SSブログ

X68000インタビュー他(月刊ASCII 1992年4月号8) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

TBNにX68000の開発者へのインタビュー記事をスクラップする。
その前にこの号のASCII EXPRESSのスクラップを再掲する。
シャープが3.5インチFDDを搭載したX68000 Compact XVIを発売
ASCII1992(04)b06X68000_W520.jpg
ASCII1992(04)b06X68000写真_W520.jpg
ASCII1992(04)b06X680001表_W520.jpg
X68000 Compact XVIの価格は29万8000円。月産4000台を予定。ということは順調に1年間売れたとしても48,000台にしかならない。PC-9801シリーズとは雲泥の差だ。

Manhattan Project
-newX68000誕生-
<取材協力>
シャープ(株) 総合デザイン本部電子機器デザインセンター
高島 浩氏
佐竹公司氏

 「恋人にしたい男と結婚したい男は違うのよね」と世の女性たちはいう。「妻を愛しているが彼女のことが忘れられないんだ」と,浮気をしている中年男がいう.「今はPC-9801を使っていて,そんなに不満があるわけじゃないんだけど,でもいつかはMacを買いたいものだ」と,隠れMacファンは密かに思う.
 予算,マシンの性能,会社のマシンとの互換性,ソフトの種類,設置スペースなど実用面だけで「好きなマシン」は語れないのだ.
 たとえば「見た目」「サイドの切れ込みが気にいらない」,「ツートンのカラーリングがいや」など人の好みはさまざまだが,マシンが家庭に入ってくるとき、このデザイン面は無視できない.
 スティーブン・ジョブズがApple IIcを作るとき,それまでいたデザイナーをすべて首にしてフロッグデザインを採用したというのは有名な話だが,国内メーカーではどのようにして,マシンのデザインを決定しているのだろうか。
 画一的なデザインが多い国産マシンの中では,もっともデザインされたフォルムを持つX68000を生んだ,栃木県矢板市にあるシャープ電子機器デザインセンターを訪ねてみた.

パーソナルコンピュータをデザインする
 2月25日,シャープは「X68000 Compact XVI」の販売を開始した。従来のマンハッタンシェイプ/ツインタワーのデザインコンセプトを継承しつつ,容積比44%,A4ファイルサイズにコンパクト化,3.5インチFDDを搭載したこのマシンは,「本」をイメージしている.
 X68000ユーザーは、圧倒的に学生や若いビジネスマンが多い。彼らの部屋の「本棚の中の1冊がX68000」といえるようなものにしたかったと,デザインを担当した佐竹氏はいう。ディスプレイの横に置いてもいいし、本棚にしまうこともできる.
 だが,新機種の企画が,技術部門と企画部門からデザイン部門に下りてきたときは,横置き型のマシンが考案されていた.技術的には横置きのほうが作りやすいという理由からだったそうだが,デザイン部門の「X68000はマンハッタンシェイプであるべきだ」という主張が,最終的には採用された.
 X68000は,ヤングビジネスマンをターゲットにしたマシンだったので,ビジネスマンのあこがれの地としてマンハッタンの摩天楼をイメージした縦置き型を打ち出した.そして,今ではそれがX68000の顔になっている.
 企画がデザイン部門にきてから技術部門に移管されるまで,約3カ月の月日がかかっている.通常のステップを踏むと4カ月ぐらいかかるというので,とっかん作業だったようだ。
 では、その工程をかんたんに説明しよう.まず,デザイン部門は,企画部門の提案にしたがってラフなスケッチを作成する。ここで,本体を縦置きにするか横置きにするか,FDDの位置をどこにするかなどを決め,それを技術部門が技術的に可能かどうか確認する.
 方向性が決まると,デザイナーはラフなペーパーモデルをいくつか作成する.このペーパーモデルができるまでに約1カ月ぐらいかかる.
 次に,複数のペーパーモデルを各部門が集まって検討し,この中からプラスチックモデルに落とすものを決める.今回は2つのモデルが選ばれた.が,それをひな型に技術的な微調整とデザインの完成度を高め,もう一度プラスチックモデルを作成する.
 ペーパーモデルから残った2モデルは,「本」というイメージのものと,「木」をイメージしたもう少し丸い感じのものだった。後者が落ちたわけだが,まん中に円柱が通っているような形のものだったらしい。
 このあとは,中心は技術部門へ移るが,デザイン部門が完全に離れてしまうわけではなく,デザインの手直しなどの調整が入ることもある.マシンのカラーは,1回目のプラスチックモデルを作るときに決定される. 2工程, 3工程を必要とする塗料を使うときは,生産として見合うかというチェックもデザイン部門が行なう.
 新機種のカラーはグレイだ。スエード塗装といって、触るとスエードのような手触りを感じるものになっている。オーディオ製品などには2年ほど前から取り入れられてきている塗装方法だ.側面の色は黒で,スリム感が強調されている.
 モニタは従来の形だが,色をグレイにして統一.こちらもスエード塗装を行なっている.
 新機種のデザインのコンセプトは,
(1)プレーンな面表現(Plane)
(2)スリム感(Slim)
(3)フローティングイメージ(Floating)
(4)情緒的な美しさ(Confortable)
であり,「あまりパキパキしたものにしたくなかった」と佐竹氏はいう。スエード塗装を採用したのも、手触り感などで暖かみを感じるようなものにしたかったからだそうだ。

