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PS55note,X68000,RC-9801,TRON,FAT他(月刊ASCII 1991年6月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

NEW MODEL IMPRESSION他をスクラップする。

PS/55note
IBMマシンは専門家には人気があった。何と言ってもビッグブルーの製品だから信頼がある。
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想像以上に快適に動作する
 グラフィックで漢字を書いているというと,どんなスピードになるのだろうという不安があるが,ベンチマークで見る限りは,文字出力でPC-9801NSの約1.5倍程度かかるだけで,極端に遅いわけではない。エディタなどの使用感でいえば,確かにテキストのスクロールや表示は98に比べると落ちるが,それが問題かというとそんなこともない。一太郎dashのように「標準/精細」のモードを持つソフトでは,どちらを使っても表示速度にほとんど変化がないという珍しい現象も起きる.
(中略)
 別のアーキテクチャのマシンと比べるのは難しいが,DynaBookとの比較でいえば,VGAを搭載している点が最大の特徴になる.VGAベースのソフトが動き,Windows3.0が大画面で使え,噂のDOS/Vも使える.ただ,J-3100SXの高速/長時間駆動とどちらを選ぶかは悩むところかもしれない。98系ノートパソコンとでは,DOS/Vの将来性,IBMPCの最新ソフトが使える,といったことと,テキスト処理の速度面の弱みをどう判断するかによる。どちらにしろ,ノートパソコンを買おうと考えている人は,ぜひ一度触ってみることをお勧めしたい.  (野口)

 スピードはTEXT VRAMを持つ98には敵わない。これが98天下が続いた理由だった。

X68000XVI/XVI-HD

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X68000もっと頻繁に高速版を出せば良かったと思う。旧機種は中古市場に流れX68000ユーザが増えたのではないか。
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まとめ部分をスクラップする。
 X68000XVIの本体価格は36万8000円.HDモデルは51万8000円である。16bitのMC68000ベースのホビーマシンとしては決して安いとはいえない。しかし,ソフト・ハードの両面で高速化が図られた結果,予想以上に速くなった印象を受ける。総合的に見れば,初代のX68000を買ったパワーユーザーが買い替えを検討するだけの価値はあるマシンといってもいいのではないだろうか.
 今後,X68000のラインナップは,縦型の高速モデルであるX68000XVI/XVI-HDと,横型のエントリーモデルのX68000PROII/PROII-HD,この2系統になるということだ。
(古谷野)

 遅すぎる新機種だった。

RC-9801は今のスマホに相当する機械だ。
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まとめ部分をスクラップする。
新たなデータ通信の可能性
 RC-9801の価格は54万8000円,PC-9801NSが29万8000円なのでモデムと無線装置が約25万円という計算になる.個人レベルでちょっと無線システム(最低2台)を構築してみようと考えるには少々高価だ。やはり保険会社などのオフィス向けと考えるのが妥当だ.コンピュータセンターに出先からアクセスしたり,テレターミナル通信装置を接続したデスクトップマシンをホストとしてRC-9801を端末とした無線情報システムが考えられる。
 今後,NTTの無線電話を使ったパーソナル向けの製品が発売されることになれば,RC-9801のようなマシンがさらに機動力のあるデータ端末として利用可能になる,現在,モトローラ社は衛星を使って世界中どこでも使える無線電話網を構築しようとしている。そうなれば遙かな洋上だろうが雪深い山中だろうが世界中からのアクセスが可能になる.ノート型マシンという携帯可能な端末には理想の通信環境といえるだろう.

今は何もかも安くなってる。当時30年先の未来なんて予測できなかった。

まだワープロの新機種が登場していた。
OASYS Pocket
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まとめ部分をスクラップする。
 OASYS Pocketは,富士通が約半分の株式を所有するPoqet Computer社の省電力,小型化技術を大幅に採用した設計になっているという.アルカリ単3電池2本で10時間という長時間バッテリ駆動や独特のキーボードのタッチは,一昨年発売されたPoqet Computer社の1ポンドパソコンPoqetPCを連想させる。
 パソコンのサブマシンとしても魅力的な、新しい世代のマシンといえる。
(遠藤)

