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コンピュータショウ等(月刊ASCII 1992年6月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

「COMDEX Spring '92/WINOWS WORLD'92開催」の記事をスクラップする。
Win3.1 vs OS/2 2.0の対決だった。まだOS/2はあきらめていなかったかと思った。OS/2は初心者にはとっつきにくい難しいというイメージだった。

 4月6日~9日の4日間にわたり,世界最大のコンピュータショウのひとつ「COMDEX Spring'92」と,Windows関連の製品を一堂に集めた「WINDOWS WORLD'92」が,米国ChicagoのMcCormick Placeで同時開催された.今回の主役は,3月31日にショウにあわせたかのように発売された「OS/2 2.0」(以下OS/2)と,こちらも発売されたばかりの「Windows3.1」(以下Win3.1)だった.
■幅広い展開を見せるWindowsの世界
 WINDOWS WORLDの基調講演を行なったMicrosoftのBill Gates会長は,「Windowsこそ,ポータブルコンピュータ(Windows for Pen)からハイエンドコンピュータ(Windows NT)までを1つのユーザーインターフェイスで統一するOSだ.Win3.1は初期出荷100万本。年間1000万本を目指している」と語った。
 Microsoftのブースでは,Win3.1の先進性と使いやすさのデモや,Win3.1の発売に合わせてバージョンアップされたExcel4.0,MS-Word2.0,Power Point3.0などが注目を集めていた.またWindows for Pen(以下Pen Windows)のハードメーカーやソフトハウスを集めたブース(ハード,ソフトの200社がサポートを発表)では,NCRやNEC,SanyoのPen Windowsマシン(10社がOEM供給を受ける)を出展.Pen WindowsはLos Angels郡警察や米国の宅配便会社UPSなどで採用が決定しており、特定用途(バーティカルマーケット)での浸透が進んでいる.
 さらに今年の秋に発売が予定されているWindowsNTは,50社ものソフトハウスが対応ソフトをデモ.一見したところ,NT自体はプレリリースとして高い完成度を示しているようだった.
 Microsoft以外では,PageMakerで日本のユーザーにもお馴染みになったALDUSが,プレゼンテーションツールとして定評のPersuasion2.1などを展示.Mac用に発売されていたアプリケーションを順々にWindowsに移植していくという.そのほか,Win3.1に採用されたTrueType対応の文字フォントをショウプライスで発売しているブースには,多くの人が集まっていた.


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OS/2にかけるIBMの意気込み
 対してCOMDEXに陣を張ったIBMも,OS/2 2.0(以下OS/2)を大々的にデモ。IBMの記者会見にはBORLANDのPhilippe Kahn会長,NovellのRay Noorda会長など有力ソフトハウスのトップが出席し、今後OS/2をサポートしていくと,OS/2の優位性を示そうとしていた.MicrografxやBORLAND,Novellなどの有力ソフトハウスもIBMブースでOS/2対応のアプリケーションをデモしていたが,WINDOWS WORLDに比べると観客は少ない.
 IBMブースでは,OS/2以外にもGO社が開発したPen Computer用OSのPenPointを搭載したThinkPadを出展。これは昨年秋のCOMDEXで参考出品されていたマシンが正式に発表されたものだ.PenPointはOSとしての機能は高いが,新たにアプリケーションを作成しなければならない(WindowsともOS/2とも違う)ことが,普及を妨げるのではないかと考えられている.この部分でもWindowsと互換性があるPen Windowsが有利といえそうだ。
 このほかCOMDEXの会場には,台湾や韓国など東南アジアのPC互換機メーカーがAT互換機のボードを展示即売していたりAT互換機のケースだけを扱っているメーカーなどPC本体から周辺装置(マッサージ機などの健康機器もあった)までが集まり,ままるで秋葉原のガード下にあるショップのような様相.AT互換機は,486の33MHzが主流になり,75MHzをうたったものや,インテルが先日発表したDX2倍速CPU)の50MHzを搭載したものも登場している.価格も486の価格が引き下げられたおかげで,33MHzマシンがフルセットで2500ドル近く,2000ドルを切るマシンも出てきているという.
 さらにAT互換機は,Windowsの画面を高速に表示するWindowsアクセラレータのディスプレイカードをさらに高速に動かすために,CPUと直結した新しいローカルバスを採用したものへと動きだしている.ローカルバスにWindowsアクセラレータの入ったディスプレイカードを差すと,同じディスプレイカードをATバスに差した場合の10倍高速になるという.これなら,遅いといわれていたWindowsが十分にビジネスで使用できるだろう.

