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安心館,PS/55Z,CONTURA他(月刊ASCII 1992年7月号5) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSから安心館,PS/55Z,CONTURAをお願い致します。

安心館は職場で使っていた。FDDインターフェイス接続なので複数のマシンのところに持って行きシステムドライをバックアップしていた。
ASCII1992(07)d18安心館写真1_W362.jpg
ASCII1992(07)d18安心館写真2_W258.jpg
ASCII1992(07)d19安心館写真3画面1_W414.jpg
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ASCII1992(07)d19安心館図2_W419.jpg
安心館のまとめ部分をスクラップする。
 さて,バックアップで注目されるのはデータの保管性と,作業の手間/時間であろう。バックアップ用カートリッジテープの保管性は,パソコンよりもシビアな環境を要求されるワークステーションでの実績があり,書き込まれたデータは光ディスクと同等の信頼性があり,磁気的防護が完全であれば,5~10年はデータの完全保持が可能である.
 バックアップ作業の手間と時間だが,手間は専用ユーティリティのおかげで,ほとんど自動化されており,問題はない(画面1).
 しかし、安心館へのデータ転送がHDDインターフェイスより遅いFDDインターフェイスを介して行なわれるため,ホストマシンに関わらずバックアップには時間がかかる.これも,HDDの内部の書き込み状況によって左右されるのだが,一例を図2にまとめたので参考にしてほしい。ちなみに,1Mbytes程度のファイルをバックアップする場合では,FDDと安心館で,それほど差がなかった(どちらも1分前後).
 HDDユーザーに欠かせないバックアップ作業といっても、やはり面倒なことはしたくないものだ。その点安心館の簡易操作はなじみやすい。しかし,バックアップに1時間近くもコンピュータを占有されるのでは,作業は必然的に一日の終わり,就寝前や帰宅前ということになる。それならば,バックアップ終了と同時に,安心館の電源がオフになるような機能もほしかった。   (池田)

 昼休みに安心館を利用していた。バックアップするのはシステムドライブでデータはフロッピーディスクに個別に保存していた。

コンパックのCONTURA
ASCII1992(07)d09CONTURA_W351.jpg
コンパックのCONTURAのスペックをスクラップする。
製品名 CONTURA 3/20
価格 29万8000円~
CPU 386SX (20MHz)
メモリ 標準 2 Mbytes 最大10Mbytes
表示 16階調CFLサイドライト液晶
   640×480ドット
FDD 3.5インチ x 1
HDD 40Mbytes~
バッテリ駆動時間 3時間
重量 2.8kg

製品名 CONTURA 3/25
価格 39万8000円~ CPU 386SX (25MHz) メモリ 標準 4 Mbytes 最大12Mbytes 表示 16階調CFLサイドライト液晶
   640×480ドット
FDD 3.5インチ×1
HDD 60Mbytes~
バッテリ駆動時間 3 時間
重量 2.8kg

製品名 LTE Lite/25c
価格 83万8000円~
CPU 386SL (25MHz)
メモリ 標準 4 Mbytes 最大20Mbytes
表示 TFTカラー液晶
   640×480ドット/16色
FDD 3.5インチ×1
HDD 84Mbytes~
バッテリ駆動時間 3時間
重量 3.1 kg

製品名 PORTABLE 486
価格 82万8000円~
CPU 486DX (33MHz)
メモリ 標準 4 Mbytes 最大 32Mbytes
表示 16階調 TFTモノクロ液晶
   640×480ドット
FDD 3.517×1
HDD 120Mbytes~



PS/55Z 30U SLCとPS/55note N51 SLC
ASCII1992(07)d09PS55Z_W412.jpg
PS/55Z 30U SLCとPS/55note N51 SLCのスペックをスクラップする。
製品名 PS/55Z 30U SLC
価格 54万円~
CPU 386SLC(20MHz)
メモリ 標準 2Mbytes 最大 14Mbytes
表示 XGA(VRAM 1Mbytes) カラーモニタ
   1024×768ドット/256色
   640×480ドット/6万5536色
FDD 3.5インチ×1
HDD オプション
スロット 3 (マイクロチャネル)

製品名 PS/55note N51 SLC
価格 49万8000円
CPU 386SLC (16MHz)
メモリ 標準 4 Mbytes 最大 12Mbytes
表示 16階調CFLサイドライト液晶
   640×480ドット
FDD 3.5インチ×1
HDD 80Mbytes
バッテリ駆動時間 2時間
重量 2.8kg



プロサイドのDOS/Vマシン
ASCII1992(07)d10JD1994SX_W300.jpg
プロサイドのDOS/Vマシンのスペックをスクラップする。
製品名 JD1994SX-20
価格 21万9000円
CPU 486SX (20MHz)
メモリ 標準 4 Mbytes 最大32Mbytes
表示 SVGA
   1024×768ドット/16色
   640×480ドット/256色
FDD 3.5インチ×1
HDD 40Mbytes
スロット 6 (ISA)

製品名 JD1994-50
価格 44万円 CPU 486DX (50MHz)
メモリ 標準 4 Mbytes 最大32Mbytes
表示 SVGA
   1024×768ドット/16色
   640×480ドット/256色
FDD 3.5インチ×1,5インチ×1
HDD 200Mbytes
スロット6 (ISA)

製品名 JD1991-ROCK25
価格 17万5000円
CPU 386SX (25MHz)
メモリ 標準 4 Mbytes 最大16Mbytes
表示 SVGA
   1024×768ドット/16色
   640×480ドット/256色
FDD 3.5インチ×1
HDD 40Mbytes
スロット 2 (ISA)

製品名 LD486DX-50VX
価格  54万8000円
CPU 486DX (50MHz)
メモリ 標準4 Mbytes 最大32Mbytes
表示 プラズマディスプレイ
   640×480ドット
FDD 3.5インチ×1
HDD 105Mbytes
スロット 2 (ISA)
重量 7.2kg



PCvision 4/33
ASCII1992(07)d11PCvision_W351.jpg
ASCII1992(07)d11PCvision画面1_W407.jpg
ASCII1992(07)d11PCvision写真5_W311.jpg
PCvidion 4/33のスペックをスクラップする。
製品名 PowerPremium 3/33, 4/33,4/50
価格  35万7000円~, 42万8000円~, 49万9000円~
CPU 386DX (33MHz), 486DX (33MHz), 486DX2 (内部50MHz)
メモリ 標準4 Mbytes 最大80Mbytes
表示 SVGA (アクセラレータ付き)
   1024×768ドット/16色
   800×600ドット / 3万2000色
FDD 3.5インチ×1
HDD オプション
スロット 6 (EISA)

製品名 PremiumExec 386SX/25C
価格  61万4000円
CPU 386SX (25MHz)
メモリ 標準 4 Mbytes 最大 8 Mbytes
表示 パッシブマトリックスカラー液晶
   640×480ドット/16色
FDD 3.5インチ×1
HDD 60Mbytes~ バッテリ駆動時間 3時間
重量 3.4kg


PCvision 4/33のまとめ部分をスクラップする。
 PCvision 4/33の魅力はなんといっても,一流メーカーの486-33MHzマシンとしては従来の半額以下という野心的な価格だ。IBMやコンパック,あるいは日本電気,東芝,富士通といったところの486-33MHzマシンは今でも100~200万円することを考えるとPCvisionの安さははっきりする。万一故障した場合のことなどを考えると,大きなメーカーで,ちゃんと日本法人のあるところなので安心できるといえる。


DynaBook V486 J-3100XS 081VT
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ASCII1992(07)d12Dynabook画面2_W335.jpg
DynaBook V486 J-3100XS 081VTのまとめ部分をスクラップする。
 使用感はさすがに快適のひとことに尽きる。486マシンだけあって,Windowsを起動してもストレスを感じない。モノクロのノートパソコンでは,Windowsを動かすとマウスカーソルが見にくいという問題があるが,カラ一液晶が普及すればWindows環境を携帯するのは当たり前の風景になるだろう(画面2).ただ,ポインティングデバイスとしては背面にマウスをつなぐ以外にないので、電車の中などでWindowsを使う方は,キーボードでの操作に習熟しておく必要がある.筐体を変えたのだから,ついでにトラックボールを付けるか,せめてサムマウスのようなオプションを用意して欲しいものだ。
(中略)
 CPUパワーの差を考えれば,かなりがんばった価格だが,89万8000円という金額は個人がぽんと出すにはまだちょっと高いものがある。ノートパソコンにも486の速度を求める人は少なくないだろうから、ノーマル液晶の安価なバージョンの発売も期待したい。



FLORA 3010N
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FLORA 3010Nのまとめ部分をスクラップする。
 3010Nは40MbytesHDD内蔵モデルのみで,価格は37万8000円。同機能の55noteが35万2000円だから,DOSとATOK7が付いてくることを考えれば割安だ。AX仕様のHDDつきノートとしては最も格安のマシンとなる。


PenTop modelIV
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ASCII1992(07)d14PenTop写真3_W438.jpg
PenTop modelIVのスペックをスクラップする。
製品名 PenTop modelV
価格 55万8000円(40Mbytes モデル)
CPU 386SL (25MHz)
メモリ 4 Mbytes (最大8Mbytes)
HDD 40M/80Mbytes × 1
FDD 720K/1.2M/1.4Mbytes × 1
表示 640×480ドット, VGA, 16階調
I/0  外部ディスプレイ, プリンタ
   RS-232C, ISA拡張バス
   タブレット, キーボード
スロット メモリ専用スロット
     ファクスモデムボード用スロット
     イーサネットボード用スロット
サイズ 本体 279(W)×216(D)×26.4(H)mm
    タブレット 279(W)×233(D)×14.8(H)mm
重量 本体 1.5kg
   タブレット 1 kg


PenTop modelIVのまとめ部分をスクラップする。
 このマシンが,本領を発揮するまでには,まださまざまな問題を解決しなければならない.しかし,PenTop modelVが,オフィスの中でのペントップコンピュータのあり方を問う,貴重なコンセプトマシンであることは間違いないだろう.


PRO NOTES 55とFMR-50CARD
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ASCII1992(07)d15PRONOTE写真4_W387.jpg
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ASCII1992(07)d16FMR-50CARD写真6_W323.jpg
PRO NOTES 55とFMR-50CARDのスペックをスクラップする。
製品名 Panacom PRO NOTE55
価格 29万8000円/39万8000円
製品名 FMR-50CARD
価格 27万8000円/39万8000円
CPU 386SX (16MHz)
ROM 256Kbytes
メモリ 2 Mbytes (最大10Mbytes)
表示 640×400ドット, 16階調
   FLバックライト白液晶
記憶 FDD × 1
   HDD ×1 ( 40Mbytes)
   ICメモリカード
スロット メモリ拡張スロット×1
     モデムスロット×1
電源 Ni-Cd電池
   Ni-MH電池 (オプション)
サイズ 297(W)×250(D)×28(H)mm
重量 約1.7kg (HDDモデル)


PRO NOTES 55とFMR-50CARDのまとめ部分をスクラップする。
 価格は,40MbytesモデルでPRO NOTE55,FMR-50CARDともに39万8000円と,98NS/Tと同じ価格となっている。処理速度では20MHzのSLを搭載する98NS/Tのほうが高速だが,そのコンパクトさと軽さは持ち運んで使う際に利点であり,アウトドアユーザーにはぴったりのマシンといえる。


Macintosh Quadra 950とMacintosh LC II
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ASCII1992(07)d17MacQuadra写真2_W325.jpg
Macintosh Quadra 950とMacintosh LC IIのスペックをスクラップする。
製品名 Macintosh Quadra 950
モデル 8 MB/FD, 8 MB/HD230MB, 8 MB/HD400MB
価格 143万8000円, 167万8000円, 183万8000円
CPU MC68040 (33MHz)
メモリ 8 Mbytes (最大64Mbytes)
外部I/O ADB×2, シリアル×2, イーサネット
    SCSI×2,サウンド出力(ステレオ)
    サウンド入力(モノラル)
拡張スロット NuBus × 5, 040PDS × 1
FDD 800Kbytes/1.4Mbytes × 1
HDD ―― 230Mbytes 400Mbytes

製品名 Macintosh LC II
モデル 4 MB/FD, 4 MB/HD40MB, 4 MB/HD80MB
価格  25万8000円, 33万8000円, 37万8000円
CPU MC68030 (16MHz)
メモリ 4 Mbytes (最大10Mbytes) 外部I/O ADB,シリアル× 2, SCSI
    サウンド出力, サウンド入力
拡張スロット 030PDS×X 1
FDD 800Kbytes/1.4Mbytes × 1
HDD ―― 40Mbytes 80Mbytes


 Mac LCのピザボックスタイプの筐体が好きだった。
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PC-9801FS/FX,PC-486GR/GF,ODP(月刊ASCII 1992年7月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

NEW MODEL IMPRESSIONからPC-9801FS/FX,PC-486GR/GF,OverDriveプロセッサをスクラップする。

PC-9801FS/FX
ASCII1992(07)d01PC-9801FS写真_W478.jpg
ASCII1992(07)d01PC-9801FS写真1_W327.jpg
ASCII1992(07)d02PC-9801FS写真2_W497.jpg
ASCII1992(07)d02PC-9801FS写真3_W500.jpg
ASCII1992(07)d03PC-9801FS写真4_W474.jpg

SPECをスクラップする。
製品名 PC-9801FS
価格 34万8000円 (FS/2, FS/U2)
   46万8000円 (FS/5, FS/U5)
   53万8000円 (FS/7, FS/U7)
CPU 386SX (20MHz)
メモリ 標準1.6Mbytes 最大14.6Mbytes
表示 640×400ドット
FDD 5インチ×2または3.5インチ×2
HDD なし  (FS/2, FS/U2)
   40Mbytes (FS/5, FS/U 5)
   100Mbytes (FS/7, FS/U7)
拡張スロット 標準拡張スロット×4
サイズ 380 (W) x 335 (D) x 150 (H) mm
重量 9.4kg (FS/2)
   10.4kg (FS/5, FS/7)
   Uシリーズは800g軽い

製品名 PC-9801FX
価格 27万8000円 (FX/2, FX/U2)
   39万8000円 (FX/5, FX/U5)
CPU 386SX (12MHz)
メモリ 標準1.6Mbytes 最大14.6Mbytes
表示 640×400ドット
FDD  5インチ×2または3.5インチ×2 (FX/2, FX/U2)
HDD なし
   40Mbytes (FX/5, FX/U5)
拡張スロット 標準拡張スロット×4
サイズ 380 (W) x 335 (D) x 150 (H) mm 重量 9.4kg (FX/2)
   10.4kg (FX/5)
   Uシリーズは800g軽い


ASCII1992(07)d02PC-9801FS-MME_W351.jpg
PC-9801FS/FXのまとめ部分をスクラップする。
 では,ベンチマークテストの結果を見てみよう.FSは,期待どおりDS比で約1.25倍ほど高速化されている.一方のFXは,かけ算命令以外は,DXとほとんど変わっていない。これも,予想どおりの結果である。
 画面表示の高速化など,CPU以外の点でも多少の改良があることも期待していたのだが,これははずれた.対抗するエプソンの新機種では画面表示関係で高速化が実現されていることや,Windows使用時にはビデオ処理の速度が使用感を大きく左右することを考えると,98シリーズでも画面表示などの周辺装置についてさらなる高速化を望みたい。
(中略)
 PC-9801FS/FXに上位機種のFAを含めたデスクトップの新シリーズは,より高機能なだけでなく,便利で使いやすい環境を追求したマシンになっている.価格面でもFSが34万8000円,FXが27万8000円(ともにFDDモデル)で,DS(35万8000円),DX(31万8000円)に比べ,高機能かつ低価格になっている。とはいえ、エプソンの新製品であるPC-486GFは,FSと同価格で機能はFA相当であり、これと比較されるとFSはつらい。日本電気純正であること,ファイルスロット用の周辺機器の充実などと天秤にかけることになる.



