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ハムフェア、その他(月刊ASCII 1990年10月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

コンピュータ化が進むアマチュア無線の祭典
ハムフェア'90
第18回JAIAフェア
 ハムフェア'90(主催:(社)日本アマチュア無線連盟)が,8月24日から26日までの3日間,東京・晴海の東京国際貿易センターで開催された.
 今年で14回目を迎えたハムフェアは,日本全国から100を超えるクラブ局,販売店や関連業者などが集まる年に一度の大イベント。パーソナルコンピュータ関係のショウなどに比べて,ジャンク市や自作システムの実演展示など文字どおりアマチュアの活動がメインになっている.またハムフェアとはいいながら,最近ではコンピュータ色が非常に強いのが特徴。今回は特に電話回線の代わりに無線を利用したもうひとつのパソコン通信であるRBBS(RadioBBS)関連の展示が目立った。音声でもモールス符号でもない文字による蓄積型の通信は、従来の電話ゴッコにあきたらない利用者を巻き込んで,かなりの勢いで普及しているようだ。
 その一方で,RTTYやファクシミリなどのデータ通信もますます高度化している.画像通信では従来のSSTVによる静止画通信に加えて,モノクロながらテレビ電話形式のデモも行なわれていた.アマチュア無線とコンピュータとを組み合わせることにより,アマチュア無線の運用形態そのものが次第に変化しつつあることを感じさせるイベントといえよう.
 同時に開催された第18回JAIAフェア(主催:アマチュア無線工業会)のほうは,純粋なメーカーによる展示,コンピュータのアマチュア無線への進出はこちらも同様で、無線機自体に制御用コンピュータを組み込んだものや,無線用のモデムに相当するTNC(Terminal Node Contoroller)などが多数出展された。こういった傾向は,今後ますます進んでいくものと思われる.


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アマチュア無線の技術は凄かった。TCP/IPだって使っていた。講演で感動したのはなぜTCP/IPをするのかについて「面白いから」だった。アマチュア無線は「面白い」を原動力にして集まってアンテナを立てに行っていた。パラボラアンテナも立てていた。cm単位で位置を調整して立てていた。彼らは電波が見えていたように思う。波長から計算して位置調整をするのに感動した。私は付けなかったがダイナブックにつくTNCがあったと記憶している。