 佐竹氏は,今回のデザインに対して次のように語っている.
「今回は,コンセプトどおりに仕上がったと思い満足しています。もちろん技術的な関わりでデザインの方向が変わってしまうこともあります.しかし,デザイナーの作品ではなくて,シャープの製品を作っているわけですから,その中で満足のいくものを製作していきたいと思いますね。
 このセンターでは,テレビ,ビデオ,液晶などもデザインしていて,デザイナーは約40名.パッケージ部門も入れると6グループに分かれていて,その中にまた小さなプロジェクトがあります.デザイナーは,常にローテーションしていて,同じ製品ばかりデザインすることはないので,次のX68000を担当するかは分かりませんが,パーソナルコンピュータの使い方を完璧にマスターしている人がデザインしたとき,また新しい面が出てくるんじゃないでしょうか.
 たとえば,以前ヤマハのデザイナーが楽器の使い方が分からなくてもデザインできるといっていたのですが,私は,良い意味で,ほんとうに使いこなせる人が作れば,もっと違ったものになるように思いますね」
 今回はシャープ1社の取材となってしまったが,ほかのメーカーの実態も興味のあるところだ.PC-386PやTiny 650のようにデスクトップマシンの世界にも小型化の波がきている.ブック型デスクトップマシンともいうべき「X68000 Compact」のように,家庭の中に位置するマシンとしてデザインされるものが,今後もっと増えてくるだろう.今後の動向に期待したい.


ASCII1992(04)g01TBN-X6800インタビュー写真_W336.jpg
 X68000は好きだったが、98とダイナブックを持っていてさらにX68000を持つことは経済的にできなかった。ゲーム機にするには忍びなく、グラフィックの性能もなく、ただただプログラミングするのが趣味だったため作ったプログラムを人に使ってもらうには98だけで精一杯だった。

なないろのディスプレイ
ASCII1992(04)g06TBNなないろ_W520.jpg

格言漫画
「論よりRUN」
ASCII1992(04)z01a論よりRUN_W489.jpg
BASIC時代に流行った。取り敢えず「f5」を推すんだ。そして「f4」でリストを見る。

「なくて七バグ」
ASCII1992(04)z01bなくて七バグ_W486.jpg
プログラミングが趣味というよりデバッグが趣味だったような気がする。

「ウソから出た仕様」
ASCII1992(04)z01cウソから出た仕様_W482.jpg
これは知らない。

「帯に短しタスク切り替えはAlt(Grph)-ESC」
ASCII1992(04)z02d帯に短しタスク切り替えはAlt(Grph)-ESC_W490.jpg
これも知らない。帯に短しは他になにかあったような気がするが気のせいか?

「この親プロセスにしてこの子プロセスあり」
ASCII1992(04)z02eこの親プロセスにしてこの子プロセスり_W484.jpg
これも知らない。

「三べんバグってゲームにしよ」
ASCII1992(04)z02f三べんバグってゲームにしよ_W485.jpg
これも知らない。
結局使っていたというか知っているのは「論よりRUN」だけだった。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。