,PC-486GR/GF
ASCII1992(07)d04PC-486GR_W505.jpg
ASCII1992(07)d04PC-486GR写真2CPUボード_W500.jpg
ASCII1992(07)d04PC-486GR写真2メイン基板_W391.jpg
ASCII1992(07)d05PC-486GR写真3_W308.jpg
ASCII1992(07)d05PC-486GR写真4_W353.jpg
PC-486GR/GFのSPECをスクラップする。

製品名 PC-486GR 価格 45万8000円 (GR2/GR5)
   60万8000円(GR2E/GR5E)
   48万8000円 (GR3)
CPU 486SX (25MHz)
メモリ 標準 1.6Mbytes
    (ハイレゾモード時 1.5Mbytes)
    最大 14.6Mbytes
表示 標準 640×400ドット
       1120×750 ドット
オプション  640×480ドット
      1024×768ドット
FDD 3.5/5インチ×2
  (3.5インチ×1+5インチ×1:GR3)
HDD 100Mbytes (Eモデル)
拡張スロット 標準拡張スロット×3
       (ハイレゾボード装着時: 2 )
       上位互換32bit スロット×1
サイズ 389(W)×347(D)×150(H)mm
重量  8.7kg (GR2)

製品名 PC-486GF
価格 34万8000円 (GF2/GF5)
   49万8000円(GF2E/GF5E)
   37万3000円 (GF3)
CPU 486SX (16MHz)
メモリ 標準 1.6Mbytes 最大 14.6Mbytes
表示 標準 640×400ドット
   オプション 1120×750ドット,
   640×480ドット, 1024×768ドット
FDD 3.5/5インチ×2
  (3.5インチ×2+5インチ×1:GF3)
HDD 100Mbytes (Eモデル)
拡張スロット 標準拡張スロット×3
       上位互換32bit スロット×1
サイズ 389(W)×347(D)×150(H)mm
重量  8.5kg (GF2)


ASCII1992(07)d05PC-486GR画面1_W453.jpg
ASCII1992(07)d05PC-486GR画面2_W439.jpg

 PC-486GR3は24ドットフォントが美麗な高速DOSマシンとして気に入っていた。DOSマシンの最終形体だと思って自宅で使っていた。Windowsマシンとしては使っていなかった。
 以下スクラップする。
拡張性に優れた486マシン
 PC-486GR(以下GR)は,CPUに25MHzの486SXを搭載,1120×750ドットのハイレゾリューションモードを標準で備えるデスクトップマシンだ(写真1).PC-386GS(386DX,20MHz)の上位機となるだけでなく、PC-386G(386DX,33MHz)よりも高機能となるわけで,事実上のハイエンド機として位置付けることができる.
 一方のPC-486GF(以下GF)は,CPUにPC-9801FAと同じ16MHzの486SXを搭載している.PC-386GEの上位機であるとともに,486マシンとしては普及モデルということになる.標準ではハイレゾモードは備えていないが,GEと同様にオプションのハイレゾボード(PCHRLB2)を第4スロットに装着できる.
 GS/GEと同じ本体ケースを使用しているので,外観にはほとんど変化がない。正面に貼られていたシールがなくなって,機種名が直接刻印されていることが,わずかな相違点となっている.
 メインメモリはGR/GFともに1.6Mbytes(ハイレゾモードでは1.5Mbytesとなる)を標準搭載しているほか,CPUボード上のソケットにRAMモジュールを2枚まで装着可能なので,増設RAMボードを使用せずにメモリを合計9.6Mbytesまで(4MbytesRAMモジュール使用時)拡張可能だ(写真2).さらに増設RAMを使用すれば,最大14.6Mbytesまで増設できる。
 GS/GEと比較すると,CPUの変更による高速化だけでなく,画面の表示速度も改良されている.新ビデオASIC(特定用途向けIC)の採用によって,テキスト表示で約3倍,グラフィック表示では約2倍の高速化を実現したという.
 そのほか,内蔵FDDを他のPC-286/386の増設ドライブとして使用できるターミナルFDDモード,FM音源3和音のサウンド機能,動作中のCPUクロック切り替え(38610MHz相当,3865MHz相当の3段階)が可能な点など,GS/GEの便利な諸機能は,そのまま継承している.
 GR/GFのラインナップは,3.5インチFDDモデルGR/GF2,5インチFDDモデルGR/GF5,100MbytesHDDを内蔵したGR/GF2EとGR/GF5E,3.5インチモデルに5インチFDD1基を追加したGR/GF3の合計10モデルが用意される.5インチモデルには,本体前面に3.5インチFDDユニットを増設できる.また,FDDモデルにはオプションの100/200MbytesHDDのほか、従来のPC-386V/286Vシリーズ用のHDD(20/40/80Mbytes)も内蔵できる.

マシンをもっと快適にするオプション群
 GRとGFに共通するもうひとつの大きな特徴が,その優れた拡張性だ.
 Windowsアプリケーションを快適に利用するには,25MHzの486SXでも不十分なときがあるのが現実だ。今回、エプソンが多様なアップグレードオプションを用意したのも,このような不満への対応だろう.

●オーバードライブプロセッサ
 まず,ODPによってCPUそのものをさらに高速化できる。ODPについてはこの特集の別項に説明があるので詳しくはそちらを参照願いたいが,簡単にいえば487SX数値演算コプロセッサ用ソケットに装着することにより,CPUの内部クロックを2倍にするというチップだ。たとえば,GRに25MHz用のODPを装着すれば,内部クロックは2倍の50MHzになる.ODPにはコプロセッサの機能も内蔵されており,GR+ODPの能力は,やはりCPUの内部クロックが倍速化された25MHz(内部50MHz)の486DX2搭載マシンと同等になる.エプソンでは,内部クロックが50MHzのGR用(PCODP11,24万円),32MHzのGF用(PCODP12,20万円)を提供するが,487SXコプロセッサはサポートしないとのことだ。
●専用拡張ビデオボード
 画面表示の強化は,専用拡張ビデオボード(PCSKB)を第3スロットに装着することで実現される(写真3).GR/GFの第3スロットはコネクタの幅は従来バスと同じだが,各端子の幅が狭く2倍の端子数となっている.従来のスロットと互換性を持ち,従来機用のボードも装着できる.
専用拡張ビデオボードは,IBM PC/AT互換機用SVGAボードに用いられているグラフィックアクセラレータチップのS3(エス・キューブド)を搭載している.VRAMを512Kbytes搭載しているので,エプソン版Windowsに新たに添付されるディスプレイドライバを使用すれば,640×480ドット256色およびインターレースで1024×768ドット16色が表示可能となる(画面1).さらに512Kbytesの増設ビデオメモリ(PCKBZM)をボードに装着すれば,1024×768ドット256色表示も実現できる.  専用拡張ビデオボードに対応するディスプレイとしては,ハイレゾ表示可能なマルチスキャンタイプのCR-5500(16万8000円)が接続できる.
 GRが標準で装備しているハイレゾボードは98ハイレゾモード互換になるのに対して,専用拡張ビデオボードはノーマルモードから利用する.つまり,Windows3.0などの対応ソフトで使うわけだ。そのため,DOSウィンドウのマルチタスクも可能だ(画面2).
【ASCII1992(07)d05PC-486GR画面2_W439】  ビデオボードからは,98用(15pinD-sub)ディスプレイコネクタだけでなく,15pin ShrinkD-subのコネクタも出ているので,IBM PC用ディスプレイも接続が可能だ.なお,ハイレゾボードと専用拡張ビデオボードはWindowsドライバとディスプレイコネクタを切り替えることにより共存が可能である.専用拡張ビデオボードは7万9800円で提供されるが,表示スペックがほぼ同等なアイ・オー・データ機器のビデオボードGA-1024i(9万8000円)と比べると,32bitバスで接続されていることによる高速化のメリットは大きい。
 また、通常の外部拡張スロットに装着するタイプの拡張ビデオボード(PCHKB)も用意される.16bitバスでの接続であるため専用拡張ビデオボードよりは速度が落ちるものの、従来の機種でも1024×768ドットの画面を手軽に実現できる.価格は専用ボードと同じ7万9800円である。

●アウトラインフォントボード
 アウトラインフォントボード(PCOFB)は,従来のスケールフォントROMボード(OFP-3000)と違い,アウトラインフォントの展開を高速化するアクセラレータボードである.フォントがROMではなくHDDに置かれるので読み込み速度はやや遅いものの、32bitの内部拡張スロット(専用メモリスロット)に装着するため,トータルの表示速度は速くなり,Windows上で快適なWYSIWYG環境を実現できる.また,このボードは同じ内部拡張スロットを持つGSなどでも使用できる。フォントは明朝,ゴシックの2書体が標準で提供されるほか,HDDフォントであるため書体の拡張性は高く,日本語Windows3.1で採用される予定の日本語TrueTypeへの対応も考えているということだ.
●アップグレードCPUボード
 GS/GEのユーザーは,25MHzの486SXを搭載したアップグレードCPUボード(PCCPUB11)を購入して差し替えることにより,486マシンにグレードアップすることができる.GEは386SXマシンだが,CPUボードとマザーボードを接続するバスがGSと同じ32ビットバスであるため486CPUボードを搭載できる。もちろん,ODPも装着可能である.ただし,高速ASICによる表示の高速化や,拡張ビデオボードを装着するスロットは32bitバスではないので,すべてのスペックがGR/GFと同じになるわけではない。以上のオプションは7月発売予定ということだが,発売が待ち遠しいくらいの魅力を持った製品群だといえる.
高速化した処理速度と画面表示
 恒例のベンチマークテストを行なった(図1).GRは,GSと比較すると乗算以外の演算で約2~3倍,スクロールでは新ASICの効果もあって約4倍まで高速化されている.このASICの効果は、同じCPUを搭載したFAとGFを比較するとよりはっきりと分かる.演算はほぼ同性能である両機だが,画面表示性能になるとGFのほうが2~3倍高速になっている。これとは別に,Windowsのメモ帳を使いテキスト(約23Kbytes)のスクロールスピードを計測したが,GRは約36秒でGS(約115秒)比で約3倍という結果が出た.また,今回ODPはGR用のみ計測できたが,乗算命令がODP非装着時の約2倍など,ほぼ期待どおりの結果が出ているといってよいだろう。
 価格の面では,GRはPC-9801FAと同じ45万8000円(2FDDモデル)だが,CPUはより高速で,ハイレゾモードも標準装備している.一方GFは,CPUがFAと同等だが,34万8000円(2FDDモデル)でFAより10万円以上安い。どちらも,98系マシンとしてはコストパフォーマンスが高い。
 PC-486GR/GFは,エプソンが98互換機メーカーとしての力量を十二分に発揮したマシンといってもよいだろう。

 PC-9801VX2をメインマシンとして使っていたのでPC-486GRの高速化をはっきり体感でき満足だった。ただ、1年後に10万円安い後継機種が出てショックを受けた。それでも性能には満足して長くDOS環境を楽しんでいた。

OverDriveプロセッサの記事をスクラップする。
ASCII1992(07)d08OverDrive写真1_W488.jpg
職場のマシンでは使ったが、自宅のマシンの速度と体感的には差を感じられなかったので自宅マシンには入れなかった。
OverDriveプロセッサとは
 Windows3.0を使うようになると,386マシンでも役不足だと感じることが少なくないだろう.ソフトウェアの進化は,常により強力なCPUを要求してきた.今486マシンを買っても、1年後にはそれでもパワー不足という事態が起きる可能性はかなり高いといえる。しかし、自分のお金で買ったマシン,あるいはオフィスに導入したリースのマシンをそう簡単に取り替えるわけにはいかない次期マシンに買い替えるまでの間,せめてCPUパワーだけでも補完できないか,というのはユーザーの切なる望みだろう.
 OverDriveプロセッサ(以下ODPと略す)は,専用ソケットに装着することによって現在使われているCPUのパワーを大幅に引き上げる、いわば新種のCPUである。今回インテルが発表したのは486SXに対応するODPで16/20MHz版と25MHz版の2種類がある.

コプロセッサや486DX2との関係
 ODPは,基本的にメーカーが基盤上に用意した「ODP用ソケット」に装着して使うものだ(図1).したがって,本来ならば今後発売されるマシンにしかこのソケットは付かないことになるわけだが,今回発表された486SX用のODPは487SXのソケットを想定して作られているため,すでに発売されている486SXマシンでもODPチップを装着できる場合がある(図2)。利用できない場合としては、(1)消費電力が増えるために物理的に動作が不安定になる場合,(2)BIOSがCPU名をチェックしている場合,などが考えられるという.
ASCII1992(07)d07OverDrive図1_W500.jpg ASCII1992(07)d07OverDrive図2_W500.jpg  ユーザー側としては,メーカーが「ODP「対応」を謳っている場合であれば,ODPを購入して装着することができる。
 すでに486DXの載ったマシンを持っていある方は気をもむことになりそうだが、この6月には486DXと同じピン構成(168ピン)のODPも発売される.したがって,基盤上の486DXがCPUソケットに装着されていれば,それと差し替えることでODPチップを使える可能性がある.もちろんこの場合でも,メーカーがODP対応を謳っていなければ動作は保証されない。
 インテルとしては,今後発売されるマシンは486DXであってもODP用ソケットを用意してもらいたいということだ。こうすれば,危険なCPUの抜き取りを行なう必要はなくなる.

ODPの中身
 486SX用ODPは,ピン数などの外見は487SXと同じだが、中身は先日インテルが発表した486DX2とほぼ同じものだ(図3).内部処理はマザーボードのクロックの倍速で行なわれるため,最大で従来の倍の速度が期待できることになる.インテルによれば,平均70%の速度向上になるという。もちろん,486SXにはない浮動小数点演算機能もサポートされ,内部キャッシュは従来同様8Kbytesを搭載している。
ASCII1992(07)d07OverDrive図3_W500.jpg  実際にODPを装着して,どれくらい速度が向上するか,いくつかのベンチマークテストの結果をもとに判断してみよう。今回テストに用いたのは,PC-9801FA(486SX-16MHz),PC-H98S8(486SX-20MHz),PC-486GR(486SX-25MHz)の3機種で,FAとS8には16/20MHzバージョン,GRには25MHzバージョンを装着した。なお,FAとS8についてはまだ日本電気はOverDrive対応を表明していないため,結果は編集部で試験的に運用してみただけのものと考えていただきたい
 まず編集部標準ベンチマークテストだが,むずかしい結果になった.3機種とも足し算ではまったく効果がない一方,NOPは50~100%,かけ算は100%の速度向上が見られた.おそらく足し算に関しては,命令の読み込み(これはバスの速度に依存する)がCPUの処理に追い付かず,かけ算のほうはCPUが計算している間に命令を読み込む時間があった,と解釈できるが,NOPがこの中間になっているのはよく分からない.
 画面表示に関しては、スクロールにはほぼ効果がなく、文字出力は20~30%ほど高速化されている.画面表示が作業の大部分を占めるようなソフトは,思ったほど速くならないかもしれない.
 このほか,Dhrystone,Whetstone,Norton Utilities Advanced Edition(ソフトウェアジャパン)のSIによって,ODPによる速度変化を計測してみたが,Dhrystoneでは50~67%,SIでは100%近い高速化が認められた.利用するソフトウェアによってかなりばらつきは出そうだが,CPU関係で70%の高速化というインテルの発表はそうはずれてはいないようだ。また,浮動小数点演算の速度を測Whetstoneベンチマークではさすがに10倍以上の速度になっている.ODPを装着した場合の値が3機種とも同じになっているが,これは処理が1秒以内に終わってしまうため差を検出できなかったからである。
 ODPは,16/20MHz版が12万円,25MHz版が15万円となっている。現在一部メーカーの製品で行なわれているCPUボードやマザーボードの交換,あるいはサードパーティ製品によるアクセラレータボードなどを利用するよりかなり安く,また簡単にアップグレードを行なうことができる.これだけの投資で速度が倍近くになるというのは、あまりにも大きな差だ.386マシンにはODPは付けられないのだから,たとえ少々クロックが遅くても386より486マシンを選んだほうがいいし、同じ486マシンでも,メーカーがODPサポートを謳っているかどうかを厳重にチェックすべきだ。
 仮に70%の高速化を仮定すれば,20MHzの486SXマシンは486DX-34MHz,25MHzの486SXなら486DX-42.5MHzに相当することになる.となれば,あえてSXマシンを購入してODPを差す,という選択もありうる。すでに33MHzのマシンをお持ちの方は,33MHz版のODPを待つことになる.

 OverDrive Processor 響きのいい名前で憧れのような気持ちを持っていた。しかし、実際には体感できるほどの速度上昇が感じられず期待外れのだった。職場のマシンに導入していたおかげでポケットマネーから無駄な出費をせずに済んだ。


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パソコン出荷実績・米国ハイテク産業の動向他(月刊ASCII 1992年7月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

「パーソナルコンピュータの平成3年出荷実績」
ASCII1992(07)b01パソコン出荷実績_W520.jpg
私は平成3年では8086と80286マシンを使っていた。これを見るともう80386時代に突入していたのか。
平成4年にPC-486GRを買ったから80386をスキップした。80286は要らなかった。V30を買っておけば良かったとずっと後悔していた。

「ビジネスショウ'92 TOKTYO」をスクラップする。
ペンコンピューティングに話題が集中
ビジネスショウ'92 TOKYO
 5月20日から23日までの4日間東京晴海の東京国際貿易センターの7館9会場を利用して,日本経営協会と東京商工会議所が主催する第74回ビジネスショウが開催された.今回のテーマは「オフィスイノベーションより人間らしく快適に」創造性豊かなオフィスを提案し、快適な空間としてのオフィスを創造するというものである.
 今回は,平成不況のあおりを受け,コンピュータ関連業界も景気がいいとはいえないものの、出展は海外からの11社を含め計336社,来場者も当初予想された40万人を上回る42万8100人に達したということだとはいえ,昨年の44万1200人と比べると低い数字になっている.
 全体の傾向としては,参考出品されたハードウェアに話題が集中.その反面,ソフトウェア関連は不況の影響をかなり受けているのか,ハードウェアに比べるとだいぶ地味な印象が残った。唯一の例外はMS-Windows上のアプリケーションといったところだ.展示会場では,文房具や個人向けの情報機器のユーザーインターフェイスとしてペンを考えるメーカーが増えたせいか,ペンコンピューティング関連に人気が集中した。7月に発売されるワコムの「PenTop」以外に,三洋電機,沖電気工業,キヤノン,日電など数多くの参考出品があり、最も注目を浴びていたといえる.パーソナルコンピュータ関連では,DOS/Vや日本語MS-Windowsで日本語を扱えることから,コンパックやデル,エイサーなどのIBM PC互換機が多数展示され,i486DX2(66MHz)搭載マシンも散見された.高速性といえば,エプソンはi486SX(20MHz)搭載のPC-486GRを,クロック周波数16MHzの日電のPC-9801FAと比較して処理速度の違いを比較して見せていた.ビジネスコンピューティングの分野では,大型,中型コンピュータを核にしたシステムのダウンサイジングとして,パーソナルコンピュータをベースにしたノベル社のNetWarev 3.1Jを利用したクライアント・サーバシステムを提唱するハードウェアメーカーが目立った。とはいえ,ビジネス分野で徐々に台数を伸ばしているUNIXワークステーション関連メーカーの出展は少なかった.今回,快適なオフィス空間がテーマだが,各社とも自社の最新のハードウェアやソフトウェアの展示が中心で,それらのコンポーネントを組み合わせ,オフィスの快適さを来場者に具体的に見せてくれたブースは少ない.展示スペースの広さや費用の問題もあるとは思うが,自社の提案を他社製品と組み合わせることで実際のモデルとして提示するなどの分かりやすい展示も必要ではないだろうか.

