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VR、MMO、その他、業界(月刊ASCII 1991年10月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

SICGRAPH'91の記事からVR関連写真をスクラップする。
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VR用のヘルメット。ごついけど今でもこのサイズはありそう。

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なぜこんな中途半端なものを作ろうと思ったのか。

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ソニーのNews用ディスプレイはそんなに良かったのか。トリニトロンだったか。

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NASAのシステム。ステレオ画面で立体的に見えるということか。

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仮想サーフィン。なんでも仮想化すればいいというものでもない。

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当時3次元スキャナもあった。

アスキー,パソコン通信による多人数ゲームを開始
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もうMMO(Massively Multiplayer Online)があった。

日本コンピュータ囲碁大会開催
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コンピュータによる囲碁対戦は30年以上も前から行われていた。

ハードディスクのインストールサービス
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アプリ3~4本で1万5000円からだった。確かに私も職場の人のパソコンにインストールしてやった。一般ユーザにとって当時どれだけパソコンが難しいものだったかが分かる。

Adobe社,Apple社とフォント技術で協力
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Borland社がdBASEの存続についてコメント
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当時dBASEも終わりだなと感じた。

COMPAQ社が日本法人を設立
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この後DOS/Vで日本市場に食い込んだ。

「米国ハイテク産業の動向」をスクラップする。

いつ終わるのかコンピュータ不況
 日本の証券業界の話も米国に入ってきているが,なにかちょっとピントが外れているような気がする.非難の矛先が,そもそも不必要な規制はするがちゃんとした法律を作らないし運用しない政府に向かわずに,大手証券や大口顧客に拡散してきている点だ。これに乗じた米国の対応も,お家の事情を棚にあげ,それ見たことかと日本市場の問題にすり替える.最近ではOh-No-Wayさん(こちらの新聞にこう発音するとでていた)による天文学的不正融資事件,日本市場の閉鎖性をどうのこうのといちゃもんをつけていた米国政府も,これにはさすがに言葉もでないらしい。
 米国はというと,いつもどおりの不況の話。ここ数年間,不況不況となんとなく騒がれてきたが,いったいこれがもう終わったのかどうかがよく分からない.大手企業を中心にした1社あたり1000人単位の人員整理も一段落した感じがするし,不況を脱出したかのようなインデクスも毎日のように発表されている。確かにインデクスだけを見ているとそうした感じはないわけではない。ただし先週悪かった指標が今週は多少改善されただけの話も多く、逆に先週よかった指標が今週は悪化していたりして,一概にインデクスだけで判断できないところが苦しい。結局のところ,だらだらと不況が続いているという状態なのだ。
 また今回のそれは,そもそも始まりからしてはっきりしない(不況とはそんなものなのかもしれないが)。2年前の政府発表では「不況などない」ということだったが,これが1年前には「産業の一部には確かに不況が存在する」というニュアンスに変わった.もちろんコンピュータ産業もそのひとつというわけだ。さらに今回の不況には地域的な色彩も強いと言われている。つまりコンピュータ産業では西海岸と東海岸を中心に不況にみまわれているというのだ(ちょっとまてよ.アメリカの西と東が不況ならコンピュータ産業のほぼ全体ではないか?).
 しかし,こうした不況感の浸透は,企業を経営する役員たちにとって全面的に悪いというわけではない.株主に対しては「不況ですから」と業績の悪化をなんとか言い訳できるし、この際不況にかこつけて一挙に人員整理をやってしまったところも多かったに違いない。自らの責任で業績が悪化したり,マネージメントの不手際で余剰人員を抱えてしまったところにとっては,今回の不況(あるいは不況感の浸透)は絶好の言い訳材料になっているはずだ.ひところ,ベイエリアの企業の言い訳は「地震のために」というのがあったが,それが「不況のために」となっただけかもしれない.
 それでもメインフレームをやっている会社はかなり深刻。IBMを筆頭に軒並み減益,赤字計上という事態になっている。ところがこれにしても「不況」と一言で片づけられる問題ではないだろう.メインフレームの売り上げが伸び悩んできたのは,何も昨日今日始まった話ではない.
 ここ10年間「メインフレームは伸びない」は常に支配的な意見であり続けた。メインフレームの需要がワークステーションなどの,より小型で安い機種に食われているのは明白で,今日の事態は十分に予測できたはずである。現に,Sun Microsystems社は会社始まって以来の売り上げと純益を計上したし,HPにしてもこの四半期の利益は前期に比べて8%増、儲かっているところはちゃんと儲けているのだ。ソフトウェア業界にしても全般的には悪くない.Microsoft社はDOS5,Win3の出荷も依然順調。SIBの調べによると,ソフトウェア業界63社の上半期の雇用の伸び率は11.6%。年率に換算すると23.2%。そんなに悪い数字ではない。
 最近,Borland社によるAshton-Tateの吸収,Novell社のDRI吸収など大型合併があいついだが,これらはもともと不況とはなんら関係がない.経営に行きづまった会社が他の優良会社に買われただけのことで,むしろコンピュータ業界の再編成という面からとらえられるべき話だ。結局,不況不況と騒いでいるところほど,案外別なところに問題を抱えているのかもしれない。
 今度はSymantec社がZortech社を吸収すると発表した.Zortech社は,DOS,Mac,UNIXプラットフォーム向けにC++を開発販売する会社。昨年度の売り上げは約500万ドル程度とこぶりな会社だが,C++は最近はやりのオブジェクト指向プログラミングの中核をなしており、今後絶対的に必要な技術のひとつといえるもの.
 Symantec社は,これまでにMac用にThinkPASCAL,ThinkCなどいわゆる開発言語を中心に急成長を遂げてきたが,Nortonの吸収合併でDOSへの進出をはたした。そして今後は,将来的にC++が不可欠であるとの判断で今回の吸収に踏み切ったようだ。現時点でのPC版C++の分野はBorland社が圧倒的にリードしている.この吸収でSymantec社は,ZortecC++でBorlandに対抗していくつもりだ。ところでこのSymantec社は,Borland社によるAshton-Tate吸収のときにも,Ashton-Tateを買い取るのではないかとの噂が出るほど,他社吸収に熱心な会社。まだまだ現金はうなっていると見られており,今後第2,第3の吸収を計画していると言われている.

