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データショー、業界その他(月刊ASCII 1991年12月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

「データショウ'91リポート」の写真の一部とまとめ部分をスクラップする。

Mac PowerBook
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98NOTEカラー
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シャープのカラーノート
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ソニーのVGAボード
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松下電器SPARCワークステーション
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日本ビクターHDD
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日立FLORA
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IBM OS/2
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IBM VR
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Palm Top
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Sun Microsystems
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イ・アイ・イ
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三井物産
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日立の小型通信専用端末 HT-2375
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まとめ部分をスクラップする。
 今年のデータショウの特徴を総合して考えてみると,コンピュータが知識や情報の偏在あるいは死蔵を解消し,知識・情報を活性化する道具またはシステムとして,さらに強力に機能し始めているということを感じさせてくれるイベントだったと言えるのではないだろうか.
 コンピュータがデータを入力加工出力する用途から通信によりデータを収集できるものに変化した時代だった。

Apple社とIBM社,業務提携に合意
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Microsoftと決別したIBMはApple社と手を組んだ。


「米国ハイテク産業の動向」が「TREND LETTER FROM USA」になった。COMDEX/FALL'91のレポートだった。

IBM
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Apple,Atari,WindowsNT
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SPARC Book, PC-Radioとペン・コンピュータ
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EPSONのTFTカラー液晶ノート
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LOGIGECHの3次元マウス
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IBMのULTIMEDEA
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COMDEX/FALL'91
 10月21日から米国ラスベガスでCOMDEXが開催された。今年は最近の米国の景気低迷の影響を受けてか,主催者側の説明では予想客13万人と,昨年よりわずかだが少なくなっている.
 しかし,IBMとMicrosoftの決別,Appleとの協調,ACEグループの動き,SunのWS用OSであるSOLARISの販売など,激動するコンピュータ業界にあって,なにかと話題に事欠かないショウとなった。
 COMDEX開催初日の朝行なわれたAppleの新製品の発表は,ノート型パソコンの最後発とはいえ、特に注目を集めた.例年COMDEXはIBM PCとそのクローンのための展示会ともいえるほどDOS系のハードで溢れているのだが,発表会場となったラスベガスコンベンションセンター東ホールの一角だけは,さすがにApple一色に包まれた.Sculleyは「COMDEXはこれらの新製品の発表の場としては最適だ。今回の製品で,Appleは市場においてより大きな役割を果たすことになろう」と述べたが,最初の目論見は果たせたようだ。
 製品はというと,賛否両論うずまいている.Quadraはさておき,PowerBookの厚みが気になる(もっとも小さい100でも4.5cmある).DOS系のノート型はMacに対して数年先行しているだけあって,どこももっと薄くて軽いノート型PCを出してきている。もちろんMacにもノート型ができたという点はそれだけで歓迎できるには違いないが,1年前ならまだしも,この時期であのサイズではインパクトがないといわざるを得ない.カラーCRTへの出力がない点も気がかりだ.Sculleyは「コストを下げるためしかたがなかった.サードパーティ製品が出るはず」としている.
 MacやIBM PC以外のコンピュータにもノート型の波が押し寄せている.Atari社はSTのノート版「ST BOOK」を発表。8MHzの68000を搭載し、40MbytesのHDD,MIDI端子,音源,BUTTERグラフィックプロセッサも付いていて,PowerBookより1cm薄い。バッテリで10時間も動くというから、かなりの意欲作だ(2000ドル).
 UNIXマシンでノート一番乗りを果たしたのは,イギリスのTadpole社の「SPARC Book」.35.9(W)×25.8(D)×5.8(H)cmで重さは3.1kg.最小構成でもHDD85Mbytes,メモリ8MbytesにFDD,Ethernetを搭載。液晶画面はVGAと同じ仕様で,かつカラーCRT出力もできる。最高モデルにはカラー液晶版も揃えているという本格仕様で,SOLARISの発売に合わせてこういった製品がどんどん出てくるに違いない.
 米国コンピュータ業界の最近の動きの速さは,共産圏の崩壊速度にも負けないものがある.昨日の友は今日の敵を実演してくれたのがIBMとMicrosoftだ。昨年のショウでは共同でWindowsとOS/2をプロモーションしていたのが,今年は一転してOS/2対Windows戦争にマルチメディアの覇権争いと,一卵性双生児のケインとアベルそのものだ.
 IBMのブースはOS/2一色でWindowsアプリは1本も出ていない(MS-DOSの代わりにDR-DOSを使っていたりもする).リリースの遅れが気になるOS/2.2.0を展示し,PC-Radio,PS/2TV,マルチメディアなども積極的な展開を図っている。
 対するMicrosoftは,次世代OSのWindowsNTを早くもお目見え.本当は極秘であるはずのMIPS版も展示するなどかなり本気である.MPC関連でも早々とサードパーティのアプリケーションを集めて展示するなど,布石も着実である.
 今年のもうひとつの話題は,ペン・コンピュータセールスや設備のメンテナンスといった持ち歩くツールとしてバーチカルな市場を狙っている.逆説的には,それだけPCの個人ユースやオフィスユースといった今までのホリゾンタルな市場はすでに頭打ちになっていることを暗示している.NCRやGRIDなどの製品で,Go社とMicrosoft社のOSが両方動かせるようになっている.
(ザイロンコーポレーション代表 脇山弘敏)

