランジスタではなく一種のダイオードが使われている点などが違う.また,PC-9801Tがデジタルの8色表示であるのに対して,アナログRGBに対応している点も違う.

カラーをとるか値段をとるか
 PC-386LSCのスペックは,ディスプレイ部の違いを除けばPC-386LSとまったく同じだ。しかし,LSの価格がフロッピーモデルで53万8000円なのに対してLSCは98万円もする。その差44万2000円が液晶部分の価格差になる.アクティブカラー液晶がいかに高価なものであるかが分かるだろう.
 カラーラップトップを必要とする場面はいろいろ考えられる.たとえば,店舗などのカウンターで顧客相手にプレゼンテーションを行なう場合などは,取り回しのきくラップトップで,なおかつ訴求力のあるカラー表示は非常に効果的だろう.しかし,机の上でワープロを使うだけなら,44万円も払ってカラー液晶にする必要はない.CRTディスプレイを使うか,白黒液晶で十分だろう.
 アクティブマトリクス液晶はまだ実用化されたばかりの技術だ。これから先アクティブ液晶モジュールのコストダウンが進むだろう。そのときになればカララップトップの位置付けも変わってくるだろうが,ここしばらくは,白黒液晶や単純マトリクスタイプのカラー液晶ディスプレイが中心になるだろう.個人が気軽に買えるアクティブ型カラー液晶搭マシンは,もう少しの間はおあずけといったところだ。

この記事は正鵠を得ている。一般ユーザがTFTカラー液晶を使うようになるのはまだまだ先のことだった。

シャープ AX286N All in Note
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なんと2.0kgと超軽量だった。価格は39万8000円と重量級だった。

富士通のFMR-50NB FM NoteBook
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富士通のノートパソコンは重量、価格とも標準的だった。

東芝J-3100シリーズ系統図
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X68000
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X68000はCPUのグレードアップ等の大規模なバージョンアップをしないことを公言していたので新製品の魅力がないのはそれが足かせになっているようだ。

コラム記事をスクラップする。
ビジネスで使うの?ホビーで使うの?AVマシンの性格紹介
 パソコンは,ビジネス用とホビー用という分け方がなされるようだ.ホビー用マシンではグラフィックスやサウンド機能を強化したものが多いため、AVマシンという言い方もある.X68000やAmigaといったところが典型的なAVマシンだし,FMTOWNSもこれに近いところにあるといえる.
 しかし,こうした区別は半ば恣意的に形成されたものであり,AVマシンだからビジネス的な用途には使えないというのは短絡である。X68000にしてもAmigaにしても、ワープロや表計算ソフト,カード型データベース,通信ソフト,各種言語などは存在する.
 ただ,完成度や速度の面で、ビジネスマシン用のハイレベルな製品に及ぶものはまだ少ないようだ。大量の文書を作成するとか,複雑な表計算が必要であるなど,仕事に本格的に使うのであればビジネスマシンのほうが向いている.
 もちろん、ゲームやグラフィックスなどの分野では,ビジネスマシンではまずまねのできないことがAVマシンにはできる.X68000ならゲームセンターレベルのゲームとCG,Amigaは異国情緒あふれる独自のゲーム環境と豊富なビデオ処理ソフト,MacintoshではDTP,高機能の音楽ソフトと洗練されたユーザーインターフェイスが魅力だ。