 IBM対Microsoftという図式になった今回のショウだったが,すでに普及しているWindowsとこれから普及させようというOS/2では,かなりの差がついているという様子.実際COMDEX側の会場は閑散とした様子だったが,WINDOWS WORLDは人ごみで通路を通るのも一苦労といった混雑ぶり.春のCOMDEXはなくなり,WINDOWS WORLDだけになってしまうのでは,というジョークも聞こえてくるほど.とはいえ来年の春のCOMDEXは,やはりWINDOWS WORLDと同時に,米国Atlantaで開催の予定.


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「コミュニケーションTOKYO'92開催―ISDNも一段落―」をスクラップする。
 通信機械工業会が主催する,ISDNや衛星通信システムなど通信機器と通信技術専門のショウ「コミュニケーションTOKYO'92」が4月6日から9日まで東京・晴海の国際見本市会場で開催された.
 「21世紀へのテレコミュニケーション創造ネットワークの時代―」をテーマに164社が出展(うち海外より43社)入場者数は4日間の累計で10万人強と,共にここ数年増えつづけており,数字のうえでは通信への関心の高まりを示す.しかし,昨年後半からの電子業界不況の影響か,各ブースはほとんどが機器を展示して説明をするのみのシンプルなもの.派手なデモンストレーションなどは少なく,全体に地味な印象を受けた.
 展示の核となったのは,やはり有線の通信機器ISDN関連機器が目立つのは昨年までと同じで,テレビ会議システムや静止画像伝送システムなど特に新開発のものは見られなかった.ISDNも実用化から3年が経ち、新製品の開発も一段落というところか.会場ではあまり目立たなかったが,AT&Tのカラーテレビ電話のように今までISDNを利用して実現していた機能を一般のアナログ公衆回線を使って行なうというものが新鮮だった.
 無線機器のほうでは昨年はNTTのムーバが小型携帯電話のブームを巻き起こし,一般のサラリーマンが街中で小型携帯電話を使っている光景も見られるほどになったが,今年はそれにかわる影響力のある商品は見当たらない.そのなかで電子手帳と携帯電話を組み合わせた携帯テキスト端末が,実用化も間近いようで目をひいた。
 今までは通信機器といえば企業利用が前提であるような製品がほとんどだったが,これからはコードレステレホンやファクスの後に続くような,一般家庭などをターゲットにした製品が出てくるのではないだろうか.


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今も運用されているイリジウムサービスはこのころ計画された。
今はイーロン・マスクのスペースX によるスターリンクが始まっている。
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「マイクロコンピュータショウ'92開催
――ワンチップマイコンから開発ツールまで」をスクラップする。
 4月22日から25日まで,東京・平和島の東京流通センターにおいて日本電子工業振興会主催の「マイクロコンピュータショウ'92」が開催された.
 今年で16回目を迎え,出展社数は66社,昨年に比べて3社の増加となった。今回のテーマは“21世紀への飛躍・マイコン”.
 このショウは,マイクロコンピュータの名前が示すとおり,プロセッサやメモリなどの基本的なデバイスからICE(In Circuit Emulator)のような開発環境までを含む幅広い内容の展示が特徴といえるが,そのぶん地味な印象となるのは避けられない.今年からイメージチェンジを試みるといわれていた割に,展示には大きな変化が見られなかった.
 今回のショウは、特に変わったデバイスや新技術は目立たないものの、従来の技術の延長として,半導体の高集積化,3V以下の低電圧動作,処理速度の向上,リアルタイム処理,LANなどの展示がメイン.そのほか,導入してすぐに使えるUNIXワークステーションを利用した開発環境(ターンキーシステム)や,GUIを取り入れ,さらに統合化した開発環境が興味深いところといえよう.変わったところでは,アナログ回路の動作シミュレーションを行なうソフトウェア,あるいはテレビ電話などに利用するデータ圧縮伸長プロセッサに目新しいものがあった.
 期間中の特別講演は「2000年に向けてのシリコンテクノロジー」や「半導体技術の進歩とインパクト」のほか,提唱者の坂村健氏による「TRONプロジェクトNOW」などが行なわれた.
 なお,来年は,同じ会場で4月21日から24日にかけて開催される予定.


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