 ペンコンピューティングは客と対面する営業では使われ始めたと思うが、一般ユーザには支持されなかった。ポケットコンピュータというか電子手帳では利用されるが家庭用パソコンとかノートパソコンでは使われていなかった。iPadのようなタブレットも当時は無かった。以下写真をスクラップする。

三洋電機のペン・ベース・コンピュータMBC-P100(仮称)
ASCII1992(07)b02写真01三洋電機MBC-P100_W352.jpg

沖電気工業のペンコンピュータ「OKI Pen Computer」
ASCII1992(07)b02写真02沖電気PenComputer_W346.jpg

富士通「ポケットパッド」
ASCII1992(07)b02写真03富士通ポケットパッド_W474.jpg

エヌエス・カルコンプ「Display Pad(22073)」
ASCII1992(07)b02写真04エヌエス・カルコンプDisplayPad_W396.jpg

シャープの電子手帳「PV-F1」
ASCII1992(07)b02写真05シャープPV-F1_W355.jpg

IBMの「ペン入力システム」
ASCII1992(07)b03写真06IBMペン入力システム_W415.jpg

富士通の日本語ワープロ「OASYS Pocket2」
ASCII1992(07)b03写真07富士通OASYSPocket2_W314.jpg
いまだに単に「ワープロ」と呼ばないで「日本語ワープロ」と書いてある。日本で日本語ができないワープロがどれだけ店頭にあった、販売されていた、使われていたというのか。

ジャストシステム「Pen-DOS & ATOK for Pen」
ASCII1992(07)b03写真08ジャストシステムPenDOS-ATOKforPen_W402.jpg

ボーランド「QUATTRO PRO」
ASCII1992(07)b03写真09ボーランドQUATTRO-PRO_W383.jpg

オージス総研「SOMOSAN(仮称)」
ASCII1992(07)b03写真10オージス総研SOMOSAN_W287.jpg

ロータス日本語ワープロ「AmiPro/Windows R2.0J」
ASCII1992(07)b03写真11ロータスAmiPro/WindowsR20J_W380.jpg

日電「ネットワーク対応仮想現実実感システム」
ASCII1992(07)b03写真12日電ネットワーク対応仮想現実_W348.jpg

オムロン「PEXstation」
ASCII1992(07)b03写真13オムロンLUNAシリーズ_W321.jpg

毎日新聞社主催「第一回日本のマニュアル大賞」
ASCII1992(07)b03写真14第一回日本のマニュアル大賞_W399.jpg

丸紅エレクトロニクス「CREO」の光テープ
ASCII1992(07)b03写真15丸紅エレクトロニクスCREO_W292.jpg

「米国ハイテク産業の動向」をスクラップする。
PDAでSculleyの真価が問われる
 LAでの暴動騒ぎは日本でも派手にメディアに載ったらしく、筆者のところにも多くの人がわざわざ電話を掛けてきてくださった.でもご安心を.シリコンバレー周辺では,サンフランシスコとバークレーで若干騒ぎがあった程度で、特にサンタクララ,クバチーノ周辺では,幸い何も起こらなかった.
 暴動の当日は,筆者の隣の住人(この人はロッキードでレーザ通信などの研究をしている)の家でパーティーがあってここでも話題はその騒ぎのこと.スタンフォードで研究職にある隣の隣の人に言わせると「とても忙しくて騒ぎに参加する暇は皆無.(騒いでいるのは)よほど暇なのだろう」とのこと.不況とは言え,ハイテクヤッピーたちにとっては,まだまだこの手の暴動に参加する時間はなさそうだ.


  アメリカの暴動事件は複数あるのでどんな暴動だったか思い出せない。どんな暴動だったかwikiを見てみた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%BC%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%9A%B4%E5%8B%95
>直接のきっかけは1991年3月3日、ロドニー・キングという黒人男性がロサンゼルス市内を運転中にスピード違反容疑で停止を命じられたのち逃亡し[8]、現行犯逮捕された事件である[3]。

>このとき車を降りたキングが警官らの指示に従わなかったとして[8]、ロサンゼルス市警の警官4人が集団で激しい暴行を加えた。偶然撮影されたこのときの様子を全米のテレビネットワークが放送し、市警の対応に強い批判が起きた[2][8]。

>警官4人は暴行の容疑で起訴されるが、キングが仮釈放中だったことや飲酒運転の疑いがあったことなどから[8]、約1年後の1992年4月に無罪の評決を受けた[9]。この結果に対し、黒人社会を中心に広範囲で激しい抗議活動が起こり、一部が暴徒化して警察署・裁判所などが襲撃された[5]。

■Kaleidaの新社長やっと決定か?
 AppleとIBMのマルチメディア合弁企業「Kaleida」の新社長がやっと決定しそうだ。このポジションは,半年前からもめていたもので,最初に白羽の矢がたったMetaphar社のDavid LiddleはApple主導の運営に嫌気がさして新会社を作ってしまった.そこで話が回って来たのが,NatGoldhaberだ.彼は,Mac,PC,UNIXのネットワークで一世を風靡したTOPSを開発したCentram SystemWest社の設立者である.
 この会社は後にSunに買収され、現在はSitka社と名前を変えている(System7以後,過去の会社となりつつある)その後,ベンチャーキャピタリスト,Cole,Gilburne and Goldhaberのパートナーとして,各社で投資事業を行なっていた.また,John Sculleyの顧問役としてApple社のマルチメディア事業を助言していたとも言われており,もしかしたらこの人自身がKaleidaの言い出しっぺなのかもしれない.
 筆者は以前この人と会食する機会があったが,どちらかと言えば静かにものを考えるタイプの人.Apple社,IBM社ともにコメントを避けているが,これでやっともめにもめた人事も決着がつくかもしれない。

■Macクローン開発会社,先取り提訴
 UNIX上でMacソフトを動かすQuorum Latitudeを開発するQuorum Software Systems社は,Appleの著作権を侵害していないことを証明するよう地方裁判所へ提訴した.Latitudeは,MacアプリケーションをMotif,OpenLook,NeXTstepなどで動作可能にする製品.Macアプリがそのまま動作するわけではなくサードパーティがQuorum Latitudeが提供するライブラリと一緒にリビルドしなければならない.
 Quorum社によれば,Appleからの再三にわたる販売取り止めの申し入れがあったため,今回の提訴先取りに踏み切ったもよう.この中にはAppleのHeinen副社長からの「LatitudeがAppleのプルダウンメニューやカラーQuickDrawに関する特許を侵害している」という警告書も含まれている.Apple社から提訴される前に,裁判所から自分たちのソフトがAppleの著作権や特許に抵触していないという、言わば「おすみ付き」をいただこうという,あまり前例のない提訴だ.
 Quorumの今回の動きに同調するAppleのサードパーティも多い.Appleはやりすぎだというのが多くの見解.また,次期商品である「Quorum Equal」を潰すことがAppleの本当の狙いだとする意見もある.EqualではMacアプリケーションがそのままUNIX上で動作可能になると言われているからだ。ちなみに今回のQuorumの提訴も,Microsoft,HPのケースと同様,Vaughn Walker判事が審理にあたると見られている.

■今年のMacintoshの新製品群
 今月は,Apple社の「Worldwide Developers Conference」がサンノゼ市のコンベンションセンターで開かれてApple周辺の開発者はかなり盛り上がった.筆者は残念ながら参加できなかったが,今年以降のMacのラインアップやPowerPCにまつわるプレゼンテーションなどがあったもようで,例によってSculleyが,いろいろとぶちあげたらしい。ここではコンファレンスで発表されたAppleの新製品に関してまとめておく.
★PowerBookの新モデル
 PowerBookは最近のAppleの新製品の中でもかなりのヒット商品だ,どれも全然問題がないわけではないが,それでもいままでノートブックタイプがなかったMacだけに売り上げにはかなり貢献している.成功作か失敗作かと言われれば,成功作であることは間違いない.そのPowerBookに今年の後半あたりに新モデルが追加されそうだ.
 新モデルでは,16階調バックライト付きの画面で,8ビットのカラー出力端子が付く.140および170の上位機種あるいはそれらの後継になる.カラー出力ポートの不在などは,そもそもPowerBook発表の時から指摘されていたもので、ここにきてようやくAppleからの前向きな回答が得られたかたちだ。
 また,PowerBookカラーバージョンも、やっと来年には発表されそうだ。ただしDOS系のマシンでは,すでに各社ともノート型に必ずカラーバージョンを取り揃えている.そもそもノートブックを出すのが遅かったとはいえ,カラーノートに関してはDOS系マシンに比べて2年ほど遅れている計算になる.

  ★CD-ROM Mac
 PowerBookのアップグレードとともに,中位モデルにCD-ROMを標準で搭載したMacも今年秋頃には発表される.CD-ROMは、何も標準で搭載しなくてもMacの場合インストールが難しいわけではなく(これは今年の初めに行なわれたMacWorldEXPOでも証明済みのはず)現状の外部ユニットでも十分に間に合っているのだが、この製品はMPCをターゲットにした戦略製品、つまりは政治商品の色彩が濃い。
 まあ,CD-ROMの標準搭載で見てくれが多少良くなり、価格的にも安ければ問題はないのだが,「CD-ROM攻勢をかける時期に来た」とはちょっと大げさかもしれない.

★Classic IIカラー
 今年の秋にはもうひとつ新モデルが出てくるかもしれない.Classic IIカラーがそれだ.16MHz030搭載で,1500ドル程度の価格になる予定.カラーは結構だが,Classic IIのようなコンパクトモデルにカラーを搭載してもあまり意味がないかもしれない.カラー出力さえできれば内部にカラーモニタを付けなくても結構だとの意見も多い.MacがTOWNSのようになってしまったらみもふたもない.
■PDA=Sculley
 先月号でも述べたように,5月29日にシカゴで開催されるコンシューマエレクトロニクスショーでAppleが現在開発中のPDAを発表する(製品の詳細はレポートを参照のこと).
 PDAは「Personal DegitalAssistant」あるいは「Intelligent Assistant」,または開発コードネームで「Newton」と呼ばれているもので,コンピュータというよりはむしろコンシューマ製品として開発が進められているものだ.
 ペンあるいは手で入力し,アドレス帳,スケジュール管理,ホワイトボード,メールなどのアプレット(アプリケーション)を標準で搭載。サードパーティなどで開発されるアプレットはメモリカード(PCMCIA)で供給されるなど,どちらかと言えばシャープのWizardあるいはその手の電子手帳に近い.ただし,筆者はアドレス帳やスケジュール管理など一般的な意味での電子手帳の機能にはあまり興味を持っていないが、メールやホワイトボードなど大げさに言えばそのネットワーク機能に特に注目している.うまくいくと、特に会社内でのコミュニケーションの革新になるかもしれないからだ.
 機能的な問題はとにかく,PDAはApple初のコンシューマ製品と言うことで、ここシリコンバレーでも大きな話題になっている.「Appleにコンシューマ製品をハンドリングできるはずはない」とか「今後Appleがさらに大きく躍進するためにはぜひとも必要だ」「いやあれはSculleyの道楽」などと早くも賛否両論が渦巻いている.
 この中でも議論の中心はやはり,Appleでこの手のコンシューマタイプの製品がハンドリングできるかという点.日本的な感覚からいくと,コンピュータメーカーがコンシューマっぽい製品を作っても何もおかしくはない.日本メーカーはほとんどがもともとコンシューマ企業でもあり,それほど違和感はない.
 ところが,米国では若干様子が異なってくる.いくらPDAにはコンピュータとしてのエッセンスが入っているとは言え,Appleはあくまでコンピュータ企業であって,そもそもコンシューマ製品を開発したり販売するようにはできていないからだ。
 コンシューマにはコンシューマ企業が存在する.米国の企業のセグメント化は,ほとんど不文律の感じがあり,多くは企業ポリシーの違いに起因する点も大きい.その業種の中で最高の効率と利益をあげることが企業の最終目的なのだ。そのために企業は各専門分野に分かれる.なにせ限られたリソースのなかで最大限の利益をあげなければ株主から何を言われるか分からないし,社長の首でさえ簡単に飛んでしまう.組織もまたそのような目的を達成するためにオーガナイズされているのが普通で、ほかに回す余裕はまずないと言ってよい。
 販売チャネルひとつとってみても、新規に市場を開拓するためには膨大な資金と時間が必要となる.失敗すれば「いい勉強になった」だけではすまされないものがある.米国で、いままで自分がテリトリーとしてきた業種以外に手をのばすことはかなりリスキーなことだと考えられているのはこのためで,PDAにしてもその点が懸念されているのだ.ある程度の成功では決して株主総会を乗り切ることはできないし、やるからには新規参入分野でも旧分野以上の成績を残さないと失敗とされる.
 もうひとつは,この製品が「Sculleyにとって初めての製品」であること.現在のAppleの主力商品であるMacはそもそもSteven Jobsの継承にすぎず,マーケティングでいかに成功しようとSculleyの製品ではない.このところSculleyは,そのほとんどの業務をSpindlerに渡して,自らはCTO(Chief Technical Officer)という肩書きでAppleの将来製品を指導してきた.この,PDAはSculleyが自ら指導してきた初めての製品であり、本人も「PDAにAppleの将来がかかっている」とかなりの熱の入れよう。その意味でSculley自身が世に問われる初めての製品である.ちょっと加熱気味のPDA論議は,Sculleyその人に対する論議であると言ってもよい。
 もちろん,Sculleyとしてもかなり慎重にことを運んでいる.日本のシャープと提携して製造を一手にまかせるのも,Appleではこの手のコンシューマ製品の製造のノウハウはないことをSculley自身が十分に認識しているからだ.また,今度の発表から実際の販売開始(来年1月とされている)まで約半年の期間を設けているのも,販売チャネルの開拓や製品のプロモーションに十分に時間をかけて行ないたいからだという.いずれにせよ,Appleは21世紀に向かって変貌しようとしている.PDAはその最初の製品となるはずだ.
(ザイロンコーポレーション代表 脇山弘敏)

 日本と米国の企業文化の違いには気が付かなかった。日本の企業は特化せずなんでも作っていた。米国ではそうではないのか。不思議なものだ。株主が強いからか。

AppleのNewtonの記事をスクラップする。
AppleComputerが個人向け情報機器「Newton」を公開
 米Apple Computer社は5月29日米国Illinois州Chicagoで開催された夏期のCES(Consumer Electronics Show)に合わせて同地でイベントを開催、個人向け情報機器「Newton」を公開した.「Newton」は,同社がPDA(Personal Digital Assistants)と呼ぶ新しい商品系統のひとつに位置付けられる.また,新たに組織されたApple P.I.E.(Personal Interactive Electronics)事業部の最初の製品でもある.
 「Newton Intelligence」と呼ばれるコアテクノロジーは,単なるツール(道具)としてではなく,インテリジェントなアシスタントとして機能することを目的としたもの.Capture(テキスト,グラフィックを取り込む能力),Organize(アドレスやスケジュールなどの関連情報を連携して取り扱う能力)Communication(ファクシミリやMacなどとデータをやり取りする能力)の3つを基本コンセプトにしている.
 今回公開されたのは「Newton Intelligence」を利用した最初の製品となる電子手帳型のモデル。細かいスペックは明らかにされていないが,大きさはバイブルサイズのシステム手帳をやや縦長にした程度.厚さは1インチに満たない.CPUはAdvanced RISC Machines社のRISCチップ「ARM 610」を採用し,メモリは標準で2Mbytesを搭載,最大20Mbytesまで拡張できる.省電力設計CPUの採用により,内蔵バッリで長時間のオペレーションが可能.また,ICカードも利用できるという.
 上蓋を上方に開いて背面にまわすと,前面に3×5インチのLCDパネルが現われる.操作はすべて,ペンによって行なわれる.画面の手前側には数個のアイコンが並び、基本的なサービスはそのアイコンをクリック(ペンタッチ)することでポップアップするアイコン群から呼び出せる.
 LCDのワークスペースへのテキスト入力は手書き認識で,枠や基準線などの入力フィールドを必要としない完全なフリーハンドでの入力が可能.入力した文字はその場で認識(清書)され,テキストに変換される.さらに書き手のクセを学習し,高い認識率を得ている.グラフィックも,フリーハンドによる入力をQuickDrawのObjectのようなものに変換し、それを自由に保存や加工できる.また,単なる絵柄だけではなく地図のような意味をなすものも扱える.
 メモやスケジューラなどの各種機能はコマンドによらず,入力された手書きの言葉からNewtonが自動的に判断し,適当な処理が行なえる.たとえば“FAX to Bob"と入力されたら,NewtonはアドレスブックからBobのファクシミリ番号を調べてフォームを作成し,送信までしてくれる.また“Lunch with Ann Friday"と書けば,Lunchが通常は正午に行なわれること,Fridayが多分今週の金曜日であることを推測し,スケジューラに登録してもよいか確認を求めてくる,といった具合だ。会場のデモでは,Newtonの開発に当たったマーケティング担当のMichel Tchao氏とソフトウェアエンジニアのSteve Capper氏が登場.ピザのドウにペパロニやピクルスなどをドラッグしてトッピングしたイメージをPizza Deliveryにファクシミリオーダーしてみせた。
 通信機能は有線・無線の両方に対応でき,Newton同士ばかりでなく通常の電子メールの受信も可能という.
  なお,Apple社はNewton Intelligenceの普及のために各社にライセンスを供与し、独自のNewtonマシンの開発を推奨していくという.国内ではシャープがライセンスを受けて自社製品の開発にNewtonを利用するほか,Apple社との提携下でNewton関連製品の開発と生産を行なう.
 出荷は英語版が'93年1月の予定。価格は未定だが,1000ドル前後になるという.日本では,シャープのブランドでローカライズ版がリリースされる.