まあ当たり前だ。

Amigaシリーズ
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抜粋してスクラップする。
 Commodore社からマルチメディアを指向したAmigaシリーズの最上位機種3モデル(Amiga3000-16-40/25-40/25-100)が発表された.
 Amiga3000-16-40は,クロック周波数16MHzのMC68030と数値演算コプロセッサのMC68881を搭載し,40Mbytes19msのSCSIHDDを内蔵した低価格モデル.Amiga3000-25-40は,25MHzのMC68030にMC68882を搭載し,40Mbytes19msのHDDを内蔵したモデルで,Amiga3000-25-100は,100Mbytes19msのHDDを内蔵した最上位モデルである.
(中略)
 MC68030を搭載し,データバスを32bitとし,標準で数値演算プロセッサを搭載したことで,処理速度は大幅に向上している。パフォーマンステストの結果では,CPUの処理速度が約9倍,浮動小数点演算が約57倍である。
 ただし,Amigaではカスタムチップで描画を行なうため,アニメーションやアクションゲームなどはそれほど(数倍程度しか)高速にはならない。とはいえ,blitterを使ってポリゴン処理を行なうフライトシミュレータなどでは,座標計算などの処理が高速になるため,速すぎて遊べないくらいだ。

フライトシミュレータをPC-9801で遊んだことがあったが画面は線画でしかもゆっくりしたものだった。速すぎて遊べないほどのAmigaのフライトシミュレータ見てみたかった。

MacintoshIIfx
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この頃のMacはディスプレイと筐体のバランスが悪く好きではなかった。
抜粋してスクラップする。
 作年末にMacintoshIIciが発表されてから数カ月とおかずに,Macintosh(以下Macと略)ファミリーに新機種が追加された.「MacIIfx」と名付けられたこの機種は,CPUにクロック周波数40MHzの68030,数値演算プロセッサに同じく40MHzの68882を搭載し,Macファミリー中の最高速機種に位置付けられる(表1)
(中略)

CPU周りにローカルキャッシュを装備
 まずメインCPU周りでは,68030のバーストモードがサポートされた。バーストモードは,CPUとメモリ間でより高速なデータ転送を実現する機能だ。それに伴い,IIciではオプションだったローカルキャッシュに32KbytesのSRAMが搭載された.IIciでは,ローカルキャッシュを装着するだけでも数十パーセントの処理速度の向上が見られると言われていただけに,ぜいたくな仕様だ。 また,RAMアクセスにはもう1つLatchedWriteという新方式を採用し,RAM書き込み時の高速化が実現されている.これはRAMとCPUの間に高速に動作するデータラッチ(Data Latch:バスバッファの一種)を設け,データラッチがCPUからの書き込みデータを受け取り、実際のRAMへのデータ転送はデータラッチから行なうという2段構成をとることで,RAMアクセス時に生じるCPUの待ち時間を減らす働きをする機構である.
 RAMアクセスは,読み込み時にはローカルキャッシュ,書き込み時にはデータラッチと万全の体制を整えたことになる.

I/Oプロセッサの採用
 これまでのMacでは,メインCPUがすべての処理の面倒を見ていたということが,ハードウェア上の特徴として挙げられた。FDDの読み書きも,シリアルポートの入出力もすべてメインCPUが行なっていた.MacがCPUパワーにしては低速なコンピュータなのはこのためだ。IIfxでは,その問題を解決するために,低速なI/O処理専用に2つの6502をI/0プロセッサとして搭載した。I/Oプロセッサは,マウスやキーボードを接続するADB(Apple Desktop Bus)FDD,シリアルポート(AppleTalkを含む)などのI/O制御を行ない,CPUの負担を大幅に軽減する.Apple社製のコンピュータでFDDの制御といえば,同社の創設者の1人であるスティーブ・ウォズニャックが設計した「ウォズマシン(Woz Machine)」を一貫して採用してきた.ウォズマシンは,往年の名機AppleIIのFDDコントローラとして開発されたもので,Macでもその回路をLSI化したWoz Integrated Machine(WIM)として現役である.AppleIIのメインCPUが6502であったことを考えれば,今回I/Oプロセッサとして6502を採用したことは,自然の選択であったのだろう.
こうしたハードウェアの記事が好きだった。「データラッチ」という用語が中二病的に好きだった。スティーブ・ウォズニャックの名前が出るだけでワクワクした。ウォズニャックという天才に憧れていた。ジョブズは嫌いだった。勝手にジョブズは6502の機械語が分からない、コードを書けないと思っていてコードも書けないくせに販売だけはずる賢い奴だと思っていた。

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