Miscellaneousはその他だ。
Miscellaneous :behindthenews
さらに激しくノートの世界
 米国のノート型パソコンは,またも新機種ラッシュと値下げ合戦でたのしい.まずは,Tandyが「1500HD」という新機種を発表,FDD・HDD内蔵マシンで,初めて6ポンド(約2.7kg)の壁を破った。CPUは10MHzのV20で,640Kbytesメモリ,3.5インチFDDと20MbytesのHDDを搭載,表示はCGAでバックライト付き.バッテリは3.5時間持ち,価格は1999ドルだ。
 そして,ノート型の元祖となったNECのUltraLite上位機種「286V」が出た.12MHzの286を搭載して10インチのバックライト付きディスプレイはVGAに向上。1Mbytesのメモリと20MbytesのHDD内蔵で3999ドルである.オプションでモデム,ファクスアダプタ,SCSIインターフェイス,バッテリチャージャなども用意.
 さらに,NECはいまだCompaqしか発売していない20MHzの386SX搭載マシンの対抗機も発表。「ProSpeed SX/20」といい,3.5インチFDD+40MbytesHDDで,こちらはVGAの白液晶を搭載して12.9ポンドの5999ドル。ドッキングステーション(1999ドル)でISAスロットを利用できる.
 先行2社は値下げで勝負.まずToshibaが286マシン「T1200XE」の20MbytesHDDモデルを、なんと800ドル値下げして3199ドルに,そして,86マシンの「T1000XE」は20Mbytesモデルを300ドル下げて2399ドルにした.
 黙っていられないCompaqも値下げを発表したがToshibaほどはいかず,「LTE/286」の20Mbytesモデルは500ドル下げの3499ドル.86マシンも20Mbytesモデルは300ドル下げの2699ドル,FDDモデルでやっとTandyと同じ1999ドルである.
 買う側からすればうれしい競争だが,CompaqのLTE/286などは,発売当時に比べ,すでに1000ドルも値下げしたことになる.新機種ならまだ諦めもつくが,これでは,買うほうも躊躇するのではないだろうか.
 ソフトウェアも日本と同様,ノート用ソフトが登場.WordPerfectの小型版「LetterPerfect」がそれで,ワープロの基本機能を持ち,ファイルサイズが460Kbytesでメモリは330Kbytesしか消費しないのが売り物。299ドルというと,日本の3万9800円ラインより多少高めだが,考えることはどこも同じだ.
 そんな中,Dataquestが向こう5年間の予測を発表。ノート型パソコンは,1994年までの間,パーソナルコンピュータ全体の6倍(年率76.5%)の伸びを見せるという。1994年の全世界のパソコン市場は627億ドルを予測(昨年の倍)。86ベースのノート型が1000ドルを切り,電子手帳型マシンの機能向上が進むだろうと予測している.
 チップの売り上げも年率14.6%で上昇し,今年の560億ドルから1116億ドルへ,コンピュータ全体ではワークステーションの伸びが大きくなり,672億ドルから1078億ドルへ.そして,パーソナルコンピュータのソフトウェア市場も14.6%で伸び,44億ドルから87億ドルに成長するという.ただし,日本のソフトウェア市場が開放される必要があるという注釈付きだ。
 成長予測では米政府も景気がいい.現在,米国のコンピュータ市場では,政府がいわば最大のユーザーで,全体の6分の1は政府によって購入されているという。そして、今後も購入金額は毎年11%ずつ増加するという予測があり,1991年には,政府のハイテク機器購入代金の合計は320億ドルにもなる.
 米政府の日本たたきが一段落したと思っていたら,今度は液晶ディスプレイがダンピングで提訴されたのである。提訴したのは,AdvancedDisplayManufacturersという団体で,日本の12社に対してダンピング課税を行なうように要請している.
 半導体の二の舞かと思っていたら,調査が始まる前から,コンピュータメーカーが提訴への反対を発表した.そんなことをされては,米国製の携帯マシンのコストは高騰し,競争力がなくなるというもの.AppleやCompaqもすでに提訴反対の表明をしている.

IBMはどこへいく
 最近,「もはや巨人ではない」という噂を聞くIBMが,「Low-Tech」部門を売却する.対象となるのは,中小型のプリンタや電子タイプライタ,キーボードを製造、販売していた部門だ.IBMというブランド名は残すようだが,年内に投資会社へ売却し,経営権もそちらへ移る.大型機で不調が続き,パーソナルコンピュータでもシェアが低迷している中,収益性の低い部門を切り離すわけだ。
 とはいっても,不景気なことばかりではない。まずは電子ペンを使う新機種の話題。IBMは,すでに電子ペンを使ったOSを持っているGO社からライセンスを受け「誰にでも簡単に使えるコンピュータ」を開発するという.このOSに対しては,LotusやWordPerfectなどもすでに製品の開発を表明している。Appleの次世代マシン「Paradigm」の対抗機となるのだろうか.
 楽しい話では,WaltDisneyComputerSoftware社が幼児向け学習ソフトを発売する.ElectricSpeechSystems社の音声・音楽ボード(PC用)を利用するもので,ディズニーキャラクタの声を,BGM付きで出力できるという.文字の読み方や,足し算引き算,図形や色の学習などを,ミッキーやドナルドと一緒に勉強できるという.価格はボードが35ドルで,ソフトが各50ドル。さらに6ドルで宣伝ビデオテープを販売して,親も説得しようという構えだ。ディズニーは、全米でPCがあり、2~5歳の幼児がいる家が130万軒はあるといい,ホーム用ソフトウェア市場に熱意を寄せている.
 IBMが発売したPS/1が、ようやく全国展開を始めようとしているがここでもTandyが対抗マシン「Tandy1000RL」を発表した。とはいっても、従来の1000シリーズを手直しし,各種のソフトウェアを添付したもので,CPUは8086(10MHz),PCコンパチだが,グラフィックスはCGAでメモリは640Kbytes,3.5インチのFDD(1.44Mbytes)が標準で,HDD内蔵モデルもある。音声入出力(マイク・ヘッドホン端子),ジョイスティック端子2本,プリンタポートが標準。モデムはオプション.スタンダード101キーボード。サービス期間中はマウス付き。
 付属してくるソフトウェアはなんと24本で,フィナンシャル,コレクションカタログ,クックブック,計算,伝言版,ワープロ,住所録,描画ソフトなど.PS/1のWorksと異なり,目的のソフトが即実際に利用できるというのがセールスポイントだ。モデル構成はPS/1と同様で,FDDかHDDの選択と,モノクロ・カラーCRTの選択ができる。FDD+モノクロモデルが749.90ドルで,最高のHDD+カラーモデルが1299.90ドル.PS/1の優位点は286CPU+VGAだが,値段では250~700ドルの差がある.さらに、全国7000店のRadioShackで販売できるのも強みだ。