 「アルカリ単3電池2本で10時間」は衝撃的だった。

TBNをスクラップする。
TRONを探せ……その2
 3月号で読者がBTRONマシン(松下のETマスター)を購入した話を紹介した.掲載後,興味を持った読者の方から葉書をいただいたりしたが,僕自身もTRONに興味を持つようになった.そこで,3月19日にトロン協会が行なった記者懇談会に出席してみた。今回はそのレポートだ。
 記者懇談会はTRONプロジェクトの進行状態やTRONに関わるトピックスをマスコミ関係者に説明する会だ。懇談会というだけあっていわゆる記者発表会とは違って,和やかな感じだった。出席したのはトロン協会側が坂村健氏をはじめとする6人,パソコン雑誌の記者も6人。
 この日の発表内容は,米国における活動拠点の設置,ITRON製品の登録制度,BTRONマシンのデモンストレーションなどが主な内容だった.しかしこの日,TRON計画の提唱者,坂村健氏自身が僕にとって最も印象的だった.
 いかにも,堅そうなトロン協会の人たち(実際には三菱や松下の偉い人)の間で,ひとりワイシャツ姿で,ズボンのポケットに手を突っ込んでいる坂村氏は随分と場違いに見えた.坂村氏はほかの人が説明をしているときも,机の上の書類を整理したり,突然席を立って部屋から出たり入ったり,かと思うと突然説明に割り込んで発言したりと、一瞬たりとも動きが止まることがない。常に頭の中が回転し続けているような感じだった.
 「TRONは単なるコンピュータの規格ではありません。生活のすべてとなるものなのです」「GNUがX Windowを無料で公開すれば,日本の企業や大学は(自分たちは何も提供しないのに)蟻が群がるようにダウンロードしようとしてMITの回線をパンクさせる.情けないことだ」「TRONは日本が世界に発信できる唯一のコンピュータサイエンス.ビジネスになっていないと,TRONを低く評価する人は了見が狭い」といった坂村氏の発言はまさに先鋭的.ところが,坂村氏が「文化」と「理想」について語っているのに,記者側の質問は「ITRONの製品登録に必要な項目の数は?」とか「テスト用プログラムのステップ数は?」などというさまつなことばかり.パソコン・ジャーナリズムの未成熟さを感じた.
 最後のBTRONのデモは基本的には渡辺さんと同じ松下のM550とETマスターによるものだったが,書き込み可能なレーザーディスクとオプションのAVボードを駆使したダイナミックな動画像処理はなかなか凄かった。坂村氏は,「BTRONはMacやWindowsよりもずっと高性能でローコストだ。ただ問題は秋葉原に行っても買えないことだね」と苦笑していた。  (根岸)


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 良いものが売れるとは限らない。販売力があるものが売れる。