ソフトメーカーも第3世代へ
 先にNovellとの合併話が失敗したLotus社も,cc:Mail社吸収後,引き続き食欲は旺盛。吸収する相手としてはネットワーク関連,データベース関連などがターゲットと言われている(実はAshton-TateはこのLotus社にも品定めを受けたという噂もあった).
 Lotus社が現在物色中との噂のある会社としてはQuickenのIntuit社,ネットワークのBanyan社などがある.一方,Lotus社との合併に失敗したNovell社は,DRIを吸収したばかりだが,ここもこれだけで終わってしまうことはないはずだ.ひょっとするとBorlandと合併するかもしれないという噂もある。ソフトウェアの大御所Microsoft社は,他社との対等合併という線はないが,他社吸収は大いにあり得るところ。データベース関連,ネットワーク関連は同社が特に欲しがっている分野だ。
 このようにソフト業界の吸収合併劇は,今後もますます加速されていくものと思われる.よくもまあこんなに吸収合併が盛んだと思われるかもしれないが,これにはちゃんと理由があって,しかもある方向性を持った動きなのだ。
 理由の第1点目は,アプリケーションの高速化への対応,あるいは開発の効率化がある。今やパーソナルコンピュータのソフトウェア産業も第3世代に突入し,今後ますます高度なアプリケーションを開発していかないと戦争に生き残れないという事実だ。ご存じのとおり,パーソナルコンピュータの第1期には,ある程度プログラムができれば,すぐにでも製品化(とはいってもまともなマニュアルもなくフロッピーだけを渡すといった程度のものだったが)が可能であった。この時期には、開発に1名,マーケティングに1名といった,いわゆるガレージカンパニーがどんどんできたのだが,これが第2期になって,ビジネスなどの分野への普及とともに製品もより高度になってきた(高度なものでないと売れなくなってきた)。現在見られるソフトウェア企業のほとんどは,この第2期で急成長した会社だ。そして現在はこの第2期の最後にあたるといってよい。今後は今まで以上に,ソフトウェア自身の高機能化,マルチプラットフォームへの対応,ネットワークへの対応,マルチメディア対応などが期待されており,どうしても企業自身が大規模化していく必要があるのだ。
 次の点は,市場の拡大に伴う企業の拡大傾向があげられる。市場がより大規模になってきているのに,企業が小規模のままだと有効なマーケティング活動ができにくくなるのだ。製品のプロモーション,宣伝,流通,販売,サポート体制など,スケールメリットを発揮できるところでないと有効な販売が難しくなってきている点がそれだ。
 最後に企業の体質強化という点も見逃せない。1社1製品といったこれまでの虚弱体質を,複数の製品をラインに持つことで企業の体質を強化しなければならなくなってきている。1社で複数の分野の製品を持つとなると当然会社の規模は大きくなる必要があり,そのために最も手っとり早い方法が企業の吸収合併なのだ。
 米国のソフトウェア企業は,日本に比べて一般に小規模なところが多い。これは日本のほうが構造的に進んでいるわけでは全然なくて,単に流通その他の制約が少なく,小規模でも会社をスタートアップできる(できた)からだ。ただこうした業界の構造も,すでに述べたような理由で徐々になくなりつつある。ちょっと前まではガレージカンパニーもよく見かけたものだが、現在はスタートアップ時から,かなりの資金を調達してかからないとうまくいかなくなってきている。業界再編の動きはアプリケーションの高度化という恩恵を与えてくれるが,逆に昔ながらのアメリカンドリームが少なくなってきているといえるのかもしれない。