 やっとOS/2が見放されるときがきた。なんで以前の記事でOS/2を持ち上げていたのか、MicrosoftとIBMの離反の観測記事が出なかったのか。MicrosoftのWindowsを見てれば分かりそうなものだったのに。書けない理由があったのではと邪推してしまう。

「Miscellaneous :behind the news」をスクラップする。
■Win3はMacを超えたのか
 社長交替とExcelの廉売計画でマイクロソフト周辺が賑やかだが,米国ではWord for WindowsのVer.2.0が発売となった。それはさておき,日本で注目したいのは,ALSIやキヤノンが発売したWin3用の日本語アウトラインフォントである.米国ではすでにATM(Adobe Type Manager)がWin3の発売とともにリリースされ,とっくにきれいなアウトラインフォントが利用できていた.Win3自身も3.1になれば,TrueFontを搭載する予定だが,すでにATMで実現されているわけだ.
 キヤノンのフォントギャラリーをインストールしてPage MakerやExcelを使ってみたが,フォントの展開にかかるCPUパワーは想像するほどでもなく,ストレスなく利用できた.アウトラインフォントを搭載していない安いプリンタでも大きな日本語がきれいに印字できる(画面1).
 ここで,GUIとDTPの先輩であるMacを見てみると,いまだ日本語アウトラインフォントがない.英語ならば,ATMやSystem7のTrueTypeを使って画面上でもきれいなフォントが使えるし,StyleWriterなどの低価格プリンタでもきれいな印字ができるが,日本語ATMも日本語TrueTypeもまだ正確なリリース時期さえ分からない.
 MicrosoftWordの日本語版もWin3用はそろそろ発売だが,Mac用はない.PageMakerのバージョンアップもWin3用が先に行なわれた.こと日本語処理に関しては,今回のアウトラインフォントによってWin3はMacを超えたような気がする。グラフィックスのアプリケーションに関しては,DOSマシンのグラフィック機能が弱いためもあり、まだまだMacが手放せないが,米国では描画チップ付きのフルカラーボードがどんどん出ているようなので,Macならではの2D・3Dのグラフィックソフトをがんがん移植してほしいものだ。
 先月紹介したWorks for Windowsが到着したので,中身を紹介しておこう。機能はワープロ,表計算(グラフ),データベースが入っている.別ソフトではあるが,Drawが付いており,ワープロの文書用の絵を描いて貼り付けることができる(日本ではWord for Winに付属している).通信は,Win3に付いているTermを使いなさいということらしい。
 好評のチュートリアルは,キャラクタベースからきれいなグラフィックスになっている.WorksのHelpメニューからチュートリアルを呼び出せるのはDOS版と同じだ(画面2)さらに,「WorksWizard」というガイド機能が付いており、実際に住所録を作る手順をやはりグラフィックで説明してくれる.日本でもWindowsをハードディスクにインストールして出荷するマシンが増えてきた.Worksをアプリケーションの入門用ソフトと見るなら,Windows版も早めに日本語化して,Windowsといっしょにバンドルして出荷するべきだろう。ちなみにチュートリアルには「パソコン入門」や「Windows入門」のコースも入っている.>


