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米国ハイテク産業の動向、その他(月刊ASCII 1992年3月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

「米国ハイテク産業の動向」をスクラップする。
一般向けテレビ電話ラッシュ
 AT&Tは,1月6日ニューヨークでのニュースコンファレンスで,同社が開発を進めていたテレビ電話「Videophone 2500」を今年5月から販売すると発表した.このテレビ電話は,通常サイズの電話機に,3.3インチのLCDスクリーンとカメラが装着されているもの.電話ラインは従来のアナログ回線を利用し,機器の価格は1500ドルという.
 日本ではすでに似たようなテレビ電話は各社から販売されているが,多くは静止画の転送機能を通常の電話に付加したもの。これらは,発売当時は少なからぬ反響を呼んだのだが,その後はあまりぱっとしないようだ。
 AT&TのVideophone 2500は、完全な動画像(24~30フレーム/秒程度)を転送表示できるわけではないものの、1秒間に2コマから10コマ程度の疑似動画像を転送できる点で基本的に異なる.この制止画像転送と動画転送は,技術的に見れば雲泥の差。動画となると膨大なデータをリアルタイムで転送しなければならないので,当然効率の良い画像圧縮方法を確立しなければならないし,そのためには高速なデジタル演算装置が必要となる.
 また画像転送がうまくいったとしても今度は画像と音声の同期の問題も出てくる(Videophone 2500でも画像と音声の同期はスムーズといえるものではなく,改良の余地を残している).解決すべき問題が次から次に出てくるというのが開発現場の現状だ.
 実はAT&Tは,27年前の1964年にもテレビ電話システムPicturePhoneを発表している(東京オリンピックのあった年だ).このとき、ニューヨークタイムスではテレビ電話の出現を「1984年の未来社会に来たようだ」と評したが,ある意味ではこれは正しかった.結局このときは,インストレーションの問題,機器価格/通信価格の問題などで,このテレビ電話はすぐに生産中止になってしまった。当時の価格で機器の価格が1万ドル以上,通話料金は1分間で9ドルというから,死んでしまったのも無理はない.
 その後,コンピュータ技術,特にマイクロプロセッサを用いたデジタル技術が飛躍的に発達したのは周知のとおり。これらの技術を駆使して今回再びVideophone 2500でテレビ電話に挑戦することになった次第だ.今回は通常の電話回線を利用するので、電話料金は今までの音声電話と変わらない.数年中には電話機自体の価格も500ドル以下になるものと見られており,AT&Tとしても今度こそはとかなり力を入れているようだ.
 もちろんこの電話機の技術的な核は画像圧縮技法で、この画像圧縮を実現するため,AT&TはサンノゼにあるCompression Labs社(以下CLI)から技術援助を受けている.そのCLIも,先にサンフランシスコで開かれたMacWorldでMac用テレビ電話システム,Cameo Personal Video Systemを出展,今年の春から販売を開始すると発表して注目を集めている。
 CLI社は'76年設立だから,ここシリコンバレーのベンチャー企業としても,かなり古くからある会社である.画像の圧縮技術と,それを応用した製品を販売.大型ビデオコンファレンスシステムの分野ではトップを走る.'82年のRembrandtシリーズの発売以来すでに3000セット以上ものビデオコンファレンスシステムを販売している.
 今回発表されたCameoは,Macのスクリーン上にテレビ電話を実現するシステムで、価格は2095ドル.画面上に最大6インチ程度の画面(ただし解像度は128×112ドット)を表示可能で,スピードは1秒間に15フレームが可能とAT&TのVideophone 2500よりも高機能になっている.
 ただし,今回発表されたモデル2001は,転送ラインも通常の電話回線ではなくISDNを使用.ISDNの64KのBチャンネル2つをそれぞれ音声と画像用に分け,画像圧縮には同社が開発したDCT(離散コサイン変換)ベースのPV2という手法を用いているうえ,現状では,RasterOps社の364あるいは245STVが必要.将来的には他社のビデオボードにも対応していくという.また今年第2四半期には,IBM PCバージョンの発表を予定,その他のワークステーションなど他のプラットフォームに移植をしていくという.
 テレビ電話の市場は、ある調査機関の推定によると,'92年で約2000万ドル(約25億円)という.これが,'95年には約10倍の1億8000万ドル(約225億円)程度の市場に成長するものと見られている.有望市場とあって,同様のテレビ電話機は,日本のメーカーも含めて各社で開発中である(調査機関によっては,'90年度で3億ドル,'95年中には13億ドルと推定しているところもある).
 Intel社はDVI技法をテレビ電話に応用すべくチップの開発を進めているし,LSI Logic社やC-Cube社にしても同様だ.サンディエゴのOctus社は,ネットワークベースのビデオコンファレンスシステムを開発中で,テレビ電話市場(あるいはビデオコンファレンス市場も含めて)はますますホットになりつつある.
 各メーカーが開発にしのぎを削ることは,その結果として機器の性能向上やコストダウンが期待できて消費者としてはたいへん結構なのだが,いつものように互換性という,避けては通れない問題も出てくる.もちろん現状では,これらのシステム間での互換性はまったくない.確かに,JPEG,MPEGなどある程度アカデミックな部分,あるいはPx64などビデオコンファレンス規格などでは標準化が進んでいるか,少なくともその方向で進んでいる.
 JPEG,MPEGなどでは,ファイルレベルでの互換性はある程度メドが立ってきてはいる.しかし,いざ実際の製品となると,たとえ同じ圧縮方式を採用したとしても,システムレベルで互換性がとれる保証はまったくないのが現状だ.たとえば,AT&TのVideophone 2500とCLIのCameoにも互換性はない.CLIとしては,次のモデルではISDNだけでなく通常の電話回線でも利用可能とし,AT&TのVideophone 2500や,ビデオコンファレンス機器での標準Px64との互換性も図っていく計画を発表しているが,ここでも卵が先か,にわとりが先かといった,いつものジレンマに立たされている.
 ただし企業にとっては,いつまでも標準化を待って製品開発を遅らせるわけにはいかないというのが現状で、とにかく製品をいち早く発表し,主導権をとっておかなければならない。また,Appleが今回のMacWorldで大々的に打ち出したQuickTimeは,別の新たな標準となりうる可能性もあるし,Kaleidaで開発中のマルチメディア規格の行方も見逃せない.今回のAT&TとCLIの動きは,CLI社の開発した方式を一挙に業界標準に持ち上げるかもしれず,少なくとも今後こうした開発競争にますます拍車をかけるものとなりそうだ.