Mac新製品の全貌
 Apple社がこの秋に新製品を発表するという噂は,以前から少しずつリークされていたが,このほどその全貌がほぼ明らかにされた.正式な発表は、10月21日からラスベガスで行なわれるComdex/Fall'91.今までApple社はComdexなどの肥大化したショウでの新製品発表は控えていたが,今回はApple社がClassicの発表以来,より一般への普及に力を入れているのを背景に,異例の発表となる見込みだ。
 今回発表される予定の機種は6機種Classicの上位機種となるMacClassicII,タワータイプのMacQuadra700と900,ノートタイプは3モデルでMacPowerBook100/140/170.
 ClassicIIはビルトインモニタータイプ,16MHzの030を搭載。2MbytesRAM,40MbytesHDDモデルで1900ドル。SE/30は同時に生産中止の可能性大.
 Quadra700はIIciを縦においた格好で25MHz040を搭載,4MbytesRAM,80MbytesHDDモデルで6500ドル。現行のIIfxより40から50%程度高速で,しかも価格的にはIIfxよりも1500ドル程度安くなるのでIIfxは生産中止,あるいは大幅な値下げが行なわれる予定.Quadra900は最強のモデルで25MHzの040,4MbytesRAM,160MbytesHDD搭載で8700ドル.Quadra両モデルはいずれもイーサネット搭載,および旧タイプに比べて約2倍の速度を持つと言われている新SCSIコントローラが搭載されている.
 PowerBookは,話題の中心になるであろうノートタイプ,低価格のモデル100は16MHz68000を搭載。CPUはMacPortableと同じローパワーバージョン,2MbytesRAM,20MbytesHDDで2300ドルで,FDDは外付けオプションで200ドル。140は16MHzの030を搭載.2MbytesRAM,20MbytesHDDで2900ドル。ノートブック中最高のモデルである170は,25MHzの030+68882,4MbytesRAM,40MbytesHDD搭載で4600ドル。140および170はFDDが標準で付く。全モデルともバッテリでの動作時間は2時間以上 本号が発売されて1カ月後に発表されるわけで,正式な仕様,価格は改めて報告されると思うが,少なくともComdex/Fallの中心的な話題になることは必至だろう.
(ザイロンコーポレーション代表 脇山弘敏)