小さくて賢い携帯電話が欲しい
 今年の12月1日から,NTTの104番の番号案内が有料化されるが,なんと1回30円という恐ろしい値段だ。だからというわけではないだろうが,パソコンによる番号検索サービスも開始される.こちらは3分10円という市内通話価格。接続して住所と名前を入力すれば,該当する人の電話番号が画面に表示される.どういうホストに接続されるのか分からないが,ハッキングされないようにお願いしたいものだ。
 電話の話では,米のMotorolaの圧力で小型携帯電話が日本でも開花しようとしているが,小型・軽量化といえば日本のお家芸.すでに松下通工がMotorolaを追い抜く携帯電話を商品化しIDOに供給,日本電気はさらに一回り小さい150ccクラスの製品を開発し即量産化したいという.NTT向けには,ほかにも三菱電機や富士通が開発競争を展開中.
 郵政省は次世代携帯電話システム「PPT構想」を打ち出しているが,我々としてはその料金が問題だろう.NTTが加入時20万円,毎月1万5000円,6秒10円なのに対し,欧米では機器購入費が約3万円で,市内は1分30円で通話できるという.
 また,こうした携帯電話の規格を統一する動きもある。国際無線通信諮問委員会が世界規格を設定する方向で動いているという.これが実現すれば,日頃,NTTやIDOから借りて日本で使っている携帯電話を海外に持って行っても、そのまま使えるようになるらしい。さらに,Motororaが携帯電話用の人工衛星を打ち上げる。世界中砂漠の真ん中にいても,太平洋上でも携帯電話が使えるようにするそうだ。できれば,両方の構想を合体させてほしいが,そうなると,新しい電話番号体系が必要になる.
 最初は百科辞典なみだった携帯電話が,今は辞書なみの重さで,それが手帳なみになったといえば,話題はハンディパソコン(パームトップはソニーの登録商標です)だ。業界紙では、10月のデータショウで京セラと日電が発表するというのが,すでに「常識」として語られている。京セラの製品はビジネス手帳型で手書き入力という噂.日電のほうは98LT互換で,キーボード付きA5版サイズという.富士通はすでに米国向けの「ポケットコンピュータ」を製造しており、それをFMR互換として出すのなら最短距離と見られていた。東芝も当然やっているという.ここ1年で「ラップトップ→ノート」の移行が行なわれ,ノート型の比重が高まったばかりなのに,ハンディ型でどうなるのか.

東西ばなし
 例の事件以降,西側との貿易が途絶えていた中国が,米国ともそろそろ仕事を始める様子で,HPやIBMとの合弁事業が噂されている。10億人のマーケットと安い人件費の魅力は大きいようで,HPはハードウェアの工場やソフトウェアセンターまで考えている.日本企業では,日立が,同社の汎用機と中国のパソコン(PCコンパチ)を接続するためのソフトウェアを共同開発する.汎用機の売り込みを有利に展開するつもり
 東欧関係では,8月号で話していた米CDC社の「Syber960」6台のソ連向け輸出が,商務省から正式に認可された.総額3200万ドルで,今年の6月にココムの緩和以降の大型輸出となる.
 さらに,米国農務省は,ソ連が農業用データベースを構築するための協力を行なうと発表.米国のものと同じソフトウェアを使うようだ。米国側には8000種以上の植物に関して150万件以上のデータが入力されているが,ソ連に同じシステムを導入し,情報交換を行なう考え.パソコンではCompaqが東独とユーゴのディーラーと契約したと発表。日本も,スター精密がソ連でプリンタのノックダウン生産を始めるらしい.