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「Win3はMacを超えたのか」だと!記事を書いたものは何を考えているのか。そんなことだから未来を正しく推測することができないのだ。Macに憧れていた一般ユーザとしてはふざけんな!という思いだ。
■アメリカ人は信頼性が好き
 ノートパソコンの購入時に何を重要視するかという調査が出たので紹介しておこう(図1)。これによると,米国のユーザーは,ポータブル型のコンピュータを選ぶ際にはまず信頼性を重要視していることが分かった。一般にメーカーが競っている記憶容量や本体のサイズ・重さなどはそれほど重視されていなかったようだ。調査を行なったDataproによると,機能が必要十分なレベルに達した後,選択の基準は「自分のマシンが常にきちんと動いてくれること」になったという.
 2位のグラフィックスというのは,IBM系ならではのEGAかVGAかという選択。ユーザーサポートが4位というのも日本の感覚とちょっと異なるところだ。日本だと,たぶん1位に「98系かIBM系か」が来て,2位がCPU速度になるだろう.
 この調査によると,14%の人がメールオーダーで購入しており,かつ,自分が使っているマシンを他人に勧めるだろうと答えた人は91%もいた.さらに,1年以内に新製品を購入する予定と答えた人が68%もいたという。用途のほうは,ワープロ,表計算,データベースの順で日本と変わらない.


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■ネットは人命と考古学を助ける
 政府援助によるAIDS Clinical Trials Information Service(ACTIS)が,エイズ患者に対する薬物投与の状況および治療効果のデータベースを構築した.300以上の治療例や、試験中の薬物100以上の情報が含まれており,名前と電話番号さえ登録すれば誰でもアクセスできる.
 エイズでもう1つ話題がある。カリフォルニア大学サンフランシスコ校で,エイズウイルスに対する新抗体のデザインを,コンピュータで行なうという試みがなされている.同校の研究者たちは,DNAとの組み合わせが可能なhaloperidol(エイズウイルスの侵行を阻止できるといわれている)という薬品成分を,モデリングしたりテストしたりすることを主に行なっている。同大学では、何千もの薬品をスクリーン上に化学的に表現できる「DOCK」と呼ばれるプログラムを使用。ウイルスの有毒性を減らし,HIVプロテアーゼ(ウイルス増殖を助長させるたんぱく酵素の一種)の活動を阻止させるようなhaloperidol誘導剤を80種類以上発見しているという.
 米国科学振興協会(AAAS)は,研究成果をいち早く発表するための医学雑誌の電子版を出す.Online Journal of Current Clinical Trialsと呼ばれるこの電子雑誌は,モデムを通して医師や病院などに送られる。年間加入料は110ドルで,編集者のEdward J.Huth博士によると,危うい患者の命を救う最新の方法を真っ先に手に入れるための,初めての雑誌になるという.中身は文字だけでなく,チャート,グラフ,図版なども含む.
 また,ハードコピーまたはコンピュータのファイルの形で研究者が投稿することができ,その研究はネットを通じて専門家に照会され,承認を得た研究は24時間後には加入者のアクセスを待つ,つまりこの雑誌は常にアップデートが繰り返されるということらしい。考古学のほうは,ミシガン大学のチームが,バチカンにあるローマ教会の800年間におよぶ膨大な文書のカタログをコンピュータで作ったという。担当のBlouin教授は「バチカンの資料は西洋の歴史文化を語る上で最高のものだが,現在まで完全なカタログが作成されたことはない.バチカン側は資金の協力はしてくれなかったが,書庫への立入りを許してくれた」と語る。ミシガ大のベントレー歴史図書館の館長でもある同教授によると,このプロジェクトは1989年秋から2年をかけてバチカンで行われた.並べれば,長さが16kmにもなる文書を800項目に分類し,ほとんどがイタリア語またはラテン語で書かれた記録を英語でコンピュータに入力した.
 この結果できあがったデータベースは,全米50カ所にあるResearch Library Information Networkを通してアクセスできる。「もし17世紀の布教活動に興味があるならば,データベースはフィレンツェに使節がいたことと,その使節が作った記録も日付入りで教えてくれる」と教授は自慢する.さらに援助があれば,書庫の内容をもっとコンピュータに入力したいともいう.バチカンの記録公文書は1809年にナポレオンが教皇を捕らえた際にパリに運ばれたが,ナポレオン失脚のときにそれらはまたローマに戻された.パリに残っていたいくつかの資料についてもこのデータベースに入力されているという.