 この時代米国の不況とかは記憶にない。日本のバブル崩壊が強烈に残っている。

「Miscellaneous :bihind the news」をスクラップする。

IBM PCから10年
 1991年8月12日,IBM PCは満10歳の誕生日を迎えた。発表直前には「IBMがパソコン市場に正統派として殴り込みをかける」という大きな報道が行なわれた.スペックを見た人たちは,そのころ市場を支配していたApple,Tandy,Commodore,Atariなどのマシンと比べて「特に目新しいものはない」などとと陰口をたたいたものだ.
 しかし,ユーザーはIBMのブランドを信頼し,IBMは何百万というPCを投入して業界スタンダードの地位を築いた。執拗なクローンメーカーのゲリラ的侵略にも関わらず,IBMはその地位をなんとか維持。過去10年で7000万台のPCが販売され1000億ドル市場にまで成長した。1990年のIBMアーキテクチャマシンは,米国内のパソコン売り上げの84%を占めている(Macは10.8%).
 最初のIBM PCのメモリはたった64Kbytesだったが,現在のIBM PS/2 Model95は8Mbytesのメモリを搭載。米国のビジネス誌「FORTUNE」も特集記事を組み「当時,IBM PCは2665ドルだったが,現在ならば同じ金額で(インフレを考慮に入れたとしても),35倍の処理能力と1200倍のディスク容量,それにカラーCRTまで買えるようになった」と解説している。同記事では,SteveJobsとBillGatesが対談しており,ともに「IBMがPCに参入したとき,あまり真剣に競争相手とは考えていなかった」と告白.2人の意見はけっこう合っていて、先のIBMとAppleの提携に関しても「IBMにはいい話だが,Apple側がなぜ同意したのか分からない」と口を揃えている.
 さて,IBMは,10周年に合わせてPS/2 Model90や95XP486を50MHzにするアップグレードキット「PS/2 Processor Upgrade Option」を発売した。33MHzシステムからは3695ドル,25MHzからは5345ドル,20MHzの486SXからは7245ドルである.さらに新製品も出てきた。携帯電話のネットワークを使って通信できる「PCradio」である.サービス業,販売業,警察業務など,移動中にホストコンピュータからの情報を必要とする業務に携わっている人たちをターゲットにしたもの。同社は,連邦通信委員会(Federal Communications Commision)に承認を交渉中だ。
 モデルは3種類で,通常の電話に接続するもの,IBMとMotorolaが持っている「ARDIS」というラジオネットを介するもの,セルラー回線を利用するものである.3モデルともに有線・無線兼用の2400/4800bpsモデムと,ファクス機能を内蔵している.
 共通の仕様は,CPUが5/10MHzの80C186で,メモリは640Kbytes.JEIDA(PCMCIA)仕様のICカードスロットを持ち,サイズは267(W)×213(D)×66(H)mmと,床面積はA4ジャストサイズより小さいが,厚みがやや気になる.重さはモデルにより異なり,2.3~3kgオプションとして通常の会話用のハンドセットと、合体型の熱転写プリンタ(紙幅は8cm)がある。さらにスペックには,防塵,防水と書いてあるが,どの程度なのかは不明.温度に関しても強化していて,0~50℃で動作を保証している(98のノート型は10~35℃).日本でも98のRCに続く製品が早く出てほしいものだ.
 小型のものでは,HPの95LXが売れているという.同社では,需要が供給を大きく上回っており,新しい生産ラインを作るとまでいう.現在までの需要は同社の供給能力を完全に超えているようだ。699ドルの95LXは,Lotus1-2-3のほか,計算機,ワープロ,電話帳やスケジュール帳などといった機能を搭載するが,売れ行きを聞いて,200近いソフト会社が,対応のソフト開発に興味を示しているという.HPはさらに2匹目を狙っているが,今はやりの手書き入力には否定的で,キーボード搭載の小型マシンを開発中という.
 ちなみに編集部でも,ET,OASYS POCKETに続き,95LXを衝動買いした者がおり,すでにVZとJGAWKを入れて愛用している(1ヵ月入荷を待った)。先行商品としては,Poqet社のPCとAtariのPortfolioがあったが,機能・価格ともにそのちょうど中間でニーズにピッタリと合ったということか.