 最後にアスキーの話題で、ついに映画会社を買収してしまった.米国の独立系映画・ビデオ制作・配給会社Vestron社の全額出資の日本法人であった「ベストロン映画(株)」の株式を買い取ったもの。社名もアスキーベストロン(株)に変更となる。アスキーは,かねてからAV事業への進出を計画しており、英国の作品「ヘンリー五世」の国内への配給を行なっているほか,西独の映画製作に出資を行なっている。マルチメディアに向けて,映像ソフトに関するノウハウを蓄積していくようだ。
 アスキーベストロンは,すでに600本の映画の配給権を持っており,今後とも映画館やレンタルビデオ店,テレビ局への配給を行なっていくほか,ベストロン系以外の映画も積極的に扱っていく.ちなみに,配給権を持つ映画は「殺しのドレス」,「ターミネータ-」,「ブルースチール」,「ジャックナイフ」など.

DynaBookを買って愛機だと言っている私がいうのもあれだがこの当時のノートパソコンでは仕事にならない。それほどデスクトップマシンとの作業環境の差は大きかった。職場からデスクトップマシンが消えてノートパソコンに置き換わったのはいつ頃だったろうか。
「米政府の日本たたき」これは酷かった。日本はこれにやられて衰退した。今は中国叩きだが米国は日本相手に成功したが中国には成功しないだろう。日本は米国に批判されるたびに頭を下げていたが、中国は逆切れして米国に突っかかっていく。中国の勝ちだと思う。まあ、中国が世界トップクラスの質のいいものを作れるとは思うわないが、購入者が中国レベルで良いと思っているので大丈夫。そうそう蓮舫の「2位じゃダメなんでしょうか?」のアンサーが中国の「2位以下でもいいのだ」になるだろう。
「『もはや巨人ではない』という噂を聞くIBM」まだまだ私の頭の中ではビッグブルーというイメージだった。1台何億というコンピュータで仕事をしていた人がいきなり数十万円のPCを売るなんて思っていなかっただろう。
携帯電話の料金が「NTTが加入時20万円,毎月1万5000円,6秒10円」とはびっくり仰天価格だ。携帯電話を買ったのはこの何年後だったろうか。ポケベルの代わりに携帯電話を買ったのだが受信専用だった。もちろん携帯電話からかけることができるのだが、料金が高いため公衆電話を探してそこから掛けたものだ。
「例の事件以降,西側との貿易が途絶えていた中国」例の事件とは天安門事件だが、「10億人のマーケットと安い人件費」に目がくらみ中国に進出したために現在こうなっている。中国市場は毒饅頭だった。工場を進出したあげく、技術は中国に置いていけとか散々な目にあった。私は中国は憎くはなく、簡単に中国の悪知恵に引っかかる経営者達が憎い、罵倒したい。そんな頭の悪さで企業のトップに立つなんてそこいらの親父と変わらないではないか。能無しのくせに社長になりやがって。調子がいいときは無能がやっても成長はするが、環境が悪化すると無能では対応できない。無能が調子に乗ると会社をつぶしてしまう。これが日本の経営陣だった。
アスキーが映画会社を買収してしまった。こんな事件があったのか。記憶に残っていない。

第1回「日本コンピュータ囲碁選手権」開催
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この頃の棋力は何級くらいだったのだろうか。初段は行っていないだろうとは思うけど。

米Sun,米IBMにRISC特許料を支払う
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「RISCのどの部分が特許侵害に相当していたのかは分からないが」これでは何もわからないに等しい。

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