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 「Advanced RISC Machines社」 ARMはこの頃既に携帯端末に採用されるCPUを製造していたのか。大きい会社になったものだ。素人には全く想像できなかった。
 それにしてもAppleはやっぱり凄い。記事を読むとiPhone並みにヒットしてもいいと思うのにどうしたもんだか。ヒットした記憶がない。持っている知人もいなかった。

「Miscellaneous」をスクラップする。
Miscellaneous:behind the news
■Computer BowlはカルトQの世界
 5月1日にBostonで開催された第4回Computer Bowlで,西軍が320対240のスコアで「Computer Masters of the Universe」のタイトルを勝ち取った.Computer Bowlのトロフィーは,西軍が主催する第5回の試合が行なわれる来年の4月まで西海岸に置かれる.
 さて,このお祭りだが,主催はおなじみ米国計算機学会(ACM)Boston Computer Museum,AppleとDEC援,各コンピュータ関連企業が協賛.選手はAdobeのWarnockをはじめとする大物10人で,審査員はMicrosoft社のBill Gatesである.
 対戦の結果,西軍のMVPはJeff Kalb氏,東軍はDavid Nelson博士となった(テレビでも放送されたようだ)問題を10問ばかり見てみよう.
(1)IBMはかつてModel5150という機種を販売していたが一般には何と呼ばれていたか?
(2)最初のマイクロコンピュータゲームEncounterが登場したのは1975年だが,販売メディアは,フロッピーディスク,カセットテープ,紙テープのうちどれか?
(3)Mattelの不運なホームコンピュータの名前は?
(4)「Pocket Calculator?」という曲をレコーディングしたのは,Beatles,Kraftwerk,Tod Rungrenのうち誰?
(5)1979年のWestCoast Computer Faireに登場した最初のAppleクローンの名前は?
(6)Steve Wozniakが学位を受けたのは以下のうちどこ?Stanford, Berkeley, Colorado
(7)かつてApple社は,AppleIIの基板上のICのソケット挿入を確実にするためにある行動をユーザーに求めたが,それは何だったか? (8)John McAffeeの本「Computer Viruses」では,最初にコンピュータウイルスに感染したコンピュータは何?Xerox 530,PDP-11,IBM 360
(9)最初のリアルタイムコンピュータは以下のうちどれか.Whirlwind, Univac418, DEC PDP-8, IBM 701
(10)Jean Louis-Gasseeは,Macの現在のFinderのもとになったソフトを開発中に何と呼んでいたか?Searcher, Flounder, Seeker
 Apple社に関連した問題が多いようだが,みなさんはいくつ解けただろうか(答えは最後に).

■Ross Perotとは
 コンピュータ業界の立て役者Ross Perot氏が,無所属で大統領選挙に出るというが,パソコンユーザーが強力な支持基盤になりそうだ.Prodigyが加入者3万人を対象として行なった世論調査では,テキサス州出身の彼がだんとつの得票数を集めた.
 Prodigyの加入者は「もし今日選挙が行なわれるとしたら誰に投票するか?」との問いに対して,36%がRoss Perotと答えたという.2位はGeorge Bushで28%,民主党のBill Clintonは10%だった.この後,ロス暴動の影響か,Bush支持者もPerot氏へ流れ,カリフォルニア州での支持率は他者を抜いて1位となり、その後の全国調査でもついに1位となった.
 Perot氏は,'30年生まれで,軍役後,157年からIBMでData Processingのセールスマンとして働いた後,1962年に妻の貯金1000ドルを元手にElectronic Data Systems社をDallasで設立して、見事に成長させた.'79年には,イランで人質になったEDSの社員を私設特殊部隊を指揮して救出に成功し小説や映画の主人公となる.
 '84年にGeneral Motorsに25億ドルでEDSを売却.その一部をGM株1140万株として受け取り同社の重役となる.しかし,GM経営陣の非効率さを批判したため,GM会長のRoger Smithにけむたがれ,'86年12月に追放.EDS会長の座も失ったが,'87年のForbs長者番付では資産29億ドルで3位の座を占める.'88年にPerot Systems社を起こし,データ処理会社として成功を収め、現在はPerot Groupの総裁である.
 こうして見ると,裸一貫から,コンピュータで成り上がった人だから,パソ通ユーザーに親しみが持たれるのも分かる.Silicon Valleyでは,早くから「Perot氏を大統領に」という記事が出ていたようで,副大統領候補としてSteven Jobsはどうかという話まである.Perot氏は1億ドル近い資金を投入する模様で,Bush氏が集めた選挙資金が1000万ドルというからこの後どんな派手なことが起こるか目が離せない。

■Appleは負けない
 先月報じたように,MSのWindows 2.03とHPのNewWaveがMacのGUIをコピーしたとするAppleの申し立ての大部分は却下されたが,Appleは55億ドルの損害賠償をあくまでも追及する構えだ.しかし,アナリストらはこの著作権裁判のなりゆきに疑問を持ち始めている.
 判事が裁判における争点を事実上狭めたことをApple側も認めたが,Apple側弁護人は「Macのインターフェイスは著作権として保護されるべきで,GUIの外見を総合的にコピーしているMSとHPがライセンスの範囲を越えている事実を証明したい」と語っている.
 以前から被告側は,'85年に交わされたライセンス契約でカバーされているので著作権の侵害はないと主張しているのだが,Apple側弁護人は「1985年に供与されたライセンスにかかわらず,Appleは自社製品の総合的な外見が保護されるべきだと確信しており,裁判所が陪審にその判定を委ねることを期待している」と語る.Appleは、今後の裁判では裁定の再考をも求めるつもりらしい。
 コンピュータ特許を扱っている弁護士は,この裁定が上告後も支持されれば,将来GUIの裁判が非常に厄介になると語る.「多くの人々が著作権保護の限界を見極めようとしてこの裁判に関心を寄せている」という.
 そんな中,米国議会のOffice of Technology Assessmentは,ソフトウェアの著作権保護問題に関して,詩や小説といった創作物と別に扱うべきかどうかを討議している.
 OTAはこの問題に2年ほど前から取り組んでいるが,いまだにこの2種類の作品をうまく扱う解決策を見いだせずにいる.今週,OTAは議会に対して,経済性もライフスパンもまったく異なる「ソフトウェア」と「文学作品」に同じ基準を当てはめようとして,裁判所が苦労していることを伝えた.著作権は作者の死後50年間維持されるが,コンピュータのソフトはそのはるか以前に時代遅れになってしまう。映画は50年経っても見続けられるが,ソフトウェアが利用されるのはほんの数年間だ.
 OTAは、プログラムを記述している言語で著作権を制限するか,ソフトウェアに著作権の概念を当てはめることをやめて別の法律を施行する提案もしている.

■デジタル文学賞
 Disktop Publishing Associationは,優秀な電子出版物の刊行を促進するため「Digital Quill賞」を発表した.
 対象となるのは,コンピュータで読めるデジタルのテキストで,コンピュータで作成されたもの.ASCIIコードのプレーンなテキストから,マシンに依存するような複雑なハイパーテキストの出版物にいたるまでが賞の対象になっている.
 標準的な刊行物(フィクション,ノンフィクションの雑誌やニュースレターなど)やオリジナルフィクション(最低5万語以上のもの)ノンフィクション(3万5000語以上)短編物(1000語以上),ノンフィクション記事(1500語以上),そしてソフトなども対象に含まれている。
 それぞれの分野から上位3位までを選考する.提出はディスクかモデム経由で,6月30日まで受け付けている.

■ソフトウェアトランスレータとは
 噂によると,AppleはAT&TのBell研究所が開発した,「任意のコンピュータ機種のソフトウェアを他機種でも使用できるように翻訳する技術」を取り入れる予定という.Bell研との話し合いを行なったAppleの役員は,さまざまな調査を行なった中でもこの技術には非常に印象付けられたと語っている.
 この技術は「FlashPort」と呼ばれるものだが,昨年結ばれたIBMとの提携によって開発中のPowerPCチップを搭載した次世代パソコンのため,AppleはソフトメーカーにMac用に書かれたソフトを新型マシンで動作するように翻訳してもらうため使用するつもりらしい。
 FlashPortは最近AT&TからスピンオフしたEcho Logicと呼ばれる会社が提供しており,AppleはPowerPC発表時には100タイトル程度のソフトが手に入るようにしたいのだという。
 Appleによれば,PowerPC用に翻訳されたソフトは,少なくともMac同様の機能を実現するが,拡張機能は利用できない.もちろんこれらの拡張機能を使用するためには,PowerPCマシン専用のプログラムを書かなければならない.Mac用ソフトをそのまま走らせる方法も開発中だというが,Macをエミュレートする方法では翻訳処理を受けたソフトよりも実行速度が遅くなるのは否めない。結局GUIが同じだけの違うマシンということか.
 さて,Computer Bowlの答えは以下のとおり。(1)1981年に発表されたIBM PC. (2)紙テープ (3)Intellivision (4)Kraftwerk, (5)Orange, (6)Berkeley, (7)コンピュータを30センチの高さから平面上に落とす, (8)Xerox 530, (9)Whirlwind,(10)Flounder(「もがくあがく」または「ひらめ」の意味).


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 昔あったカルトクイズという分野懐かしい。もちろん私は全く歯が立たなかった。

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パソコン、その他ハード、ソフト等(月刊ASCII 1992年7月号2) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESS をスクラップする。

アークブレインがi486(50MHz)搭載のPC互換機を発売
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486-50LJの価格は72万8000円

富士通がTFTカラー液晶搭載のノート型などを発売
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FMR-60HE2の価格は40万5000円

東芝が「SPARC LT」
ASCII1992(07)b05東芝が「SPARC LT」の新機種を発売_W520.jpg
AS1000/E25の価格は138万円

日電が「R4000」搭載のWSなどを発売
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価格は460万円から

日本サンがSuperSPARCチップ搭載のWSを発売
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Model 30の価格は439万円

ソニー,ラップトップWSを発表
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パーソナルメディア,BTRONの新モデルを発売
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標準モデルの価格は48万8000円
まだTRONコンピュータは死んでいない。

NCRが汎用の超並列処理コンピュータを発売
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価格はパラレル・オラクルが4億円

シャープ,X68000用5インチFDDを発売
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価格は9万9800円

ティアック,Mac用のMOドライブおよびHDDを発売
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価格は12万8000円

ランドコンピュータ,データ共有型HDなどを発売
ASCII1992(07)b06ランドコンピュータ,データ共有型HDD_W519.jpg

光通信,MOドライブを発売
ASCII1992(07)b06光通信,MOドライブを発売_W512.jpg

計測技研,X68000用のCD-ROMドライブを発売
ASCII1992(07)b08計測技研,X68000用のCD-ROM_W512.jpg

メルコ,PC-9801FS/FX対応の内部増設RAMボードを発売
アイ・オー・データ,PC-9801FS/FX用増設RAMボードを発売
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アイ・オー・データ,PowerBook用RAMボードを追加
メルコ,PC-9800対応のフラッシュメモリカードを発売
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TIがSuperSPARCとTI486SLCを発表
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サイプレスがhyperSPARCを発表
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オリンパス,スプレッドシートコンパイラを発売
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価格は19万8000円。パソコンの表計算でそんなに高速化が必要な業務があったのか。

ロータス,Win3用1-2-3をバージョンアップ
マイクロソフト,PC-9801用「Woks」を発売
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結局1-2-3はDOSソフトから脱却できなかった。

IBMが日本語版OS/2 J2.0を発売
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パソコン広告(月刊ASCII 1992年7月号1) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

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裏表紙は前号の使いまわし。

ASCII1992(07)見開_W520.jpg
これは一体何の広告として分類すればいいのか。ASCIIと協賛?

ASCII1992(07)a01TOWNS_W520.jpg
FM TOWNS IIは前号の使いまわし.。

ASCII1992(07)a02FMR_W520.jpg
FMR-50NBX, FMR-50CARD。

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右頁はカラーダイナブック J-3100XS081VT。

ASCII1992(07)a04PC-486GR_W520.jpg
右頁はPC-486GR。職場ではWindows 3.1用で自宅ではDOSマシンとして使っていた。

ASCII1992(07)a05PC-486GR_W520.jpg
PC-486GRとPC-486GF。前号の使いまわし。

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左頁はPC-386NOTE WR。前号の使いまわし。

ASCII1992(07)a07FLORA-Rupo_W520.jpg
左頁は日立のFLORA。
右頁は東芝のRupoで前号の使いまわし。

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NeXTは前号の使いまわし。

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左頁はソニーのPCX-340。
右頁はQuaterL。

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ソニーのMO。

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ソニーの8mmデータカートリッジ。

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キヤノンのレーザーショット。前号の使いまわし。

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キヤノンのPJ-colorプリンタ。前号の使いまわし。

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キヤノンのBJ-プリンタ。330Jと300J。

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右頁はインテルのオーバードライブプロセッサの広告。

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右頁はキャラベルのDOS/V機
PCU486DX-50E(80486DX/50MHz)で最安値が988,000円
PCU486DX-33A(80486DX/33MHz)で最安値が578,000円
PXU486XS-20A(80486SX/20MHz)で最安値が398,000円

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ExcellとWord。合わせて2ページに減った。

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右頁はDXIIの広告。
あおり文をスクラップする。
DiskXIIは何をするのか?
〈圧縮ドライブ〉とは……
DiskXIIはデバイスドライバです。DiskXIIをインストールすると、今あるドライブから領域を確保して、それを〈圧縮ドライブ〉と呼ぶ仮想的なドライブとして追加します。この〈圧縮ドライブ〉は、システムからは新たに追加された通常のドライブに見えますが、データの書き込みが行われると、データはDiskXIIによって自動的に圧縮されて書き込まれます。圧縮率はデータの種類によって異なりますが、平均して約1/2に圧縮されますので、〈圧縮ドライブ〉には、要するに今までのディスク容量の約2倍のデータが格納できるようになるわけです。また<圧縮ドライブ〉からデータの読み出しを行った場合にも、データは自動的に展開されます。ファイルの圧縮展開に際して、複雑なコマンドを入力する様な特別な操作は一切必要ありません。
〈瞬間自動圧縮〉とは
 <圧縮ドライブ〉にアプリケーションプログラムをインストールすると、プログラムは、自動的に〈瞬間圧縮〉されて書き込まれます。またアプリケーションを実行すると、自動的に〈瞬間展開〉されて実行されます。同様にアプリケーションが作成するデータファイルも、自動的に圧縮展開されて格納されます。従って、圧縮展開作業をまったく意識することな通常のドライブとして利用できるのです。さらにファイルの一部を読み書きする場合でも、自動的に必要な部分のみが圧縮展開されますので、データベースファイルや日本語FEPの辞書ファイルに対しても有効です。やはり圧縮展開作業を意識する必要はまったくありません。
従来の圧縮ツールとの違い
(1)複雑なコマンド入力により一つ一つ対象ファイルを圧縮展開するのではなく、作業を意識せずにすべて自動的に圧縮展開が行われる。
(2)ファイル全体を展開する必要がなく、ハードディスク上に展開用の領域を確保する必要もない。
(3)ファイルを圧縮したままの状態で通常どおりアクセスできるので辞書ファイルやデータベースファイルでも有効。
(4)EXECOMなどの特定ファイル形式だけでなく、MS-DOSでディスクアクセスを行っている全てのソフトウェアで利用可能。

簡単なインストール
メニューの指示に従うだけで、インストールプログラムが、〈圧縮ドライブ〉を作成して今あるファイルを圧縮し、空き容量を作り出すまでのすべてを実行してくれます。勿論、AUTOEXEC.BATやCONFIG.SYSも自動的に設定します。例えば、容量が4OMバイトのAドライブに35Mバイトのデータがある状態でDi-skXIIをインストールすると、容量80MバイトのAドライブに35Mバイトのデータがある状態になります。結果として空き容量は、5Mバイトから45Mバイトになるわけです。(但し、実際の空き容量はデデータの種類によって多少異なります。)なお〈圧縮ドライブ〉と通常のドライブとは共存できるので、ファイルの用途によってドライブを使い分けることも有効です。また、MS-DOS上位コンパチで便利なコマンド群が付属し、ファイルごとあるいはドライブ全体での圧縮比率の確認や、〈圧縮ドライブ〉ごとのパスワード設定も可能です。
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パフォーマンスと信頼性
圧縮率は平均して約1/2です。勿論そのパフォーマンスは、〈瞬間自動圧縮〉・〈瞬間自動展開〉です。読み出しは通常のディスクアクセスとほとんど同じ。書き込みも通常のディスクアクセスと比較して実用上遜色のないレベルを実現しています。またキャシュ機能によりさらに高速化もはかれます。さらに〈圧縮ドライブ〉の領域サイズは自由に設定可能です。従ってもし不安なら〈圧縮ドライブ〉の領域を少しずつ拡大し、最終的には是非、あなたのハードディスク容量を文字通り2倍にしてご使用ください。
お勧めの環境
DiskXIIは、かなりのディスク容量を必要とするWindows環境や、内蔵できるハードディスク容量がまだまだ小さく、あるいはRAMディスクしか搭載していないNote型パソコンでも真価を発揮するはずです。DiskXIIは、あなたのハードディスク環境を最大限に活用するソフトウェアです。知らない間にファイルで一杯になってしまってもハードディスクを買い足したり、汗水たらしてファイルを削除し整理する必要は、もうありません。
 この種のツールは買わなかった。HDDを増設した方が満足感があった。