 「テレビ電話」現在ではWebを利用するものに取って代わられている。ZOOMのように多人数と会話できるようになり当時からは想像もつかないものになっている。
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■明暗分かれるAppleとIBM
 先ごろサンフランシスコで開催されたMacWorld Expoは大変な盛況で,とにかく足の踏み場もないくらいに込み合っていた(余談だが、会場のモスコーニセンターの駐車場の工事はなんとまだ終わらない.工事の看板には今年夏には完了予定となってはいたが,たぶん工事開始以来2年は経過しているはずでこの分だと永遠に終わらない気がする).このMacWorldの今年の目玉はなんといってもQuickTime(またまた余談だが,SculleyはこのQuickTimeをMac始まって以来の開発と持ち上げていたが,System7のときにも同じようなことを言っていた)とにかく,Macの世界が,このQuickTimeの登場でいよいよ本格的なマルチメディア時代に入ったのは事実だ.
 それはさておき,Apple社の'92会計年度第1四半期の報告がこのMacWorldのショーとほぼ同時に発表された.これによると,同期の売り上げ,利益とも前年比で約10%の伸び.コンピュータ各社が軒並み減収減益を出しているこの不況の中にあって,10%の伸びはかなりのもの。売り上げについては,昨年末に発表したPowerBookが非常に好調なことが主な要因のようであるが,利益率の好転には,昨年度に行なった人員カットによる経費節減が効果を表わしたものと見られている.低価格Mac,ノートと,軒並みヒットをとばしたScullyは,MacWorldに先だってラスベガスで開かれたコンシュマーエレクトロニクスショーでも,Appleのコンシュマー市場参入をぶちあげたようだし,今回のMacWorldでもQuickTimeをまずは成功裏にスタートさせ,鼻高々といったところ.
 一方,社内大改造に着手したばかりのIBMは,Appleとは対照的,'91年度決算の赤字が確定したようだ.先月号でもこの辺の事情を報告したが,今週末になって予想をはるかに下回る'91年度第4四半期の成績が発表され,同社の赤字転落が確定したもの.結局,'91年度は28億ドル(約3500億円)の赤字.年次決算における同社の赤字は,80年の同社の歴史はじまって以来のこと.今さらながら同社の構造的な問題が浮き彫りにされた.
(ザイロンコーポレーション代表脇山弘敏)