■IBMはワースト・チッパー?
 提携の成果の1つとして,これまで外販していなかったToken Ring用チップをIBMが供給してくれたと,Appleは自慢しているようだが,「IBMは最悪のチップ野郎だ」という発表があった。IBMがコンピュータ業界で帝国をなしているのは紛れもない事実だが,アメリカのウェイター,ウェイトレスによるとIBMはその富を一般には分け与えていないようだ。米国「バーテンダーマガジン」は,創刊12周年を記念して1000以上のレストラン,バーを対象に行なった調査から,ベストおよびワースト・チッパーを発表した。これによると,IBMが「最もチップをけちる企業(worst corporation of tippers)」のトップにランクされた.これに加えて,computer kidsと呼ばれる種族は,チップの「しみったれ客ベスト7」に,医者,教師,会計士,弁護士,40歳以上の女性,lounge lizards(バーをうろつく連中)と共に名を連ねた。「コンピュータ野郎にとって,お金は,コンピュータ,プリンタ,メモリ,ディスクなどにつぎ込むためのもので,チップのためではないようだ」と皮肉る
 余談だが,最もチップをはずむ企業には,RJR Nabiscoが選ばれ,「気前の良い客ベスト7(magnificent seven)」としては,バーテンダーやウェイトレス,美容師,常連客,小さな会社や店のオーナー,酒のセールスマン,CEO(とりわけ一人で移動中の時)が入った.ほかには,ゴルファーがベスト・スポーツ・チッパーで,テニスプレイヤーがワースト,シカゴがベスト・チッピング・シティーで,アトランティックシティーがワーストだった.


 通信が発達しネットワークが使えるようになってコンピュータの利用法が質的に変化したのがこの頃からだった。

「編集室から」をスクラップする。
さて,これからこうなる
 70年代の前半までに,目の利く人たちは,コンピュータが人間の能力を増幅する装置になると予測した.それが,中途半端な形ではあるにしろ,雪崩を打つように現実のものとなってきているのが、昨今のコンピュータの状況ではないかと思う.何十年、いや何世紀にもわたって行なわれてきた人間の知的な活動のスタイルが変わりはじめているのだ。
 100Mbytesのハードディスク,自宅からでも可能な数十のデータベースへのアクセス,ほんの1分でハードディスク上の合計10Mbytesのファイル群から特定の文字列を含むパラグラフを探し出せる数MIPSのCPU.これらを,ちょっと頑張れば揃えられるようになったというだけのことなのか?それは,現在のところDOS上でのツールや簡単なプログラムを組み合わせた、あまり格好のよくない作業になってしまうのだが,まさに別次元の作業環境を提供する.新しい知的な活動のスタイルとはいえないか.
 今回お届けした「電子ブック版広辞苑を引く」の企画記事もそうした範疇でとらえられると思う.前号のこの欄をご覧になった方はご存じのとおり,今号から土田米一の後を受けて,本誌のまとめ役をあずかることになった.
 本誌が創刊号から一貫して保とうとしてきたことは,パーソナルコンピュータとそれを使う個人との距離感ではないかと思う.初期のマイコンの時代と現在では,マシンへの介入の仕方やアプローチは大きく異なってはいるが,そこに好奇心をぶつけ,夢を描いていこうという人が読む雑誌ということだ。もちろん、本誌は,非常に幅広い読者層に支えられている。仕事でコンピュータを使う人も数多く含んでいるわけだが,最終的にコンピュータに接するのは個人なのだ。余談になるが,最近も某メーカーの家電製品が,すこし前に本誌で掲載したニューロコンピュータの記事で作成したプログラムを応用していると聞いた.
 パーソナルコンピュータ総合誌として,全体を見渡し把握していくには,物理的な紙数(現在でも本文が250ページもある)も含めて課題は少なくないが,今後もおつき合いご指導くださるようお願いしたい。    (遠藤諭)

 ASCIIは「パーソナルコンピュータ総合誌」だということが特徴であってそこが好だった。

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