TBNの「なんでも相談室」をスクラップする。
386兄弟の相違点は?
Q i80386とi80386SXはどちらも32bitCPUですが,どこが違うのですか?
A i80386SX(以下386SXと略)は,i80386(i80386DXという:以下386DXと略)を低価格にしたCPUです.アーキテクチャ自身は386DXとほとんど同じで,ソフトウェア的には完全な互換性を持っています.ですから,386SXも386DXと同じく,リアルモード(8086互換モード),プロテクトモード(32bitモード,仮想8086モードを含む)などのモードを持っています.
 386DXと386SXの違いは,CPUから出ているバス幅にあります(バスについては月刊アスキー3月号の相談室をご覧ください).386DXは,アドレスバス幅,データバス幅とも32bitですが,386SXは,アドレスバス幅は24bit,データバス幅は16bitになっているのです.しかしCPUの内部では386DXも386SXも32bitのバス幅で処理しているため,どちらも「32bitCPU」と呼んでいます.
 バス幅からくる2つのCPUの相違点として,まずメモリ空間の大きさが挙げられます.CPUがアクセスできる実メモリ空間はそのCPUのアドレスバス幅によって決まるため,24bitアドレスバスの386SXは,32bitアドレスバスの386DXよりも実メモリ空間が少ないのです.実際に32bitアドレスバスの386DXは2の32乗の4Gbytes(4294967296bytes),386SXは,2の24乗の16Mbytes(16777216bytes)のメモリ空間になります.しかしながら,386SXも見かけ上は4Gbytesのアドレスまでアクセスできるようになっており,プログラムを作るときには24bitアドレスを意識しなくてもよいような仕組みにできています。このような,内部で見かけ上のアドレスを増やすことや,またはそれで増えたメモリのことを仮想記憶といいます.
 386DXと比較したときの386SXのいちばんの利点は価格が安いことでしょう.CPU外部のバスサイズが小さい分,チップの構造が簡単になり、配線,実装のコストが削減できます.また,CPU内部のアーキテクチャ(命令ユニット,実行ユニット)は386DXとまったく同じですから,開発や生産ラインのコストが節約できるという要因もあります。その結果チップの価格は表1に示すように,約2分の1から4分の1に抑えることができます.
 さらに,CPUに386SXを採用することによって,コンピュータシステム全体の生産コストも下げることができます.24bitバスや16bitバスに対応した周辺回路は32bitバスに対応したものより安いので,32bitバスコンピュータを生産するときと比べて,より低価格の回路でシステムを作れるからです.
 対して386SXの欠点は,32bitで処理する命令を使う場合に,速度が386DXよりも遅いことでしょう.同じクロック周波数のとき,386SXは386DXの70~80%程度の処理速度で動作するといわれています。たとえばどんなふうに遅くなるかというと,CPUで処理したデータを外へ送る場合,386DXでは32bitで送り出しているのに対し,386SXではそれを2回に分けなければなりませんし,逆にCPU内ヘデータを取り込むときは386SXでは2回分のデータを一つにまとめる時間が余分に必要です.
 もっとも,これはあくまでもCPU本体のみの性能を比較したものです.システム全体ではいろいろな要素(メモリのアクセス速度,システム設計の違い,etc.)がからんできて,速度も左右します.ですから,たとえばA社のシステムが386DXだからといって,B社の386SXシステムよりも高速だとは言い切れません。386SXマシンは386DXマシンよりも遅いとは必ずしもいえないわけです.
 ちなみにSXやDXという呼び方は製品を区別するために付けられた記号で,文字自体に特別な意味はないそうです.
(加藤)