 QuickTime懐かしい。いつの間にか動画再生にアプリケーションに苦労することは無くなった。

「Miscellaneous:behind the news」をスクラップする。
■冗談から困った記事
 湾岸戦争とコンピュータウイルスの話題は,ここでも何度か紹介しているが,週刊誌「US News and World Report」の1月20日号に,米国が開戦の数週間前,イラクのコンピュータにウイルスを仕込んだという記事が掲載された.日本でも某全国紙が報道したので読んだ人もいるだろう.
 この記事によると,ウイルスはMeade基地のNSA(National Security Agency)によってメインフレーム・コンピュータ用にデザインされた.作戦はCIAが遂行.バグダッドの軍事施設向けにヨルダンから出荷されるフランス製プリンタに仕込んだ.プリンタに組み込んだことにより,通常のセキュリティシステムをうまく摺り抜けて,イラクの防空コンピュータシステムに入り込めた.ウイルスが活動を始めると,情報にアクセスするためにウィンドウを開けるたびに画面を壊すという.
 この記事は,同誌が発行予定の単行本の一部で,ほかにも,湾岸戦争の暴露話があり,APをはじめとする大通信社が発信し,世界に報道された.
 ところが,この話とソックリな記事が,業界おなじみのコンピュータ週刊誌「InfoWorld」の'91年4月1日号に載っていたことが判明し,人々が騒ぎだした.バックナンバーの山をひっくり返して探してみたら,39ページにあった.Tech Street Journalの編集長John Gantsによるもので,題名は「Meta Virus Set to Unleash Plague on Windows3.0 Users」というもの。
 記事は,「2月にワシントンで行なわれたショウに行ったとき,講演者待合室の隣のテーブルの人がこそこそ話していたんだ」と始まる.ウイルスの名前は「AF/91」で,リアルタイム・コンピュータシステムのプリンタとディスプレイを攻撃する.ニューラルネットがマシンの機能を解析し,bitの向きも正確に把握して,IntelでもMotorolaでもやっつける.NSAによってイラクの防空コンピュータ向けに開発されたもので,CIAがヨルダンからプリンタに内蔵して出荷した.そして,1月8日,イラクの半分のプリンタとディスプレイが感染したのち,空爆作戦が開始された。
 成功物語なのに,なぜ秘密になっているかというと,イランに退避しに行った飛行機にプリンタが積まれていて,それがIranianの通信社に使われて,ついにAF/91は世界に流れ出してしまった.リアルタイム・システムではないコンピュータでもウィンドウが使われていれば,そこに巣喰う.しかし,今すぐ慌てることはない.AF/91のニューラルネット学習機能はマシンのスピードに依存しており、個人のパソコン上で被害が出るまでには4年かかる.それまでにNSAがなんとかするだろう.
 という記事である.同じ話をUS Newsが掴んだだけなら、誰も騒がないはずで,なんと,エイプリルフールのジョーク話だったのだ.記事にはフィクションであると明記していないが,最後に「そして最後の秘密.AF/91という名前だが,91とはエイプリルフールのJulian Dateなのさ」とある.
 これではUS Newsが真っ青になる.登場する団体と地名がまるで同じで,プリンタにウイルスを仕込むというおそろしい(?)発想が同じだ.その後,US News側は調査を開始したが,「ペンタゴンから確証を取っており,米軍機がほとんど落とされなかったのがなによりの証拠」と開き直っている.APのインタビューに対し,Gants氏は「まるごと作り話だよ」ときっぱり断言。もし話が本当だったとしたら,Gants氏は超能力者としてCIAに追われるかも.
 ウイルス話では,あのNovellがウイルス入りディスクを出荷してしまった.約3800人のユーザーに手紙が送られたようで,「Stoned III」というウイルスが混入したという.Novellは「自分のシステムがウイルスに感染したという数多くの電話を受けたが、データ損傷に関する報告は受けていない」というが,NetWareだけに増殖も速そうで,怖い話である.
■冬季五輪はコンピュータが運営する
 2月8日からフランスはアルベールビルで始まる冬季五輪では,従来にない大規模なコンピュータネットが活躍する.IBMが提供した1500台のターミナルには,カラフルな絵のスクリーンが出て,タッチスクリーンでメニューを選ぶ.競技結果はもとより、予定の遅れ,天気予報,イベント,交通情報などが,英語と仏語で参照できるというもの。五輪関係者は「コンピュータなしでは,オリンピックが開けない」とまで明言している。というのも,13の会場は,約100kmにも及ぶ曲がりくねったアルペンロードを隔てているからだ.
 ソフトウェアは「dubbed Info92」という名称で,米国はシカゴにあるAndersenConsulting社による.これまでは競技結果をコンピュータセンターまで持っていって入力していたのが,今回は数分単位で情報が更新されるのもミソ。
 このほかにも,1924年以来の冬季五輪のデータベースや,日刊電子新聞の発行、電子メールサービスも予定されている.CompuServeとでも接続してくれれば,競技結果がリアルタイムで分かるのだが.
 ちなみに,コンピュータ関連の投資は総額1000万ドル(約13億円)になるそうだが,回収のために,システムごと次回開催のノルウェーに転売する予定.さて,日本語も表示させなければいけない長野市は,これを買うことになるのだろうか.今回のシステムの構築には数年かかったというから,長野用もそろそろ始めるべきだろう.