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PRESS SERIES。
あおり文をスクラップする。
ハードディスク倍増化ツールPRESSシリーズ
ハードディスク(RAMディスク)の未使用エリアを2倍に拡張するディスク倍増化システムがPRESSシリーズです。通常のハードディスク(RAMディスク)使用と変らない快適なアクセススピードを確保して、記憶メディアをパワーアップします。
PRESSシリーズによって倍増化されたドライブは、仮想ディスクとしてMS-DOSに登録されます。更に、ファイルの種別を問わない平均50%(最高70%)の圧縮率を誇る自動圧縮・伸張機能によって、リアルタイムアクセスを確保し通常のディスク使用と変らない感覚を実現。ユーザー側で一切手を煩わすことなく倍増化した仮想ドライブを使用することができます。
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面倒な作業不要の簡単インストール
PRESSシリーズは、ディスクの空きエリアを使用しますので、ディスクの再フォーマット等、複雑な作業は一切ありません。ままた、専用インストールプログラムによりPRESSシリーズの容量設定等も簡単に行なえます。この専用インストールプログラムでは、マスターディスクのバックアップ作業からシステムファイルのインストール、ボリュームファイルの作成、CONFIG.SYSへのデバイスドライバ登録、確保する容量設定等、対話形式で各設定を全て行なうことができます。
ディスク最適化機能も装備
ディスクへのアクセス効率を良くするため、自動的にディスク解析を行ない不連続ファイルが多数存在する場合は、ディスク最適化も実行できます。
こんな方にお勧め
PRESSシリーズは、そろそろ容量不足を心配するユーザーの方々等に、あたかももう1台ハードディスクを購入した時と同様な使用感を実現しますので、アプリケーション、データ運用等に絶大な効果があります。また、最大倍増容量が128MB(MS-DOS3.3以上/ハードディスク領域64MB以上の場合)まで確保できますので、ローコストかつ簡単にシステムのグレードアップがはかれます。残り容量が多ければ多いほど効果的ですので、充分に容量に余裕のあるハードディスクには更にPRESSシリーズの威力が発揮され、有効的にハードディスクを使用することができます。
【最大倍増化容量】
対応MS-DOSは、Ver3.10.3.30*の他、最新のVer5.00にも対応しています。また、MS-DOSによって以下の容量が設定できます。PRESSMAKERではMS-DOSVer2.11もサポートしています。
■MS-DOS3.10……確保容量10MB→倍増化容量20MB(2ドライブまで設定できます) ■MS-DOS3.30/A/B/C/D5.00 フォーマット範囲63MB以下…確保容量32MB→倍増化容量64MB(2ドライブまで設定できます)
■MS-DOS3.30/A/B/C/D5.00 フォーマット範囲64MB以上…確保容量64MB→倍増化容量128MB(2ドライブまで設定できます)
【注意点】
※PRESSシリーズの仮想ドライブからのMS-DOSのシステム起動(ブート)は行なえません。
※付属のディスク最適化機能を実行する場合、プロテクトのあるソフトは事前に保護情報を保存する必要があります。
※フロッピーディスク、MOディスクのドライブで仮想ディスクを指定することはできません。
MS-DOS5.00のラージパーティション(129MB以上)のハードディスクドライブには対応していません。

ソフトウェアだけで倍増を実現。
PRESSMAKER。

 PRESSMAKERは、ファイルを圧縮(約50%)してハードディスク容量(RAMディスクも可能)をソフトウェアだけで倍増化するドライバソフトです。総合的にPRESSシリーズとして開発し、ソフト化していますので、PRESSMAKERは、ソフトウェアレベル最高の圧縮率・高速アクセスを達成しています。B ■機能
(1)ファイルを圧縮し2倍の仮想ドライブを新たに作成(平均50%の圧縮率)。
(2)ファイルへのリード・ライトの際は、自動的に圧縮伸張を行ないます。
(3)圧縮アクセスするファイルの種類は一切問いません。
(4)対話式の簡単インストールプログラムを搭載。

膨大なメモリ環境・(Windows3.0等)でも安心。
PRESS98シリーズ。

ディスク倍増ソフト・PRESSMAKERにプロセッサボード(ボックス)を付属したPRESS98では、パソコンCPUに全て依存して展開するソフトウェアだけのものとは違い、プロセッサボード(ボックス)上で圧縮/伸張を行ないますので、圧縮率、アクセススピードがパソコン環境によって異なることがありません。また、プロセッサボード(ボックス)上での展開により、使用するワークエリアが非常に小さく、常駐量が平均4~6KBのわずかなメモリ占有量しかありません。これによって、膨大なメモリ環境(Windows3.0等)を必要とするアプリケーションにも余裕をもって対応しています。更に、PRESS98のプロセッサボード(ボックス)で使用している圧縮・伸張専用LSIでは、同様の圧縮システムで実績のある、米スタック社のロジックを採用しています。その信頼性は、どんな環境下においても常に安定した圧縮率、処理スピードを達成し、ソフトウェアだけでは実現できないハイグレードのパソコン環境をお約束します。
※PRESS98のプロセッサボードはデスクトップタイプ用です。また、プロセッサボックスはノートパソコン用です。
PRESSMAKERからPRESS98へのシステムアップが可能です。
PRESSMAKERは、ソフトウェアながら高度なコストパフォーマンスを実現していますが、進化していくパソコン環境に対応していくには、やはりパソコンCPUに左右されないプロセッサボード(ボックス)の使用をお勧めします。プロセッサボード(ボックス)のハード的信頼性、圧縮率、処理スピードは、どんな実務レベルの処理上でも安心です。PRESSMAKERをお買上げ頂いたユーザー様全てに、PRESS98のプロセンサボード(ボックス)の購入がいつでもできるシステムアップサービスを実施します。プロセッサボード(ボックス)とPRESSMAKERを組合せるだけで、即PRESS98の高信頼性パフォーマンスが確保できます。
〈ディスク容量倍増化標準フォーマット形式『PRESS-PRO』〉
『PRESS-PRO』は、ディスクの倍増化を実現する標準的なフォーマット形式です。この方式を採用している製品は、ソフトだけでも、またソフト+ハードウェアでも、倍増化の互換性が実現されています。『PRESS-PRO』の表示がされている製品は、自由にソフト、ハードウェアを組合せて使用することができますので、安心してご利用頂けます。
 似たようなツールが発売されていたということはニーズが結構あったのだろう。

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日本サンソフトのSolarisの広告。

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左頁はNORTON BACKUP。
右頁はVz Editor。

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マイクロデータ。

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左頁はTURBO C++ FOR WINDOWS。

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コンパック CONTURA 3/20(386SL/20MHz)が298,000円

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左頁は住友3Mのデータカートリッジ。職場ではこれを使っていた。

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ロータスとジャストシステムのHARMONY。

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パソコンショップでASCIIのカラー広告を出しているのはツクモだけだった。

裏表紙裏はFUJI FILMのFDだった。
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前号の使いまわし。

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未来コンピュータ(月刊ASCII 1992年6月号8) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

特集の「未来コンピュータ」をスクラップする。
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 我々は現在のパソコンに,何か不満があるだろうか?
 ……もちろん!それも山のように!
 多くの人は,きっとそう考えるに違いない。なにしろ現在のパーソナルコンピュータは,ソフトウェア間でデータ互換性が完全ではない,操作法が統一されていない,マニュアルが容易には理解しにくい,日本語入力フロントプロセッサが賢くない,グラフィカルユーザーインターフェイスも作業によっては煩わしい―など多くの問題を抱えている.
 しかし,少し視点を変えてみると,10年前にはまったく夢でしかなかった課題の多くを,コンピュータは曲がりなりにも実現してきた.現在の不満は、たんに使い勝手が悪いというだけなのだ.一方,10年後のコンピュータのハードウェア上の性能は,単純に見積もっても現在の1000倍になると期待できる.
 10年後,私たちはコンピュータに何をやらせるべきなのだろうか?

コンピュータは表現力向上を目指す
サイエンスライター 鹿野 司

 現在,パーソナルコンピュータの1000倍の能力を持つマシンは,スーパーコンピュータと呼ばれている.しかし,この馬力を表計算やワードプロセッサ,データベースなどの処理に用いても、何の意味もないことは明らかだ。日本語入力フロントプロセッサの漢字変換速度が光のごとく速くなったとしても、その違いはもはや人間の感覚では捉えきれない.パーソナルコンピュータの1000倍の能力で,1000倍のサイズの表計算やデータ量が1000倍のデータベースが構築できるようになったとしても,そのデータ入力には1000倍の時間が必要になる.そんな利用はパーソナルユーザー向けではありえない.
 パーソナルという立場において,これだけ潤沢なパワーを必要とするニーズは,今考えられる限り,ただひとつしかなさそうだ.
 それは,コンピュータの「表現力」の向上である。人とコンピュータをつなぐインターフェイス(マンマシンインターフェイス)の部分に,その計算能力が使われることで,コンピュータは人間の知的活動の拡大装置(IA:Intelligence Augmentation)へと大進化する.  むしろこの方向を目指すなら処理能力は1000倍でも不足する.よほどの工夫を重ねなければ,完全に満足するレベルには到達できないだろう.

フラットディスプレイの代表であるカラー液晶,新しい入力機器であるペン入力など,コンピュータの表現力を向上させる現在の技術の流れを,ビジュアル要素をメインに追ってみた。(編集部)

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1 北海道中小企業家同友会函館支部が販売する「液晶箸置き」イカの内臓から精製した温度によって色の変わる液晶物質を,ガラス細工の中に封入してある。液晶の歴史と特性を生かしたユニークさがいい。
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2 世界初のカラーノートパソコン「PC-9801NC」低消費電力や小型軽量化など,液晶ディスプレイを搭載する技術も進歩している。

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3 カラー液晶で一般的なアクティブマトリクス駆動方式(TFT)の配線回路.TFTカラー液晶による表示である.

液晶
 液晶の歴史は古い植物細胞の中の脂質や、イカの体から抽出された脂質など,有機的な物質が常温で固体(結晶)と液体の中間の性質を持つことが発見されたのは,1888年である.その後,電気的な作用によって結晶の配列が変化することが発見され,表示デバイスとしての歴史をたどる。現在の技術では,1画素のサイズが1ミクロン前後という超高解像度の液晶ディスプレイの開発も可能だ.

Appleのナレッジナビゲータ
 米Apple computer社は,1988年に「ナレッジナビゲータ」という,上映時間10分ほどのプロモーションビデオを制作している.その内容は,2010年の生活の中に、ごく普通に溶けこんだ超情報処理システムの形態を,短いストーリーの中でさり気なく紹介していくというものだった.
 ストーリーは,外出先から戻った男性が,テーブルの上に無造作に置かれている一冊の「本」を開くところから始まる.やや厚めの本に見えたそのものこそ,超情報端末「ナレッジナビゲータ」である.  開かれた「本」にはディスプレイがあり,そこに映し出された人物が,留守中に電話があったことを告げる。映像の中の人物は実在の人間ではなく.「エージェント」と呼ばれる,コンピュータと人とをインターフェイスする人工知能のアイコンなのだ。エージェントは主人の言葉によるリクエストに従い,留守中の電話の録音を聞かせたり,当日のスケジュールを告げたりする.
 主人公は大学の環境科学の教授という設定だ.数時間後に行なう講義のために,学術データベースを検索してデータを収集,それをもとに新しいシミュレーションを試みる.さらに資料をより完全にするため,それを補完する論文を書いた同僚に連絡し、情報やシミュレーションを交換し合う.それらの作業が,すべてナレッジナビゲータを介して行なわれるのだ.
 このビデオプログラムの中には,パーソナルコンピュータの,ひとつの究極の姿が、見事に濃縮して表現されている.
 コンパクトでワイヤレス,音声によるインターフェイスなどといった,比較的理解しやすいハードウェア面の進歩はもちろん,持ち主の大雑把なリクエストに対して,データベースを高速検索し、要求にフィットしたデータを提示したり、独自のシミュレーションプログラムを実行するなど,高度な知能処理やネットワーク世界の広がりを感じさせる.
 さらに興味深いのは,ナレッジナビゲータが独自の判断で,持ち主の母親からの電話に居留守を使うことだ。つまりこの装置は、主人のパーソナルニーズに応えるように,完全にチューニングされているわけだ.


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4 生産コストを抑えられる単純マトリクス駆動方式のカラ一液晶も,年々,表示品質が高まっている.写真は,フランスの研究グループと東北大学の研究者の共同開発によって誕生した「SH(Super Homeotropic)型液晶」である(写真提供:スタンレー電気(株)).
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5 高コントラストで高精細,色のにじみやチラツキのない大画面がつくれるという「強誘電性液晶ディスプレイ」.液晶の新しい駆動方式であり,いったん書き込んだ画像は駆動電源を切っても消えないため,動きのある部分だけを書き換えればよく,高速な画面表示が可能である(写真提供:キヤノン(株))。

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6 液晶の応用範囲は広い。動画を立体的に映し出すリアルタイムホログラムの出力映像。通常のホログラムではフィルムに情報を焼き付けるが,フィルムの代わりに超高解像度の液晶ディスプレイを使うことで,リアルタイムにそれを変化させることができる.中央が出力映像で、右上の物体の動きをリアルタイムに表現する.左上は,映像出力用の液晶ディスプレイで,0.96インチの表示範囲に648×240ドットの画素がある(写真提供:シチズン時計(株)).

マルチメディア化の流れ
 ナレッジナビゲータは,人工知能(AI)を応用し、表現力のあるマンマシンインターフェイスを構築した,理想的な未来コンピュータのひとつである.しかし,未来のコンピュータにはほかにもさまざまな形態があるだろう,また,それを実現するための道もいくつもある.
 ここ数年,コンピュータの「マルチメディア化」という言葉が,流行語のひとつとして盛んに使われてきた.従来のコンピュータは,せいぜいキャラクタと貧弱なグラフィックス音声などが,相互に結び付かないような形でしか利用できなかった.マルチメディア化とは,コンピュータに,より高品質なCGやオーディオ,アニメーション,ビデオ映像などの多種類のメディアを組み込み,それらを相互に有機的に結び付けた形で利用できるようにしようという,コンピュータの表現力の増大を目指すひとつの方向性である.このようなシステムは,オーサリングや教育用途として,理想的な環境を提供することは間違いない.
 マルチメディアのイメージは,意外に古くからある.たとえば,MITで1978年につくられた「ムービーマップ・ディスク」は、スキーで有名なアスペンの街中を,マップの利用者が自由に動き回って見物できるように,地図と映像を組み合わせたものであった.このデモンストレーションでは、建物の内部や好みの季節,古い時代の街なみの中へと,思うがままに移動できた.
 また同年に,エンジンの分解整備を対話的に教えるビデオディスクマニュアルというデモもつくられている.これらもまた,未来のパーソナルコンピューティングのひとつの姿といえるだろう.
 しかし,マルチメディアという言葉は、あくまで流行語であり,薔薇色の未来をキーワードにしただけだという側面もある.
 本当に良質のマルチメディアソフトウェアをつくるには,ハリウッド映画の大作を制作するくらいの資金,人材,手間,ノウハウなどが必要となるはずだ.それを,パーソナルニーズに適合できるだけの価格にするためには,やはり映画の観客動員数なみの利用が不可欠だ.このような社会環境は,この数年間では,とてもではないが実現しそうにない.
 では,マルチメディアは単なる掛け声だけに終わってしまうのか……いやそのおそれはないだろう.なぜなら,10年、20年という長いスパンでの動きであれば,コンピュータ技術の潮流もさることながら,コンピュータの表現力を高めるための動きも,着実に前進しているからだ.

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7 簡易的なヘッドマウンテッドディスプレイである米Reflection Technology社の「プライベート・アイ」.日本ではトーメンエレクトロニクス(株)が扱う.
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8,9 プライベート・アイの原理発光ダイオード(LED)からの1次元像を、鏡によって左右に振り2次元像に変換する.
入出力
小型の表示装置,バーチャルリアリティ,ペン入力など新しい入出力機器なども積極的に開発され,また,従来の技術においても人間工学の応用や,生物の働きを参考にしたりしている.