宇宙飛行士もスパイもパソコン通信
 スペースシャトルのAtlantis号で,電子メールでのコミュニケーションがテストされた.つまり,地上管制局や宇宙船間のコミュニケートが電子メールで可能かどうかを調べるもの。満足のいく結果が出た場合、今まで使用していたファクスに代わって電子メールを導入,宇宙ステーション「Freedom」における初のコミュニケーション手段になるだろうという.SF映画を見なれた者には,今までファクスを使っていたというのも意外だが、そのうち公衆BBSと繋いで,「宇宙飛行士とチャットできます」という有料サービスでもやれば儲かるのではないだろうか.ちなみにシャトル側の使用機種はMacである.
 ドイツ当局は,スイス銀行のコンピュータに侵入しようとしていたフィリピンの情報エージェントを逮捕した。犯人はチューリッヒで3名の共犯者とともに「経済的スパイ活動」を行なったという。目的は,フィリピンのマルコス前大統領の秘密資産の探索ということだ。検察側によると,スイスのコンピュータに侵入しようとした一味のリーダーはReiner Jacobiというオーストラリア人で,フィリピン政府のヨーロッパ代表や保安知的活動のコンサルタント.マルコス預金の存在とその残高を確認するよう命じられていた.犯人たちは,「銀行のコンピュータ侵入のスペシャリスト」と名乗る者から得たデータをもとにハッキングを目論んだようだが,どうやらデータは偽物だったという.
 コンピュータ犯罪といえるのかどうか分からないが,部品の窃盗団11人が逮捕された。彼らは1989年4月~90年2月にマサチューセッツのDEC倉庫から盗み出した部品を売って640万ドルあまりを稼いだという.犯人の中にはDEC社員の名前もあるというが,百万ドル単位の部品を盗まれて,気づかないものなのだろうか.
 SPA(Software Publishers Association)は,海賊版や違法コピーなどの著作権侵害によって,1990年だけでに24億ドルの損失を被ったと推測している。コンピュータ利用者のプログラムの平均使用数調査と,ソフトおよびハードウェアの売上高とを比較したデータに基づいて,SPAとDataquestがこのような結果を出した。ただし,過去4年間(1987年~1990年)に購入されたビジネスソフトは,DOSマシン1台あたり1.31から1.78本に,2台のMacあたりでは2.03が2.55本にそれぞれ増加している。とはいっても,この数字は新規に購入されたパソコンの数で計算しており,稼動台数ではないので,あまり信じることはできまい.それにしても,この数字,Macユーザーのほうがモラルが上なのか,購入すべきソフトが多いのか、周りにコピーさせてくれる人が少ないのか,なぜなんだろうか.

シリコンバレー観光ポイント
 歴史を作るのが好きなアメリカ人だが,PaloAltoにあるIC発明の地が,カリフォルニアのOffice of Historical Preservationによって「史跡」として登録された.これは,1959年,故Robert N.Noyce博士がFairchild社で開発したICに対するもの。彼はトランジスタやダイオードといった部品の接続に,酸化シリコンの窓からアルミニウムを蒸着する方法を開発した.「ICは私の怠慢な性格から生まれたものだ。トランジスタはシリコンの上に作られ,切り出され,また回路として組まれる。ならば,途中を省いてシリコンの上に組んでしまえ、というわけでICができた」と,生前Noyceは語った。
 史跡を記念する銘板はPaloAltoのEastCharleston街844番地に建てられる.シリコンバレーでのこのような記念碑はこれが2つ目で,最初のものはBill HewlettとDavid Packardが会社を起こしたガレージに建てられている.旅行する人はぜひ行って写真を撮ってこよう.
 ちなみに,Appleは,Motorolaの広い敷地を買いとって,一気に本社建設を始めている。まだ造成の途中だが,新社屋も観光ポイントのひとつになるだろう。対してSunはシリコンバレーから他の場所に従業員を異動すると発表.自主異動契約条項を提示し,Milpitasの製造工場で働く従業員らに提供している。その数は750~1000名程度とみられ,異動希望者には2ヵ月分の給料・手当に加え,雇用期間に応じて給料の最高6ヵ月分までの特別手当が与えられる。他のWSメーカーが効率を上げ価格を下げている時期ではあるが,Sunはこの異動が必ずしも金の節約になるわけではないし,経営状況を反映したものでもないと語る.HPは2000名を解雇する予定といい,Appleは1200名を,DECは9000名を解雇している状態だが,Sunでは来年も従業員を追加する予定と強気だ。

ロシアはどうなるんだっ
 ゴルバチョフが行方不明になっていたが,その前に出た話.AppleはRussianLanguageSoftwareを搭載したMacを,ソ連国内で販売開始した.Apple社はモスクワを本拠にしたIntermicro社(ソ連各都市にオフィスを持つソ連/オーストリアの合弁会社)を通じて販売していく。1988年に創立されたIntermicro社は,IBMマシンや他のパソコンを販売する大企業。同社はアップル総代理店になり,販売やアフターサービスをする販売店ネットワークを広げるつもりのようで,日本におけるキヤノン販売のような感覚だ。価格はMacClassicが951ドル,ロシア語のキーボードが92ドルである。ブッシュ大統領もゴルビーとの会談の後、西側諸国ハイテク商品のソ連への輸出規制に関するCocomの方針を見直すと発表したが,これからどうなるのだろうか.

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 IBMがパソコン市場に参入してわずか10年で大変化した。私は1979年からMZ-80C,X1,PC9801VX2,Dynabookと4台もパソコン(マイコン)を買った。周辺装置を含めるとどれだけお金を使ったことやら。当時、私たちパソコンマニアが市場を支えていたんだと同好の士と語り合っていた。

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