 なんかSXは性能が悪いという思い出金を払う気がしなかった。どうせ何十万もする機械を買うのなら多少高くてもDXを買う方がいいと思っていた。

SCSIのハードディスクでATOK6を使いたい
Q PC-9801シリーズやエプソンのコンピュータでSCSI仕様のハードディスクを使った場合,ATOK6がうまく動作しないという話を聞きましたが本当でしょうか?もうそうなら,どうすればいいのでしょうか.
A ATOK6はジャストシステムの日本語ワープロー太郎Ver.3に付属している日本語入力FPですが,周知のとおり,現在では一太郎はVer.4にバージョンアップされ,ATOK6もATOK7へと改良されています.しかし,一太郎Ver.4を快適に使うには高速なCPUのパソコンやEMSメモリが必要なことから,現在でも一太郎Ver.3とATOK6を使っている人も多いことと思います.
 ところで一太郎Ver.3が登場した当時は,PC-9801用ハードディスクのインターフェイスはSASIしかありませんでした。そのため、後になってSCSIタイプのハードディスクが発売され,そのハードディスク上に辞書ファイルを置くとATOK6が使えない場合がある(正確にいうと変換キーを押しても漢字に変換されない)という事実が判明したとき,パソコン通信ネットワークではちょっと大きな話題になりました。
 そこでの議論をまとめてみると,ATOK6がSCSIタイプのハードディスクで使えないというよりは,ATOK6は12bitFATでフォーマットしたハードディスクにしか対応していない,つまりSASIタイプのハードディスクでも16bitFATのものでは使えないことがあるという結論になりました。
12bitFATと16bitFAT
 ここで12bitFATと16bitFATの違いについて説明しておきましょう。MS-DOSではファイルを管理するに当たって,ディスク全体をクラスタと呼ばれる小区間に分割し、これを最小の記憶単位としてファイルに割り当てています。各クラスタには番号が割り当てられていて、個々のファイルがどの番号のクラスタを使用しているかは,FAT(File Allocation Table)とディレクトリ領域と呼ばれるディスク上の特別なデータ領域に記録されています.
 クラスタの番号を表現するに当たっては,これを12bitで表わすやり方と16bitで表わすやり方があります。前者の方式を12bitFATといい,後者を16bitFATといいます.12bitFATで扱うことができる最大のクラスタ番号は4095(=212ー1),16bitFATでは65535(=216-1)となります。PC-9801のMS-DOS(Ver.3.3以降)では一般に,SASIタイプのハードディスクは12bitFATで,SCSIタイプのハードディスクでは16bitFATでフォーマットするようになっています.
 さて,12bitFATと16bitFATの違いは,クラスタの大きさに現われてきます。たとえばSASIハードディスクで,40Mbytesの大きさのパーティションを確保してフォーマットすると,1クラスタの大きさは16Kbytesにもなります.つまり,たった1byteしかないファイルでも実際には16Kbytesものディスクスペースが消費されてしまうのです.これは40Mbytesの容量を2560個のクラスタに分割しているためです(MS-DOSでは,1クラスタの大きさとして使用できる単位は1Kbytes,2Kbytes,4Kbytes,8Kbytes,16Kbytesとなっていて,この場合,1クラスタが16Kbytesより小さいとクラスタ数が4095個を超えてしまう).一方,同じ40Mbytesのパーティションを16bitFATでフォーマットすると,1クラスタが2Kbytesと格段に小さくなります(20480個に分割している)。ディスクスペースを有効に活用するには16bitFATのほうが有利であることが分かると思います.
 実は,12bitFATしか使えないことになっているSASIタイプのハードディスクでも16bitFATでフォーマットすることができます。日本電気のMS-DOSVer.3.3に付属するFORMAT.EXEでは,参考文献に紹介されている方法でパッチを当てると,SASIタイプのハードディスクを16bitFATでフォーマットできます.また,エプソンのMS-DOSVer.3.1では,隠しオプションの“/X”をつけてFORMATを実行すると16bitFATでフォーマットしてくれます.
どうすればいいか?  話がATOK6から脱線してしまいました.16bitFATでフォーマットしたハードディスクでATOK6が使えないのは,辞書ファイルがディスクの後ろのほうに配置されているときであることが分かっています。詳しくいうと,辞書ファイルに割り当てられているクラスタの番号が4096以上(12bitでは表わせない)であるとき,変換キーを押しても,かな漢字変換が行なわれません。これはおそら  結局,SCSIタイプのハードディスクや16bitFATでフォーマットしたSASIタイプのハードディスクでATOK6を使うには,辞書ファイルをディスクの(クラスタ番号の)初めのほうに持ってくればよいことになります(図1)。これにはいくつか方法があります.
 一番分かりやすいのは,ハードディスクをフォーマットした直後に辞書ファイルをコピーする方法です。もちろん初めて使うときなら簡単ですが,フォーマットしなおして整頓するとなると,バックアップをとる必要が出てきますから,少々面倒なことでもあります.もうひとつの方法としては、市販の「ディスク高速化プログラム」を利用する方法があります。こうしたソフトウェアは,もともとファイルに割り当てられた不連続のクラスタを連続に配置しなおすことでディスクアクセスを高速にするものなのですが,ATOK6の辞書ファイルのようにルートディレクトリにあるファイルをディスクの先頭に配置してくれる効用があります(写真1).実際の製品としては,「ノストラダムス」,「NortonUtilities」のSDコマンド,「Newton-98」,「MS-DOS SOFTWARE TOOLS,GARBAGEコマンドなどがあります.
 そのほかにも,RAMディスクが使えるのであれば,辞書ファイルをRAMディスクへコピーして使用する方法もあります。
 なお,ハードディスクをフォーマットするのであれば,10Mbytes以下のパーティションを確保すると16bitFATでも最大クラス夕番号が4096未満になるので,そのドライブに辞書ファイルをおけば,ファイルの配置を意識することなくATOK6を使用することができます.大容量のハードディスクを効率よく管理するという意味からも,このやり方が一番適しているかもしれません.
(笹川)

*1 参考文献(16bitFAT化の方法が書いてある):TheBASIC1990年10月号p.88「16ビットFAT化&自動BOOT」

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 当時はパソコンを使うにはこうした知識があった方が便利だった。

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