オブジェクト指向
 オブジェクト指向という言葉も,マルチメディアと同様に,ここ数年流行のキーワードのひとつである.この概念は,ソフトウェア製造に絡む難問(ソフトウェアクライシス)に対する,現場叩き上げの最新の解答として注目されてきたものだ。つまり,コンピュータの表現力の向上とは直接関係のないものである.しかし,間接的には,コンピュータの表現力を増す力となる.
 マルチメディアが,単にコンピュータ画面上でビデオの入出力を行なったり、音声の入出力を行なうということだけならば,技術的にそれほど難しいことではない.すでに解決ずみの技術といえる.
 しかし、すべてのメディアを統合しようとすると,そこにはかなり難しい問題が生じてくる.すべてのメディアを統合するということは,あらゆるタイプのデータを同時に扱える「データベース」を構築するということに等しい。つまり電子回路などの設計図面や,日常書かれる文書,書籍,パンフレットなど図と文字が混在したものを,有機的に検索できるデータベースをつくることなのだ.
 ところがマルチメディアには,多様な情報形態が存在する.たとえば,ファクシミリひとつをとっても、その規格にはG3やG4があり,同じモノクロの画像でも、X線写真のように階調のついた写真があり,階調のつけ方や解像度,サイズ,さらにカラーの場合には色をどのように,どれくらいの精度で表わすか,情報の圧縮の仕方は─などなど,すべて異なる形式の情報である.しかも、情報の形式は今後も新しいものが増えこそすれ,減ることは考えられない.
 従来のソフトウェア構築法で,多様な情報を扱おうとすれば,新形式の情報に対応しようとするたびに,ソフトウェア内部全体に対する広範囲の,抜本的な変更が必要になる.これでは時間的にもコスト的にも引き合うものが出るはずがない。
 しかし,データと、そのデータの処理の仕方を一体にしたオブジェクトという単位をつくり,それをベースにソフトウェアをつくれば,新形式のデータが登場してもオブジェクトを追加するだけでいいことになる.データの追加による,プログラムの変更は必要なくなるわけだ.
 結局,理想的なマルチメディアシステムを構築するには,オブジェクト指向の考え方が必要といえる.それにしても,まったく別の概念が,ときを同じくして流行となり,相補的にひとつの流れをつくっていくのは,奇妙といえば奇妙なことではある.しかし,技術の進歩には,常にこういった偶然の一致?あるいはシンクロニシティのようなことが起きるもののようだ.


マルチメディアを越えて
 技術の変革は,いつも理想とはほど遠いところから始まる。たとえば,ウィンドウ環境において,ひとつのウィンドウの中にテレビ映像を表示できるようになったら,それをマルチメディアと呼んでいいだろうか?理想論からすれば,このようなレベルではマルチメディアの名に値しない.しかし,あっても困らない,安く手に入るなら嬉しいオプションでもある.一見取るに足らない形態でも,マルチメディアを取り込もうとすることで,コンピュータのアーキテクチャは,ぎこちなくではあるが,より柔軟に別のハードウェアを接続できるように変化を始める.
 また、別の方向からの支援もある.パーソナルコンピューティングの使命は,人間の知的能力の拡大にある.この概念は、あらゆる人間のニーズに対応できなくてはならない.
 電話の発明も、もとはといえば,グラハム・ベルの耳の不自由な妻の聴力を補うことを目指して始まったものだ.障害者への対応を考えたシステムづくりは,障害のない者にも大きな恩恵を与えると考えられる.たとえばキーボードの場合,オートリピート間隔を自由に設定できたり,2つのキーを同時に押す代わりに,キーを押した手順をコンピュータが覚え、その組み合わせで何かの処理を実行するようにする.このような,微細な配慮だけでも、個人個人の感覚にフィットした使い勝手の良さが実現される.
 現在のパーソナルコンピュータでは,入出力の機器として,キーボードやCRT,さらには,液晶ディスプレイなどのフラットディスプレイと,マウストラックボール,電子ペンなどの各種ポインティングデバイスがあるにすぎない。それも、大量生産によって規格化された,基本的に決まった形のものである.
 しかし、本当のパーソナルユースを考えるなら,人間に直接対面する部分は,もっと豊かであってほしい。キーボードをひとつとっても、個人の手の大きさにフィットしたサイズや,木目調,革張りなどファッションの方向性をもってもいい.また,自動車のデザインが回帰したように,「マックスヘッドルーム」に出てきたような,タイプライター状のキーボードがあってもいいではないか?電子ペンにしろ,太さや重さ,書き心地など,もっとバリエーションが欲しいわけだ.
 このような冗長性は,コスト面から,従来ほとんど実現不可能であった.しかし,未来のコンピュータ社会が発展するためには,クリアしなければならない課題になる.また,接続の手間や設定のややこしさも,なくさなければならない。新しい入出力機器は、安価で容易に接続できる必要があるのだ.これが実現すれば,コンピュータと人との対話性,コンピュータの表現力は,今からは想像もつかないほど豊かになりうる.たとえば,人間の眼球がどこを向いているかをセンサーで感知し,眼の注視点そのものをポインティングデバイスとして応用するもっとも視線マウスができたとしても,センサーとしての眼鏡をかける必要があり,インターフェイスとしては不細工なものでしかない.そういえば,バーチャルリアリティ(VR)という概念を有名にした,データグローブというひとつの入力装置も,操作のために手袋をはめなければならず,サイバーなイメージを醸し出す点ではカッコがいいものの、気の利いたものとはいえない.
 そこで,パターン認識専用のシステムとカメラをセットにしたセンサ一をつくり,コンピュータ自体に目を取りつける手段が考えられる.コンピュータの目は人間の瞳の動きを認識し,視線マウスを構成することができる.視線を合わせてまばたきでクリック,というような使い方ができるわけだ。同時に,データグローブのような手のアクションをパターン認識によって取り込むこともできる.あるいは、さらに進んで,「2001宇宙の旅」のHAL9000のように,唇の動きから会話を知るなどの応用が生まれてくるかもしれない.

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10 ペン入力も新しいポインティングデバイスとして注目される.写真は(株)ワコムの「ParmTopV」液晶ディスプレイ,入力センサー,メモリ,CPUを一体にしたペンコンピュータであ る.
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11 ヘッドマウンテッドディスプレイとデータグローブは,バーチャルリアリティでもおなじみの光景である(写真提供:日商エレクトロニクス(株)).
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12,13,14 TRONプロジェクトは,キーボードの形状や画面イメージにいたるまで,コンピュータのすべてのアーキテクチャを再考察している.

入出力の多チャンネル化
 マルチメディアという概念は,たしかにコンピュータの表現力を増す方向性ではある.しかし,欠けている部分もある.
 なぜならこの概念は、基本的に人間のもつ多くの感覚のうち視覚と聴覚にしか,焦点を合わせていないからだ。私たち人間には,ほかにも触覚,嗅覚、味覚などいろいろな感覚がある.音楽や効果音のないビデオゲームがリアリティに欠けるように,人間は同時に多チャンネルの感覚入力があったほうが,より実感として感じられるし,状況の把握もしやすくなる.
 その意味では,反作用の感覚や触覚などの材質感覚を表現する「フォースディスプレイ」が非常に価値の高いものとして考えられる.
 たとえば,コンピュータ画像に映し出された物体を自由に動かすことを考えよう.動きの情報をコンピュータへ伝えるだけならば,データグローブなどによって,人間の動きを画面に表現すればいい。しかし,これでは画面上の物体を掴んだとしても、物体の重さや反力といった実感が返ってこない。人間の手の動きは、指先の感覚と網膜に映る映像とのフィードバックによって制御されている.感覚がなければ,一方通行の制御になり、微妙な操作は困難なのである.
 この問題を解決するのが,架空物体の質感を人間に理解できる感覚として返す(伝える)フォースディスプレイである.大がかりなものを考えれば,全身をつつみこむようなエクゾスケルトンになってしまい,パーソナル向きとは思えないが,もっと簡単な,手の部分だけの卓上エクゾスケルトンなどが,新しい入出力装置として登場してくるかもしれない。
 現在,フォースディスプレイの研究の一環として,MITのマーガレット・ミンスキー(人工知能研究者として有名なマーヴィン・ミンスキ一の娘)は,ジョイスティックに力を返す「バーチャルサンドペーパ-」というシステムをつくろうとしている.これは,仮想空間上の物体のゴツゴツした手触りなどを表現するシステムだという.
 今後は,バーチャルリアリティの流れとも呼応しながら、このようなフォースディスプレイが徐々に登場してくるだろう.

ヘッドマウンテッドディスプレイの姿形は液晶ディスプレイと比べ30年以上も経ってもあまり変化していない。どうしたもんだか。
バーチャルリアリティ(VR)
 VR(仮想現実感)もまた近年の流行語だが,これもコンピュータの表現力を増す方向性のひとつである。従来のマンマシンインターフェイスでは,マシンの画面イメージとしての世界を明示していたが,VRでは、人間の周囲をマシン(画像)で囲むことにより,仮想世界の中に人間を置こうとしている.現段階では,両眼立体視のヘッドマウンテッドディスプレイ(HMD)と,データグローブなどを用いるものしかないが,これだけでも,仮想世界への没入感やリアルタイムインタラクションが実現している.
 究極のVRを想定してみると,その実現には3つの要素が必要になると分かる.つまり「プレゼンス(存在感,臨場感)」と,「インタラクション(反応性)」,そして「シミュレーション」である.これらがブラッシュアップされなければ,真のVR時代は到来しないだろう.
 まず,プレゼンスでは,少なくとも現在の最高水準のCGに見られる程度の存在感が表現できなければ,リアリティは出てこない.そして,仮想空間内で視線をサッと移動すると,それに追従して適切な絵が出せる,すなわち,打てば響くようなインタラクションがなければ,これまたリアリティを増すことは難しい。最後に,何か物体を持ち上げて投げれば,それがちゃんと放物線を描いて飛ぶように,基本的な物理法則な世界の仕組みがシミュレーションされていなければ,仮想の現実という名前に値しないわけだ.
 ところが,これらすべてを同時に完全に満足させることは,10年後をターゲットにするとしても,限りなく不可能に近いだろう.個々の要素を改善するだけでも,膨大なコンピュータパワーが必要となるからだ.しかし,解決の道がないわけではない.
 コンピュータの表現力を向上させることを考えたとき,技術サイドでは、とかく画像のピクセル(画素)数を増したり,色数を増やすといった,ハードウェア面での性能向上に着眼しがちである.ところが,VR技術に関しては,それ以上に人間を見つめ直す必要がある.
 たとえば,「VR酔い」という現象がある.人間は飛んだり跳ねたりしても,目で見ている画像がグラグラ揺れたりすることは滅多にない.これは,首の動きや目の動き,あるいは耳の奥で感じる重力の方向変化などの情報を脳が処理し,見える映像に補正をかけているからだ.しかし,ヘッドマウンテッドディスプレイだけに視覚入力を頼ると,筋肉からくる情報と目の情報に違いが生じて脳がパニックを起こす.その結果が「酔い」となって現われるわけだ.
 この結果は,人間という情報処理装置の特性を見事に表わしている.しかも,VRという概念が出てこない限り絶対に突き止められなかった性質である.
 たとえば,ヘッドマウンテッドディスプレイを付けてVRを感じながら、頭を45度横に振るとしよう.このとき,ディスプレイに表示される映像が45度より内側ならば「酔い」は起こらない.ところが,首を回した量よりも,表示される映像を50度のように少しでも多めに回してしまうと,激しい「VR酔い」が起こるという.つまり,究極のVRを実現するには,このようなVRと相互作用したときの人間の性質を調べなければならない.「バーチャルサイエンス」とでもいうべき,新しい学問が必要になるわけだ.
 同時に,「バーチャルサイエンス」を応用すれば、完全なVRであっても、必ずしも多大なコンピュータパワーを使わなくていい。人間の脳と同じように,意味をもつ重要な情報だけを明確に提示し,意味の薄い情報は無視すればいいのである.これまでのコンピュータ技術は,現実を正確に表現するという暗黙の前提に立って開発されてきた.ところが,実際の人間は,決してそんなガチガチの機械のような存在ではない.つまり,マシンパワーを最大まで使って,すべてを完全に,きれいに見せなくても、十分なリアリティを実現する方法はありうる。
 VRの実現には,計算機の有限の能力を,どこに振り向けるべきかという検討が非常に重要になってくる.この認識が広がらないと,VRは不必要に費用だけを食い潰す存在になり,パーソナルレベルでの応用は不可能になってしまうだろう.

ASCII1992(06)f08未来コンピュータ写真15_W500.jpg 15 タンパク質の一種であるバクテリオロドプシンを光入力センサーとした画像識別モジュール.生物組織を利用して人間の目に近い処理をする研究も行なわれている(写真提供:富士写真フイルム(株))
 バーチャルリアリティの進歩も遅い。メタバースなんてあの程度の品質で大きく宣伝していると30年以上もかけてそんなものかと蹴っ飛ばしてやりたくなる。

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ペン入力,漢字コード,Win3.1他(月刊ASCII 1992年6月号7) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

「ASCII EXPRES」Sから「ペン入力」をスクラップする。

 文字入力とポインティングデバイスの双方の役割を兼ねる「ペン」.このペンを入力装置として用いるコンピュータが,昨年から活発な動きを見せている.
 コンピュータ関連のショウなどでも,「GRiDPAD」などを代表とするコンピュータや,米GO社の「PenPoint」のように,ペン入力を前提としたマシン/OSが数多く出品され,最近では,米IBM社がPC/ATベースのペン入力マシン「ThinkPad(Model2521)」を発表している,また,国内でも「NCR3125」(写真1)や,「PenTopmodelV((株)ワコム)」など,ペン入力対応のマシンが今春,発表された.
 ペンは,キーボードやマウスのような入力デバイスとして身近な存在になるのだろうか?

■電磁授受方式が主役
 コンピュータの歴史を振り返るとペンを入力デバイスとして使うようになったのは意外と古く,1950年ごろの「ライトペン(ライトガン)」からである.これは,CRTの画面にペン先をあて,走査線のスキャンタイミングから位置を検出,画面上の任意の1点を指定するポインティングデバイスだ。しかしペン先に受光部があるため,ペンを画面に垂直に立てないと読み取り誤差が生じるなど,使い勝手に難があった.
 その後のペン入力デバイスとしては,デジタイザ(XY軸の動きを機械的に読み取る)が進化した「タブレット」がある.タブレットは,主に,CADなどで図形を入力するときなどに用いられていた.タブレットの感知方式は,ペンまたはマウス状の装置(カーソル)と,平板との静電容量の変化を感知する「静電容量感知方式」である.
 現在、携帯性を重視した電子手帳などでは、ペン入力が可能な製品もいくつかある.それらの多くは、先ほどの静電容量感知方式か,ディスプレイに加える圧力で位置を判定する「感圧方式」を採用しているところが,静電容量感知方式は湿気などの水分に弱く,感圧方式は読み取り速度が遅いという短所があった.また,両者とも専用のペンがいらないという利点があるが,ペンでのスイッチ操作ができず,マウス代わりにはならなかった.
 最近、ペン入力コンピュータが注目されるようになったのは,これらの位置判定方式に代わって、新しく「電磁授受方式」が開発されたことが背景にある(図1).
 この方式には、入力面に手や物(腕時計など)が触れてもデバイスの位置判定が影響を受けず,読み取りも高速なため,ペンで直線や曲線を描いても十分な精度で認識できるという利点がある.また,ペン(またはカーソル)と入力面が十数mm程度離れても動きを感知できるため、図面などを間に挟みこんでトレースすることも可能だ。
 前述した国内2社のペンコンピュータも,この電磁授受方式を採用している.これらの 製品では,ペンの指がかかる部分にボタンを付けることで,マウスと同様のクリック/ドラッグなどの操作が実現できる.

■ジェスチャー操作
 ペン入力の普及には,入力デバイスの物理的な改良だけでなく,手書き文字認識技術の進歩も重要な要素だ.ほとんどの文字認識ソフトウェアは,英数字認識には強いが,日本語の入力/認識は不得意だという.特に漢字には,画数が多いだけでなく、部首の区別(明と日月)などの問題もある.現段階のペン入力は,一字一字離して丁寧に書かなければ正確な日本語入力はできない。
 しかし,ペン入力には「ジェスチャー処理」が使えるという大きな利点がある.ジェスチャーとは、ペン入力対応のワープロなどで,簡単な記号の入力により,文字列の削除や挿入の処理を行なうことだ(図2).ペンデバイスでは,文字入力と同時に1アクションで処理の指定ができ,表示文章の任意の箇所をダイレクトに分かりやすく操作できる.大量の日本語入力には向かないが,編集作業などでは、ペン入力+ジェスチャーの効果は非常に高いだろう.
 さらに,歩きながらのコンピュータ利用はペン入力マシンにしかできない.いくら軽量なノートパソコンでも,持ち歩きながらのキーボード操作は不可能だが,片手で扱えるペンデバイスならば簡単な操作やメモ程度の入力は可能である.また,入力/操作姿勢を選ばないため、寝ころんでも,上を向いても使える。ほかにも,キーボードに比べて入力時の音が小さいなど,利用場所を限定しないという有利さがある.
 現在、ペン入力マシンは,移動先での入力を考慮したバーチカル市場での引き合いが多いというが,今年の後半には,一般向けのペン入力OS「PenWindows(マイクロソフト)」などの発売も予定されている.ペン入力からは,しばらく目を離すことができない.