■ポルノとタレ込みが交錯するBBS
 ネットの話では,America OnLineで幼児ポルノのデジタル画像が問題になっている。カリフォルニアに住む男性がネットに加入したところ,電子メールで幼児ポルノの画像データが数枚送られてきたと苦情を訴えたのが事の始まりで,FBIが調査に乗り出した。
 AOL側は「運営を始めて6年になるが,我々のネットがこのような活動に使われていたことに気づいたのは初めてだ」と語った.同ネットの加入者は15万人ほどだが,メール内容の検閲は法律で禁じられているために,このような違法活動にも気づかなかったようだ.FBIが捜査することも非常に困難だというが,以前も,ネット上で知り合った同好の士が直接会ったり,郵送するなどの方法で,幼児ポルノを交換しているという事実はあるらしい.
 米国では,政府の不正を告発するためのBBSが開局する.実現したのは,米下院のGovernment Operations subcommittee on government information, justice and agricultureという委員会.コンピュータとモデムを持っていれば、誰でも,税金がどのように浪費されたのかを訴えることができる.メッセージは匿名でも構わず,いつでもポストでき,毎日,議会の調査員がチェックするという.
 委員会によると「告発用BBSの利点は,告発者と接触を取りつつ,身元を保護できる点だ」と語る.報復に直面する告発者のために弁護士を送っている民間団体も、このBBSを賞賛しているという.ハイテク立国の日本にもぜひ導入してほしいものだ。

■HPは原子置き時計,Appleはデータ端末
 まさに12月31日のカウントダウンに間に合わせたかのように,HPが世界で最も正確な時計と銘打った,小型の原子置き時計を発表した。5071Aというこの時計は,160万年に1秒遅れるだけという正確さを誇り,量産される時計の中では最も正確だという.しかし,5万4000ドル(約700万円)という値札が付いているので,家庭用というよりも科学用途やナビゲーション,政府機関向けとなるだろう.「NeimanMarcusのカタログに載るかどうかは疑問だが,個人がこれほど正確な時計を欲しがるという話はこれまで聞いたことがない」と,1964年にHPが最初に発表した原子時計以来開発に携わっているLenCulterは語る.
 デジタル表示のこの時計はビデオデッキのような形をしてお内部ではセシウム原子の振動が時を刻んでいる.ちなみに,HPの原子時計は,ワシントンの海軍気象台をはじめ,パリ気象台,イギリスやドイツの国立物理学研究所など,世界の国々で標準時刻を刻んでいる.
 Apple会長のSculleyは,冬季CESで,現行機種よりも操作の容易なローコストMacシリーズの販売を今年度中に開始すると述べた.また,今年は初のマルチメディアマシン(とはいってもCD-ROM内蔵のMacで,一般消費者市場向けとパソコンユーザー向けの2種)を発売するほか、メッセージをやり取りできる「パーソナル・デジタル・アシスタント」というハンドヘルドデバイスも開発中.数年以内に登場するデジタル通信ネットや,デジタルTVに接続する.
 最初のポータブルマシンが登場するのは'93年頃で,パートナーとなる他企業とAppleが製造を行なうという.つまり,Appleが上位機種,Sonyが下位機種を手分けして製造しているPowerBookのやり方をモデルにするのだろう.
 ほかにもAppleは,衛星を介してアメリカ全土の大学に無料で放送するTVシリーズ「Imagine The Apple Education TV Series」を制作.また,QuickTimeをPCのWindows上で再生するソフトウェアも発表した。動画+音声ファイルはMicrosoftも考えているようで,標準化の行方に興味が湧く.