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「TBN なんでも相談室」からスクラップする。

漢字コードの種類は?
Q パーソナルコンピュータなどで使われる漢字コードにはどのようなものがあるのでしょうか.
A コンピュータは,文字を数値に対応させて処理しています.文字と数値の対応は,コンピュータごとに決めてもかまわないのですが,情報の交換を考えると,あまりバラバラでは不都合です.
 そこで基本的な情報交換用の文字コードとして,まずアメリカでASCIIコードが決められました。これは94種類の英数記号(スペースと削除コードを含めて96種類)と32種類の制御コードから構成されるコードで,その後ISO(国際標準化機構)により基本的な情報交換用コードとして採用されました.
 さて,このASCIIコードは最も基本となるコードですから,どんなコンピュータでも,ASCIIで規定されている文字ならほぼ互換性を保って読み書きができることになっています.ただし国によっては,それぞれの事情に応じた文字が割り当てられることがあります.たとえば日本では「\(バックスラッシュ)」の代わりに¥(円通貨記号)」が割り当てられています.また,JISでは,この領域のコードに英数字とカタカナが割り当てられるようになっています(いわゆるANK,または「半角文字」).
 ちなみに,パーソナルコンピュータでは1byteは8ビットが普通ですが,文字を7ビットで処理するコンピュータや,7ビット以外は受け付けないシステムを考慮して,最も基本的なASCIIコードは7ビットで構成されています.
 しかし、いうまでもなく,日本語で使う何千字という文字を7ビットのコードに押し込むのは不可能です。もちろん,8ビットでも足りません。そこで,文字コードを拡張して,日常的に利用する漢字などを2bytesで表現するコード体系が登場します。
JISコード
 2bytesの幅があれば,65536種類の文字を表現できる計算です.しかし,ここであわてて2bytesにびっちりと漢字を割り当ててしまうと,何かと不都合です(後述のユニコードがこれに近いコード体系ですが……).たとえば,前述のように1文字は7ビットしか受け付けないコンピュータでは,面倒なことになります.また,制御符号は常に制御符号として機能したほうが好都合です.
 そこで,7ビットの基本的なコードのうち,制御コードを除いた94種類のコードを2文字組み合わせて,最大8836種類を日本語用の文字コード(いわゆる「全角文字」)用の領域として,文字を割り当てます。これが一般に「JIS漢字コード」と呼ばれる漢字コードで,使用頻度の高い第一水準と比較的使用頻度の低い第二水準の2つのグループが,1978年に選定されました.
 JIS漢字コードは,たとえば漢字の「亜」文字,21(16進数)という2bytesの数値に対応させます.また,「区点コード」により表わすこともあります(図1).


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 「区点」は,漢字に割り当てられた上位,下位バイトの先頭を,それぞれ一区,1点とするコードで,16進数ではなく10進数で表わします.したがって区点コードで「亜」は,16区1点,つまり1601(10進数)になります。このようにJIS漢字コードで規定されているコードは,上位バイト,下位バイトとも,Ibyte系のJISコードやASCIIコードで規定されている文字と重なります.そのため,1byte系のコードと2bytes系のコードが混在するテキストでは,エスケープシーケンスによってコードを切り替えます.
 ところでJIS漢字コードは,その後1983年と1990年の2回,改訂されています.
 1983年の改訂では,字体の整理と,意味が同じで字体が異なる若干のコードの入れ替え,および罫線素片などの追加が行なわれています.
 また,1990年の改訂は,第一水準と第二水準についてのごく小規模な改訂に加えて,第一水準,第二水準に含まれない補助漢字と呼ばれる文字集合が制定されています。
 これらの改訂は、必ずしも強制力を持ちません.そのため,設計の古いパーソナルコンピュータ(PC-9801など)では,1978年の規格にそったコードが現在でも使用されているのですが,比較的新しいパーソナルコンピュータ(エプソンのPC-9801互換機など)やプリンタなどは,1983年のコードが採用されているなど,多少混乱があるようです.
 なお、いまのところ,1990年の改訂で追加された補助漢字を利用できるパーソナルコンピュータは見あたりません。
 誌面の関係で,詳しくは説明できませんが,「JISハンドブック情報処理編」の情報交換用符号関連のセクションに掲載されている規格を参照することをお勧めします。

シフトJIS(MS漢字コード)
 シフトJISは,Microsoft社(というよりは,事実上アスキー)が自社のMS-DOSに採用した内部コードです.
 これは,JIS第一水準と第二水準の文字を一定の規則に従って変換し,1byte系のJISコード中の未定義となっている領域に,漢字を割り当てたコード体系です.
 この方式は,1byteの英数字とカタカナの混在した文字列については,特別な処理を行なわずに表示できること,漢字を指示するためのエスケープシーケンスが不要になることなどのメリットがあり,MS-DOSに限らず,各社のパーソナルコンピュータに採用されている漢字コードです.また,最近ではパソコン通信用の文字コードとして,事実上の標準に近い状態になりつつあります。
 しかし,シフトJISにはいくつかのメリットがある反面,拡張性と汎用性が犠牲になるというデメリットがあります。たとえば,未定義領域はわずかしか残っていませんから,そのままでは補助漢字が使えません。また,通信用のコードとして使った場合に制御コードなどとの問題が発生する場合があります.

EUC(Extended UNIX Code)
 EUCコードは,AT&TがUNIXで複数バイト文字を利用するための文字コード体系として考案した国際的な文字コード体系です。日本では,EUCに基づいて漢字を処理できるようにした漢字コードが利用されています.
 EUCの特徴は,JISコードが持つ拡張性と,情報交換用符号系としての汎用性,そしてシフトJISコードが持つ1byte/2bytes文字が混在した場合の処理の手軽さを併せ持っていることでしょう.
 基本的な文字セットは、例によって7ビットのASCIIコードです.そして漢字は,JIS漢字が使われます.しかし,EUCは,コードとしては8ビットを使い,最上位ビットをJIS漢字を示すフラグとして利用しています。
 具体的には,「亜」の文字はJIS漢字コードでは3021(0011000000100001)ですが,EUCでは上位バイトと下位バイトの最上位ビットを1として,B0A1(1011000010100001)で表わします。
 しかし,これだと1byte系のJISカタカナ,いわゆる半角カタカナが使えません。そこで,この場合は,シングルシフトコード(8E)を先に付け加えてカタカナを表わします.
 また,コンピュータがサポートしていれば,EUCではSS3コード(8F)を先に付け加えて1990年版JISで制定された補助漢字を表わせます.

Unicode
 最近話題の文字コードがユニコードと呼ばれるコード体系です.有力コンピュータメーカーが参加するユニコードコンソーシアムで検討中のコード体系ですが,最近ISOがユニコードの採用を決めたとのことで,にわかに現実味を帯びてきました。
 まだ検討中の段階ということで,実際に利用されるようになるまでには,変更が加えられる可能性がありますが,簡単にいえば,世界中のすべての文字を制御コードなどを除いて,16ビットの文字幅,つまり6万種類程度に分類して詰め込んでしまおうというもの。漢字だけでも何万種という数になるのですから全世界の文字を集めると,16ビットでは足りなくなるかもしれません。そこでユニコードでは,形が似た文字は,意味的には別の文字でも同じコードに割り当てます(図2).
 ユニコードにより,一つのシステムが全世界共通に使えるようになるわけですから,画期的な試みです.その反面,形が似ているからといっても別の文字は別の文字.それぞれその国の文化を背景に持つ文字をそう簡単に「似てる/似てない」といえるのかどうか,また、既存のシステムとの整合性はどうかなど,未解決の問題は少なくなさそうです.
(安田 幸宏)


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プログラミングの際、漢字コードへの配慮は必須だったし、面倒だった。

「Win3SIG」の第14回がWindows 3.1だった。抜粋スクラップする。

(前略)
 今まで,Windows Ver.2の互換モードとして,そしてi8086マシンのためのモードとして利用されていた「リアルモード」がなくなった(日本電気のWindows 3.0はEGC搭載機種以外は動作しないため、結果的にリアルモードでもi8086やV30では利用できなかったが).
 Ver.3.1が利用できる機種はi80286以上のCPUを持った機種ということになるが,動作速度や利用できるメモリ空間のことを考えると実情に合った選択と言えるだろう.
(中略)
 さらに,386エンハンスドモードでは,Control Panelの386 Enhancedから「HDDのスワップエリア固定化」を選択すれば,スワップ時間も短縮される。こういった小さな積み重ねが組み合わされて、システム全体の操作感が改善されている.
(中略)
 動作速度,操作性の向上のほかに,ウィンドウ自体の信頼性が高くなったことも評価される.まず,メモリ不足やデバイスアクセス時によく発生したUAE(修復不能なアプリケーションエラー)が大幅に減ったと言われている。実際にインストールしてからUAEは一度も発生していない. また,アプリケーション利用時に「Alt」+「Ctrl」+「Delete」に続き,「Enter」キーを押すことで利用中のアプリケーションだけを終了できるようになった。複数のアプリケーションを利用していて,1つのアプリケーションがハングしたために,システム全体を再起動するような局面は少なくなったのである.
(中略)
 クライアントプログラムとして動作するWriteやCardfile,市販されているWord for WindowsやExcelなどで作ったデータの中から,PaintbrushやMicrosoft Drawなどを呼び出したり相互にリンクしてデータを直接やり取りすることができる.i486マシンで8Mbytes以上のメモリを用意すれば,アプリケーションの切り替え速度も実用レベルである.
 Packagerを利用することで,従来のカット&ペーストでは貼り込めなかったWAVEファイルや標準MIDIファイル,MMMのアニメーションを,WriteやWord for Windowsの文書中に貼り込むこともできる.
(中略)
 今回の改良は,大きなものではなくWindows 3.0のシェイプアップだと言われている。使ってみると,3.0に積み残したことをすべてやったと言うほうが正確かもしれない。ハード,ソフトともにMicrosoft Windowsへの対応が進んでいる米国では,ますますMS-DOS環境からの乗り換えに拍車がかかることは確かだろう.
 日本語のWindows 3.1については,マルチメディア関連のドライバが各社まちまちになる可能性がある.そして,付属する日本語のTrueTypeがどの程度のものなのかが気になるところだが,マイクロソフトは年内に発売できるだろうと発表している。


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「UAE(修復不能なアプリケーションエラー)が大幅に減った」とあるが、それでもかなりの頻度で落ちていた。PageMakerを使うときは1ページ作るごとに保存していた。またDOSに降りたときは祈る気分だった。Win95こそが「大幅に減った」という表現が許される。Win3.1では「かなり減った」が妥当な表現だと思う。

「なないろのディスプレイ」をスクラップする。
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NEW MODEL IMPRESSION(月刊ASCII 1992年6月号6) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

「NEW MODEL IMPRESSION」をスクラップする。
この号は覚えのない機械ばかりだった。コメントできない。

NCR3125
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 バッテリを含めて約1.8kgという重量は、長時間,片手で持つのはつらい。文字認識が386CPUのパワーを必要とするのだろうが,携帯マシンに用途を限定するなら,速度を犠牲にしてでも,小型・軽量化がポイントになるのではないか.しかし,今後のペン入力の状況をうらなううえでも現在もっとも注目したいマシンといえる.    (池田)


Rapture55

JD1994-50MARK II
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 ちょうどWindows3.1が発売されたこともあり、多色・高解像度モードで巨大なTrueTypeフォントで文書を作ったりしてみたのだが,これだけ速いとさすがにストレスを感じない。画面の広さといい速さといい,ほとんどワークステーション気分だ。こんなCPUパワーが必要なのかという疑問もあろうが,いずれ出てくるであろう日本語Windows3.1で漢字のTrueTypeを使うとか,MMEで動画を扱うといったことを考えるなら,CPUに関する妥協はしないほうがいい.
 それに,今回紹介した2機種は,あとはディスプレイとソフトだけという状態で70万円程度。メモリとHDDのことを考えたら98FAと大差ないのだ。Windowsがターゲットなら,今最も安くて速いマシンといえる。高機能マシンの購入を検討されている方は,ぜひ一度実物に触ってみることをお勧めしたい.    (野口)



PC-6700
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 PC-6700はコンパクトな外見にもかかわらず高機能なノート型パソコンであり,高速のCPUを生かすスペックを備えている.Win3も十分利用できる速度であり,持ち歩けるパソコンとしては理想に近い環境が構築できそうだ。なかでも標準装備のトラックボールにより,膝の上でもWin3が使えるという使用感はなかなか快適なものがある.
 価格は98NS/Tに比べて40Mbytesモデルで15万2000円高い。機能的には非常に魅力のある製品だけに,割高感が否めないのが悩むところだ。    (行正)



FX-890P
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 FX-890Pは,本格的なプログラミングは無理としても,入門用としてはなかなか面白い。パソコンとのデータ交換が可能だから,開発や集計はパソコンで行ない,FX-890Pはデータ入力端末として使うといった応用も考えられる.     (小日向)


FOTOMAN

DYCAM model 3
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 パーソナルコンピュータに画像を取り込む手段としては,ビデオカメラで撮影した映像をビデオ入力ボードを通して取り込む方法がある。98のビデオ入力ボードとしてはカノープス電子のCVI98II(11万8000円)などが,Macintoshでは10万円程度のフルカラービデオ入力ボードがあり,2インチFDを使うスチルビデオカメラ(キヤノンQ-PIC:8万9000円など)を利用すれば20万円程度で画像入力ができる。ただし,ビデオからデジタルデータに変換する際に画像が劣化する.ビデオ入力ボードとカメラの組み合わせが比較的安価であることを考えると,グレースケールのみのFOTOMANとDYCAMは少々高く感じる。同程度の価格でカラーの読み込みが可能な機種が欲しいところだ.    (行正)
 デジタルカメラという単語は、ここが初出だと思う。
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特集ノートパソコン(月刊ASCII 1992年6月号5) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ノートパソコンの特集をスクラップする。
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PC-9801NL(NOTEライト)
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 ただ,キーボードのストロークは短く,キータッチもよくない。また,コネクタはほかの98NOTEシリーズと互換性がないので注意が必要だ.
 いつでもどこでもパソコンを使いたいという人にはお勧めだが,小型ゆえの制限を覚悟すべきだ。

 9801と互換性のないこのパソコン売れたのだろうか。

PC-9801NS/T(NOTE SX/T)
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 デスクトップマシンと比べても遜色のないCPUパワーで,ノートパソコンを使いこなそうという人にはピッタリのマシンだ。



PC-9801NC(NOTEカラー)
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 TFTカラー液晶は,反応速度も速く,Windowsを使ってもマウスカーソルを見失うことはない。また,オプションのTVチューナー付きビデオ表示アダプタを使うと,NCの液晶画面でテレビを見ることも可能だ。
 ただ,カラー液晶はもう少し待てば安くなる可能性が大である.今すぐカラーを,という人以外は待ったほうがいいかもしれない。



PC-386NOTE AE
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 NOTE AEの拡張バスは,98NOTE互換になっている。98NOTE用の周辺機器をそのまま接続して使用することができる。また98NOTE互換といっても,従来どおりRGB信号は出ている。しかし,従来の386NOTEシリーズの拡張バスに接続する周辺機器は使用できない.


PC-386NOTE WR
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 拡張バスは,98NOTE互換ではなく,従来の386NOTEシリーズと同じである.このあたりは,NOTE AEとスタンスが異なっている.
 A4サイズに収めるため,「_ / ロ」のキーがSHIFTキー,カーソルキーのさらに右側まで追いやられている.システムメニューで入れ替えることもできるが,今度は逆にSHIFTキーが使いにくくなってしまう。この点は改良を望みたい.



DOS/Vマシン
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 なおアメリカではすでに各社から386-25MHzあるいは486のノートパソコンが販売されており,DOS/Vマシンに関しては各社から25MHzマシンが出てくる可能性も高い。機種選定に際しては,ビジネスシヨウの様子を見たほうがいいかもしれない。
 価格面では,日本IBMの55noteが一番安い。クロック周波数は他機種より遅いものの,16MHzあればそんなに困ることはないだろう。55noteの場合,アイ・オー・データ機器が増設RAMモジュールを発売しているし,CFコンピューティングの「DOS/Vパワードライバ」を利用すれば日本語Windowsの800×600ドット表示(CRT利用時)も可能になるなど,サードパーティ製品もいくらか発売されている.本体サイズもジャストA4サイズで,98NOTEよりはずいぶん小さい.
 クロックは20MHzほしい,という方には三洋電機のAXAGEだ。55noteとの価格差は5万円弱だから,パワー優先ならこちらのほうが割安だろう.AXAGEには標準でMS-DOS Ver.5(ただしAX-VGA/S仕様)と日本語入力FEP(VJE-β Ver.2.6)が添付されるので,AXとして使うならさらに4万円ほど安いことになる.ただ,AXAGEには拡張スロットがない,SVGAモードがないなどの弱点もある.
 コンパックのLTE Lite/25は,この中では唯一25MHzクロックで動作する.速度がAXAGEの1.25倍で価格も1.25倍だが,4Mbytesの標準メモリ,60MbytesのHDD,ジャストA4サイズという点を考えればコストパフォーマンスは良い。このマシンには,デスクトップエクスパンションベースというユニークな拡張ボックスがあり,デスクトップ的に使うことも想定されている。最後発だけあって,お買い得感は今回の4機種の中では最も高いといえる。
 3kg近くもあるマシンは持てないでも遅いのはいやだという方には,シャープのPC-6700がある.JEIDAVer.4.1のスロット,トラックボール,最大64階調の液晶などを装備する高級機ながら,重量は2.2kgに抑えられている。もっとも2.2kgマシンにはDynaBook V386/25もあり,こちらのほうがクロックが5MHz速くて5万円安いから,JEIDAなどに意味を見いだせないと割高ではある.



ノートパソコン
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東芝DynaBook V386/25 J-3100SL,V386/20 J-3100SX

 PC/AT,OADG・DOS/V用ソフトが動くこととなった.ショップによっては,実売価格が標準価格より10万円近く安く,お買い得感は強い.


富士通FMR-CARD
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 「何と言っても1kgを割る軽さと,単3乾電池2本で数時間持つのがすばらしい.VJE,VZエディターも動くし,パソコンとしての機能もしっかりしているよ.会議なんかに持って行くのは,最近もっぱらこれ。携帯性に関しては圧倒的に優れてるね」(同機のロードテスト担当 遠藤 談).


松下電器産業Panacom PRO NOTE 55
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 今年の4月下旬に発売されたPRONOTE55(写真4)は,現在のところ,32ビットノートパソコンとしては最軽量のマシンだ。Panacom Mシリーズ対応ソフト(標準解像度用)が使える.CPUに386SX(16MHz)を搭載,3.5インチFDD1基を内蔵しながらも,FDDモデルで約1.5kg,40MbytesのHDD内蔵タイプで約1.7kgという軽さがウリ。薄さ28mm。本体直付け小型LANアダプタや、本体内蔵型モデム,無線電話対応ポケットモデムなど,オプションも豊富に用意されている.携帯できるビジネスマシンとして重宝しそうだ。バッテリの稼動時間は,約1.7時間。


甦れ,DynaBookSS001.
――暗くなったELパネルを交換する
 長年使ってきた初代DynaBookも,最近なんだか表情が暗くなってきたな、と心配している人も多いだろう.バックライトのELパネルが劣化してきたのだ.半分の明るさになるのが2000時間と言われている。1日5時間使って400日。もう,ほとんどのマシンの画面が暗あーくなっていることだろう.
 このELパネル(シート)の交換は、原則的には東芝のサービスセンター(上野,そのほかはマシンに付属のドキュメントを参照のこと)に修理というかたちで依頼することになっている.1万5000円(税別)ほどかかるが,画面が格段に見やすくなる.あまりのまぶしさに目も眩もうというもの。たったこれだけの修理で,あと2,3年は使えるなと,きっと思うだろう.
 もっと安くあげることもできる。自分でELパネルを交換するのだ。ただ,いったん機械を開けてしまうとメーカーの保証は受けられなくなるのですべて自分の責任において実行すること.その点は覚悟してほしい。この部品についても、東芝のサービスセンターに問い合わせれば,注文できる.修理を頼んだときの半額の7500円(税別)で入手可能。


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写真A まず,安全のために電源を切って,バッテリをはずす.ハードRAMの中のデータなどは,すべてバックアップを取る.これは,くれぐれも忘れずにそれから,画面右下の“TOSHIBA”の文字のあるパネルをはずす.ネジが2本見える.それと、画面上両端のゴムをはずす.ここにもそれぞれネジがある.合計4本のネジだ.これをはずして,なくさないように保管する.

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写真B 次は,画面の前面パネルをはずす.ここがいちばん難しい作業だ。マイナスのドライバーを本体画面部の側面の溝にしたがって,外側に押し出すようにねじ込み,ストッパーをはずす。ロットによってストッパーの位置は違うようだが,やってみれば分かる.よく引っかかるのは,ディスプレイを閉じたときにロックする部分(A)の下にあるストッパー.Aを少し持ち上げながら,その下のストッパーをはずすようにする.あまり無理に力をかけなくても,はずれるはず.


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写真C これで液晶を収納している部分が露出した.件のELパネルは,青い液晶画面の後ろに差し込まれている.このシー卜部分を交換するのが,目的だ.パネルシートを引き抜くには,まず,液晶左の上下にある黒いピンを2つ抜き,続けて,その下のピンの止め具2つも抜く。これでこのシートが抜ける状態になった.

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写真D この段階では,まだシートに電源のコードがつながっているので,まず,そっとシートを3cmほど左に抜き出す.裏にして,シートの電源用コネクタを引き抜く。あとはシートを引き抜けばいい. あとは,今までの作業の逆をやれば,めでたく交換完了.シコートの電源コネクタをつなぐのを忘れずに.バッテリを戻して電源ON.明るい,ちょっとした感動を味わえる.
 一度無料で交換してもらった。その後は暗くなっても我慢して使っていた。

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米国ハイテク産業の動向、その他(月刊ASCII 1992年6月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

「米国ハイテク産業の動向」をスクラップする。
SunWorldEXPOが開催
 4月6日から4日間,サンタクララ市のコンベンションセンターで,SunWorld誌主催によるSun/SPARCマシンのトレードショウとコンファレンス「SunWorldEXPO」が開催された.出展社数は120社程度.Apple社のプライベートショウであるMacWorldには遠く及ばないが,DEXPO(DECのショウ)やNeXTWorldなど,ほかのワークステーション系のそれから比べると,やはり遥かに大規模なショウだ(この後,同じくサンタクララのコンベンションセンターで,Silicon Graphicsのショウもある).
 近年ますます激しくなる一方のワークステーション市場,Solaris2.0,DECalpha発表およびSiliconGraphicsによるMIPS買収の陰で分裂の危機に揺れ動くACE,NeXTstepの参入でますます複雑さを極めるIntelマシン対応,そしてIBM-AppleによるTaligentの始動など,この業界を取り巻く動きは急だ. そしてその中でついに40%のマーケットシェア(台数ベース)を突破するなど破竹の勢いのSunMicrosystems社のプライベートショウということで,大きな注目を集めたようだ.

■マルチメディア,バーチャルリアリティなど多彩
 Logitech社は3次元バーチャルメガネで注目を集めた.偏向ガラスで画面が立体的に見えるうえ,メガネの動き(つまり画面に対する視線の角度)をモニタの上に置かれた光源の変化で読み取り,表示画面をインタラクティブに変えることができる.もちろんプログラムがそのように書かれている必要があるが,けっこうリアルな3次元表示が可能となる.
 Parallax社は,おなじみのXVideoボードのアプリケーションを展示.ネットワーク対応のビデオコンファレンスシステム(UDPベレース,音声はSPARCの標準オーディオポートを使用)や,統合ソフトとして売り出し中のCrarutyなどのXVideo対応版のデモを行なっていた。この手のビデオ合成ボードは,FORCE社など,すでに少なくとも7社以上から出ている.Macの例からいっても数年のうちに2~3社程度に絞られてくるはずだ.ただし,本格的な普及のためにはQuickTimeやWindowsMMEのように,Sun自身からOSとしてあるいはその一部として何らかの統一された仕様が出てこないことには難しいものがある。
 やはりマルチメディア対応というのはSunの世界でも流行になってきている.まったくうんざりしてしまうかもしれないが,ParadiseSoftware社はOpenWindows環境でハイパーテキスト,ハイパーメディアアプリケーションを開発するためのツールを展示.また,パロアルトのGAIN社も同様なオーサリングシステムを出していた.この手のオーサリングシステムはわりと早く出てくるものだが,実際のマルチメディアアプリケーションが出るのはまだまだ先のようだ.
■Sunのお祭りにNeXTが殴り込み
 以上のように,SunWorldEXPOは本来Sunのプライベートショウであるから,当然のようにSunMicrosystemsをはじめSunSoft社などのSun子会社,サードパーティ,システムインテグレータ,ディーラーなどが主役を務める.会場で見かけた出展社のほとんどが何らかの意味でSunやSPARCをもり立てる役割をしている.ところが,今回のショウでは異色ともいうべきNeXTがけっこう大きなブースを出して注目を集めた.
 NeXTはすでにご存じだと思うが,先のNeXTWorldでもStevenJobsが「NeXTにとって最大のライバルはSun!」と宣誓するなど,Sunを意識した一大キャンペーンを展開中である.会場でも特にミッションクリティカルなカスタムアプリケーション開発分野でのSunNeXTの比較を重点的に行なっていた.NeXTのオブジェクト環境がSunのものよりいかに優れているかを強調したものだ。そのために「NeXT vs. Sun:A World of Difference」といったプロモーションビデオをただで配るといった気の入れよう.まさに敵陣に乗り込んでデモンストレーションだ。
 実際,マーケットシェアから見てもNeXTの伸長ぶりはけっこう目を見張るものがある.現在台数ベースから見た米国のワークステーション分野のシェア率は4~5%程度.先にSunは40%だと述べたが,これからいくと,NeXTはSunの8~10分の1は売れていることになる.
 まだまだ少ないように見えるが,実はIBMでさえも4~5%程度なのだ.ちなみに,Sunに続く2位はHPで20%程度,3位はDECの17%.このあとIBM,NeXT,Intergraphがともに4位争いをしている.
 ちょっと見ないうちに出ているなとの印象を受ける.ブースでも展示していたが,IntelバージョンのNeXTstepも本気でやるらしい(これはまだアルファで,Ver.2.1からの移植版だ.今年後半にリリースされるという正式版はVer.3.0になる予定)これがうまくいくと,もしかしたら数年以内に10%近くまでいくことも夢ではないかもしれない.
 たしかに,Sunの開発環境であるDevguideで悩んでいるプログラマが多いのは事実だ.NeXTのプロモーションビデオではないが,Devguideはまだまだオブジェクト指向の開発ツールとはいえず,これに比べたらNeXTのインターフェイスビルダによるオブジェクト指向の開発環境のほうが開発効率的にはるかに優れている(という人が多い).「現在入手できる唯一のオブジェクト環境」といわれるNeXTがワークステーションというパイ(1990年で30億ドル)にどこまで食い込むことができるか,これは見逃せなくなってきた.
(ザイロンコーポレーション代表脇山弘敏)


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「Miscellaneous :behind the news」をスクラップする。
■MicrosoftとIBMはまだ仲がいいよ,Bill Gates
 Microsoft社はデータベースソフトのディベロッパーとして業界トップのFox Software社を合併すると発表した.F社の社長David Fultonは,MSが新設するデータベース部門に参加.合併によって得た技術は,CirrusというコードネームのWindows用SQL ServerとOpen Database Connectivity(ODBC)テクノロジーに取り入れられる予定.
 春のCOMDEXで「OS/2Ver.2 vs. Windows3.1」という報道が行なわれるなか,Bill Gatesは「我が社はIBMの多くのグループと良い仕事関係にある」と主張.グループとはIBMの教育販売部門や中型機AS/400および大型機部門のことで,Windowsパソコンとの接続性を確認するため,MSと協力関係にあるということらしい.
 話は変わるが,作家James WallaceとJim EricksonはGatesの自伝を出版しようとしていたが,関係者とのインタビューを妨害したとしてGatesを訴えた.6月1日の発売を前に「Hard Drive : Bill Gates and the Making of Microsoft」は,評価版が出回っており,「MSは政府が作った機会均等ガイドラインに従うため2人の女性を幹部として採用したが,待遇は最低だった」とか、「従業員の労働態度を密かに監視するために電子メールシステムを使用している」など,MSを刺激する内容ではある.
 こうした話題のなかで,IBMとMSの幹部2人が,高度情報システムのR&D会社を創設した.カリフォルニア州Palo Altoに本拠を置く「Interval Research」で,会長のPaul AllenはMSの重役であり,かつAsymetrix社の会長でEgghead Discount Softwareの重役,社長となるDavid LiddleはPalo AltoでEthernetやStarの開発に携わった人で,Metaphor社を起こし,IBM副社長としてPersonal Systemや新製品の開発を担当していたという大物の2人である。
 同社は,他の研究機関・大学とも協力して「pre-competitive(競争以前の段階にある)」テクノロジーに焦点を当てる。研究テーマの範囲は,現在ハイテク企業が開発中の次世代プロジェクトをも凌ぐだろうといい,「面白そうな技術はたくさん見えはじめているのだが,通常の2年間の製品サイクルでは使いものにはならない」とAllen氏はコメントしている.

■そしてAppleは?
 シャープと手を組んで,PDA(Personal Degital Assignment)を開発すると発表したAppleだが,何人かのヒューマンインターフェイスデザインの技術者がSunに移った模様だ.
 また,AppleはPowerBook用バッテリパックのケースを無料で配布する.同社では,このバッテリパックを本体から外した状態で,不注意にも金属物に接触しショートしてしまった場合,発火したり焦げ付いたりする恐れがあるが,このケースによって接触を避けることができると述べている.5月以降には,リチャージャブルバッテリをケース付きで販売する予定.
 さらに,MicrosoftとHPに対して起こしていたGUIの特許権裁判の判決が出て,どうやらAppleに勝ち目はなくなったようだ.弱り目にたたり目といったところか.

■SPAがソフトウェア大賞を発表
 SPA(Software Publishers Association)が1991年度のソフトウェア大賞を発表した.ノミネートされた330のソフトウェアの中で,23本が受賞した.
 2つ以上の賞を受賞したのは,「Quicken 5.0:Intuit社」,「SimAnt:Maxis社」,「Sid Meier's Civilization:MicroProse社」,「Lemmings:Psygnosis社」,「KidPix:Broderbund社」で,2つ以上の製品が受賞したのは,「System Software7.0とQuickTime:Apple社」,「ObjectVision 2.0 for WindowsとBorlandC++:Borland社」,「Martian MemorandumとLinks Championship Courses:Access社」,「Kid PixとWhere in America'sPastisCarmen Sandiego?:Broderbund社」,「Bank Street Writer for MacintoshとInteractive NOVA The Miracle of Life:Scholastic社」となっている。またプレス関係者による賞は,「Visual Basic 1.0:Microsoft社」,「Secret Weapons of the Luftwaffe:Lucasfilm Games社」,「The Geometer's Sketchpad:Key Curriculum Press社」などが受賞した.
 SPAによるソフトウェアの不法コピー摘発は毎月報道されているが,今度は,マンハッタンのGrand Central Camerasを訴えた.Lotus, MS, WordPerfectなど大手ソフトメーカーがSPAに訴えたもので,違法に複製したソフトをコンピュータに付けて販売することで不当な利益を上げていた疑い.
 当局側は、違法コピーされたソフトウェアが含まれている3台のデスクトップマシンと2台のラップトップマシンを押収している.加えて,店内にあったコンピュータを調べたところ,25台のディスクから違法コピーされたソフトが発見され,これがコピーをする際のマスターとして使用されていたため,証拠品としてこれらのディスクと売り上げ記録も押収された.

■Playmateを勝手にBBSに上げるな
 スペースシャトルの飛行中に行なう実験の一部として,NASAが全米の学生とBBSでデータを交換する. このプロジェクトはINSPIRE(Interactive NASA Space Physics Ionosphere Radio Experiment)と呼ばれ,シャトルに積まれたコンピュータが,送信機のオンオフや周波数の変更を一定の時間で行ない約2万の学生がグループを作り,それぞれの受信機で音声信号を受信する.そして,レポートをNASAに送るというもので,宇宙から送信される電波と大気の関係を調べることが目的だ.NASAがシャトルのフライトの最新情報をBBSに送るので,学生は送信開始時間などを正確に知ることができ,レポートも簡単に発送できる仕組みという.
 Playboy誌は,Playmateの写真をコンピュータに取り込んでBBSで提供していたオレゴン州の会社Event Horizensを訴えた.画像ファイルの入ったFDも販売していたという.Playboy側は「Event社は複製・出版許可を受けていないし,賠償することも決してなかった.再三,複製を止めるよう指示したのだが,聞き入れなかったので裁判を起こした」と語っている.

■シェークスピアの肖像はエリザベス1世がモデル?
 ニュージャージー州に住むコンピュータ専門家が,有名なシェークスピアの肖像はエリザベス1世の肖像画をもとにして描いたものだと結論を出した.AT&TBell研の顧問を務めるLillian Schwartz女史がその人で,コンピュータアートでオスカーおよびエミー賞を受賞しており、1986年にはダビンチ本人がモナリザのモデルであるとの研究結果も発表している。
 彼女は,コンピュータを使ってシェークスピア全集の初版と,他のシェークスピアとエリザベス女王の肖像と比較した.すると,1588年に宮廷画家George Gowerが描いたエリザベス1世の肖像画とシェークスピアの目,鼻,頬が一致し,さらに目の間隔も同じであることが判明した.
 2人の肖像における違いは、より男性らしく見せるために髭,顎の線,額を上描きしたものだという.
 一方,シェークスピアの専門家はこの研究に納得してはいない.Rutgers大学のPaul Bertramはこの発見について,「まったくくだらない。目に見えないものがコンピュータには見えるというのだから参ってしまう」と憤慨しているという。

■ありがとう,アシモフ博士
 SF作家Isaac Asimovが4月6日心臓と腎臓不全のため死去した。72歳だった。今年初めから健康の不調でAsimovは執筆活動に支障をきたしており,さらに彼が33年間にわたって約400回寄稿したFantasy and Science Fiction誌のコラムも休載していた。彼の著した本は,500近くに上るが,遺作となったForward the Foundationは数ヵ月前に執筆を終えており,今年中にBantam Booksから出版される.
 CompuServeのSF and Fantasy Forumのメンバーは,Asimovの病状が悪化して以来数カ月にわたって,Mike Kube McDowellやDavid Gerroldといった作家仲間が,彼の様子をポストしてきた.亡くなった後のメッセージには,AsimovのSFだけでなく,彼の科学記事への賞賛も多い.特に,F&SF誌のファンからは,SFの陰に潜む科学に対する興味をそそってくれた彼のコラムに感謝が捧げられている.
 冥福を祈りつつ,彼が創造したロボットや銀河帝国の話を読み返そう.


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