■COBOLの母が去り,HAL9000が生まれる
 COBOL言語開発者の一人であるコンピュータ界の先駆者,Grace M. Hopper女史が85歳で死去した.Yale大学で数学の博士号を取得した後,'43年から海軍予備軍に参加,その後すぐに,弾道計算マシンを開発していたHarvard大学に勤務する.ここで初の大規模デジタルコンピュータ「MarkI」のプログラミングを学んだ。
 戦後,最初の商用コンピュータUnivac Iを組み立てていた会社に参加.この会社は後にSperry社と合併し,彼女はここでCOBOLのアイデアを具体化した.海軍予備軍を'66年に退役したが,1年後に海軍のコンピュータ標準化作業のために呼び戻されている.
 ちなみに,コンピュータやプログラムに災いするものとして彼女が「バグ」という語句を造り出したという説もあり,「ソフトウェアのファーストレディ」や「Amazing Grace」と呼ばれ,近年はDECの上級顧問として活躍していた.
 さて,'92年1月12日は映画「2001年宇宙の旅」に登場するHAL9000の誕生日だ.ボーマン船長がHALの稼動を停止しようとするときに「私は1992年1月12日,イリノイ州アーバナのH.A.L.工場で稼動を開始しました。ラングレー博士は,私に歌を教えてくれました」としゃべる.
 HALの発想は,イリノイ大学で行なわれていたIlliac IVプロジェクト('70代に現役を降りた64プロセッサの超並列コンピュータを利用)にヒントを得たといわれている.同大コンピュータサイエンス科のDan Reed教授は「HALのようなコンピュータを開発する前に,越えなければならないブレークスルーはある.ただし,物語よりも現実のほうが進んでいる部分もある」と語る.コンピュータとチェスをすることは可能だが,真に知能を持ったコンピュータの概念は,AI研究における聖杯のようなものだと述べる.
 病気を患ってスリランカで暮らしている著者のArthur C. Clarkは「人間は『真の知性に発展する途上』にあるので,HALのようなコンピュータは不可欠だ」と語っている.

 この頃既にエイプリルフールに騙されたマスコミがった。US Newsと言えば大手ではないか。それが恥さらしをしてしまった。往生際悪く「プリンタにウイルスを仕込むというおそろしい(?)発想が同じだ.その後,US News側は調査を開始したが,『ペンタゴンから確証を取っており,米軍機がほとんど落とされなかったのがなによりの証拠』と開き直っている」となにが証拠かと突っ込めるほどの幼稚な言い訳をしている。マスコミは今ではマスゴミと揶揄されているが、昔からマスゴミだった。
 「コンピュータとチェスをすることは可能だが,真に知能を持ったコンピュータの概念は,AI研究における聖杯のようなものだと述べる.」真の知能とはなんだろう。今のAIを見ていると人間の知的作業と言われるものと大差ない。それはAIが凄いのではなく間人間の知能がはそんなに素晴らしいものではないのではと思う。大昔から現在まで無意識にパクリやコピペを繰り返しているだけではないだろうかと思う。何千年も積み重ねるとここまで至るということだ。
 マシン語から始めたせいか冗長な命令のCOBOLとは相性が悪かった。コーディングしていてイラついた。記号言語の方が好きだった。アセンブラの命令と1対1と言えかつタイピング速度に配慮したCの++という演算子に惚れた。

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